都会でありながらも、山や海に囲まれ自然に恵まれている神戸。
異国のような街並みと港町の風景が美しいのはもちろんですが、
山側の景色も素晴らしく、ぐるりと魅力に包まれています。
そんな神戸に来たのならぜったいに外せない定番スポットから
話題のニュースポット、神戸グルメまで
旅を楽しみ尽くす「神戸のよくばり旅」をお教えします。
撮影/長谷波ロビン スタイリング/谷本キヨミ
ヘアメイク/千葉智子 文/西 倫世
神戸港のランドマークとして1963年に誕生し、約2半年の大規模改修工事を経て、2024年4月26日にリニューアルオープンしました。低層フロア1~4階には兵庫県の地場産業から生まれたプロダクツ、兵庫県産のお酒を販売するショップやレストランが、展望フロア1~5階にはギャラリーやカフェバー、ミュージアム、ポートタワーのオリジナルグッズが手に入るショップ、屋内展望フロアなどがあります。外階段をのぼると、新設された屋上デッキに到着。円形になっているので大阪湾から六甲山まで、神戸を丸ごと見渡せます。
神戸ポートタワー
住所/兵庫県神戸市中央区波止場町5-5
営業時間/低層1階(屋外)カフェスタンド・低層2階ショップ:10:00〜20:00、低層3〜4階カフェ&レストラン:日~木・祝日11:00〜21:00、金・土・祝前日11:00〜22:00、展望1階ギャラリー:展示により異なる、展望2階ショップ:9:00〜18:00、展望3階カフェ&バー:9:00〜23:00(LO22:00)、展望4階ミュージアム:9:00〜23:00、屋上デッキ:9:00〜23:00※入場ゲート最終受付22:30
定休日/無休
料金/大人1,000円(展望フロア)、1,200円(展望フロア+屋上デッキ)※低層フロアは入場無料
ポートタワー見学のひと休みは、展望フロア3階にあるカフェ&バー「Ready go round」で、どうぞ。ここは床が回転式になっていて、30分に1度のペースで1回転します。テーブルはすべて窓側を向いているので、食事をしていると目の前の景色が次々と変化していき、座っているだけで神戸の景色をぐるりと楽しむことができます。
車 約10分
「BE KOBE」には阪神・淡路大震災から20年をきっかけに生まれた「神戸の魅力は人である」というメッセージが込められています。神戸港開港150年を記念した事業の一環としてメリケンパークのリニューアルが行われ、「BE KOBE」をかたどったモニュメントが2017年4月に設置されました。その後、ポートアイランドの西端にあるポーアイしおさい公園、神出山田自転車道のつくはら大橋休憩所、道の駅の神戸フルーツ・フラワーパーク大沢、アジュール舞子と増えていき、現在は神戸市内に5つのモニュメントが設置されています。今回杏樹さんはポーアイしおさい公園に訪れ、モニュメントの前に立ったり、隙間から顔を出したりしながら「こんなポーズはどう?」と、写真撮影を楽しんでいました。
BE KOBEモニュメント
住所/兵庫県神戸市中央区港島1丁目2-4 ポーアイしおさい公園内
神戸は高台や陸から海を見渡せるビュースポットが多いなか、ポーアイしおさい公園にあるBE KOBEのモニュメントからは手前に海、奥に六甲山系が連なる景色が眺められます。神戸ポートタワーや観覧車など、港のシンボルの明かりがきらめく夜景もおすすめです。
車 約10分
