天橋立は阿蘇海（あそかい）と宮津湾を南北に分ける全長約3.6km、幅約20～70mの砂州（さす）で、約8,000本の松が並ぶ美しい景勝地。天に架かる橋に見えることからその名がつけられ、宮城県の「松島」、広島県の「宮島」と並ぶ日本三景のひとつです。天橋立を望む数ある展望スポットのひとつが、海抜約130mに位置する天橋立傘松公園。股の間から天地逆さまに景色を見る「股のぞき」発祥の地としても知られています。天橋立は見る場所によって異なる景色が楽しめ、ここからの景色は天に昇る龍のように見えることから「昇龍観（しょうりゅうかん）」とよばれ、縁起がよいとされています。ほかにも、ガラス張りの床がスリル満点のスカイデッキ、かわらけ投げ体験など様々な楽しみ方ができます。

天橋立の周辺、鼓ヶ岳（つづみがたけ）の中腹には「願い事が叶う」といわれる成相寺があります。傘松公園からは、丹後海陸交通の登山バスが出ていて、30分おきに成相寺行きが運行しています。約7分間、急な山道を上って向かうバスのルートは、「日本の三景」という言葉を初めて文献に用いた貝原益軒が成相寺まで参詣した道。バスからの眺めも見どころのひとつで、眼下には宮津湾が広がり、天然記念物である「オオミズナギドリ」が生息する冠島も見ることができます。また、成相寺周辺は、春は桜やシャクナゲ、秋には紅葉が美しく、花の名所としても人気です。