
2026.03.19
湯田川温泉の楽しみ方完全ガイド|歴史・泉質・アクセス情報まで
山形県鶴岡市にある湯田川温泉は、江戸時代から続く湯治場の風情を残す静かな温泉地。新緑の春や紅葉の秋がベストシーズンで、名物の「孟宗筍(もうそうだけ)」が楽しめる5月ごろはとくに人気があります。今回は温泉地の魅力やおすすめの宿など、湯田川温泉の楽しみ方をたっぷりご紹介します。なお、この記事は2026年3月時点のものです。実際に訪れる際は、施設の公式HPなどで最新情報を確認してください。
この記事の目次
- 鶴岡の奥座敷と呼ばれる湯田川温泉の魅力
- 約1300年の時を超える湯田川温泉の歴史
- 泉質と入浴の心地よさ
- 湯田川温泉名物「共同浴場」の楽しみ方
- 四季を通じて味わえる観光スポットとグルメ
- 《湯田川温泉のおすすめ宿を紹介》
- 湯田川温泉へのアクセス情報と行き方
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鶴岡の奥座敷と呼ばれる湯田川温泉の魅力

※画像はイメージです
山形県鶴岡市にある湯田川温泉は、こぢんまりとした風情ある温泉街で鶴岡の奥座敷として知られています。湯野浜温泉、あつみ温泉と並ぶ「庄内三名湯」の一つに数えられる温泉地で、湯治場としての伝統が残り、心身ともにリラックスできます。隠れ家的な旅館が多く、静かでゆったりとした時間を過ごしたいときにおすすめ。まずは豊かな自然に囲まれた環境やレトロな温泉街など、湯田川温泉の魅力をご紹介します。
国民保養温泉地にも指定された豊かな自然環境
湯田川温泉は、環境省から指定を受けた国民保養温泉地で、豊かな自然に囲まれています。梅林や桜が咲き誇り温泉街がピンク色に染まる春、温泉街を流れる川でホタルが舞う夏、周囲の山々が紅葉する秋、静寂に包まれた雪景色が風情を醸し出す冬など、四季折々の景色が魅力。温泉街周辺には、もみの木などが立ち並ぶ「爽やか青空コース」と呼ばれる散策路があり、気軽に森林浴や山登りを楽しめます。
映画のロケ地としても愛される風情ある街並み
約1300年の歴史を持つ湯田川温泉は、開湯当初から変わらない「湯治の情緒」を色濃く残す温泉街。狭い路地に歴史ある旅館や共同浴場が点在し、風情ある街並みを楽しめます。非常にコンパクトな温泉地なので、共同浴場や足湯を巡りながら静かな時間を過ごすのに最適。2002年公開の映画『たそがれ清兵衛』のロケ地としても知られ、とくに温泉街にある「由豆佐売神社(ゆずさめじんじゃ)」は、劇中の印象的なシーンに使用されています。
約1300年の時を超える湯田川温泉の歴史

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約1300年の歴史を持つ東北有数の古湯である湯田川温泉は、竹久夢二・種田山頭火・横光利一・斎藤茂吉・藤沢周平など、多くの文人や作家にも愛された、伝統的な湯治の雰囲気を残す温泉地。現在も「湯のまち」として知られ、共同浴場「正面の湯」「田の湯」や、旧旅館の素材を再利用した足湯「しらさぎの湯」が親しまれています。それでは、湯田川温泉の開湯伝説や歴史を振り返ってみましょう。
傷ついた白鷺が発見したと伝わる開湯伝説
712年(和銅5年)に開湯したと伝えられる湯田川温泉は、足に傷を負った一羽の白鷺(しらさぎ)が温泉水に浸かって傷を癒やしていたのを見て、その効能が発見されたという「白鷺の湯」の伝説が由来となっています。そのため、以前は「白鷺の湯」と呼ばれ親しまれてきました。この伝説から、湯田川温泉は古くから湯治場として栄えてきた歴史を持っており、現在もその風情を残し続けています。
江戸時代には庄内藩主の湯治場として栄えた由緒
湯田川温泉は江戸時代、庄内藩酒井家の湯治場として利用されており、江戸時代の温泉番付では東の上位にランクされるほど高い評価を受けていました。幕末には新徴組が滞在した歴史も持ち、羽黒山など出羽三山を参拝した人々の「精進落とし」の地としてもにぎわっていました。また、「つかさや旅館」や「理太夫旅館」など、江戸時代から続く歴史を持つ旅館が現在も営業しています。
泉質と入浴の心地よさ

