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2026/07/24
東北の夏、そこにはまだ見ぬ、息をのむような「青」と「光」の世界が広がっていました。
今回ご紹介するのは、歴史情緒あふれる城下町から、世界を魅了したあじさいの寺院、そして「秋田のウユニ塩湖」と称される神秘的な海岸へとバトンをつなぐ、秋田の絶景ドライブ旅。初夏の心地良い風を感じながら、五感を満たす旅へ一緒に出かけてみませんか?
この記事の目次
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今年になって秋田に2回目の訪問! 秋田にハマりつつある私が体験してきました。
まず訪れたのは、江戸時代の城下町の町並みが今なお残り、「みちのくの小京都」とも呼ばれる角館(かくのだて)。1976年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された、秋田を代表する歴史スポットです。北側には武家屋敷、南側は商人のエリアと見どころが多い地区として知られています。

角館といえば春のしだれ桜が有名ですが、実は「6月の新緑」の季節こそ、知る人ぞ知るベストシーズン。観光のピークを少しずらすことで人混みを避け、驚くほど静かで贅沢な散策を楽しめます。

深く重厚な黒板塀に、鮮やかな新緑の青葉が彩るコントラストは、歩いているだけで心が洗われる美しさ。今回は通りをのんびり歩きながら、外観だけでも十分に楽しめる歴史的スポットに注目してみました。
通りから楽しむ!武家屋敷の見るべき注目ポイント
現存する角館の武家屋敷の中で最も古い歴史を持つお屋敷です。格式高い黒板塀とのぞき窓、そして美しい茅葺き(かやぶき)屋根の佇まいは、外から眺めるだけでも江戸時代の武士の厳格な暮らしぶりが伝わってきます。
広大な敷地を誇る名家。通り沿いで一際目を引くのが、威風堂々とした「薬医門(やくいもん)」です。その造りの見事さと重厚感は圧倒的で、角館を訪れたなら必ず写真に収めたい名スポットです。
こちらは1910年(明治43年)頃に建てられた歴史ある米蔵をリノベーションした、モダンで上質な空間が魅力のレストラン「和のゐ 角館 米蔵」。
一歩足を踏み入れると、高い天井と太い梁が醸し出す落ち着いた雰囲気に包まれます。
ここでいただいたのは、秋田の恵みなど様々なおいしさがぎゅっと詰まった贅沢なランチ「和のゐの玉手箱」。

和のゐの玉手箱
伝統工芸品である「樺細工(かばざいく)」の美しい器に盛り付けられた料理は、目で見ても楽しめる美しさです。地元のブランド牛「秋田牛」を使ったローストビーフや、秋田名物「いぶりがっこ」などの地域の味覚を始めとした15種類のお惣菜が少しずつ上品に並びます。
地元のあきたこまちのご飯が体に優しく染み渡り、旅の疲れが心地良く癒やされていくのを感じました。
ちなみに、この「和のゐ 角館」は贅沢なランチだけでなく、特別な宿泊施設としても大人気。武家屋敷の町に佇む、築100年以上の歴史ある蔵や屋敷を美しくリノベーションしたホテルで、古き良き日本の暮らしにタイムスリップしたかのような滞在が叶います。
モダンに再生された重厚な蔵を「一棟貸し」で過ごすプライベートな時間はまさに極上。今回はランチでの利用でしたが、「次は絶対にここに泊まりがけで来よう!」と心に誓ったほど魅力的な隠れ家です。
男鹿半島に到着し、まず向かったのは半島の北部、港町・北浦にある「北浦山 雲昌寺(うんしょうじ)」。約400年の歴史があるお寺です。
ここは、副住職の方がなんと約20年の歳月をかけ、たった1株から手作業で大切に育てたという約2,000株のあじさいが咲き誇るお寺。その景観は、「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」国内ベスト絶景 第1位(2017年)に選ばれた折り紙付きの美しさです。

境内に一歩足を踏み入れると、視界のすべてが鮮烈な「青」に染まります。独自のこだわりで青色に統一されたあじさいは、まるで絨毯のよう。

ここでしか見られない奇跡のようなブルーの競演に言葉を失います。
竹林の緑とあじさいの青が織り成す京都のような風情もあり、初夏の男鹿を訪れるなら絶対に外せない、まさに至高の絶景スポットです。

