2025年3月末にオープンした流山市白みりんミュージアム(通称:白みりんミュージアム)は、流山市で発祥した「白みりん」の歴史や豆知識を紹介する体験施設。ほかにはないユニークな試みや展示が話題のミュージアムについて、館長に聞きました。

2025年3月末にオープンした流山市白みりんミュージアム(通称:白みりんミュージアム)は、流山市で発祥した「白みりん」の歴史や豆知識を紹介する体験施設。ほかにはないユニークな試みや展示が話題のミュージアムについて、館長に聞きました。

一般社団法人日本糀文化協会代表講師などを務め、現職に着任後、白みりんの歴史や魅力を発信。発酵醸造文化を通して、流山市を活性化させる「発酵醸造ツーリズム」の振興に尽力している。インスタグラム(@moko.vege.f)ではイベント情報など、流山本町と白みりんに関する情報をシェアしている。
江戸時代、流山では江戸川の豊かな水を活用して米が作られ、酒造りも盛んに行われていました。しかし、幕府の政策の転換により西からの下り酒が江戸に流れ込み、流山の酒は売れなくなってしまったそうです。そこで、流山の蔵元は生き残りをかけ、みりんの醸造に取り組みました。江戸時代後期から大正時代には、江戸川の舟運やみりんの醸造によりまちは大変栄えたといわれています。キラキラと輝く澄んだ色、深い甘みとうまみにこだわって研究や工夫を重ねて生み出された白みりんは、現在の本みりんの原型となっています。

「白みりんミュージアム」では、現代のみりん工場見学とみりんもろみの櫂入れ体験をバーチャルで再現した展示や、みりんづくり体験ゲーム、色や香りを感じるコーナーなど、さまざまな体験を通して流山市やみりんの歴史を学ぶことができます。五感を使った展示やゲーム感覚で楽しめるアトラクションが充実しているので、楽しみながらみりんについて知ることができますよa。

館内のシアターでは、『流山白みりん始まり物語』を上映中です。流山市に住む少女がみりんづくりの始まった江戸時代にタイムスリップしてしまうというお話で、白みりん誕生のストーリーを映画感覚で楽しめます。みりんを使ったレシピやみりんの効能など、実用的な情報が得られるのも魅力です。

「流山白みりんシアター」は白みりんの歴史がわかるだけでなく、見終わった後に心が元気になる内容です。ぜひご覧ください!

白みりんミュージアムの一角にある「かもしアエール」は、日本の発酵食文化を楽しく学ぶことができるキッチンスタジオです。「白みりんを通じてここで出会った人々が醸しあう場所になるように」との思いを込めて名付けました。白みりんを使った調理体験は、誰でも簡単にできる内容なので親子でも参加できます。体験メニューが月ごとに変わるので、毎月いらして全メニューを体験なさっている方もいます。「学んだことを家庭でも活かしています」という感想もたくさんいただいています。

毎月開催している「もこもこ発酵講座」では、市内の蔵元さんや日本料理店の料理長などのプロを講師にお呼びして、発酵食に関するさまざまな講座を行っています。“腸活料理教室”など、日常生活で役に立つ内容が評判になっています。今後は小さなお子様からご高齢の方まで、楽しんでいただけるイベントを企画していきます。

館内にあるミュージアムショップ「ながれやまぐるり」には、ミュージアムで白みりんについて知った後にぜひ立ち寄っていただきたいです。亀甲萬本店の純米本みりん「万上 流山白味淋」は、ぜひ試していただきたい逸品。みりんをベースに仕立てたリキュール「万上 流山 本直し」、「こぼれ梅」など、ミュージアムならではの商品に出会うことができます。そのほかに流山市内の名産品も扱っているので、旅のお土産選びにもぴったりのお店ですよ。

ここでしか食べられないのが、みりんと「こぼれ梅」を使った、白みりんソフトクリーム(480円)。空気をたっぷり含んだやさしい舌ざわりに。20%配合されたみりんの奥深い甘みが特徴です。

江戸時代、大きなみりん桶でおいしい白みりんが醸成されたように、ミュージアムに集まった皆様が醸しあって、その流れが地域に広がって、新しい価値や繋がりが生まれたらいいなと考えています。ミュージアムの展示やイベントなどを通じて体験・交流の場を充実させ、国内外から訪れる方が “白みりんと発酵のまち流山”を楽しめる拠点にしていきたいです。
