【2月12日まで】長崎ランタンフェスティバル開催! 「ロウソク祈願四堂巡り」で日本に残る中国文化を体験する旅へ

長崎県

2025.01.29

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【2月12日まで】長崎ランタンフェスティバル開催! 「ロウソク祈願四堂巡り」で日本に残る中国文化を体験する旅へ

2025年2月12日まで「長崎ランタンフェスティバル」が開催されています。江戸の鎖国時代に唯一外国と交流のあった長崎。中国の旧正月を祝い、毎年約100万近くが訪れる、長崎の冬の風物詩のひとつです。豪華絢爛な中国衣装をまとってパレードする皇帝パレードや、龍踊り、各会場を華やかに彩るランタンなど、中国文化あふれるこのイベント。今回のちゃん旅では、体験型「ロウソク祈願四堂巡り」をご紹介します。中国と長崎の文化がおりなす場所で、どんな化学反応があるのかを旅しました。

目次

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長崎ランタンフェスティバル

ロウソク祈願四堂巡りとは

四堂巡りを体験。灯るロウソクのあかりに酔いしれる

おわりに

長崎ランタンフェスティバル

メイン会場のオブジェ。大迫力です。

アーケードの天井はランタンで埋め尽くされ明かりが灯ります。

2024年の干支・辰のオブジェ。中華街らしく、レンゲなどでつくられています。

中国では「元宵節(げんしょうせつ)」である旧暦の1月15日に、天の精霊が空を飛ぶのを見ることができると信じられていました。精霊を見つけやすいように、ランタンを灯して町を練り歩くお祭りが始まったといわれています。1994年、長崎に住む華僑(中国から移住してきた家族)の方々が街の振興のために、中国の旧正月「春節(しゅんせつ)」を祝っていたものを、「長崎ランタンフェスティバル」として規模を拡大しました。今も、長崎新中華街を中心に、中央公園、唐人屋敷、中島川公園、湊公園など、街全体に大小さまざまなランタンが飾られ盛り上げを見せています。各会場でランタンの色が異なり、それぞれコンセプトがあるのも見どころ。ほかにも二胡の演奏や変面ショーなど中国にまつわる芸術も披露されます。長崎ランタンフェスティバルは、中国のアートも同時に楽しめる長崎の一大イベントです。

ロウソク祈願四堂巡りとは

2024年のパンフレット。干支のストラップがもらえます。「福」の字をさかさまにするのは、福が訪れるようにという意味。

2024年のパンフレット。干支のストラップがもらえます。「福」の字をさかさまにするのは、福が訪れるようにという意味。

唐人屋敷跡に残る土神堂(どじんどう)、天后堂、観音堂、福建会館天后堂に、赤いロウソクをお供えして祈ると、願いごとが叶うとされているものです。長崎ランタンフェスティバル開催中は、4堂を巡る道筋に灯るランタンが飾られ、お祈りに来る人も多くなるためお堂のロウソクの明かりもいつもより多くなり、普段とは違う幻想的な雰囲気となっています。他の会場のような賑やかさはなく、ノスタルジックで落ち着いた雰囲気を楽しめる、当時の面影を残す町並みを20分ほど歩く体験です。

四堂巡りを体験。灯るロウソクのあかりに酔いしれる

唐人屋敷の入り口にある門。

唐人屋敷の入り口にある門。

唐人屋敷跡とは、鎖国時代に江戸幕府が、密貿易とキリスト教浸透を防ぐために中国人を隔離し、出入りを厳しく管理するために1689年に建設しました。掘で囲まれたなかに、多いときには2,000人ほどが生活し、屋敷内で中国の伝統行事を行っていたそうです。1859年、日本が開国すると唐人屋敷は徐々に荒れ果て、1868年に正式に解体されました。現在は唐人屋敷象徴門が建っています。

