- 日帰り
京都「鴨川ホルモー」ゆかりの地へ!陰陽五行説で巡る聖地巡礼旅
京都(京都府)
予算:4,000円〜
・旅行する時期やタイミングにより変動します。あくまでも目安ですので、旅行前にご自身でご確認ください。
・料金は1名あたりの参考価格で、宿泊施設は1泊2食付き週末料金を参考にしています。
・タクシー料金は含まれていません。
更新日:2026/10/27
万城目学「鴨川ホルモー」三部作は、1000年の歴史をもつ謎の競技・ホルモーにまつわるファンタジー小説。陰陽五行説を背景に、御所を中心に東西南北に位置する京都の4大学サークルが戦いを繰り広げます。そんな小説の世界観をパワースポットと重ね合わせた、新しい京都の妄想旅へ、いざ!

葵祭

鴨川デルタ(府立鴨川公園)

吉田神社

賀茂別雷神社(上賀茂神社)

北野天満宮

名代 かつくら 三条本店

鍵善良房(かぎぜんよしふさ) 四条本店

伏見稲荷大社
京都御所を中心に、東→北→西→南と、反時計回りで周遊していきます。
葵祭

葵祭

斎王代

牛車

近衛使代(勅使)

命婦

牛車
京都三大祭りのひとつ。約1500年前に始まった賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社(上賀茂神社)の例祭のこと。5月初旬からさまざまな行事(前儀)が行われ、毎年5月15日には平安装束をまとった総勢500余の人々が約8kmの距離を練り歩く「路頭の儀」が開催される。
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【住所】
京都府京都市上京区京都御苑内
- 【営業時間】 開催日:毎年5月15日 ※雨天順延(前日18時頃判断)
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【料金】
沿道からの観覧は無料、一部有料観覧席あり/令和8年の場合:4月1日午前10時から販売開始 ※全席、公式ガイドブック・オーディオガイド・観覧記念符・手提バッグ付き
①京都御苑:<ロイヤルシート>最前列20,000円、2列目以降18,000円、<一般席>最前列6,500円、2列目以降5,000円、<車いす席>最前列6,500円、2列目以降5,000円、②下鴨神社:<まなび席>最前列10,500円、2列目以降8,500円、<一般席>最前列6,500円、2列目以降5,000円 ※詳細は https://ja.kyoto.travel/event/major/aoi/seat.php

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 「鴨川ホルモー」は、主人公の俺=安倍が葵祭でのアルバイトを終える場面で始まります。祭りのあとで上賀茂神社の境内を歩いていると、突然に現れる男女から「一緒にENJOYしませんか? 京大青竜会」と書かれたビラを受け取るのです。いわゆる新歓コンパのお誘いで、サークルに入るつもりがなくてもコンパに参加してもいいという言葉につられて“ただ酒”を飲みに行くと……
- ★ ところで、“ホルモー”とは何でしょうか? それは京都にある4大学サークルが争う競技の名称なんです。小説版で葵祭に言及される部分は、物語の冒頭と回想場面のみですが、平安時代から続く祭りの景色と1000年の歴史をもつ設定の「ホルモー」とが重なる効果を生み出しています。「路頭の儀」を観ていると、京都には悠久の時間が創り出した「伝統」の裏側に、不思議な磁力があるのではないかと思わせられます。もしかして、その磁力が「ホルモー」の正体のような気もしてきます( ^^)
- ★ DATAのところにあるように、京都市観光協会では葵祭「路頭の儀」の公式有料観覧席を案内しています。「源氏物語」作者・紫式部も見たはずの絢爛な光景を特等席で観たい貴方、ぜひ検討してみては?
鴨川デルタ(府立鴨川公園)

鴨川デルタ(府立鴨川公園)

