【温泉ソムリエ監修】乳白色の湯「白骨温泉」完全ガイド!おすすめ宿やアクセス情報など解説

時計アイコン2026.07.30

【温泉ソムリエ監修】乳白色の湯「白骨温泉」完全ガイド!おすすめ宿やアクセス情報など解説

長野県の山深く、乗鞍岳の東側山腹にある「白骨(しらほね)温泉」。谷底から湧き出る湯は、空気に触れることで神秘的な乳白色へと姿を変えます。古くから「3日入れば3年風邪をひかない」という言葉が伝わるこの名湯は、四季折々の自然とともに、訪れる人の心と体を優しく包み込んできました。本記事では、鎌倉時代から湧き続けると伝わる温泉地の歴史や、名物である混浴大露天風呂、そして冬のアクセスにおける重要な注意点まで、白骨温泉の魅力を余すことなく完全ガイドします。

本記事の監修者

  • 泉よしか

    泉よしか温泉ソムリエマスター

    温泉ソムリエマスター・温泉観光実践士として、キレイ系の温泉から秘湯まで幅広く紹介。泉質や楽しみ方、旅としての魅力に至るまで、豊富な知識と実体験に基づく情報を提供している。

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温泉ソムリエとは

温泉ソムリエとは、温泉の基礎知識、温泉分析書の読み方といった「温泉の正しい知識」と、入浴法の基礎知識などの「正しい入浴法」を身につけていると温泉ソムリエ協会が認定した民間資格所持者。温泉の専門家。

白骨温泉へのアクセスと重要な注意点

白骨温泉は秘湯と呼ばれるにふさわしい立地ゆえに、アクセスには事前の準備と心構えが必要です。特に冬季に訪れる場合は、装備の確認を怠らないようにしましょう。

新島々バスターミナル

新島々バスターミナル(Photo by PIXTA)

電車・バスでのアクセス

公共交通機関を利用する場合、旅の起点はJR松本駅です。
松本駅から松本電鉄上高地線に乗り、終点の「新島々(しんしましま)駅」へ。そこから路線バスに乗り換え、約1時間で白骨温泉に到着します。国道158号を進み、山あいの景色を眺めながら徐々に温泉地へと近づく道のりは、日常から非日常へと気持ちを切り替えてくれるでしょう。

車でのアクセスと冬季の装備

車で訪れる際に最も注意が必要なのが、冬の道路状況です。
例年11月中旬〜4月下旬頃は積雪や路面凍結の可能性があるため、スタッドレスタイヤの装着が必須となります。降雪状況によってはタイヤチェーンが必要になる場合もあるため、携行しておくと安心です。山間部は天候が変わりやすいため、ノーマルタイヤでの走行は避け、十分な冬装備で向かいましょう。
白骨温泉へ続く県道300号白骨温泉線は舗装された対面通行可能な道路ですが、急カーブが続く区間もあります。大雨や積雪などの影響で通行止めとなり、乗鞍高原経由への迂回が必要になる場合もあるため、出発前には最新の道路・交通情報を確認しておくと安心です。

白骨温泉の魅力と歴史

なぜ、この温泉は「白骨」という独特な名で呼ばれるようになったのでしょうか。その背景には、600年以上の歴史と特異な泉質があります。

白骨温泉

白骨温泉(Photo by PIXTA)

鎌倉時代から続くとされる名湯

白骨温泉の歴史は古く、伝承によれば鎌倉時代にはすでに湧出していたとされています。
その湯の良さから「3日入れば3年風邪をひかない」との言い伝えがあり、多くの湯治客を癒やしてきました。泉質は弱酸性から中性の硫黄泉。湧き出した瞬間は透明ですが、空気に触れると乳白色へと変化し、硫化水素を含む温泉特有の香りがあたりに漂います。

温泉ソムリエマスター 泉よしか

温泉ソムリエマスター泉よしか

白骨温泉のように乳白色の温泉は、濁りが薄い時はそれだけ新鮮である可能性が高いです。

名前の由来と小説『大菩薩峠』

かつては「白船」とも呼ばれていましたが、温泉成分の結晶が湯船の底に沈殿し、まるで骨のように白く固まる様子から「白骨」と呼ばれるようになったといわれています。
その名が広く知られるきっかけの一つとなったのが、中里介山による大河小説『大菩薩峠』です。作中で登場したことで、その幻想的な響きとともに名湯としての知名度を高めました。

白骨温泉でのおすすめの過ごし方

乳白色の湯に浸かり、身体の内側から温まる。そんな贅沢な時間を過ごせる主要施設と、地元ならではのグルメをご紹介します。

泡の湯

泡の湯(Photo by PIXTA)

混浴の象徴「泡の湯」

白骨温泉を象徴する風景といえば、老舗旅館「泡の湯」の大露天風呂です。 ここは混浴ですが、湯が乳白色で濁っており深さもあるため、女性でも入りやすいのが特徴。さらにタオル巻きや湯浴み着の着用も可能なため、夫婦やカップルで一緒に湯浴みを楽しめます。 日帰り入浴は大人1,000円(タオル代別)で利用可能。内湯には「ぬる湯(37度前後)」があり、炭酸成分を含んだ極上の湯に長時間浸かることで、芯からリラックスできるでしょう。

