[タベサキ Vol.6]
変幻自在だから毎日食せる

カレーなる1週間

東京都

2019.06.26

タベサキ

文化、調理法、具材などによりまったく違う表情を見せるカレー。頻繁に食べても飽きることなく、常に美味しく楽しめるのが魅力の料理です。そんなカレーを1週間食べるとしたら……イチオシのカレースケジュールをご紹介します。

Text:Yui Nakamura
Photo:Ushio. Sato

週のはじまり月曜
ヘルシーブッフェで
美味しく楽しく体質改善

ランチブッフェ (平日) 1,290円。サラダ、ドリンク、デザートも揃う。11：30～LO15：00の90分制、3～9歳は半額

明治通りの都会的な街並みを見下ろしつつ、インド音楽が流れる落ち着いた空間でランチブッフェ。ここは創業1989年、日本最古という菜食インド料理店の新店舗。2つの自家農園から直送される有機無農薬の野菜をはじめ、心地よい弾力のオリジナル大豆ミート、自然派の高級菜種油など、厳選素材は身体が喜ぶものばかり。本場のシェフが数十種のスパイスを丁寧に使い分け、個性豊かに仕上げた野菜カレーに胃も心も満たされる。

DATA

自然派インド料理ナタラジ原宿・表参道店

住所
東京都渋谷区神宮前6-28-6 キュープラザ原宿8F
TEL
03-6427-7515
営業時間
昼：11：30～17：00
夜：17：00～23：00
休日
無
座席
80席
平均予算
昼平均：1,500円～
夜平均：2,500円～
アクセス
電車：東京メトロ千代田線、東京メトロ副都心線
明治神宮前駅より徒歩1分
駐車場
無
備考
景観が美しいだけでなくインドの伝統的な美術品なども飾られている店内。長野県で美術館を運営しており、その所蔵品の一部が展示されている

ジンガマサラ1,180円。学生時代に衝撃を受けた『ダバインディア』の味が根底にあるそう。ココナッツの甘みにトマトの酸味が引き立つ

西新宿、路地裏の雑居ビルにひっそりオープンしたばかり。早くもカレー愛好家が殺到し、予約の取りにくい人気店となっている。仕掛けたのは京橋『ダバインディア』、大塚『カッチャルバッチャル』など、東京有数の名店で活躍を続けていた新（あたらし）シェフ。ゲストとの交流を大切にしたいとの想いから、こぢんまりと心地の良い隠れ家にて、洗練されたスパイス料理を振る舞う。明るく笑いのたえない店内。お酒がすすみ、カレーもすすむ。

DATA

Spice Bazaar Achakana

住所
東京都新宿区西新宿7-12-23 松沢ビル3F
TEL
03-6883-3652
営業時間
昼11：30〜15：00
夜17：00〜23：00
休日
日曜（不定休あり）
座席
15席
平均予算
昼平均：800円～
夜平均：3,000円
アクセス
電車：都営大江戸線新宿西口駅より徒歩4分
駐車場
無
備考
ラムやウイスキーなどのボトルが並ぶカウンター。スパイス料理とお酒のペアリングを気の向くまま楽しめる環境も魅力のひとつ

FamFam Spiceカレー864円。玉ねぎやトマトの味をココナッツミルクでまろやかにまとめている。ホールスパイスが弾け香りも多彩

クリエイティブに働く人々をつなぐ憩いの場として誕生。そよ風を感じるテラス「zephyr」、ソファを配した優雅な空間「serenity」、交流を促す相席テーブル「link」、シェア本棚や黒板マップで物語を紡ぐ「drama」、集中して作業が行えるカウンター「quest」と5つの空間で構成される。名物はスパイスマニアで洋食出身の店長が試行錯誤の末に完成させた創作カレー。驚くほど豊かな香りが味覚と感性を刺激する。

DATA

Spice&Cafe famfam

住所
東京都渋谷区代官山町9-10 Sodacco2T01
TEL
03-6416-1851
営業時間
11：00～23：00
日曜：11：00～19：00
休日
無（大型連休を除く）
座席
28席
平均予算
昼平均：1,000円～
夜平均：2,000円～
アクセス
電車：東急東横線
代官山駅より徒歩5分
駐車場
無
備考
広々と開放的な雰囲気でコンセントやWi-Fiも完備。ワンドリンクオーダーすればお弁当なども持ち込み可と自由度は高い