Xでバズっている「鴨川デルタ勢力図」 @cochi_wan

その呼び名はいつ頃から?
亀の飛び石 ©Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/鴨川デルタ
鴨川と高野川とが合流する地点に形成される三角地帯。「鴨川デルタ」は通称であり、正式には府立鴨川公園の葵地区とされる。通称名がいつ頃発生したかは定かではないが、一説には1990年代に京都の大学生の間でいわれるようになったという説がある。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 京都の不思議な磁力を、現代の世相に合わせて再解釈したような場所がコチラです。映画版「鴨川ホルモー」のロケ地でもあります
- ★ 鴨川と高野川とが合流する場所に、どこからともなく人々(だけでなく動物たちも)が集まって来て、何をするともなく、思い思いの時間を過ごしている風景が見られます。この場所を、若者たちはいつの頃からか「デルタ」と呼ぶようになり、京都に流れる不思議な磁力=雰囲気というか空気というか、を表現するようになりました
- ★ そんな磁力を「勢力図」とした人が@cochi_wanさん。彼女が鴨川デルタに惹かれる理由のひとつには森見登美彦「四畳半〜」への思いがある模様。詳細は彼女のnoteをお読みいただくとして、ともあれ京都にはこうした独特の空気を受け取る感性があり、そこは現代のもうひとつの“ゆる〜い”癒やしのパワースポットなのではないか、と思ったりね
- ★ ところで、私たち文学旅行にもnoteがありまして、京都大学の謎なサークルへの旅(短編)はぜひこちらへ→https://note.com/airplane_deer
吉田神社

吉田神社

斎場所大元宮 ©Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/吉田神社

境内 ©Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/吉田神社

神門 ©Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/吉田神社
859年、平安京の守護神として創建。全国の神々を祀る大元宮(重要文化財)をはじめ、包丁・料理飲食やお菓子にまつわる社などがある。創建の由来でもある盛大な節分祭が有名で、室町時代に執行されて以来、京洛の一大行事となっている。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 京都大学の隣にあり、吉田山をご神体とするこちらの神社は、京大青竜会の「代替わりの儀」が行われた由緒正しき聖地となります。たとえその儀式が、実態としてはサムシングを放り出して踊る裸……じゃなかった馬鹿踊りだったとしても、ホルモーをする者にとっては重要な儀式であり、他大学でも自分たちの氏神社で執り行われたといいます
- ★ ホルモーはオニ(式神:陰陽師が使役する鬼神のこと)を操り対戦する謎だらけの競技です。この吉田神社は節分行事がつとに有名なこともあり、そんなところから着想を得たのかなと、勝手な想像をしております。ここはひとつ裸踊……じゃなかった馬鹿踊りをして行きますかっ(いや、いや、ダメです! ダメですよ!)
- ★ ところで「鴨川ホルモー」は、中国から伝わったとされる「陰陽五行説」を下敷きにして、いろいろな設定がされています。万物を陰と陽で表す「陰陽説」、森羅万象を木火土金水で説明する「五行説」、この2つの説を習合したものが陰陽五行説です。京都御所を中心に東西南北の位置にある大学を、この陰陽五行説と重ね合わせ、キトラ古墳の内壁にも描かれた四神(東の青龍・南の朱雀・西の白虎・北の玄武)を配置します。するとどうでしょう、御所の東に位置する京都大学の方角は「木・青」となります。というわけで京都大学のサークル名は「京大青竜会」なわけなんです
- ★ 吉田神社は、厄除け・開運、学業成就、良縁・夫婦和合、および特定の専門分野(料理やお菓子作りなど)の繁栄です。ふむ、何かを予感させるじゃありませんか……
賀茂別雷神社(上賀茂神社)

賀茂別雷神社(上賀茂神社)

細殿(ほそどの)と立砂(たてずな)