約1.2㎞の長さを誇る神戸元町商店街。140年以上の歴史を持ち、約300あるショップの中には創業100年を超える老舗が約20店もあります。そのなかには“日本初”といわれるお店も。お土産探しをしながら商店街を散策するのもいいですが、ぜひ立ち寄ってほしいのが日本最古のコーヒー店「放香堂加琲(ほうかどうこーひー)」。明治時代の神戸商人を描いた木版画に描かれていたお店で、その頃のコーヒーは「珈琲」ではなく「加琲」と書かれていたため店名も同じ表記に。日本で初めてバウムクーヘンの製造・販売を行った洋菓子店「ユーハイム」の神戸元町本店も商店街にあり、2階のカフェではスポンジとジャムを6層に重ねた、本店限定の特製ショートケーキも味わえます。
日本最古のコーヒー店といわれる「放香堂加琲」。現代のようなコーヒー器具がない明治時代の淹れ方を再現するため、コーヒー豆に直接湯を注ぐフレンチプレスで抽出しています。日本で初めてバウムクーヘンを焼いたという「ユーハイム」は1909年創業。ドイツで国家資格を取得したマイスターのレシピで、バニラビーンズとすりおろしたレモンを加えた生地を手焼きした本店限定の「マイスターの手焼きバウム」は2階のカフェで注文できます。
放香堂加琲
住所/兵庫県神戸市中央区元町通3-10-6
電話/078-321-5454
営業時間/9:00~18:00(LO17:30)
定休日/不定休
ユーハイム 神戸元町本店
住所/兵庫県神戸市中央区元町通1-4-13
電話/078-333-6868
営業時間/11:00~19:00(2階カフェはLO17:30)
定休日/水曜日
徒歩 すぐ
東西約270m、南北約110mの範囲に中華料理店や食材ショップ、雑貨店など多彩な店舗がぎゅっと集結している南京町。横浜中華街、長崎新地中華街とともに、日本三大中華街のひとつで、神戸港が開港した明治初期に誕生しました。南京町の名物グルメといえば、開店前から行列ができる「老祥記(ろうしょうき)」の豚饅頭。小籠包のような小ぶりなサイズ感は、あれこれ食べたいときにぴったりです。味噌だれ餃子発祥の店といわれる「元祖ぎょうざ苑」も見逃せません。創業以来3代に渡り守り続けられている一子相伝の味噌だれは、ピリッとした辛みと後引く旨みでクセになる味わいです。
南京町
住所/兵庫県神戸市中央区
「ぶたまん」という呼び名の発祥のお店だといわれる「老祥記」。元祖豚饅頭は門外不出の麹を使ったもっちり生地で、特製あいびきミンチと九条ネギを職人が手包みしています。味付けは醤油のみとシンプルなので何個でも食べられそう。味噌だれ発祥の店である「元祖ぎょうざ苑」の焼き餃子のおいしさの秘密は、隠し味の神戸牛。お餅くらい弾力のある生地のモチモチ感と、高級なピーナッツ油の香りが漂う焼き目がたまりません。
老祥記
住所/兵庫県神戸市中央区元町通2-1-14
電話/078-331-7714
営業時間/10:00~18:30(売り切れ次第終了)
定休日/月曜日
元祖ぎょうざ苑
住所/兵庫県神戸市中央区栄町通2-8-11
電話/078-331-4096
営業時間/11:45~LO15:00、17:00~LO20:30
定休日/月曜日(祝日の場合は翌日)
徒歩 約10分
地下鉄海岸線の三宮・花時計前駅から旧居留地・大丸前駅の南側一帯に広がる神戸旧居留地。神戸港の開港を機に、イギリス人土木技師のジョン・ウィリアム・ハートがヨーロッパの近代都市計画にならって格子状の街路、街路樹、公園、街灯、下水道を建設し、外国人が住み、働く場所として栄えていきました。阪神・淡路大震災による被害で解体を余儀なくされた建物もありますが、現在もさまざまなレトロビルが立ち並んでいます。美しい街並みは、どこを切り取ってもヨーロッパの街角のよう。「歩いているだけで楽しい気分」と、杏樹さんも異国情緒あふれる景色を満喫していました。
神戸旧居留地
住所/兵庫県神戸市中央区
