特集 手しごとに触れる“クラフト旅”へ

島の自然とクラフトに癒される 石垣島・竹富島[沖縄県]

工房を訪ねたり、自ら体験したりすることでも手しごとに触れられます。
せっかくならば、まったく違ったカルチャーのある場所へ。
石垣島は沖縄本島から約410km離れた八重山諸島の島です。
自然、食、方言など、本島とは異なる独自の文化が息づいています。
二階堂ふみさんが、離島ならではの自然を旅しながら、
古くから受け継がれる島の手しごとを訪ねます。

写真/塩原洋 文/若宮早希
スタイリング/菅沼詩乃 ヘアメイク/足立真利子

石垣島・竹富島[沖縄県]

※新型コロナウイルスの影響により、施設の営業状況が変更になっている場合があります。最新の公式情報をご確認ください。

1st DAY

1日目スケジュール
石垣島に到着したら、自然の中をドライブして川平湾を目指します。
陶芸作家のアトリエや琉球古民家の食事処に寄り道。
宿泊は、フェリーで渡れる竹富島の特別な宿で!

“川平ブルー”の器を買いにやまばれ陶房を訪れる

“やちむん”は沖縄の方言で焼物のこと。沖縄各地には普段使いの器を作る工房が数多くあります。川平湾の近くにある「やまばれ陶房」は、海を見下ろす高台に佇む隠れ家的なアトリエです。陶芸作家の神野さんが作るのは、石垣島の空や海をイメージした器たち。日々制作が行われるアトリエ内にお邪魔して、作品を手に取って選ぶことができます。二階堂さんは、「今日の石垣島の空模様みたいですね」と色鮮やかなブルーにうっとり。

やまばれ陶房
住所/石垣市川平1216-252
電話/0980-88-2135
時間/10:00~18:00
定休日/不定休

やまばれ陶房
やまばれ陶房
「青とグレーのグラデーションがきれいですね」と二階堂さん
やまばれ陶房
マグカップ4,000円、ボウル5,200円、
8寸リム皿7,200円など
やまばれ陶房
制作の邪魔にならないよう見計らい、陶芸作家の神野さんとお話することもできる
川平湾
白い砂浜とエメラルドグリーンの海のコントラストが美しい ©OCVB
川平湾

石垣島イチの絶景スポット川平湾へ

島の北西部に位置する川平湾は、エメラルドグリーンの海が広がる石垣島屈指の景勝地。遠浅の海に小さな島々が連なる様はまさに絶景です。川平公園内には展望台もあり、散策しながら景色を楽しむことができます。川平湾は遊泳禁止なので、美しい海を楽しむならグラスボートがおすすめ。グラスボートは船底がガラス張りになっており、色とりどりの熱帯魚など海中の生き物を観察できます。周辺には湾に面した穴場のビーチも点在しています。

川平湾
住所/石垣市川平1054
電話/0980-82-1535(石垣市観光文化課)
時間/見学自由

川平湾
隠れ家のようなビーチを散策した二階堂さん

ランチは赤瓦古民家の舟蔵の里で沖縄料理を堪能

舟蔵の里
徳島の魚貝の盛合せ4,000円やがざみ蒸し1,650円~、車海老寿司1,320円など、一品料理はランチでもオーダー可能

3,000坪以上の敷地に南国植物が生い茂り、移築された木造古民家が風情を醸す食事処。木のぬくもりがあふれる空間で、八重山地方の郷土料理や海鮮料理をいただくことができます。ランチは郷土料理会席や自家製手打ち麺の八重山そば、定食などを提供。夜は島唄と三線(さんしん)のライブも行われます。二階堂さんは、すぬる(天然もずく)や海ぶどう、ノコギリガザミ(ワタリガニ)などの海の幸を堪能しました。

舟蔵の里
住所/石垣市字新川2468-1
電話/0980-82-8108
時間/11:00~22:00(L.O.21:00)
定休日/水曜日

舟蔵の里
「ノコギリガザミ、珍しい食感です!」と海鮮料理を満喫
舟蔵の里
シーサーが出迎える沖縄らしい佇まい
あざみ屋 みんさー工芸館

あざみ屋 みんさー工芸館でミンサー織の手作り体験

コースター作りは約30分、テーブルセンター(小)は1時間程度で完成する
あざみ屋 みんさー工芸館
資料展示室ではミンサー織の歴史を知ることができる
あざみ屋 みんさー工芸館

ミンサー織は、八重山諸島に伝わる伝統の織物。綿糸を藍で染めて織った日常使いの細帯として古くから親しまれ、5つと4つの四角から成る絣模様には「いつ(五つ)の世(四)までも末永く」という意味が込められているといいます。ミンサー織の制作工程を知ることができる工芸館には、歴史を紹介する資料展示室や手織り体験コーナーが。機織り機でコースターやテーブルセンターを手作りでき、できあがった作品は後日郵送してもらえます。

あざみ屋 みんさー工芸館
住所/石垣市字登野城909
電話/0980-82-3473
時間/9:00~18:00(体験受付時間9:30~12:00、13:00~16:00)
定休日/なし
料金/資料展示室は見学無料、手織り体験 コースター1,500円~
※受付時間はコースにより異なります。事前にお問い合わせを