舞殿
2600年以上前、神代(かみよ)の時代、賀茂別雷大神(かもわけいかづちおおかみ)が神山(こうやま)に降臨されたことを起源とする。正式名称は「賀茂別雷神社」。第四十代、天武天皇6(677)年に造営され、現在までほとんど変容することがない。1994年には境内全域が世界文化遺産に認定されている。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ ここ上賀茂神社は、京都産業大学の氏神社です(あくまで小説の設定ですよー)
- ★ 前スポットの吉田神社にて京大青竜会が馬鹿踊り=代替わりの儀を行った日と前後して、他大学でも同様の儀式をそれそぞれの氏神社で行いました。つまりこちらの神社では、京都産業大学の面々が代替わりを完了させたわけです。な、なんとおぞましい……上賀茂神社は、厄除け、八方除け、方除の御利益があるだけでなく、必勝の神、電気産業の守護神として、全国から信仰を集める京都最古社のひとつだというのに( ^^)
- ★ 京産大のサークル名は「玄武組」です。ここでまた陰陽五行説を思い起こしてください。京都御所から見て北に位置する京産大は「水・黒」となり、キトラ古墳に描かれた四神は「玄武」になるわけです
- ★ ……さあ、だんだん何を書いているのか、わからなくなってきました( ^^)

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 北野天満宮は、「立命館白虎隊」が代替わりの儀を執り行った神社です。これまでと同様、京都御所からは西に位置するので、「金・白」となり、四神は白虎。ホルモーはオニを使役して争うので、立命館大学に仕えるオニたちはみな白いボロをまとっています。同様に前出の京産大は黒オニ、京大は青オニで、次スポットの龍谷大は赤オニということになります。立命館のオニが純白のボロを風に吹かせる姿は、いかにも清冽な印象を与えたといいます(笑)
- ★ ホルモーについては、その「覚書」の総則第三条に「ホルモーヲ行フベキ場所」が記されています。それを読むと「氏神社ニテ行フベカラズ」と定められていることがわかります。氏神社とは、オニが本来仕える場所だそう。つまり立命館白虎隊のオニは北野天満宮に仕えているのです。京大青竜会に入った安倍たちは、最初に立命館白虎隊と戦うことになります。のちに「衣笠ホルモー」と名付けられたその戦いの結末やいかに!
- ★ 学問・至誠・芸能の神様である北野天満宮のオニたちは、その特技を遺憾なく発揮して、京大青竜会の怒濤の勢いを……ムニャムニャ( ^^)
名代 かつくら 三条本店

名代 かつくら 三条本店

ロースかつ

大海老とヒレかつ

季節野菜の湯葉巻きかつ

店内

三条本店
京都で生まれ、市内を中心に関西、関東、九州、海外に店舗展開する、有名とんかつ専門店の本店。素材の一つひとつに心を配り、季節の味わいを盛り込み、人間の五感に訴える京料理の伝統と技術を追求する。京都ならではの健康的で上質な「とんかつ」。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 昼食は、スピンアウト小説「ホルモー六景」に登場するお店に行ってみましょう。京産大玄武組で活躍する二人静──そのうちの一人・定子が、同志社大に通う一条との初デートで使ったお店です
- ★ 「とんかつ」といえば、発祥の地とされる東京のイメージがありますが、こちらは京都の創業。東京の有名百貨店にも出店するなど人気は高く、その品質はブランド豚の折り紙付きです。サクサクの衣を頬ばれば、繊維がほどける極上の肉質との出合いが!
- ★ こちらの会社、実はルーツが英国リプトン本社直轄喫茶部・極東支店とのこと。創業は1930(昭和5)年で、京都で初めて紅茶を提供したお店だったといいます。その会社が「とんかつ」に進出したのは1994年。いわば和の総本山である京都で紅茶を提供し、肉といえば牛肉のイメージが強い関西圏で豚肉料理を提供するなんて、並々ならぬチャレンジャー企業ですよね( ^^)
- ★ さて、旨いとんかつで英気を養ったあとは、次スポットで甘味を……と行きませんか?
鍵善良房(かぎぜんよしふさ) 四条本店

