
2026.02.12
【温泉ソムリエ完全ガイド】紫尾温泉の魅力から泉質、おすすめ宿泊施設まで紹介
鹿児島県さつま町にある紫尾温泉は、紫尾神社の拝殿下から源泉が湧き出すことから「神の湯」と呼ばれています。知る人ぞ知る穴場ですが、国内トップクラスのぬるぬるとしたアルカリ性の単純硫黄泉は「美肌の湯」として多くのリピーターを離しません。南北朝時代からお湯の存在が知られており、秋には名物「あおし柿」作りも見られる情緒豊かな温泉郷です。神聖なパワーとお湯の良さに癒やされる紫尾温泉の旅へ、あなたも出かけてみませんか。
この記事の目次
- 紫尾温泉とは?
- 紫尾温泉へのアクセス|行き方と注意点
- 紫尾温泉の楽しみ方
- 《紫尾温泉のおすすめ宿泊施設2選》
- 旅籠 しび荘
- 四季の杜 紫尾庵
- 紫尾温泉Q&A|訪れる前に知っておきたいこと
- お湯の良さで選びたい神様の温泉「紫尾温泉」へお出かけしてみよう!
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温泉ソムリエとは!?
温泉ソムリエとは、温泉の基礎知識、温泉分析書の読み方といった「温泉の正しい知識」と、入浴法の基礎知識などの「正しい入浴法」を身につけていると温泉ソムリエ協会が認定した民間資格所持者。温泉の専門家。
そんな温泉ソムリエの私が紹介したい今回温泉はこちら!
紫尾温泉とは?

PIXTA:写真提供
鹿児島県薩摩郡さつま町の紫尾温泉は、「神の湯」と呼ばれている静かな温泉です。なぜ「神の湯」と呼ばれるのか、それは今も紫尾神社の拝殿下からコンコンと源泉が湧き続けているから。まさに紫尾温泉は、神様の恵みを賜る温泉なのです。
北薩山地(紫尾山地)の主峰である紫尾山の東麓に位置し、夜星川に沿って紫尾神社、共同浴場、4軒ほどの温泉旅館、飲食店、キャンプ場などが点在しています。
賑やかな有名温泉地とは違い、知る人ぞ知る「紫尾温泉」。しかしその湯質の良さと佇まいから地元だけでなく、実は遠方からのリピーターが多い穴場といえます。

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鹿児島・さつま町に湧く名湯
紫尾温泉がいつ発見されたかは定かではありませんが、南北朝時代の至徳年間に記述があり、その頃には既に発見されていたことが伺えます。
また江戸時代に薩摩藩が編纂した「三国名勝図絵」や、明治31年に発行された「薩隅日地理纂考」にも、「疥癬の類に効あり」といった紫尾温泉の記録が残されています。
現在は「宮之城(みやのじょう)温泉」とともに、さつま町を代表する名湯として大切に使われています。
紫尾温泉の由来と歴史
霊峰・紫尾山の紫尾の名は、善記元年(522年)に空覚なる人物が霊験あらたかな夢を見た後に紫雲の尾が引くところを見たことに由来します。紫雲の尾から紫尾と呼ばれるように。
温泉の歴史としては、鎌倉時代に紫尾山祁答院神興寺を再興した名僧・快禅(快禅僧都)が紫尾温泉をお風呂として使用したことが始まりと伝わります。神興寺は現在の紫尾神社の別当寺だった寺院です。貞永年間はその神興寺の僧侶たちが使用していたそうです。
紫尾温泉の泉質と特徴

しび荘の露天風呂
紫尾温泉の源泉は上之湯と下之湯の2本。紫尾神社の拝殿下で毎分約200リットルほど自噴しているのが上之湯で、神社で湧いていることから「神の湯」と呼ばれています。
泉質は単純硫黄泉ですが、泉質名にはあらわれないもののアルカリ性で重曹成分が多いことから、ぬるぬるとろとろとした独特の手触りが楽しめます。クレンジング効果に優れた美肌の湯と呼べるでしょう。硫黄成分による美白や殺菌の働きも期待でき、女性におすすめの名湯といえます。
紫尾温泉へのアクセス|行き方と注意点

