AREA FEATURE 新潟県

十日町・津南 グリーンシーズンの越後旅

©「Tunnel of Light」(清津峡渓谷トンネル)、作家:マ・ヤンソン/MADアーキテクツ、撮影:Nakamura Osamu(大地の芸術祭作品)

棚田や峡谷、ブナ林の景観美と点在するアートや温泉で癒される

梅雨から初夏へ向かうこの時期、十日町・津南の里山、峡谷、ブナ林では、したたるような緑や水景色が圧巻です。爽やかな風を感じながらのんびり歩き、美しい風景を目に焼き付けましょう。また、「大地の芸術祭」の舞台であるこのエリアでは、屋内外に世界的アーティストが創った約200点のアート作品が並び、3年に一度開催される「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2021」は残念ながら延期となっていますが、一年を通して、自然とアートの調和が楽しめます。

文/合津 玲子

十日町・津南(新潟県)
ACCESS
●JR東京駅 ⇒ 上越新幹線約80分 ⇒ 越後湯沢駅 ⇒ JR上越線約20分 ⇒六日町駅 ⇒北陸急行ほくほく線約14分 ⇒十日町駅
●JR新大阪駅 ⇒ 東海道新幹線約2時間30分 ⇒ JR東京駅 ⇒ 上越新幹線約80分 ⇒越後湯沢駅 ⇒JR上越線約20分 ⇒六日町駅 ⇒北陸急行ほくほく線約14分 ⇒十日町駅
※新型コロナウィルスの影響により、施設の営業日・営業時間が変更になっている場合があります。
最新の公式情報をご確認ください。

若葉どき、忘れられない景色と遭遇する

斜面に並ぶ棚田に息を呑む
写真提供:(一社)十日町市観光協会
斜面に並ぶ棚田に息を呑む
星峠の棚田[十日町]

日本の里100選にも選ばれた、松代・松之山エリアにあるのが「越後松代棚田群 星峠の棚田」です。大小200枚もの水田が魚の鱗のように斜面に広がる様子は、絵のような美しさです。雪消えから6月頃までは、この季節ならではの、水が張られた「水鏡」が楽しめます。

住所/十日町市峠
電話/025-597-3442(松代・松之山温泉観光案内所)
※棚田は観光用地ではありません。マナーを守って静かに観賞しましょう。

ブナ林の緑の世界に迷い込む
写真提供:(一社)十日町市観光協会
ブナ林の緑の世界に迷い込む
美人林[十日町]

松之山松口の約3ヘクタールの丘陵に植えられた樹齢約100年のブナは、スラリと美しい立ち姿で訪れる人を魅了します。若葉が芽吹き、鮮やかな緑の季節ならではの美景を楽しみましょう。

住所/十日町市松之山松口
電話/025-597-3442(松代・松之山温泉観光案内所)

清津峡[十日町]

そそり立つ巨大な柱状節理の岸壁がつくるV字型の峡谷と、エメラルドグリーンの清流が描く風景は迫力満点。アート作品として知られる「Tunnel of Light(清津峡渓谷トンネル)」のパノラマステーションからの眺めがおすすめです。

清津峡渓谷トンネル 住所/十日町市小出癸2119-2
電話/025-763-4800
利用料/800円
時間/8:30~16:30(閉坑17:00)
(繁忙期は事前予約制となる)

写真提供:(一社)十日町市観光協会
ダイナミックな峡谷を間近で体感 マ・ヤンソン/MADアーキテクツ「Tunnel of Light」(大地の芸術祭作品)
ダイナミックな峡谷を間近で体感
ダイナミックな峡谷を間近で体感
ダイナミックな峡谷を間近で体感
中津川渓谷を彩る天然木の吊り橋
中津川渓谷を彩る天然木の吊り橋
中津川渓谷を彩る天然木の吊り橋
見倉橋[津南町]

独特の文化が残る津南町の秘境「秋山郷」。なかでも訪れたいのが見倉橋と呼ばれる木製の吊り橋。新緑の山と中津川渓谷、木造の吊り橋がフォトジェニックで、映画『ゆれる』の舞台になったことでも知られています。

住所/中魚沼郡津南町大字結東子
電話/025-765-5585(津南町観光協会)

©作品:光の館、作家:ジェームズ・タレル、撮影:ANZAÏ

見て、食べて、自然の恵みで生き返る!

点在するアート作品にくぎ付け!「大地の芸術祭」の作品を巡る

自然を活用した野外彫刻作品や、廃校、空き家、トンネルを丸ごと活用・再生した作品など、「大地の芸術祭」の舞台である十日町・津南には、約200点の作品が常設展示されています。里山を歩き、アートを愛でれば、心が豊かになれます。

点在するアート作品にくぎ付け!「大地の芸術祭」の作品を巡る ©作家:田島征三、撮影:Takenori Miyamoto + Hiromi Seno

鉢集落に残る廃校を空間絵本として活用した「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」。

住所/十日町市真田甲2310-1
電話/025-752-0066
見学料金/800円
見学時間/4月24日~11月23日 10:00~17:00
(10・11月は~16:00)
休館日/水曜、木曜(祝日の場合は翌日、4月、8月、
9月は変更有)

点在するアート作品にくぎ付け!「大地の芸術祭」の作品を巡る ©作品:光の館、作家:ジェームズ・タレル、撮影:Yamada Tsutomu

自然光と人工光を調和させた「陰翳の美」が表現された「光の館」。さまざまな光と向き合う時間が楽しめる宿泊型体験作品。

住所/十日町市上野甲2891
電話/025-761-1090
見学料金/600円
見学時間/4月1日~10月31日 11:30~
15:30閉館、11月1日~3月31日 11:30
~15:00閉館
休館日/無休

新潟を代表するグルメ、十日町発祥の「へぎそば」を食す
新潟を代表するグルメ、十日町発祥の「へぎそば」を食す
写真提供:(一社)十日町市観光協会

十日町といえば「へぎそば」が有名。「片木(へぎ)」という四角い器に、一口大のそばを丸く盛るのが特徴。つなぎに“ふのり”を使い、独特ののど越しと弾力のある噛み心地が楽しめます。盛りがいいので食べ応えも十分。

薬効高い歴史ある松之山温泉に浸かる
薬効高い歴史ある松之山温泉に浸かる
薬効高い歴史ある松之山温泉に浸かる

日本の三大薬湯のひとつといわれる松之山温泉。開湯は約700年前といわれる歴史ある温泉です。塩分濃度が高いため、冬でも湯冷めせず、体がぽかぽかになります。日帰り温泉「鷹の湯」で気軽に温泉浴をどうぞ。

松之山温泉センター 鷹の湯 住所/十日町市松之山湯本18-1
電話/025-596-2221
料金/500円
時間/4~11月 10:00~21:30(22:00閉館)、12~3月 10:00~20:30(21:00閉館)
休館日/第2・4木曜(祝日の場合は翌日)

移動中の電車が映画館に! シアタートレイン「ゆめぞら」

北越急行ほくほく線で運行している「ゆめぞら」は、トンネルに入ると天井がシアターに大変身。上映トンネルは5か所あり、花火、星座、天空、宇宙、海中のいずれかが上映されます。トンネルが楽しみになること間違いなしです。

運賃/六日町駅~犀潟駅1090円
運行/毎週日曜日
問い合わせ/025-752-0770(ほくほく線十日町駅)

移動中の電車が映画館に! シアタートレイン「ゆめぞら」
移動中の電車が映画館に! シアタートレイン「ゆめぞら」