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FOCAL[フォーカル]

時を越えて人々を魅了するまち 津山・真庭・美作での過ごし方

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豊かな自然が広がりつつも、昔ながらの町並みや革新的な建物が集う津山(つやま)市・真庭(まにわ)市・美作(みまさか)市。山々の緑の中には、古の面影を残す町並みだけでなく革新的なデザインの建造物も存在しています。3市ごとに、時代を越えて人々を魅了するスポットと、肉料理や地元食材を使ったグルメを満喫できる名店が目白押しです。

写真/蜂谷秀人 文/鵜川みゆき(エディターズ)

スポット&アクセス
時を越えて人々を魅了するまち 津山・真庭・美作での過ごし方
FOCAL[フォーカル]
岡山県の北東部に位置し、北は鳥取県と接する津山市中心部には吉井川が流れ、豊かな自然と長い歴史が息づくまちです。出雲街道の要衝として栄え、津山城跡や近世の江戸情緒漂う商家町が残っています。
懐かしさと新しさが共存するまち
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懐かしさと新しさが共存する津山市

横野滝でせせらぎを聞きながらそうめん流しを

横野滝へは津山市街から車で約30分。山間の横野川上流にあり、それぞれに滝つぼを持った一の滝、二の滝、三の滝の3つの滝からなります。なかでも落差が15mある二の滝は水量が豊かでマイナスイオンとともに、ひんやりとした空気に包まれています。滝の脇には竜王神を祀る祠があり古くから雨乞い、眼病などに霊験あらたかといわれているそうです。滝の下流のもみじ亭では、4月29日の横野滝開きから11月まで、そうめん流しやジンギスカンが楽しめます。冷涼な風を求め、毎年多くの人が訪れています。

[DATA]
住所/津山市上横野2135-1
電話/0868-27-2644(もみじ亭)
時間/見学自由、もみじ亭は12:00〜15:00

横野滝でせせらぎを聞きながらそうめん流しを
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懐かしさと新しさが共存する津山市

100年を超える歴史的建造物の PORT ART&DESIGN TSUYAMA

大正9(1920)年築の津山市指定重要文化財「旧妹尾銀行林田支店」を利用した芸術文化の創造・発信拠点施設。銀行として約半世紀、その後は津山洋学資料館として約30年間にわたり市民に愛されてきました。赤レンガタイルの中庭を中心に、出雲街道沿いの木造本館、外壁を石積みで覆われた金庫棟、倉庫として使用された赤レンガ造りの建物で構成され、1世紀前の大正ロマン期の華やかな面影をよく残しています。館内各スペースはギャラリーとして利用され、企画展やイベントなどを開催しています。

[DATA]
住所/津山市川崎823
電話/0868-20-1682
時間/10:00〜18:00※最終入館17:30
休館日/火曜日、祝祭日の翌平日、年末年始

100年を超える歴史的建造物の PORT ART&DESIGN TSUYAMA
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懐かしさと新しさが共存する津山市

肉好きにはたまらない!炙家ぼっけもん

津山地域は江戸時代から「養生食い(牛肉を薬として食べること)」の習慣があると言われ、古くからの食肉文化を今に伝えています。炙家ぼっけもんは毎週和牛1頭を仕入れ、多彩なメニューで味わえる牛肉専門の居酒屋です。オーナーの永松雄将さんはホルモンの「洗い」の技術を高く評価されたスペシャリスト。希少部位「かっぱ(お腹の皮と脂身の間にある薄い赤身の肉)」の分厚い部分の、えんがわを使った牛えんがわ和風ステーキや、牛肉と豆腐を和えた牛ぬた、ご飯に牛肉を混ぜ込んだ和牛つやまぶし、ユッケ寿司など豊富なメニューが並びます。津山では定番の瓶入りチューハイ、通称“瓶チュー”片手に豪快にいただきましょう。

肉好きにはたまらない!炙家ぼっけもん
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懐かしさと新しさが共存する津山市

城下町の中心部に建つザ・シロヤマテラス津山別邸

鶴山公園を眺望する露天風呂テラス付き特別客室や、バリエーション豊かなツインルームとダブルルーム、愛犬連れで宿泊できるドッグフレンドリールームなど、全11タイプ65室の客室を持つシティリゾートホテル。8階の露天風呂付き温泉大浴場の浴槽からは津山城跡の備中櫓を眺めながらの湯浴みが楽しめます。夕食はシェフが鉄板で仕上げるご当地牛のステーキをメインに、新鮮な魚介や地元野菜、果物を取り入れた会席コースをどうぞ。朝食は津山や岡山の味覚を取り入れたメニューが並ぶブッフェスタイルです。