1872(明治5)年頃に竣工されたとされる、きわめて貴重な煉瓦造りの旧居留地下水渠。国指定重要文化財の第十五番館横の歩道に公開展示されています。雨水を通す下水道管として現役で稼働していて、煉瓦は明石方面で焼かれた国産品となっています。
徒歩 約10分
全国展開している老舗洋菓子メーカー「モロゾフ」は神戸が発祥と知っていましたか? 1931年にチョコレートショップとして誕生し、伝統の技から生まれる口溶けのいいチョコレートや、卵の風味が豊かな瓶詰めのカスタードプリンが有名です。ほかにも、卵白でつくる軽やかな生地にローストナッツを練り込んだクッキー・アルカディアやナッツをしきつめた香ばしいクッキー・ファヤージュもロングセラー商品。神戸本店では豊富な焼き菓子が好きな組み合わせでギフトボックスに詰め合わせできるため、お土産にもぴったりです。併設カフェでは、ここでしか味わえない本店限定パフェをぜひ。
モロゾフ神戸本店
住所/兵庫県神戸市中央区三宮町1-8-1
電話/078-391-8718
営業時間/11:00〜20:00(LO19:30)
定休日/第3火曜日
ショップでは神戸のこだわり素材を使用した本店限定商品、カフェスペースでは本店限定のメニューがあり、ここでしか味わえないスイーツも。神戸本店限定の「神戸本店チョコレートパフェ」は、お店で仕立てるチョコレートアイスクリームとチョコレートムースが織りなすチョコレートのハーモニーが絶妙。
車 約10分
異国情緒漂う神戸の市街地では珍しい料亭旅館。創業から約70年の時を経て2023年4月に全館リニューアルされました。伝統的な組子細工を用いた玄関扉がお出迎え。家紋の「日の丸扇」が立体的に浮かび上がる仕掛けに驚きます。客室はほぼ全室改装。和室はもちろん洋室も和の設えになり、よりくつろぎムードあふれる空間に。美人の湯・美肌の湯といわれる六甲布引温泉は3つの浴室で楽しめます。神戸牛や旬の素材を盛り込んだ会席が味わえる食事処「料亭胡蝶」には個室も用意。“ZEN”をテーマに生まれ変わったお宿は、旅の疲れがリセットできるはず。
料亭旅館ほてるISAGO神戸
住所/兵庫県神戸市中央区熊内町4-3-7
電話/078-241-0135
チェックイン15:00
チェックアウト11:00
都会なイメージがある神戸では街中にある洋風のビジネスホテルに泊まるのもいいですが、よくばり旅ではあえて旅館を選択。女将のお出迎えや、旅館内の和の設えが神戸の宿泊をより一層奥深いものにしてくれます。
長年愛された「神戸市立須磨海浜水族園」が「須磨シーワールド」としてグランドオープン。シャチやイルカの迫力あるパフォーマンスを鑑賞できたり、デジタルツールを使ってシャチの生態を学べたり、イルカと触れ合えるビーチがあるなど、アクリルガラス越しに眺めるだけじゃない楽しみ方ができる水族館です。また、館内には瀬戸内海のしらすや淡路島の玉ねぎといった地産地消にこだわったグルメが味わえるフードコート、横幅21m×高さ2.7mのアクリルガラス越しにシャチを眺められるブッフェレストランも。イルカと触れ合えるドルフィンラグーンを常設し、水槽を備えた客室があるオフィシャルホテル「神戸須磨シーワールドホテル」も隣接しています。
神戸須磨シーワールド
住所/兵庫県神戸市須磨区若宮町1-3-5
営業時間/10:00~18:00、土・日・祝日10:00~20:00(季節により変動あり)
定休日/不定休
入館料/2,900円~3,700円(季節により変動あり)
グリーンコクーンワンピース18,480円、フラワープリントワンピース21,450円(共にKoloni 03-6416-8635)、コットンコードベスト23,300円(homspunI 03-5738-3310)