浅田政志の宿旅

わざわざ泊まりに行きたい宿を訪ねる写真連載。第6回は、2015年に廃止となった寝台列車の旅を追体験できるホステル。
写真家 浅田政志の宿旅
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Vol.6 「Train Hostel 北斗星」東京都中央区

気分は「深夜特急」。
寝台特急列車「北斗星」をイメージした館内は、
実際の列車を知らなくても胸が高まります。
乗り遅れないようにチェックイン
受付のパネルは、施設オリジナルのものですが、
北斗星のどこかで使われていたかのような雰囲気があります。
車両の音が聞こえるのは夢のなかだけ
二段ベッドは実際に「北斗星」で使われていたもの。
車内の再現度を高める一方で、ベッド幅は当時よりも10cmほど広くするなど快適性も。
食堂車のにぎわいがよみがえる
「北斗星」の食堂車で使われていたテーブルやイス、照明などを配したラウンジ。
夜な夜な宿泊者同士の電車談義で盛り上がるそう。
昔の電車には栓抜きがありました
ラジオは通電していないものの、当時の備品は存在感も秀逸。
備え付けのテーブル下には栓抜きも。
お帰り口まで、わずか5歩
「Train Hostel 北斗星」があるのは、JR馬喰町駅直結のビル。
“妄想列車旅”を楽しんだ翌日はすぐに出発進行!

Train Hostel 北斗星

2015年、惜しまれつつも運行廃止となった寝台特急列車「北斗星」の備品をふんだんに使ったゲストハウス。利用者は列車好きをはじめとする日本人と、海外の観光客が半々だそうで、コンセプトも利便性も兼ね備えているのが魅力です。至るところに「北斗星」の備品が使われているので、宝探しのように探してみる楽しみも。またスタッフには旅好きが多いので、おしゃべりも旅の情報交換もできるんです。

住所/東京都中央区日本橋馬喰町1-10-12
電話/03-6661-1068

浅田政志
Masashi Asada浅田政志
1979年三重県生まれ。2007年に写真家として独立。2008年、写真集『浅田家』(赤々舎刊)で第34回木村伊兵衛写真賞を受賞。著書に、『NEW LIFE』(赤々舎刊)、『家族新聞』(幻冬舎刊)、『家族写真は「」である』(亜紀書房)など。国内外で個展、グループ展を精力的に開催している。