貴族たちは池や盃に映り込んだ満月を愛でたそう。
2022年は9月10日が十五夜「中秋の名月」。
月に見立てたお団子をお供えするのも風流ですが、
今年は名店のハンバーグでお月見なんていかがでしょう?
デミグラスソースに浮かぶ名月、ぜひご賞味あれ。
写真、文/佐藤 潮.(effect)
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グツグツ煮立つソースから立ち上がる芳醇な香り。「戦後は洋酒が手に入らず、代用した3年熟成の自家製梅酒が今でも隠し味であり決め手です」と話す三代目の貴邑智さん。「100年続かないと老舗は名乗れない」という初代の教えを大切に、伝統のレシピを守り続けています。ふわふわ食感のハンバーグは旨みが力強く、熟成されたソースの深いコクと渾然一体に。「真珠に見立てた」という卵をくずして味わえば、香味野菜の風味もよりくっきりと顔を出します。
- 住所/神奈川県横浜市中区野毛町1-3
- 電話/045-231-8706
- 営業/11:30~14:30、17:00~20:00、
日曜・祝日11:30~20:00 - 定休/月曜日
- アクセス/JR根岸線、横浜市営地下鉄ブルーライン
桜木町駅から徒歩9分 - 駐車場/無
京都御所の側にある人気店で、名前に「デミ」を冠している通り手づくりのデミグラスソースが評判。リンゴ、ブドウ、バナナといった季節の果物をたっぷりと使用し、長時間煮込むことで自然な甘さを引き出しています。フルーティでコクのあるソースに合わせるのは、店内のミンチマシーンで挽いた国産和牛と無菌豚。絶妙な割合で混ぜ合わせてからフライパンでソテーして焼き目をつけ、スチームコンベクションオーブンでじっくり旨みを閉じ込めています。
- 住所/京都府京都市中京区両替町夷川通室町
東入ル巴町80 パルマビル1F - 電話/075-211-7661
- 営業時間/11:30~15:00、17:00〜22:00
- 定休日/月曜日、第3火曜日
- アクセス/京都市営地下鉄烏丸線 丸太町駅から徒歩3分
- 駐車場/無
看板メニューは岩手県産の高級銘柄豚「岩中豚」だけを使用したハンバーグ。肩ロース、バラ肉、ハラミ、ホホ肉を、それぞれ粗挽きや細挽きにして個性を活かし、厚さ20mmの鉄板で均等に火を入れてから、オーブンでおいしさを凝縮しています。岩中豚の旨みをシンプルに楽しめる「プレーン」をはじめ、ドイツ産の「モッツァレラチーズ」を溶かしかけたものや「岩中豚のパンチェッタベーコン」をパテに巻いたものなど選択肢が豊富なのも魅力です。
- 住所/東京都新宿区新宿1-3-8 YKB新宿御苑ビル1F
- 電話/03-3358-4161
- 営業時間/11:30~15:00、17:30〜21:00、
土曜日、日曜日、祝日11:00〜15:00、
17:30〜21:00※限定数に達し次第終了 - 定休日/無休(不定休あり)
- アクセス/東京メトロ丸ノ内線 新宿御苑駅から徒歩2分
- 駐車場/無
単品でも主役を張れる「肉汁大洪水」のビーフ100%ストレートハンバーグに合わせているのは、こだわりのプレミアム卵を3個も使用したオムライス。大阪の名店らしいサービス精神にあふれる豪華共演に華を添えるのは、オニオン醤油ソースとデミグラスソースの相掛けです。とろっとろの卵のなかにはバターライスだけでなく、旬の野菜もごろごろ。もちろんボリュームも満点、食べ進めるほどにおいしさと楽しさが溢れ出す幸せの一皿なのです。
- 住所/大阪府大阪市阿倍野区阪南町1-47-23
- 電話/06-6628-8502
- 営業時間/11:30~14:30、土曜日、日曜日、祝日11:00~15:30
- 定休日/火曜日、水曜日
- アクセス/地下鉄御堂筋線 昭和町駅から徒歩1分
- 駐車場/無
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日本最古と言われるハンバーグが登場したのは1882年。日本初の家庭料理学校「赤堀割烹教場」が開校する際に披露されたそうです。当時のソースはトマトがベース。デミグラスソースを使う洋食店が増えはじめたのは今から100年ほど前でした。
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洋食の定番であるデミグラスソース。フランス宮廷料理が起源ですが手間のかかる重たいソースが敬遠されるようになり本場では次第に廃れてしまったそう。いっぽう日本では100年以上も愛され続けて独自の発展を遂げています。
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ハンバーグの原型と言われている「タルタルステーキ」は馬の生肉をミンチにしたものでした。騎馬民族であるタタール人が、乗りつぶした馬の固い肉を切り叩いて食べたのがはじまり。13世紀頃にはすでに調理法が確立していたそうです。
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ハンバーグの語源はドイツのハンブルグ。この地方で18世紀頃に誕生したハンブルグ風ステーキが世界各地に広まったものと言われています。そこから派生した「ハンバーグ」は日本固有のネーミング。独自の進化を遂げた料理です。