春は桜のピンク色に染まり、秋は紅葉の赤や黄色で彩られる和水町は、熊本県北西部の中山間地域に位置する小さな町。福岡、熊本都市圏へも1時間ほどでアクセスできるとあって、豊かな自然や温泉、食文化を有する和水町に移住をする人が増えています。生活拠点を和水町に移した2組の家族に、和水町との出会いから移住に至る経緯、町の魅力、そして、気になるメリット・デメリットについてもお聞きしました。
春は桜のピンク色に染まり、秋は紅葉の赤や黄色で彩られる和水町は、熊本県北西部の中山間地域に位置する小さな町。福岡、熊本都市圏へも1時間ほどでアクセスできるとあって、豊かな自然や温泉、食文化を有する和水町に移住をする人が増えています。生活拠点を和水町に移した2組の家族に、和水町との出会いから移住に至る経緯、町の魅力、そして、気になるメリット・デメリットについてもお聞きしました。
私は熊本市内の出身なのですが、今、和水町で住んでいる家は、もともと私の祖父母の家でした。私にとっては幼いときに夏休みを過ごした祖父母との楽しい思い出がたくさん詰まった場所です。昔から緑が多いここの暮らしが好きだったし、彼も日本の田舎に住みたいっていう夢があったので移住を決めました。現在はオンラインで英会話講師をしています(トモミさん)。
自分はイギリス出身で、日本の陶芸作品を欧米に販売するオンラインショッピングのビジネスをしています。仕事ではずっとパソコンの画面を見ているので、自宅は田んぼと山しかない自然の中、という生活をしてみたかったのです。自分でも陶芸をやるので、電気窯やろくろを置くには、広いスペースが必要です。ここなら工房も作れるなと思いました(マークさん)。
2023年6月から和水町の祖父の家を譲り受けて住み始め1年ほど経ったところです。私は熊本市内の生活に慣れきっていたので、古い建物に住んだことがなくて、古民家での生活は予想以上に大変でした。ここは築60年以上と、祖父母の時代のライフスタイルとは異なるため、私たちに合ったデザインに少しずつ作り変えてきました(トモミさん)。
私はデザイナーだから、建築とか家具、デザインに興味があったんです。この家のリビング部分はもともと3部屋とキッチンだったのですが、それを全部デザインして、1部屋にまとめました。最初は畳の部屋での生活からスタートして、まだまだ、この家のリノベーションは続きます。ちょっとずつ住みよくしていきたいですね(マークさん)。
和水町は緑が多くて、リラックスできる場所だと思います。私はいつも仕事で疲れたら、おじいちゃんとおばあちゃんが住むこの家に来て休んだりしていました。時間がとてもやさしく流れていて、近所のおじいちゃん、おばあちゃんからも声をかけてくださいますし。都会だと近所に住む方との接点はなかなかないですけど、和水町ではいろいろな方が親切に接してくれますよ(トモミさん)。
自宅の周囲は田んぼなのですが、川沿いに桜がたくさんあって春はとてもきれいですよ。古墳祭で上がる花火も楽しみです。自宅の前の河川敷から打ち上げられるのですが、生まれてからずっと、お祭りのときはこの祖父の家に遊びに来て、家族みんなで花火を楽しんでいました。これからも和水の花火を楽しめると思うと、とても楽しみです(トモミさん)。
もともと県内の2LDKのアパートに住んでいたのですが、3人目の子どもができて、さすがに狭いし、子どもも走り回って迷惑をかけるので移住を決意しました。和水町には縁もゆかりもなかったのですが、一軒家を空き家バンクで見つけて「ここだ!」と2023年の10月に引っ越してきました。家賃は格安だし、広くて持て余すぐらいの広さなので、子どもが鬼ごっこしても大丈夫です(笑)。
隣に住んでいるおじいちゃんたちも、とても仲良くしてくれて、お野菜をもらったりしています。近所の方々との関係もいいし、ちょっと下ったところに牛小屋がありまして。そこのおばちゃんたちも遊びに行ったら牛を触らせてくれるし、とても温かい人が多いですね。
メリットは、のびのびと暮らせること。子どもの声や足音での近所迷惑を考えなくてもいいので、本当にストレスがないですね。近所を歩くだけで川もあるし、遊べちゃうのもいいところ。温泉の貸切湯もたくさんあるので、家族で何回も行きました。デメリットとしては、虫が多いです(笑)。ゲジゲジもムカデも、とにかく巨大!
子育て支援の制度がとても充実していて、例えば、幼稚園だと満3歳以上の子どもの副食費が無償で、とても助かっています。空き家バンクに登録されていた和水町の一軒家を借りたので「空き家バンク活用促進補助金」も使えて、築40年の家の2階部分をリフォームすることができました。和水町の定住促進プランは充実していると思いますよ。