金文字で「春節祭」とかかれた赤いロウソク。

金文字で「春節祭」とかかれた赤いロウソク。

四堂巡りは、金色で「春節祭」と書かれた4本の赤いロウソクを手にいれるところから始まります。最初に巡る土神堂前にロウソク販売所があるので、そこからスタートします。巡る順番は、土神堂、天后堂、観音堂、福建会館天后堂となっていますが、順番通りでなくても問題はありません。

土神堂

たくさんのロウソクが堂内を照らしています。

691年、唐人屋敷で最初に建てられたお堂です。数度の火災による焼失や、老朽のための改修を経て、1977年に復元されました。土地や家屋を守り、豊作、金儲け、治病の神様でもある、土神さまを祀っています。福徳正神ともいわれていますが、地元では“土神(どじん)さん”の愛称で呼ばれることが多いです。熱さを感じてしまうほどのロウソクの数があり、その数だけ人々の祈りがあります。

天后堂

ランタンの灯が風景にとけこみます。

1736年、唐人屋敷に住んでいた南京地方の人々によって建てられたお堂です。航海安全の神様とされる、媽祖(まそ)さまが祀られています。唐船で日本に渡ってきた際、船内に媽祖さまを祀って航海の安全を祈り、無事に日本に着くと天后堂へ運びました。この様子は現在のランタンフェスティバルで「媽祖行列」として再現されています。また媽祖さまは、“天后聖母”ともよばれています。

観音堂

奥に見えるアーチが当時のまま。

1737年、福建出身の唐船主によって建てられたといわれています。再建や改修を経て1917年に現在の姿となりました。アーチ型の石門は当時のままなのだそう。慈悲深いとされる観音菩薩と、商売繁盛の神様として関帝が祀られています。昼間は猫がのんびりお昼寝している姿みられ、ゆっくりしたひとときを感じる空間です。

福建会館天后堂

正面のオブジェは毎年変わります。

唐人屋敷が解体されたのち、1868年に福建省の貿易商たちの会所(人が集まる場所)として建設されました。航海安全の神様とされる2体の媽祖さまを祀っています。原子爆弾により倒壊しており、正門と天后堂のみが現存しています。

●ロウソク祈願四堂巡り
開催期間:1月29日~2月12日
参加費:500円
場所:唐人屋敷(長崎県長崎市館内町)
参加受付:土神堂前
受付時間:平日11:00~21:00、土日10:00~21:00

おわりに

「ロウソク祈願四堂巡り」は、鎖国などの歴史的背景があったり、当時とは少し形が変わっていたり歴史と文化の流れを感じます。大切な文化のひとつとして後世へと繋げている長崎と地域の方の思いを感じました。また4堂を巡り、厳かに祈ると心が落ち着きます。すべての堂内にたくさんのロウソクが灯され、たくさんの人の祈りと、文化を尊重する気持ちが反映されています。中国文化が長崎をはじめとする日本の文化に与えた影響を感じました。地域に根づくイベントに訪れる際に、「体験する」というカテゴリーを増やすことで、旅の充実感や満足感もプラスされるのではないでしょうか。ロウソクの熱さやランタンの灯り、異国情緒あふれる長崎の景色を「体験する」ことで、旅をちゃんと考えると、旅はもっとおもしろくなるはずです。

♦長崎ランタンフェスティバル
開催期間:2025年1月29日~2025年2月12日
点灯時間:17:30~22:00(最終日~21:00)※1月30日から新中華街、浜んまち会場は、12:00から点灯

「長崎ランタンフェスティバル」公式HPはこちら

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#穴場 #体験レポート #長崎県 #長崎ランタンフェスティバル

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ちゃん旅 美娜

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美娜

福岡在住の会社員。夢は世界一周、そして47都道府県制覇。年齢を重ねる度に変わる「旅をするとは? 」を考えながら、旅先でのワクワクでドキドキな感動や景色をお届け。好奇心を忘れず、ちゃんと旅を考えると、旅はもっと楽しくなる! をモットーに発信します。

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