[DATA]
住所/津山市山下30-1
電話/0868-24-2111
時間/チェックイン15:00~、チェックアウト〜11:00

城下町の中心部に建つザ・シロヤマテラス津山別邸
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大自然のパノラマが広がる高原リゾート地・蒜山(ひるぜん)に誕生した“サステナブル”を体感できる施設GREENable HIRUZENは必見。出雲街道の宿場町・城下町として風情を残す勝山町並み保存地区にも足をのばしましょう。B級グルメとして人気が高い「ひるぜん焼そば」もぜひ味わってください。
自然と建物が共存するまち
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自然と建物が共存するまち真庭市

サスティナブルの価値を発信する GREENable HIRUZEN

雄大な蒜山三座(ひるぜんさんざ)を背景に建つGREENable HIRUZENは建築家の隈研吾氏が設計した施設で、東京都晴海地区で一度活用された木造建築を移築したものです。ビジターセンター・ショップでは廃棄される予定の酒粕を3年熟成させて作ったすし酢や、蒜山高原に自生するススキを主原料にしたタンブラーなどサステナブルを体感できる豊富なグッズを販売。敷地内にある真庭市蒜山ミュージアムでは文化・芸術を発信する展覧会を開催しています。別棟のサイクリングセンターでは蒜山高原のサイクリングロードでサイクリングが楽しめるトレック社の電動バイクなどがレンタルできます。

サスティナブルの価値を発信する GREENable HIRUZEN
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自然と建物が共存するまち真庭市

味噌ダレのひるぜん焼そばを悠悠でおなかいっぱい味わう

蒜山地方のご当地グルメ「ひるぜん焼そば」をご存じでしょうか。 この地方では昔から親しまれている鶏肉と味噌ダレの焼そばです。悠悠は平成14(2002)年の開店当初から地元のタレ焼そばを「ひるぜんの焼そば」としてメニュー化した最初の店です。鶏肉はやわらかい若鶏を使い、一味をかけて食べるのが悠悠流。『唐揚げグランプリ、西日本しょうゆダレ部門』で金賞受賞のとりのから揚げもおすすめです。大ぶりにカットされた若鶏のモモ肉はしっかりとした濃い目の味付けで、外はカリッと中はジューシー。焼そばとともに味わいたい一品です。

[DATA]
住所/真庭市蒜山下福田438
電話/0867-66-2642
時間/11:00~16:00(LO15:30)
定休日/月曜日※祝日の場合は翌日休

味噌ダレのひるぜん焼そばを悠悠でおなかいっぱい味わう
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自然と建物が共存するまち真庭市

ノスタルジックな勝山町並み保存地区を着物でそぞろ歩き

出雲街道の宿場町・城下町として栄えた勝山は、白壁の土蔵や格子窓の商家などの古い町並みが残る趣深い通り。商家や民家に “草木染めののれん”がかかり、観光客の目を楽しませてくれます。少し足を延ばせば、室町時代に始まったとされる高瀬舟の発着場跡が旭川沿い約700mに渡って残り、玉石積みと白壁の景観が往時の賑わいを彷彿させます。町並みを着物で歩くのも楽しみのひとつ。酒蔵で利き酒をしたり、ひのき草木染め体験したり、レトロなカフェでひと休みすれば、素敵な思い出になることでしょう。

[DATA]
住所/真庭市勝山
電話/0867-44-2120(勝山観光協会)
時間/散策自由

ノスタルジックな勝山町並み保存地区を着物でそぞろ歩き
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自然と建物が共存するまち真庭市

フェアフィールド・バイ・マリオット・岡山蒜山高原を拠点に蒜山を満喫

蒜山高原の道の駅 風の家に隣接するホテル。蒜山名物の乳製品やひるぜん焼そばなど、ここでしか味わえないグルメを周辺の店で楽しむために、あえて館内にレストランを設置しないスタイルが特徴です。客室は25平方km以上の広さを持つキングルームとツインルームの2タイプ99室。無料Wi-Fiを備え、館内ではドリンク類が用意されたパブリックスペース、蒜山ならではの乳製品やクラフトビール、スナック類を販売するマーケットプレイスが利用できます。事前予約制の朝食ボックスで地元の味を堪能できるのも魅力。