ソーキ増ヒガカレー1,000円。沖縄産サトウキビの粉末を混ぜモッチリ炊き上げたライスが濃厚なルゥと抜群の相性をみせる

厨房に立つ宇栄原（うえはら）さんは、神田の小料理屋『ちょろっと』で腕を磨く若手料理人だ。地元沖縄の食材を生かしカレーを作ったところ仲間内で大好評。系列のバーを利用し、昼限定で提供することに。具材の中心は、純米粕と一緒に5時間かけ煮込んだ豚軟骨。エキスが染み出たスープに、和風出汁やスパイスを加えているだけあり重層的味わい。紫じゃが、ゴーヤといった沖縄野菜も入り栄養満点。夏の暑さを吹き飛ばしてくれそうなパワフルな一杯だ。

DATA

カレーの比嘉

住所
東京都千代田区鍛冶町1-7-1 椿ビルB1F
TEL
03-6427-5085
営業時間
11：30～14：00
休日
土曜、日曜、祝日
座席
14席
平均予算
平均：800円～
アクセス
電車：JR山手線、JR中央線、JR京浜東北線、東京メトロ銀座線
神田駅より徒歩2分
駐車場
無
備考
夜はバー『M's-CRUX』として営業しておりカレーは昼だけのお楽しみ。カレーうどん、ヒガタコライスなども揃う

カツカレー1,000円＆半熟たまご100円。野菜のみで仕上げたルーに揚げたての香ばしいカツがなじむ

代官山までの橋渡し的存在として東横線跡地に誕生した渋谷ブリッジ。ここは再開発が進む渋谷駅東側の最新スポットにある、カレーとライスに＋αを加える「面白い三角関係」がコンセプトの店。カツカレーに半熟卵、ししとうなどをトッピングするもよし、豊富に揃う自然派ワインとペアリングを模索するもよし。とどのつまり楽しいひとときが過ごせれば何でもOK。堅苦しくないゆるい空気もまた日々の疲れを癒してくれる。

DATA

TRIANGLE CURRY

住所
東京都渋谷区東1-29-3渋谷ブリッジ B棟1F
TEL
03-6803-8900
営業時間
昼：11：30～16：00
夜：18：00～23：00
休日
日曜（不定休あり）
座席
32席
平均予算
昼平均：1,000円
夜平均：3,000円
アクセス
電車：各線渋谷駅より徒歩7分
駐車場
無
備考
渋谷のストリートカルチャーを感じるデザイン性の高い空間。テーブルの模様などにもトライアングルな要素が盛り込まれている

自家製ガラムマサラと花椒で仕上げるラムキーマカレー 1,100円。コリアンダーシードなどを使用した浅漬けが口直しに最高だ

埼玉県を代表する人気カレー店が日本のインドともいわれるディープな街、高円寺に進出している。看板メニューは本店と同じく、コクの深いラムの腕肉を粗挽きにし、赤ワインやトマトと煮込んだキーマカレー。舌先を痺れさせる挽きたての花椒をはじめ、しょうが、しその葉、ピンクペッパーなどのフレッシュな香りが、ドライなラム肉を華やかに。和食や中華のニュアンスもあり、多彩な文化が入り交じる高円寺にぴったりの味わいだ。

DATA

negombo33 高円寺

住所
東京都杉並区高円寺南4-44-3 マーキュリービル1F
TEL
03-5913-7650
営業時間
11：00～LO20：30
休日
不定休
座席
14席（店内10席、テラス4席）
平均予算
平均：1,000円～
アクセス
電車： JR中央線、JR中央・総武線、高円寺駅より徒歩2分
駐車場
無
備考
ビールやワインが揃い昼飲みもOK。自家焙煎した南インド産のコーヒーは酸味と苦味のバランスが良くカレーにも合う。テラス席では喫煙も可

スパイスチキンカレーとマスタードフィッシュカレーの2種あいがけ1,296円。鶏と魚介の旨味が複雑に混じり合う

5年連続ミシュランガイドで紹介されている『らぁ麺やまぐち』の姉妹店。ラーメン用に会津地鶏や山水地鶏を丸ごと煮込み抽出した特製スープを、なんとチキンカレーのベースにしている。「日本のお米に合うカレー」を追い求め、20年以上も趣味でスパイス料理を作り続けてきたというオーナー、山口裕史さん入魂の一杯。駅から多少離れた早稲田通り沿いにあるお店だが、カレー好きならお早めに足を運ぶことをおすすめしたい。