あざみ屋 みんさー工芸館
ショップではバッグや小物など多彩なアイテムを販売
星のや竹富島

古民家ヴィラを独り占めできる星のや竹富島で離島ステイ

1日の締めくくりには、フェリーでサンゴ礁の島・竹富島へアクセスします。「星のや竹富島」は、広大な敷地に島の集落を踏襲したリゾートホテル。ゲストルームは琉球赤瓦の古民家となっており、一棟貸し切りで滞在できる贅沢な空間が魅力です。サンゴの砂が敷き詰められたお庭付きで、夜は縁側から星空を眺めるのがおすすめ。ディナーは沖縄食材とフレンチの技法が融合した「琉球ヌーヴェル」を楽しみましょう。

星のや竹富島
住所/竹富町竹富
電話/050-3134-8091(星のや総合予約)
料金/1泊1室11万2,000円~(食事別、予約は通常2泊から)

星のや竹富島
通年利用できる屋外プールは24時間楽しめる
星のや竹富島
ダイニングで提供するディナーのコース1万4,520円。
メニューは季節により異なる
星のや竹富島
三線や機織り、木造船のサバニ乗船など、
島の文化を体験できるプログラムも用意
星のや竹富島
全ての客室は260平方メートル以上の広さを誇る

2nd DAY

1日目スケジュール
2日目は、静かな竹富島の集落をぶらぶらとお散歩。
島内にはやちむんのアトリエやカフェもあります。
石垣島に戻ったら、絶景カフェで旅の仕上げを。
竹富島集落

沖縄の原風景が残された竹富島集落を歩く

「静かで心が洗われます」と二階堂さん
竹富島集落
琉球石灰岩の石垣に囲まれた昔ながらの古民家 ©OCVB
竹富島集落

竹富島はサンゴ礁が隆起してできた周囲約9キロの小さな島。美しい海に囲まれ、赤瓦古民家が点在する昔ながらの集落の景観を残しています。建物の間を縫うようにサンゴのかけらや白砂が敷き詰められた道が続き、ハイビスカスやブーゲンビリアなど熱帯の植物が集落を彩ります。人気は赤瓦の町並みをめぐる水牛車観光。ガイドの案内で集落内を周ります。のんびりと水牛車に揺られながら、島の歴史や文化を垣間見ることができます。

竹富島集落
住所/竹富町竹富
電話/0980-82-5445(竹富町観光協会)
※竹富島入島料300円
(任意。フェリーターミナルの自販機などで支払い可能)

アトリエ五香屋

アトリエ五香屋で島の工芸品を手に入れる

「古民家のアトリエ、心が落ち着く空間ですね」

竹富島集落内にあるやちむん工房「アトリエ五香屋」でお買い物。工房に木造古民家のショップスペースが併設し、陶芸家の水野さんが作る日常使いの皿、茶器、シーサー、香炉などを購入できます。竹富島の風景を描いた「みんなもん」シリーズは、八重山地方らしい素朴なデザインで大人気。沖縄出身で、焼物のまちで育ったという二階堂さんは、「沖縄のやちむんは、とてもなじみのある工芸品です」とお買い物を楽しみました。

アトリエ五香屋
住所/竹富町竹富1478-1
電話/0980-85-2833
時間/10:00~17:00(昼休みあり)
定休日/不定休

アトリエ五香屋
アトリエ五香屋
5寸皿2,500円~、マカイ(飯椀)2,600円~など
アトリエ五香屋
作家の水野景敬さん
のばれ岬観光農園 のばれカフェ

のばれ岬観光農園 のばれカフェに寄り道

海を望む芝生のテラス席で、景色を楽しみながら味わえる
のばれ岬観光農園 のばれカフェ

石垣島に戻ったら、空港から車で約10分の絶景カフェに寄り道します。「のばれカフェ」は、主にパイナップルを栽培するのばれ岬観光農園が営むカフェ。海を見下ろす高台にあり、一帯はパイナップル畑に囲まれています。店内ではパイナップルをはじめ、マンゴーやパパイヤなど石垣島のフルーツを使ったフレッシュジュースを提供。海を望む芝生のテラス席で、景色を楽しみながら味わいましょう。八重山そばなどランチメニューも用意しています。

のばれ岬観光農園 のばれカフェ
住所/石垣市桃里165-395
電話/0980-89-2744
時間/10:00~16:00(季節により異なる)
定休日/木曜

のばれ岬観光農園 のばれカフェ
八重山そば500円~と紅芋おにぎり300円
石垣島[沖縄県]へのアクセス

衣装協力

1日目/Tシャツ18,700円、パンツ37,400円(ともにKLOSET|H3Oファッションビュロー 03-6712-61)、サンダル16,500円(MELISSA|H3Oファッションビュロー03-6712-6180)、ハット17,6000円*参考価格、バッグ22,000円*参考価格(ともにGANNI|ganni.com)、ピアス40,700円(SARARTH|SARARTH カスタマーサポート042-441-0015)

2日目/ワンピース48,400円(YAN YAN|LYDIA 03-3797-3200)、ガウン12,980円(BIG TIME GARAGE Shimokitazawa 050-3530-1001)、サンダル30,800円(JOJO|H3Oファッションビュロー 03-6712-6180)

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