北海道の代表的な8つのガーデンがある「北海道ガーデン街道」。
そのうちの5つが十勝エリアにあります。
北国ならではの樹木や花々の美しさ、スケールの大きさが圧巻の
十勝エリアのガーデンをご紹介します。
開園は春から秋にかけてなので、雪解けの時期までに予習しましょう。
文/加藤和代
「北海道ガーデン街道」とは、北海道の中央に点在する8つの美しいガーデンを巡るルート。大雪から富良野、十勝を結ぶ全長約250kmの南北に長い街道で、いずれも北海道の気候や景観を生かした個性豊かなガーデンばかりです。見ごろは初夏から秋にかけて。例年、複数の施設へお得に入園できるチケットも販売されています。ガーデン街道沿いは人気の観光エリアでもあり、ガーデン巡りの道中にさまざまな景色やグルメ、アクティビティが楽しめるのも魅力です。
日高山脈を背景に広がる、約400ヘクタール(東京ドーム85個分)ものダイナミックなガーデン。千年後の未来にも豊かな自然が続くようにとデザインされ、2012(平成24)年には英国ガーデンデザイナーズ協会賞の大賞を受賞し、本場英国で「最も美しい庭」と評されました。波打つ芝の丘が美しい「アースガーデン」や小川が流れるミズナラの森「フォレストガーデン」など、テーマの異なる5つのガーデンを展開。ガーデンを望むカフェもあります。
住所/清水町羽帯南10線
電話/0156-63-3000
日本初のコニファー(針葉樹)ガーデンとして知られる、2万5,000坪の広大なガーデン。樹木の輸入・生産・販売を行っている植物のプロが、庭造りやデザインの参考になればと始めたショールーム的空間です。観光庭園としての歴史も古く、スタートは1966(昭和41)年。日本庭園、ヨーロッパガーデン、自然の風景を模した風景式庭園という様式の異なる3つのエリアで、1,000種を超える植物を見ることができます。ぐるりと巡って、雰囲気の違いや珍しい樹木との出会いを楽しみましょう。
住所/帯広市稲田町東2-6
電話/0155-48-2120
「花と食と農」をテーマとした、十勝平野を見下ろす丘の上にあるガーデン。十勝の空をブルーサルビアで表現した「スカイミラー」からの眺めは格別です。リンゴやハチミツなどおいしい香りがするバラを集めた庭や、ハーブや果樹を育てる菜園など、食にまつわるエリアもあります。ランチは、ガーデンカフェでマンガリッツァ豚を使ったメニューを。ハンガリーの国宝に認定された希少な豚を、季節野菜とともに食べられます。芝生やベンチ、ハンモックもあり、休憩しながらのんびり散策できるのも魅力です。
住所/幕別町日新13-5
電話/0155-56-1111
「野の草花が咲く野原のような風景をつくりたい」。そんな一人の女性の想いから生まれた、1万8,000坪の広大なお花畑。開園から30余年、無肥料、無農薬栽培で自然な庭づくりを続け、今では季節を通して約2,500種類もの花々が咲き誇る名物庭園となっています。華やかな夏と木々が色づく秋は、色彩の豊かさに誰もが心奪われるはず。レストランでは、花畑を眺めながら楽しめる朝食ビュッフェ(要予約)が人気です。
住所/帯広市美栄町西4線107
電話/0155-60-2377
エゾリンドウ、ハマナシ(ハマナス)、オオバナノエンレイソウなど、十勝を代表する山野草が咲く美しい森とアートが融合したスポット。帯広に本店を構える菓子メーカー「六花亭」が、自社の包装紙に描かれた草花を実際に見ることができる場所をと、つくり上げたガーデンです。10万平方mの園内には、欧州から移築した可愛らしい古民家も。それぞれがミニギャラリーになっていて、包装紙を描いた画家・坂本直行(なおゆき)氏の作品などを鑑賞できます。
六花の森
住所/中札内村常盤西3線249-6
電話/0155-63-1000