電車、船、ロープウェーに…カーレーター?! 神戸のバラエティあふれる乗り物を楽しむ旅

兵庫県

2023.05.22

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電車、船、ロープウェーに…カーレーター?! 神戸のバラエティあふれる乗り物を楽しむ旅

三重県在住。愛読書は時刻表。暇さえあればリュックひとつで旅に出かけるLIKESライター・なおは、こよなく愛する鉄道を使い、温泉や絶景巡りをしています。今回旅したのは神戸。鉄道に飽き足らず、さまざまな交通機関に乗って神戸の絶景を楽しんできました。

目次

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難波から大回りして神戸上陸

まやビューラインで神戸の街を一望する展望台へ

「乗り心地の悪さ」を楽しむ!? 須磨浦山上遊園カーレーター

これも乗り物? 回転展望台

さいごに

こんにちは、なおです。ゴールデンウィークはどこも観光客でいっぱいでしたね。観光地が活気づくのは大変うれしいことなんですが、人混みの中を動くのは少々疲れてしまいます。わたしは兵庫県神戸市を訪ねました。海、山が間近に迫る神戸はバラエティ豊かな乗り物のある町。今回はいくつかをご紹介したいと思います。

難波から大回りして神戸上陸

三重県在住のわたしは大阪に向かうときはもっぱら近鉄を利用します。近鉄の大阪難波駅は阪神なんば線と直通しており、神戸市の中心である神戸三宮駅まで向かうことができます。

が、乗り物マニアのわたしはそんな素直な行き方はしません。大阪難波駅をあとにすると南に向かって歩き、やってきたのは南海電鉄のなんば駅。

関西国際空港行の特急ラピート号に乗ります。

鉄仮面のような面持ちがかっこいい!

船のような丸窓が特徴的

触り心地のいいモケットの座席

鉄仮面いた! ラピートってやっぱりこのイメージ

神戸に行くのに何で関空(=関西国際空港の略)行くねん! とツッコミが入りそうですが、これには訳があります。

特急ラピートに揺られて約40分で関西国際空港に到着。コロナの影響で静まり返っていた国際便のカウンターも活気を取り戻しています。いいなぁ、海外も行きたいなぁ、と匂いだけかいで到着フロアに向かいます。

空港からは各方面にバスがでています。今回私が乗ったのはこちら。

なんだ、バスで神戸空港向かうんだ。と思ったあなた。違います!

約5分ほどバスに揺られ、着いたのは船着き場。わたしが乗るのは関西国際空港と神戸空港を結ぶ高速船「ベイ・シャトル」。2つの空港を約30分で結びます。バスで行くこともできますが、大回りで時間がかかります。大阪湾を突っ切るメリットは大変大きいのです。

船内の様子。観光船ではないので外に出ることはできません。

テレビを見ながら船の旅を楽しめます。

空港近くを航行するだけあって上空を飛行機が飛び交います。

空港近くを航行するだけあって上空を飛行機が飛び交います。

大阪湾の向こうに見える大阪・神戸の景色を眺めながら神戸空港に向かいます。

大阪湾の向こうに見える大阪・神戸の景色を眺めながら神戸空港に向かいます。

でも、紹介しておいてなんですがこの方法で難波から神戸空港までこのルートでいく人なんて相当マニアックだと思います。

阪神電鉄で大阪難波~神戸三宮間は420円。
南海電鉄ラピート号でなんば~関西空港間は1450円。
関西空港~神戸空港間のベイ・シャトルは三宮までのポートライナーのチケットを含めて1880円です。

費用的にも難波からこのルートで来ることは実用的ではないですが、ひとつの手だと思います。

プラスワン情報①

屋上は滑走路を一望できる展望スペース。

離発着する飛行機を間近に見ることができます。

子どもも大人もミニチュア大好き!

エビフライト。

明石焼きでかまくら。

神戸空港の屋上は展望スペースになっており、離着陸をする飛行機の姿を間近に見ることができます。また、ミニチュアによる見立て写真作家・田中達也さんの常設展示も行われていて人気を博しています。飛行機や神戸にまつわる作品が多数あり、見ていてワクワクした気持ちになれますよ。

◆神戸空港展望デッキ
住所:兵庫県神戸市中央区神戸空港1 RF 旅客ターミナルビル 神戸空港
営業時間:(展望デッキ)6:30~22:00、(ミニチュア展示室)平日 10:00~19:00、土日祝日 9:00~20:00
アクセス:ポートライナーで三宮駅から約18分「神戸空港」駅下車

まやビューラインで神戸の街を一望する展望台へ

神戸空港からポートライナーで三宮に出たわたしは、2番系統の神戸市バスに揺られて東へ向かいました。

「観音寺」停留所で下車し、少々急な坂を歩いてたどり着いたのは「摩耶ケーブル」の乗り場。歩いて約7分ほどですが、時間が合えば坂バスに乗って乗り場まで来ることも可能です。

駅名でお分かりの通り、乗るのはケーブルカー。展望台がある「虹の駅」まで運んでくれて、その先は「星の駅」までロープウェーが結んでいます。

かなりの急な山道を登ります。こんな急坂は通常の鉄道では無理です。

中間点で対向車とすれ違います。特殊な車輪でかならず右のレールを使うように誘導されるそうです。

後半に入り一層急な斜面が!