鍵善良房(かぎぜんよしふさ) 四条本店

くずきり
きび餅ぜんざい

外観

内観

鍵もち
江戸時代・享保年間(1716〜36年)の創業。八坂神社の門前で花街祇園とともに歩んできた京菓子処。伝統を守る名物「くずきり」と四季の美しさを映した和菓子は、茶人や僧侶のみならず、お茶屋・料亭に出入りする文人墨客や旦那衆、さらには花街の女性たちにも広く好まれてきた。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 定子と一条のふたりは映画を観たあと、こちらの甘味処にも立ち寄っています。ここで定子は、デートに誘われるまで気にとめていなかった一条のある姿に触れて、なぜか「好きになれるかも」と思い始めます。その「姿」については本書を読んでいただくとして、われわれも同店へ行ってみましょう
- ★ こちらの名物は何といっても「くずきり」。上記のふたりも当然のように注文しています。こうして「あの店ならこれ、この店ならあれ」と定番が決まっているのが京都ですよね。それが重層的な歴史をもつ、本当の都会というものなのかもしれません
- ★ 運ばれてきたのは、蓋のついた重厚な緑漆塗りの器。箸でひと筋すくい上げると、見た目以上にずっしりとした重み。黒蜜にたっぷりと潜らせて口へ運びましょう。ああ、弾力もすばらしい! デートで甘味処とか、京都は風情があっていいなぁ

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ さて、4大学の最後は、京都御所から南に位置する龍谷大学です。彼らが使役するオニは本来、伏見稲荷大社に仕えています。陰陽五行説では「火・赤」となり、四神は朱雀です。朱塗りの千本鳥居をくぐり抜けるなどしていると、陰陽五行説の「赤」と符合する不思議を感じてしまいますよねー
- ★ ちなみに「鴨川ホルモー」とは、便宜上つけられた“通称”なんです。正式には「第五百代目間ホルモー」といいます。いちいちそういうのが面倒なので、地名を冠した呼び名をつける、という慣習が代々受け継がれてきた結果の通称です。従って、前回の第四百九十九代目間ホルモーは「東山ホルモー」であり、その前は「京極ホルモー」なんですよ、本当は。つまりサークルの会長は499代続いているというわけで……
- ★ ところで龍谷大学といえば、第四百九十九代目会長・立花美伽に言及しなければなりません(笑)。前述のように、もともと龍大は「朱雀団」というサークル名でした。それを、台湾マフィアみたいで嫌だという理由で、OBたちの猛反対を押し切り、「龍大フェニックス」へと改名してしまった女傑として知られているんですよねー。ますます何のことかわからなくなってきました( ^^)
- ★ あっ、忘れてはいけません。伏見稲荷大社は、商売繁昌、五穀豊穣の神様として、篤い信仰を集めています( ^^)

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ さて、鴨川べりに戻って、まったりしましょうか。ここまでホルモーのパワーに当てられ、いくぶん疲れましたよね。ここで川面を眺めながらゆっくり……って、「なんでこんなカップルばかりなの!」と一人旅推奨プランとしてはちょっと不都合な結末になりそうな予感が……
- ★ いえ、そうじゃありません。この川べりの光景を見れば、誰もが気づくと思います。地方にありがちな濃密な人間関係とは違い、都会の人は他人との間に一定の距離感があることを。そしてその距離によって人間同士の無用な軋轢(あつれき)を回避する知恵を、京都の人たちは長い時間をかけて習得してきたのもしれない、と
- ★ ──でも、そんな感想、おもしろくも何ともないですよね。さらに「近年はいろいろな人が流れ込んできて鴨川等間隔が崩れてきた」などと、真面目くさって野暮をいうのも何だかなぁと思うのです。京都の若者が言い出した「鴨川等間隔」という表現は、ホルモーと同じように、ただおもしろがっているだけなんです。対象をちょっとだけ突き放して、都会の孤独や寂しさも全部ひっくるめておもしろがることが、人間社会の軋轢や悩みを回避する都会人の知恵なんじゃないか、と。京都の独特な空気の底に流れる、それは美学なのかもしれません。これがたとえば東京ならば、「秋葉原等間隔」とはならず「AKB48」という語感になってしまうような、ね( ^^)
- ★ 最後まで何を言っているのか、よくわからない旅となりましたが、もうひとつ。ここまでホルモースポットを反時計回りでまわってきたのですが、驚いたことに、どこもタクシーできっちり15分ずつの移動だったんです。京都人にとっては驚くに値しないかもしれませんが、田舎者には均等な方位に結界が張られているように思えるんです。結界をなぞる旅にパワーをもらいました。ホルモォォォ、そして「キョウトォォォ」
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