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紫尾温泉の最寄り駅はJR川内駅ですが、紫尾温泉までは35キロほど離れており、タクシーで約40分と公共交通機関を利用してのアクセスはかなり困難です。車でアクセスした方が便利でしょう。
なお、紫尾温泉に宿泊する場合は、宮之城バス停から送迎してもらえる場合がありますので、各お宿にお問い合わせください。
車でのアクセス
九州自動車道 横川ICから約36km、所要時間は約45分。南九州西周り自動車道 薩摩都ICからは約39km、所要時間は約50分です。
紫尾区営大衆浴場の「紫尾温泉 神ノ湯」に、紫尾神社と共同の駐車場が100台分あります。共同浴場利用や紫尾神社参拝の際に利用が可能です。
紫尾温泉を訪れる際の注意点
紫尾温泉は、公共交通機関のみでのアクセスが難しいエリアにあります。レンタカーなど車を使ってアクセスすることをおすすめします。
紫尾温泉の旅館に宿泊する場合は、宮之城バス停から送迎してもらえることが多いようですが、いずれも事前予約が必要です。忘れずに事前に連絡しておきましょう。
紫尾温泉の楽しみ方

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紫尾神社の敷地内で湧出する神聖な「神の湯」を堪能できる!これが紫尾温泉の最大の魅力です。さらに、国内の温泉でもトップクラスのぬるぬるとろとろとした感触が、入浴していて楽しいことこのうえなし。いわゆる硫黄臭と呼ばれる硫化水素臭もあり、極上の温泉らしい趣たっぷりです。
紫尾区営大衆浴場である「紫尾温泉 神ノ湯」は必浴。男女別の浴室のほかに、足湯や飲泉所があります。
そしてぜひ、パワースポットである紫尾神社参拝も忘れずに。
温泉ソムリエマスター泉よしか
飲泉所の温泉はペットボトルに汲んで帰る人も多いです
紫尾温泉はこんな人におすすめ

