柳川で育まれた吊るし飾り
柳川市に伝わる吊るし飾り、さげもん。江戸時代、女の子の初節句に、おひなさまの代わりに古着の端切れで作った小物を飾り祝ったのが始まりとされています。小物が49個、その中心に柳川まりを2つ下げて51個。人生50年といわれた江戸時代、我が子が1年でも長生きしてほしいとの願いが込められています。
鶴や海老、宝袋といった縁起物の小物を飾ったさげもんを楽しめるのが「柳川雛祭り さげもんめぐり」です。水上に飾られた、たくさんのさげもんの中を着飾った子どもたちが舟で進む「おひな様水上パレード」や「流し雛祭」のほか、一般客も乗船できる「雛めぐり舟運行」もあり、水郷・柳川の華やいだ街並みを舟上から眺められます。今年は「柳川よかもん館(物産館)」に巨大さげもんがお目見え。柳川商店街では電飾を入れたさげもんのほのかな灯りが春の柳川を彩ります。
柳川雛祭り さげもんめぐり
開催日/2月11日~4月3日
場所/市内各所
「ときめきひな灯りと巨大さげもん」
場所/柳川市京町(柳川商店街・よかもん館)
「おひな様水上パレード」
開催日時/3月15日 11:00~12:20
場所(コース)/沖端~三柱神社
「流し雛祭」
開催日/4月3日
場所/柳川市三橋町(柳川橋)
「雛めぐり舟運行」
開催日/3月7日(土)〜29日の土・日曜日
柳川観光案内所
住所/福岡県柳川市沖端町35
アクセス/電車:天神大牟田線西鉄柳川駅から車で約15分
車:九州自動車道みやま柳川ICから約20分
電話/0944-74-0891
ひな人形が飾られる参道と100段もの階段
「袋田の滝」で知られる茨城県大子町。この町の商工会女性部の有志によって始まったのが「百段階段でひなまつり」です。会場となるのは、町を一望できる高台にある十二所神社の参道で、通称「百段階段」。およそ1,000体もの人形が飾られ、大子の春の風物詩になっています。緋毛氈(ひもうせん)を敷き、急こう配の百段階段に並ぶ人形は、まさに圧巻。人形はすべて地元の人や来場したお客さんからの提供というのも驚きです。
百段階段から商店街へ向かえば、どこか懐かしい街並みが広がり、ノスタルジックをかき立てます。町はひな祭り一色ですが、同日、名物「アップルパイをたべよう」などのイベントのほか、花嫁が町を練り歩く「大子花嫁行列」も同日開催されます。宮中の結婚式を模したとされるひな飾りと花嫁行列は、なんともぴったり。開催はたった1日ですが、町全体が華やぐお祭りです。
百段階段でひなまつり
開催日時/3月1日 9:00~15:00
*雨天・荒天中止
住所/茨城県久慈郡大子町426-1
(十二所神社「百段階段」)
アクセス/電車:JR水郡線常陸大子駅から徒歩約6分
車:常磐自動車道那珂ICから約60分
電話/0295-72-0191(大子町商工会)
自由な発想で畑に飾られたひな人形
徳島県東部の町・勝浦。旧街道を山の方面に向かった先にある坂本地区では、毎年2月下旬頃になると、小学校をリノベーションした農村体験型宿泊施設「ふれあいの里さかもと」を中心会場として、「おひな様の奥座敷」と「坂本おひな街道」を開催しています。旧街道沿いに残る昔ながらの町並みは風情が感じられます。また、ひな人形の飾り方がとてもユニークなのも特徴。ひな段を作らず、軒先、庭先などに人形を飾る、その自由な発想に驚かされます。
「ふれあいの里さかもと」では、おひな様を模した巻きずしのランチが楽しめるほか、着付け体験や人力車で街道を散歩する、さかもと着物まつりなども行われます。市街地で開催されるピラミッド型展示が人気の「ビッグひな祭り」と連携して開催されるため、見応えも十分。
「おひな様の奥座敷」と「坂本おひな街道」
開催日/2月22日~3月15日
住所/徳島県勝浦郡勝浦町大字坂本字宮平1-5
(ふれあいの里さかもと)
アクセス/車:徳島自動車道徳島ICから約50分
電話/0885-44-2110
「ビッグひな祭り」
開催日時/2月22日~4月5日 9:00~16:00
住所/勝浦郡勝浦町大字生名字月ノ瀬35-1
アクセス/車:徳島自動車道徳島ICから約50分
江戸時代より続く伝統行事を体験
鳥取市用瀬町では江戸時代より続く伝統行事、ひな流しを開催しています。ひな流しは、ワラで編んだ丸いふた・桟俵(さんだわら)にのせた紙びなを、女の子が川に流すことで1年間の無病息災を願う行事です。
川に流す紙びなづくりを通年で体験できるのが、「流しびなの館」。行事に必要な紙びなと桟俵作りを地元の流しびな作りの指導員が丁寧に教えてくれます。ほかに、ひな人形、御所人形など、江戸時代をはじめとする各時代の人形約1,000体を展示。旧暦3月3日にあたる3月26日には、「流しびなの館」以外に、「二区公民館」でも流しびな作り体験ができ、ひな流し体験も可能です。館内の食事処では、地元食材を使った人気メニュー「ひな弁当」が食べられます。そのほか、町内の各家庭でひな飾りを公開する「まちなかのひな飾り公開」や茶席、「雛のお焚きあげ」など、さまざまな行事が行われます。
もちがせ流しびな
開催日/旧暦の3月3日(2020年は3月26日)
場所/流しびなの館周辺
流しびなの館
開館時間/9:00~17:00
住所/鳥取県鳥取市用瀬町別府32-1
休館日/水曜日(祝日の場合は開館)
入館料/300円
アクセス/電車:JR因美線用瀬駅から徒歩約10分
車:鳥取自動車道用瀬ICより約5分
電話/0858-87-3222