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湯田川温泉の泉質は、肌に優しい柔らかなナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉で、無色透明・無臭。「美肌の湯」として親しまれており、小さなお子さんから年配の方まで安心して入浴できます。共同浴場「正面の湯」と「足湯」のほか、各旅館で独自の源泉かけ流しを楽しめるのも魅力。落ち着いた雰囲気の中で湯めぐりを満喫しましょう。ここでは、湯田川温泉の泉質や湯の特徴について詳しく解説します。
硫酸塩泉の特徴
硫酸塩泉は、肌の角質を軟化・清浄して潤いを与える「美肌の湯」や、血管拡張・高血圧に効果的とされる「脳卒中の湯」、傷の修復を助ける「傷の湯」として知られる療養泉。無色透明で、主にナトリウム、カルシウム、マグネシウムを含むものに分類され、高い保温効果が期待できることから広く親しまれています。硫酸塩泉は皮膚の脂分を洗い流す一方で、肌に成分が吸着して薄い膜を形成するパック効果があるため、入浴後は肌がしっとりします。
毎分約1000リットル湧き出る新鮮な湯の肌触り
湯田川温泉は、毎分約1000リットルという非常に豊富な源泉湧出量を誇る温泉地。豊富な源泉と良質な湯をPRするため、山形県内で初めて「源泉かけ流し宣言」を行いました。加水・加温・循環を一切行わない天然温泉を、多くの旅館や共同浴場で満喫できます。柔らかくしっとりとした肌触りで、包み込まれるような心地よい感覚が特徴。湯上がりは、しっかり保湿されるような感覚があると評されています。
湯田川温泉名物「共同浴場」の楽しみ方

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湯田川温泉の名物である共同浴場は、1300年の歴史を持つ名湯を源泉かけ流しで楽しめる、地元管理の公衆浴場。「正面の湯」と「田の湯」の2カ所があり、加水・加温なしの新鮮な硫酸塩泉を低価格で満喫できます。地域に愛されるレトロな雰囲気の温泉で、地元の方はもちろん観光客も気軽に利用可能です。ここでは「正面の湯」と「田の湯」、それぞれの魅力や利用方法をご紹介します。
シンボル的な存在である「正面の湯」の利用方法
温泉街のちょうど真ん中に位置する「正面の湯」は、全国的に見ても屈指の新湯注入率を誇る天然かけ流し温泉。28代目木村庄之助の書による看板が目印で、少し熱めの湯とレトロな雰囲気が特徴。「正面の湯」に入るには、滞在している旅館で鍵を貸してもらうか、50mほど離れた船見商店で入浴料(300円)を支払います。利用時間は6:00~8:00および11:00~22:00です。8:00~11:00は清掃時間のため利用できないので、注意してください。
地元の人々の憩いの場となっている「田の湯」の雰囲気
「田の湯」は、地元民が主に利用する素朴で小さな4畳半ほどの源泉かけ流し温泉。メインストリートにある「正面湯」に対し、路地裏の目立たない場所にある隠れ家的な雰囲気です。小さな浴場ですが、高い新湯注入率を誇る硫酸塩泉を堪能しながら、地元民と交流できるのが魅力。入浴料は300円で、利用時間は7:30~8:30、11:00~19:00。8:30~11:00は清掃のため入浴できません。
四季を通じて味わえる観光スポットとグルメ

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梅まつり、孟宗まつり、ホタルまつり、紅葉など、四季折々の楽しみ方ができる湯田川温泉。温泉街自体がコンパクトなので、風情ある温泉街を散策したり、旬の食材を使った地元グルメを味わったり、ゆっくりとしたひと時を過ごせます。湯田川にある珍しいスポット「パリロンドンブラジル」では、さまざまな国の料理を味わえますよ。全国的に知られる「湯田川孟宗」を使ったグルメや、初夏のホタル観賞など、季節ごとの湯田川温泉の魅力をチェックしましょう。
幻の味覚と称される孟宗竹料理の旬と味わい
「孟宗竹(モウソウチク)」は、中国原産で江戸時代に日本へ渡来した、日本で最も大きくなるイネ科マダケ属の竹です。湯田川温泉周辺には孟宗竹の群雄地があり、孟宗の産地として有名。湯田川で採れる孟宗は柔らかくて美味しく、旬の時期にはさまざまな孟宗料理を楽しめます。なかでも、庄内を代表する郷土料理「孟宗汁」がおすすめ。孟宗竹、厚揚げ、椎茸、豚肉などを煮込み、味噌と酒粕で風味付けした具だくさんの味噌汁は絶品です。
温泉街の夜を幻想的に彩る初夏のホタル観賞
湯田川温泉では、例年6月中旬から7月上旬にかけてホタル観賞を楽しめます。温泉街近くの「ほたるの里」周辺でゲンジボタルなどの幻想的な舞を観賞できるので、温泉街から徒歩圏内で散策しながらホタルを探すことができます。20度以上、高湿度、無風、曇り、雨上がりなどが観賞に最適な条件となっており、懐中電灯やスマホなどの人工的な光を避け、静かにするのが観賞のコツ。
《湯田川温泉のおすすめ宿を紹介》