雲昌寺の魅力は、境内のあじさいだけにとどまりません。ぜひ本堂に足を運び、静かに見上げてほしいのが注目の「立体天井絵」です。
天井一面に施されたこのアートは、緻密な描写によって、まるで絵が空間に浮かび上がっているかのような不思議な立体感と美しさを放っています。あじさいの“青”とはまた一味違う、息をのむほど鮮やかで幻想的な色彩の世界。
心が静かであれば自他の心を感じられるそうです。ゆったりとお参りを楽しんでほしいという副住職の心遣いを感じます。
お寺の心地良い静寂に包まれながら眺める天井絵は、旅の記憶に深く刻まれるもう一つのハイライトです。
「せっかく持っていただくものであれば、デザインが良く可愛いものがいいですよね。その点は特にこだわっています。」と力強くおっしゃるとおり、どれもかわいいものばかり。

昨年の様子
毎年訪れている方にはわかるかもしれませんが、モグラ被害により、今年はすごく花数が少ないそうです。初めて訪れた我々はこれで少ないのか、と信じられませんでしたが、昨年の写真を見せていただいて納得。土壌を良くしたことでミミズなどの餌が豊富になり、モグラの出没が増えてしまったそうで、現在対策中だそうです。来年、また訪れてみたくなりました。

寒風山
続いて車を走らせたのは、男鹿半島の中央に位置する「寒風山(かんぷうざん)」。
この山の最大の特徴は、木々が少なく、山全体が、なだらかな美しい芝生に覆われていること。まるで海外の草原をドライブしているかのような、爽快なロケーションが広がっています。

東には広大な八郎潟の干拓地、西にはどこまでも続く日本海の水平線、そして南には鳥海山の美しいシルエットまでを見渡すことができます。吹き抜ける涼しい風を感じながら、地球の丸さを実感できる開放的なひとときを過ごせます。
旅のクライマックスを飾るのは、男鹿半島南部から台島に至る約1,500mの海岸線、「鵜ノ崎海岸(うのさきかいがん)」。
「日本の渚100選」にも選定されているこの海岸は、驚くほど透明度が高く、地元の方々が磯遊びを楽しむ穏やかなスポットです。そして夕暮れ時、ここには驚きの光景が現れます。

潮が引くと、海岸線から約200mもの広大な浅瀬が出現。波がピタリと止まったその水面が、空の色をそのまま映し出す鏡へと姿を変えます。これこそが、近年SNSでも大きな話題を呼んでいる「秋田のウユニ塩湖」と呼ばれる絶景です。
日本海に沈む夕陽が空をオレンジや紫のグラデーションに染め上げると、足元の水面にもまったく同じ世界が映し出され、まるで空の中にぽつんと立っているかのような幻想的な錯覚に陥ります。旅の終わりにふさわしい、ドラマチックで静謐な時間が流れていきました。
鵜ノ崎海岸で、鏡のような美しいリフレクション写真を撮影するためには、いくつかの条件が重なるタイミングを狙うのがポイントです。
1. 干潮の時間帯を狙う:潮が引いて浅瀬が広く現れるタイミングが必須。事前に「タイドグラフ(潮見表)」で男鹿周辺の干潮時間をチェックしておきましょう。
2. 風のない「ベタ凪(なぎ)」の日:水面が風で波立つと鏡になりません。風が極力ない、穏やかな日・時間帯がベストです。
3. マジックアワー(日没前後):太陽が沈む直前から直後にかけての、空の色が最も美しく変化する時間帯を狙うと、息をのむほど幻想的な1枚が撮れます。
角館の歴史ある町並みと美味しいランチでお腹を満たした後は、いよいよ今回の旅の後半戦、ダイナミックな大自然が待つ「男鹿(おが)半島」へと向かいます。
緑豊かな内陸の城下町から、日本海に面した沿岸エリアへと車を走らせるルートは、秋田の多様な表情を一度に楽しめる贅沢なドライブコース。車窓から流れる景色が徐々に広大な海へと変わっていくワクワク感は、ロードトリップならではの醍醐味です。
歴史の「静」を感じる新緑の角館から、圧倒的な大自然の「動」に感動する男鹿半島へ。
秋田の初夏から夏にかけての旅は、日本の美意識と、地球のダイナミズムを一度に体感できる贅沢なルートでした。武家屋敷の凛とした佇まい、雲昌寺を染めるあじさいの青、寒風山のパノラマ、そして鵜ノ崎海岸が魅せる奇跡の夕景。
どれかひとつ欠けても成り立たない、最高の絶景旅。今年の夏は、あなただけの感動を切り取りに、秋田へ出かけてみませんか?
秋田のウユニ塩湖・武家屋敷・北浦山 雲昌寺(あじさい)・寒風山|秋田絶景旅レポート
参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。
記事企画・監修:旅色編集部 ふかい
ライター:ふかい