[混雑回避のコツ]
週末の日帰り入浴は、10時30分の営業開始直後に混雑が集中しやすい傾向があります。平日または宿泊者のチェックイン前後の時間を狙うのが、ゆったり過ごすためのポイントです。

温泉ソムリエマスター 泉よしか

温泉ソムリエマスター泉よしか

混浴露天風呂の有名な「泡の湯」ですが、実は透明でアワ付きの多い内湯(男女別)こそがマニアに人気です。

公共野天風呂

公共野天風呂(Photo by PIXTA)

季節限定の「公共野天風呂」と「煤香庵」

渓谷の自然をダイレクトに感じたいなら、「公共野天風呂」がおすすめです。
野趣あふれる岩風呂ですが、冬季閉鎖(例:11月下旬頃〜4月下旬頃まで)があるため注意が必要です。なお、2025年4月の改定時点では大人700円となっています。
また、絶景の野天風呂で知られる「煤香庵(ばいこうあん)」も、日帰り利用(大人800円 ※2025年時点)の人気スポット。こちらも冬期休業があるため、訪れる際は事前に公式サイト等で最新の営業状況を確認しましょう。

グルメ:身体に染み渡る「温泉粥」

湯上がりには、白骨温泉の名物グルメ「温泉粥」をぜひ味わってください。
飲泉可能な温泉水を使って炊き上げたお粥は、とろりとした食感とほのかな硫黄の香りが特徴。胃腸に優しく染み渡り、体の内側からも温泉のパワーを取り入れることができる、この地ならではの朝食の定番です。

温泉ソムリエマスター 泉よしか

温泉ソムリエマスター泉よしか

朝食の定番の「温泉粥」ですが、煤香庵なら日帰りランチでも食べられます。

白骨温泉のおすすめ宿

数ある旅館の中でも、白骨温泉ならではの絶景と美食を心ゆくまで堪能できるおすすめの一軒をご紹介します。

白船グランドホテル

客室からの景観

客室からの景観

館内

館内

外観

外観

客室からの景観
館内
外観

標高約1,400m、乗鞍高原と上高地の間に位置する「白船グランドホテル」は、白骨温泉随一とも称される眺望が自慢の宿です。

露天風呂

露天風呂

内湯

内湯

露天風呂
内湯

絶景の露天と2種の源泉

見晴らしの良い高台にあり、露天風呂からは四季折々の山並みや満天の星を望むことができます。特筆すべきは、「黒い湯の華」が珍しい 露天風呂と、硫黄の香り漂う内湯という、源泉を掛け流しで楽しめる異なる2つの湯です。

温泉ソムリエマスター 泉よしか

温泉ソムリエマスター泉よしか

白船グランドホテルの源泉は、白骨温泉ではめずらしくあまり濁りません。また黒い湯の華だけでなく赤い湯の華が見つかることも。

白船鍋

白船鍋

白船鍋

名物料理「白船鍋」

夕食の会席膳では、宿の名物である源泉と豆乳を使った「白船鍋」が人気。まろやかな味わいが体に染み渡ります。もちろん、朝食には白骨温泉の代名詞「温泉粥」も味わえます。

角部屋和室12.5+8帖タイプ

角部屋和室12.5+8帖タイプ

和室12.5帖タイプ

和室12.5帖タイプ

スーペリア洋室タイプ

スーペリア洋室タイプ

角部屋和室12.5+8帖タイプ
和室12.5帖タイプ
スーペリア洋室タイプ

多彩な客室

趣の異なる3つの棟があり、2019年に誕生した洋室や、個室サウナ付きの和室など、旅のスタイルに合わせて選べるのも魅力です。

白骨温泉でよくある質問

Q. 白骨温泉に宿泊するなら何月がおすすめですか?

A. 白骨温泉は四季折々の景色を楽しめる温泉地です。新緑の5~6月、避暑に適した夏、紅葉が美しい10月、雪見風呂を楽しめる冬など、それぞれ異なる魅力があります。冬は積雪や路面凍結があるため、車で訪れる場合はスタッドレスタイヤなどの冬装備が必要です。

Q. 白骨温泉は上高地や乗鞍高原と一緒に観光できますか?

A. はい。白骨温泉は上高地や乗鞍高原へのアクセス拠点としても利用される温泉地です。午前に上高地や乗鞍高原を観光し、午後から白骨温泉で宿泊・入浴を楽しむ旅行プランも人気があります。

Q. 白骨温泉にはコンビニやスーパーはありますか?

A. 白骨温泉周辺にはコンビニや大型スーパーがほとんどありません。飲み物や軽食、日用品などが必要な場合は、松本市街地や温泉へ向かう途中で購入しておくと安心です。

山深き場所に湧く、白濁の秘湯・白骨温泉

「3日入れば3年風邪をひかない」という言葉が語り継がれる通り、その豊かな効能と静寂な環境は、現代人の疲れを癒やすのに最適な場所です。冬の雪見風呂も格別ですが、タイヤの装備は万全に。歴史ある名湯で、骨の髄まで温まる旅へ出かけてみませんか。

旅色編集部 なかやま

参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。

記事企画・監修:旅色編集部 なかやま

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