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紫尾温泉の旅をおすすめしたいのは、まず美肌温泉に行きたい方。優れたクレンジング系の温泉なので、角質を落としてつるつるの肌にしてくれます。女性グループや母と娘といった組み合わせの女子旅にぴったり。一人旅も良いでしょう。
また、全国的にはあまり知られていないにもかかわらず、リピーターの多い温泉地でもあります。ツウ好みの穴場をお探しの方にもおすすめしたいです。
泉質も優れているので、温泉そのものを重視する方にもおすすめ。一度行くと虜(とりこ)になってしまうかもしれません。
《紫尾温泉のおすすめ宿泊施設2選》
紫尾温泉を満喫しつくすには、ぜひゆったり宿泊して夜も朝も美肌の湯に浸りたいもの。できれば1泊といわず連泊して楽しみたい、そんな風に思う方も多いでしょう。
さて、そんな紫尾温泉には鄙びた風情と極上の湯が楽しめる宿泊施設がいくつかあります。ここでは、個性豊かな2軒の旅館を詳しくご紹介します。
旅籠 しび荘
源泉掛け流し宿で味わう至福の湯浴み
鹿児島県北西部の紫尾温泉に佇む、良質な湯が自慢の温泉宿。源泉は、長い歴史を持つ紫尾神社の拝殿下にあり、地元で「神の湯」と呼ばれる尊い湯だ。泉質は、pH9.4のアルカリ性単純硫黄泉で、ぬるっとした感触で肌がしっとりすると評判。宿には源泉掛け流しの湯が堪能できる露天風呂と内湯がある。露天風呂では、川のせせらぎを聞きながら、時間帯によって趣を変える風景も愉しもう。内湯では、温度の異なる2つの自噴温泉に浸かれるので、交互に入り入浴効果を高めたい。
温泉ソムリエマスター泉よしか
神ノ湯の上之湯源泉と異なる下之湯源泉に入れる宿です
旅籠 しび荘
- 住所
- 鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾2168
- アクセス
- 電車:JR九州新幹線・肥薩おれんじ鉄道線 出水駅から車で約35分
車:九州自動車道 横川ICから約45分 - 公式HP
- https://shibisou.jp/
- TEL
- 0996-59-8001
- FAX
- 0996-59-8002
四季の杜 紫尾庵
硫黄の香りがほのかに漂うエメラルドグリーンの湯を愉しむ
四季折々の美しい自然に癒やされる、紫尾山の麓にひっそりと佇む「紫尾庵」は、8つの客室で構成された閑静な宿。この地には、紫尾神社の拝殿の下から源泉が湧き出ることから「神の湯」と呼ばれている紫尾温泉があり、全客室で源泉掛け流しの湯を堪能できる。硫黄の香りがほんのり漂うエメラルドグリーンの湯はどこか神秘的。まろやかな湯がベールのように体を包み込み、湯上がりには肌がしっとりとなめらかになる。客室に備わる露天風呂や内風呂で静かな湯浴みを愉しみ、疲れた心と体を解放しよう。
温泉ソムリエマスター泉よしか
「紫尾庵」に宿泊すると、「旅籠 しび荘」のお風呂にも入れます
四季の杜 紫尾庵
- 住所
- 鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾1663
- アクセス
- 電車:JR各線 出水駅から南国交通バス空港行きシャトルバスで宮之城下車、タクシーで約15分
車:九州自動車道 横川ICから約45分 - 公式HP
- https://www.shibian.jp/
- TEL
- 0996-31-9270
紫尾温泉Q&A|訪れる前に知っておきたいこと
紫尾温泉そのものは小さな温泉地なのでひたすらお宿にこもって湯治をするのも良いのですが、もし観光を組み合わせてお出かけするなら、さつま町全体を含めて少し足をのばしてみてはいかがでしょう。
例えば、1,067メートルの紫尾山山頂公園。車でも登れますが、歩いて「千尋ノ滝(せんぴろのたき)」などを訪ねてみるのもおすすめです。
ベストシーズンは?
自然に囲まれた温泉地なので、四季折々どの季節に訪ねても楽しめますが、夏ならば夜星川の渓流で、ホタルを見ることができるかもしれません。
また10月~11月末には紫尾温泉の秋の名物である「あおし柿」の渋抜きをしている様子が見られるかも。「あおし柿」は温泉に漬けることで渋が抜けて甘くなります。完成した製品は物産館「神の湯ふれあい館」で手に入ります。
日帰り入浴は可能?
紫尾温泉で日帰り入浴をするなら、最初の選択肢は紫尾区営大衆浴場の「紫尾温泉 神ノ湯」でしょう。共同浴場なので、気軽に立ち寄れます。入浴料が大人200円という安さも魅力!内湯のみではありますが、驚きのコストパフォーマンスです。
以前は「旅籠 しび荘」でも立ち寄り入浴できましたが、2026年2月現在こちらは休止中です。
お湯の良さで選びたい神様の温泉「紫尾温泉」へお出かけしてみよう!
鹿児島県は全国でも温泉に恵まれており、大型の温泉地から小さな温泉地までさまざまなお湯が湧いています。その中でも「ここが良い!」と温泉好きから評価が高い「紫尾温泉」。他の人に知られる前にぜひチェックしてください。少し鄙びた風情と、ツウ好みのお湯が優しく出迎えてくれるでしょう。次のリピーターはあなたかもしれません。
参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。
記事企画・監修:旅色編集部 おおもり
ライター:泉よしか(温泉ソムリエ・監修)
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※掲載情報は取材時のものであり、変更が生じている場合がございます。詳細は各施設にご確認下さい。











温泉ソムリエマスター泉よしか
汚れを落とす働きが強いので、入浴後は保湿ケアを忘れずに!