[DATA]
住所/真庭市蒜山上徳山1385-9
電話/06-6743-4750(大阪予約センター)
時間/チェックイン15:00〜、チェックアウト〜11:00

フェアフィールド・バイ・マリオット・岡山蒜山高原を拠点に蒜山を満喫
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美作市は、豊かな山々の緑に囲まれ、吉井川を中心に田園風景が広がる静かな町です。鳥取県・兵庫県の県境近くに位置する宮本武蔵ゆかりの地「武蔵の里」で散策したあとは、特産の作州黒豆を使ったグルメを堪能。湯郷温泉でオルゴールの音色に癒やされ、最後は美肌の湯で旅の疲れを流しましょう。
歴史と伝統が息づくまち
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歴史と伝統が息づくまち美作市

二刀流で知られる宮本武蔵ゆかりの武蔵の里を訪ねて

兵法「二天一流(にてんいちりゅう)」の開祖、宮本武蔵にゆかりの場所が残る武蔵の里。天正12(1584)年、武術家の家に生まれ育った武蔵の生家が再建され、現在も残っています。生家跡前に建つ武蔵生誕地碑前から因幡街道を200mほど上がった位置に建つ武蔵神社には、生涯負け無しの武蔵にあやかって、合格祈願や必勝祈願などに多くの人が訪れます。武蔵道場横には青年期の勇ましい宮本武蔵像が建てられています。一帯は川沿いに桜の木が立ち並び、水車小屋があるのどかな雰囲気。剣豪・武蔵を思い浮かべながら散策を楽しみましょう。

[DATA]
住所/美作市宮本
電話/0868-78-3111(美作市大原総合支所)
時間/散策自由

二刀流で知られる宮本武蔵ゆかりの武蔵の里を訪ねて
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歴史と伝統が息づくまち美作市

黒豆の香りと味が楽しめるキッチンくろまめでランチ

美作市特産品の一つに黒豆「作州黒(さくしゅうぐろ)」があります。大粒で煮豆にするとつややかに仕上がり、風味も良く、なめらかな舌触りが最高の食材です。キッチンくろまめのイチオシは「作州黒」を使った「みまさか黒豆バーガー」。地元産の米粉を使ったバンズに、粗く砕いた黒豆としめじ、玉ねぎのみじん切りで作った特製パティ、地元産のレタスとトマトをサンド。てりやきソースとマヨネーズがコクをプラスします。お肉は一切使っていません。黒豆ロコモコ丼、黒豆チキンカレー、米粉で作る手作りパンもおすすめです。

[DATA]
住所/美作市明見345-30
電話/090-2006-9600
時間/9:00〜16:00
定休日/月・火・土・日曜日

二刀流で知られる宮本武蔵ゆかりの武蔵の里を訪ねて
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歴史と伝統が息づくまち美作市

オルゴールの音色に癒やされる現代玩具博物館・オルゴール夢館

100年以上も前に作られたアンティークのオルゴールや、からくり人形約30点、おもちゃ約350点を展示する湯郷(ゆのごう)温泉街の小さな博物館。スタッフが歴史を説明しながら紹介する「オルゴールコンサート」はアンティークオルゴールの豊かな音色に心が和みます。「おもちゃショー」はヨーロッパの積み木を中心にアナログなおもちゃを紹介するイベントで、子どもだけでなく大人も夢中になれます。イベントの合間には、ミュージアムショップでおもちゃやオルゴールのショッピングを楽しんだり、キッズルームで積み木やおもちゃで遊んだりしましょう。

[DATA]
住所/美作市湯郷319-2
電話/0868-72-0003
時間/9:30〜17:00 ※最終入館16:15
定休日/水曜日(祝日の場合は翌日休)

オルゴールの音色に癒やされる現代玩具博物館・オルゴール夢館
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歴史と伝統が息づくまち美作市

1200年にわたり親しまれる名湯湯郷温泉でリラックス

「美作三湯(みまさかさんとう)」の一つ、湯郷温泉は今から1200年ほど昔の平安時代、慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)法師が白鷺に導かれ発見したと伝わることから、別名“鷺の湯”と呼ばれる、全国に知られる名湯です。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で効能は消化器病、神経痛、リウマチ、貧血症、婦人病、皮膚病などに効果があるといわれています。また、美肌づくりの湯としても女性に人気の温泉です。日帰り入浴施設の湯郷鷺温泉館をはじめ、10軒余りの旅館、足湯施設ポケットパークなどで楽しめます。

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住所/美作市湯郷
電話/0868-72-0374(湯郷温泉観光案内所)

1200年にわたり親しまれる名湯湯郷温泉でリラックス

まだまだ楽しみたい!美作国まるごとガイド~ぶらり散策編~

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