力強い走りを見せ「虹の駅」に到着。

摩耶ケーブルは大正14年に開業した歴史ある路線です。戦争の間は設備が撤去されましたが昭和30年から運転を再開し、山を登り景観を楽しむ観光客の足として活躍してきました。

ロープウェーに乗って山上に登りましょう。

昭和30年に開業し、かつてあった山上の遊園地に向かう観光客の足として活躍しました。阪神・淡路大震災で運休しましたが、現在も山上からの神戸市街の絶景を楽しむ観光客で賑わいを見せています。混んでいて車窓からの景色は撮れませんでしたが、ゴンドラに揺られて約5分で「星の駅」に到着。

駅前に広がるのが掬星台(きくせいだい)。手で星を掬(すく)うことができるほどの夜景を見ることができる、というのがその名の由来で、長崎、函館と並ぶ日本三大夜景といわれています。

わたしが登ったときはまだ夕方で明るかったのですが、掬星台から見る神戸の景色をどうぞ。

手前が六甲アイランド、その向こうに大阪の町が一望できます。

手前が三宮、写真の中央の島がポートアイランド、その向こうにあるのが神戸空港です。

山上を歩いたり写真を撮っていたら徐々に日が落ちてきました。

薄暮の大阪湾。この日は月が明るかったです。

ポートアイランド方面の夜景。 暗くなるまで待っててよかった!寒いけど。

まさに掬星台。山と海が近くその間に街が広がるので、すぐ近く、手で掬えるような場所に夜景が広がります。函館、長崎それぞれに地形の特色が現れておもしろいですね。

すごくきれいな景色なのですが、山は風が強く寒い! 1時間半待ったので凍えそうになったので退散します……。あたたかくしてお出かけください。

「乗り心地の悪さ」を楽しむ!? 須磨浦山上遊園カーレーター

翌日はこどもの日でした。兵庫県内で1泊したわたしは次の目的の乗り物を訪ねて山陽電車に乗車。

休日は三宮から直通する特急が臨時停車します。

休日は三宮から直通する特急が臨時停車します。

「須磨浦公園駅」にやってきました。須磨区は神戸の中でも特に海と山が間近に迫る場所。駅のすぐ真上からロープウェイが出ており、山の上にある須磨浦山上(すまうらさんじょう)公園に向かうことができるのです。

ロープウェイで公園まで登りましょう。須磨浦山上公園はどちらかというと子供向けの施設なんですが、今日は童心に帰ります。

ロープウェイが徐々に登っていきます。もう須磨の海が眼下に見えてきました。

須磨海浜公園、その向こうに神戸の街も見えてきました。

山上の駅に到着。ここからは日本でここにしかない「カーレーター」なる乗り物に乗ってさらに上に登っていきます。いったいどんな乗り物なんでしょうか?

ん? なんだか妙なことが書いてありますね。

ん? なんだか妙なことが書いてありますね。

ベルトコンベアの上に置かれた、果物を収穫するのに使いそうなプラスチックの箱のようなもの。これがカーレーターです。かつてはびわ湖バレイにもあったそうですが、今は全国にここにしかありません。

須磨浦山上公園のホームページに「乗り心地の悪さを楽しんで」と書かれています。注意事項といい、よっぽどの乗り心地なんだな、これ。というわけで、乗ってみることにしましょう。※この先大きく揺れますのでご注意ください。

想像以上の揺れです。特に乗降口の手前は大きく揺れます。輸送手段ではなく、ひとつのアトラクションと思って乗ってみるといいでしょう。

これも乗り物? 回転展望台

カーレーターで上まで登ると、展望台が目の前に現れます。これがまた普通じゃなく、ゆっくり回転する展望台なのです。

眺めが徐々に変わっていきます。

食事もできる展望フロアは須磨の海を眺められる絶景スポット。ゆっくり食事をしておしゃべりしているうちに床が回転して景色が変わっています。これも一種の乗り物といっていいのではないでしょうか?

須磨海浜公園。

明石海峡大橋。

開店するフロアの上は屋上展望台。風を感じながら明石海峡大橋などの絶景を存分に楽しむことができます。さすがにここは回転しません。

帰りももちろんカーレーターで降り、「乗り心地の悪さ」を存分に楽しんで下りてきました。

◆須磨浦山上遊園
住所:兵庫県神戸市須磨区一の谷町5丁目3-2
電話番号:078-731-2520
営業時間:10:00~17:00 ※季節により変動あり
定休日:火曜日 ※祝日など開園の時期あり
アクセス:山陽電車須磨浦公園駅からロープウェイで約5分

プラスワン情報②

滝の茶屋駅からの海の眺め。

旧グッゲンハイム邸。(塩屋駅からの方が近いです。)

須磨浦公園駅から明石方面へ2駅行ったところにある滝の茶屋駅は、海沿いを走る山陽電車の中でも一番海がよく見えるビュースポット。わざわざ降りて写真を撮っていく人も多いです。ジェームズ邸など洋館も残る地域で隣の塩屋駅まで歩いてみるのも楽しいですよ。

さいごに

海、山が迫る神戸はバラエティ豊かな乗り物にあふれていました。鉄道は紹介が少なめでしたが、みなさんも神戸にお越しの際はぜひいろんな乗り物に触れつつ旅を楽しんでみてください。

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#鉄道旅 #兵庫県 #神戸 #ロープウェイ #バス #旅色LIEKS #船 #乗り物

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なお

とにかく旅好きで暇さえあればリュックひとつでどこかに出かけています。鉄道をこよなく愛し、時刻表はわたしの愛読書。温泉も大好きなので鉄道を使って温泉巡りする、そんな記事が多いかもしれません。最近は絶景めぐりも旅のポイントにしています。みなさんオススメの絶景情報求む!

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