鹿児島は、温暖な気候と広大な大地に恵まれた畜産王国。なかでも、曽於市は県内有数の和牛生産地です。曽於市の黒毛和牛は、きめが細かくコクのある旨味が特徴。特別配合飼料「さくら」と霧島山系の天然水で育てられたブランド牛の「曽於さくら牛」も人気です。脂のコクと旨味を楽しめるすき焼きやしゃぶしゃぶ、たっぷりの肉汁がおいしいステーキ、みんなでわいわい楽しむバーベキューなど、いろんなシーンで食卓の主役になれる逸品です。

大隅半島の小高い山の上で、太陽を浴びて健康的に育ったブランド豚が、やごろう豚。伝説の巨人・弥五郎どんから、その名が取られました。「やごろう豚」は黒豚とランドレースをかけ合わせた三元豚で、脂身にオレイン酸を含み肉質はさっぱり。さつまいもや乳酸菌を独自にブレンドしたこだわりの飼料を与えることで、くさみのない肉質です。しゃぶしゃぶやすきやきはもちろん、ハムやソーセージなどの加工食品も絶品。「やごろう豚黒豚」は、甘みのある脂と凝縮された旨味が特徴です。

鹿児島は焼酎発祥の地。江戸時代、高価だった米の代わりにさつまいもを使って、温暖な気候に合わせた焼酎造りが始まりました。できあがったのが、鹿児島のこってりした味付けに合う、すっきりとして香り豊かな芋焼酎です。鹿児島県には113の蔵元があり、曽於市にも「おやっとさあ」で親しまれている岩川醸造、甘みとやわらかさが愛される「大隅」の大隅酒造という蔵元があります。同じ原料、水を使っても蔵元が重ねた歴史によって味が変わる芋焼酎。飲み比べを楽しみましょう。

曽於市は、ゆずの生産量が九州一。その歴史は、40年ほど前に旧末吉町の町役場の落成記念に、町民にゆずの苗木が配られたのが始まりなのだとか。その後、平均気温が高く寒暖差のある気候がゆずの生産に最適なことがわかり、栽培が広がりました。8〜9月にはフレッシュな香りの青ゆず、10月中旬から11月には芳醇な香りの黄ゆずが収穫されます。ゆずドリンクやゆず胡椒、ゆずゼリー、しゃぶしゃぶのタレなど、さまざまな商品に加工されて、愛されています。