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古くから「鶴岡の奥座敷」と呼ばれる湯田川温泉は、竹林と梅林に囲まれた旅館が建ち並ぶ閑静な温泉郷。全ての宿泊施設が加水・加温・循環なしの源泉かけ流しを採用しており、春は「孟宗料理」、冬は「寒ダラ汁」など、旬の食材を使った料理を楽しめます。今回はその中でも、とくにおすすめの宿を厳選してご紹介します。
珠玉や
源泉かけ流しの3つの貸切風呂が自慢
誰にも気を遣わずにゆっくりと流れる時間を楽しめる「珠玉や」は、源泉かけ流しの貸切風呂が自慢の小さな宿。自然豊かな庄内平野を見渡す展望風呂「まんてん」、大きな檜の湯船が特徴の檜風呂「ゆうぎり」、プライベート感に浸りたい方におすすめの檜風呂「あさつゆ」の3つの貸切風呂は、予約不要で気兼ねなく湯浴みができます。夕食は、日本海でとれる新鮮な旬の魚介類を中心とした、調理長自慢の郷土料理の数々をお楽しみください。
珠玉や
- 住所
- 山形県鶴岡市湯田川乙39
- アクセス
- 電車:JR羽越本線 鶴岡駅からバスで約25分、タクシーで約15分※冬期・平日は無料送迎あり、2名以上・要予約
車:山形県自動車道 鶴岡ICより約10分 - 公式HP
- http://www.kuheryokan.com/tamaya/
- TEL
- 0235-35-3535
九兵衛旅館
およそひと月ごとに献立が変わる会席膳が絶品
江戸時代中期創業の老舗温泉宿「九兵衛旅館」は、メゾネットタイプや風呂付き客室など全13室の隠れ家的宿。山がテーマの「山の湯」、金魚を眺めながら入浴できる「川の湯」、無料で利用できる貸切風呂で源泉かけ流しの湯を堪能できます。
冬のズワイガニや寒鱈、春の孟宗竹、夏の岩牡蠣など、庄内の旬の食材を活かした会席料理は、朝夕ともにプライベートに配慮した個室でゆっくり味わえます。日本庭園を眺めるテラスや藤沢周平の図書コーナーも魅力です。
九兵衛旅館
- 住所
- 山形県鶴岡市湯田川乙19
- アクセス
- 電車:JR羽越本線 鶴岡駅から車で約15分、湯田川温泉方面行き庄内交通バスで約25分
車:山形自動車道 鶴岡ICから約10分 - 公式HP
- http://www.kuheryokan.com/
- TEL
- 0235-35-2777
湯田川温泉へのアクセス情報と行き方

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庄内平野の南側、金峯山の麓に位置する湯田川温泉は、自然に囲まれた静かな温泉街でありながら、JR鶴岡駅や鶴岡ICから非常にアクセスしやすいです。鶴岡市の市街地からも近いため、観光や食事の拠点としても利便性は抜群。バス・電車・自動車などそれぞれの交通手段での、アクセス方法をご紹介します。
JR鶴岡駅から路線バスを利用するルート
JR鶴岡駅から湯田川温泉へは、庄内交通の「湯田川・坂の下・越沢線」路線バスで約30分。終点「湯田川温泉」で降車します。鶴岡駅前または隣接するエスモールバスターミナルから乗車でき、日中は1~2時間に1本程度運行されています。運賃は大人片道約500~600円です。
山形自動車道を経由して車で向かう場合の道順
山形自動車道を経由して湯田川温泉へ向かう場合、最寄りのインターチェンジは鶴岡ICです。鶴岡ICから湯田川温泉までは車で約10分。山形県内の高速道路は、最高速度が時速70kmまたは80kmに制限されているため、運転にはご注意ください。
庄内空港からタクシーやレンタカーでの所要時間
庄内空港から湯田川温泉までは、タクシー・レンタカーで通常約20~30分。距離は約15~17kmで、主に県道または国道を経由し、鶴岡ICから約10分で到着します。レンタカーの場合、空港内のレンタカーカウンターで借りるのが最もスムーズで、事前予約がおすすめ。タクシーを利用する場合、料金は4,000~5,000円台が目安となります。
湯田川温泉で疲れた心と体を癒やそう

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1300年の歴史を持つ名湯の湯田川温泉は、弱アルカリ性の硫酸塩泉を源泉かけ流しで楽しめる、疲れを癒やすのに最適な温泉地。レトロで静かな温泉街で、のんびりと湯治気分を味わえます。湯めぐりはもちろん、春の孟宗竹料理や夏のホタルなど、四季を通じて楽しめる観光とグルメも魅力。湯田川温泉で心身ともにリフレッシュしましょう。
参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。
記事企画・監修:旅色編集部 おおもり
ライター:erierieri1
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