広島・宮島・岩国周辺には、土地に伝わる伝統行事をはじめ、名産品や美しい景観をアピールするための催しなど、ユニークなイベントがいっぱい。食べたり、鑑賞したり、体を動かしたり、このエリアをもっともっと楽しめる魅力満載のイベントを見てみましょう。一歩足を延ばして、新しい世界を体験してみてください。
文/上内かなえ(UMUKA)
広島・宮島・岩国周辺には、土地に伝わる伝統行事をはじめ、名産品や美しい景観をアピールするための催しなど、ユニークなイベントがいっぱい。食べたり、鑑賞したり、体を動かしたり、このエリアをもっともっと楽しめる魅力満載のイベントを見てみましょう。一歩足を延ばして、新しい世界を体験してみてください。
文/上内かなえ(UMUKA)
広島市中心部にある「とうかさん圓隆寺(えんりゅうじ)」の「稲荷大明神」を祭神として、400年受け継がれる祭り「とうかさん」。稲荷を「いなり」と唱えず、音読みで「とうか」と呼んだのが語源です。毎年6月第1金曜日から3日間開催され、別名「ゆかた祭り」としても有名。たくさんの人が浴衣姿で訪れ、夏の風情を醸し出しています。圓隆寺を中心に、中央通り一帯には屋台が並び、時間帯によっては6車線の車道が歩行者天国になる賑わい。7月開催の「すみよしさん」、11月開催の「えべっさん」に並び、広島の三大祭りに数えられています。
[DATA]
とうかさん圓隆寺
住所/広島県広島市中区三川町8-12
電話/082-241-7420
開催日/6月の第1金~日曜日
全国各地の高校生が地元に伝わる神楽を披露する「神楽甲子園」が、毎年開催されています。2024年は岩手や宮崎、大分などを含め最多の22校が参加。普段見ることのできない神楽を一度に見られる貴重な機会です。神楽とは華やかな衣装を纏い表情豊かな神楽面をつけた舞手が、笛や太鼓のお囃子にあわせて舞い氏神様に奉納する神事で、伝統芸能です。安芸高田市には22の神楽団があり、年間を通じて神楽の上演を見ることができます。
[DATA]
神楽門前湯治村
住所/広島県安芸高田市美土里町本郷14627
電話/0826-54-0888
「柳井金魚ちょうちん祭り」は、柳井市の民芸品である金魚ちょうちんをモチーフにした夏の一大イベントです。会場の白壁の町並みエリアを中心に随所に金魚ちょうちんが飾られ、明かりが灯ると幻想的な雰囲気に。巨大な金魚ちょうちんを山車に据え、会場内を練り歩く金魚ねぶたは見どころのひとつ。金魚ちょうちん踊りも必見です。柳井の金魚ちょうちんは近年、海外にも招待されるほどの大人気。ユニークで愛らしい金魚であふれる祭りをぜひ一度ご覧あれ。
[DATA]
白壁の町並み
住所/山口県柳井市柳井津
電話/0820-22-2111(柳井市商工観光課)
開催日/8月13日
熊野町は書筆をはじめ、化粧筆、画筆など全国の筆生産量の大部分を占める筆の里。1935(昭和10)年から続く「筆まつり」は、毎年秋分の日に開催しています。伝統工芸士の筆づくり実演や体験コーナーなど、筆にまつわるさまざまな催しが行われ、なかでも、20畳ほどの布に巨大な筆で書き上げる大作席書は圧巻。また、熊野を代表する筆メーカー30社が一堂に会す「筆の市」もほかでは出会えないでしょう。メイン会場の周辺には町内外の書道愛好家の大書が展示され、会場までの道中も楽しめます。
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住所/広島県安芸郡熊野町中溝5-1-13(榊山神社)
電話/082-854-0216(筆まつり実行委員会事務局)
開催日/秋分の日
毎年10月になると開催されるのが、周防大島と室津半島を舞台にした「サザンセト・ロングライド」。2つの種目があり、瀬戸内に浮かぶいくつもの島々を眺めながら走るシーサイドランと、知る人ぞ知る名ルートを走るロングライドが楽しめます。変化に富んだコースはもちろん、エイドステーション(コース上にあるエネルギーや水分補給の場所)には地元の特産品などのメニューもあり、参加者に大好評。自転車を通じて美しい景観を楽しむコンセプトで、各自のペースで楽しく走りましょう。
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住所/山口県柳井市新庄1326-1(アデリーホシパーク アクアヒルやない)
電話/0820-22-3731(柳井商工会議所内)
山口県南東部にある平生町で開催される「ひらお産業まつり」は、工業・漁業・農業・福祉・観光業など、町内各産業からの出店が盛りだくさん! 平生町は地形がイタリアに似ていることから2018(平成30)年に「イタリアーノひらお宣言」を行い、イタリアをテーマとしたユニークなまちづくりを推進中。祭りは複数の会場で同時開催され、それぞれの会場にはローマ、ミラノ、ナポリといった名前が付いています。「チャオ! ひらお」を合言葉に、おいしい楽しいがいっぱいのイベントです。
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住所/山口県熊毛郡平生町
電話/0820-56-7117(ひらお産業まつり実行委員会事務局)
毎年大晦日に嚴島神社の御笠浜(みかさのはま)で行われる「火難除け」の祭りです。江戸時代までは「晦日山伏(つごもりやまぶし)」と呼ばれ、山伏が取り仕切る町内の行事でしたが、明治以降は嚴島神社の行事となりました。嚴島神社での祭典の後、御神火が御笠浜に運ばれ、長さ4mほどの大松明に火を移し、人々がそれぞれ持ち寄った松明に御神火が分けられます。御笠浜には、町民が担ぐ大きな炎を上げる大松明がいくつも集まり、「たいまつ、ヨイヨイ」の掛け声と共に威勢よく御笠浜を練り歩きます。大小さまざまな松明が集まる御笠浜は、火の海のようで圧巻!
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御笠浜(石鳥居~嚴島神社入口)
住所/広島県廿日市市宮島町1185
開催日/12月31日
カキのむき身生産量日本一の江田島市で行われる「江田島市カキ祭り」。殻付きカキの炭火焼きやバター焼き、カキ汁などを味わう飲食ブースや、カキ打ち体験、カキの販売などがある、とにかくカキを堪能できるイベントです。カキ以外にも水揚げされたばかりの海産物の即売や江田島新グルメなど、さまざまな島の味覚を楽しむことができます。音楽ライブや地元の人気キャラクターのショーといったステージイベントも盛りだくさん。会場の小用港(こようこう)へは陸路でもアクセスできますが、広島港(宇品港)、呉港から約20分の船旅もおすすめです。
[DATA]
住所/広島県江田島市江田島町小用港
電話/0823-43-1644(江田島市カキ祭実行委員会事務局)