真冬の味覚狩りといえば、真っ先に思い浮かぶのがイチゴ。
でも、それだけではありません。
温州ミカンの時期が過ぎても、甘夏をはじめとする柑橘類の収穫期は続き、
亜熱帯気候の沖縄では、日本では珍しい
国産コーヒーチェリーが次々に赤く熟しています。
この季節だけの旬の味を探しにお出かけしませんか。
文/相田玲子
いよいよ今年の3月に金沢から福井・敦賀まで延伸予定の北陸新幹線。「アグリツーリズモNora」は、延伸先であり、福井を代表する温泉街・芦原(あわら)温泉地から車で10分ほどに位置しています。イチゴ農園を中心に、カフェやレストラン、ミニ動物園、陶板浴施設、宿泊施設などを備えた複合施設。「アグリツーリズモ」とは「アグリカルチャー(農業)」と「ツーリズム(観光)」を合わせた言葉で、気軽に田舎風の暮らしを体験する、ヨーロッパ発祥の新しい旅行スタイルを提案しています。土の研究者から科学的な土づくりを学び、有機肥料栽培で育てるイチゴは、濃い甘みと華やかな香りが特長。「Nora Cafe」では、ハウスで採れたてのイチゴをふんだんに使ったスイーツをどうぞ。
営業時間/10:00~15:00(最終入園14:30)※要予約
定休日/火曜日 ※祝日の場合は翌水曜日
料金/2,000円(30分食べ放題)
アクセス/JR北陸本線芦原温泉からタクシーで約15分、えちぜん鉄道あわら湯のまち駅からタクシーで約5分、車:北陸自動車道金津ICより約20分
※カフェ:夏秋の営業を休止、レストラン: 土・日・祝日のみの営業
明治44(1911)年創業。地元で観音山(かんのんやま)と呼ばれる山の中腹、日当たりのよい南向きの傾斜地で、6代続く農園です。ミカン栽培からスタートし、現在では柑橘類のみならず40種を超えるフルーツを生産。加工品の製造・販売も行い、和歌山のフルーツの魅力を伝えています。この時季は2月末までできるレモン狩りがおすすめ。和歌山はレモンの一大産地で、なかでも観音山農園のレモンは皇室献上品として選ばれた逸品。果樹園内には銀座や神戸にも進出し、人気を集める「観音山フルーツパーラー」があり、果物農家ならではのフルーツたっぷりのパフェが評判。気になるレモンパフェはもう少し先、春からの登場です。
営業時間/8:00~16:30 ※要予約
定休日/無休
料金/550円(1人5玉)
アクセス/JR和歌山線粉河駅からタクシーで約10分、車:京奈和自動車道紀の川東ICより約5分
電話/0120-593-262
コーヒーの北限に位置する沖縄では、近年コーヒー農家が増えています。本島北部「やんばる」にも栽培に取り組む農家が各所にあり、「中山コーヒー園」は1万坪の広大な園内に、約2,500本のコーヒーノキとハーブを栽培。コーヒー豆の収穫時期には、収穫からコーヒーになるまでの、一連の流れが体験できます。まずは園内を散策し、コーヒーチェリーを一粒一粒摘み取るところから。取り出した種子を洗って乾燥させ、できた生豆を焙煎、手挽きのミルで挽いて好みの方法でドリップ……と多くの工程を経て完成させた自分だけの一杯は、喜びもひとしおです。香りも色も味わいも、一人ひとり違うものになるのだとか。テラスでのコーヒー&デザートタイムで心ゆるむひと時を。果肉を使ったカスカラティーやリーフティーも味わえます。
営業時間/10:00~17:00(体験は10:00~/13:30~)※前日までに要予約
定休日/不定休
料金/9,800円(Nコース/所要2時間30分)
アクセス/名護バスターミナルからタクシーで約15分、車:沖縄自動車道許田ICより約25分
電話/080-6488-3999
房総半島南部・千倉にある、豊かな自然と温暖な気候に恵まれた味覚狩りスポット。海まで車で5分ほどの、陽光あふれる丘の上に2,500本ものミカンの木を有する果樹園が広がります。オーナーが昭和30年代から山を切り拓いてきたそうで、ミネラル豊富な潮風を浴びて育つミカンは格別のおいしさ。温州ミカン(10月1日~1月31日)をはじめ、ハッサクや甘夏(2月1日~4月30日)、清見、はるみ、ポンカン(2月1日~)など、園内を散策しながら季節に応じたミカン狩りを体験できます。この時季の狙い目は清見と甘夏。ほかにも併設の「オレンジ村オートキャンプ場」や、バードウォッチングができる裏山など房総の自然を満喫できる環境が揃っています。
営業時間/9:00~17:00
定休日/無休
料金/500円(食べ放題)※別途料金で買い取り可能
アクセス/JR内房線千倉駅からタクシーで約5分、車:館山自動車道富浦ICより約25分
電話/0470-44-0780