【佐賀県】シュガーロードを辿ったら、両手いっぱいの羊羹と独自の文化が息づく町に出会えました

佐賀県

2026.01.16

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【佐賀県】シュガーロードを辿ったら、両手いっぱいの羊羹と独自の文化が息づく町に出会えました

旅色LIKESライター・ゆるり文化旅担当のじゅんです。今回紹介するのは佐賀県にある「シュガーロード」と呼ばれた長崎街道について。街道沿いには宿場町が生まれ、独自の砂糖文化が築かれました。旅先でふと気がつくといつもおやつを片手に持っている私がシュガーロードで見つけた伝統菓子や砂糖文化と共に育まれた歴史を案内します。

目次

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長崎街道(シュガーロード)誕生の背景は出島にあった!

旅人を癒した武雄温泉と絵陶板からを紐解く

砂糖文化で生まれた「小城羊羹」の魅力に浸る

砂糖文化と陶磁器文化が支えた「塩田津」

さいごに

長崎街道(シュガーロード)誕生の背景は出島にあった!

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長崎市内にある出島には砂糖蔵のある風景が再現されている

長崎街道は「砂糖文化を広めた長崎街道~シュガーロード~」として2020年に日本文化遺産に認定されました。なぜ、砂糖文化が深く根付いていったのか。その理由は江戸時代までさかのぼります。当時、鎖国をしていた日本は長崎の出島が海外との唯一の窓口でした。この出島と福岡県の小倉までを結んだのが長崎街道。出島にはさまざまな貿易品が流入し、なかにはスパイスなどと共に当時は高価で貴重だった砂糖も含まれていました。実は当初、砂糖は貿易品としては重要視されておらず貿易船の重荷として使用していたそう。しかし、街道を往来していた商人や職人たちにより、和菓子文化などが広がったことで日本では砂糖需要が急激に増えていきました。出島では砂糖専用の蔵ができ、「砂糖島」といわれる程に。こうして主要な貿易品となった砂糖は贈答品としても重宝されたほか、カステラや金平糖といったお菓子、日々の料理へと日本の食文化に欠かせない存在となりました。

旅人を癒した武雄温泉と絵陶板からを紐解く

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武雄温泉のシンボル 楼門

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絵陶板で描かれた宿場町の様子が並ぶ。「柄崎宿」は「塚崎宿」の古称

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出島へ来た外国船で砂糖が運ばれ、日本の食文化が大きく変化した

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絵陶板は武雄温泉の宿場町としてにぎわっていたころの風景も描かれていいる

長崎街道沿いには27箇所の宿場町がありました。なかでも佐賀県有数の温泉・武雄温泉も塚崎宿と呼ばれ、栄えていた宿場町の一つでした。昔から湯治場としても親しまれており、旅の疲れを癒した人も多かったのでは。
武雄温泉のシンボルともいえる「武雄温泉楼門」。1915(大正4)年に完成したこの門の周辺には多くの旅籠や茶屋が集まっていて、塚崎宿の本陣も門を入った先にあったそう。近くにある「長崎街道物語公園」では、街道沿いの全ての宿場町を描いた絵陶板が見られます。それぞれを眺めていくとどの宿場町にも人々の暮らしや、砂糖を含む多くの文化が伝わった背景を感じられます。

◆武雄温泉 楼門
住所:武雄市武雄町武雄7425番地

◆長崎街道物語公園
住所:武雄市本町大字武雄7304-2

武雄温泉 楼門 関連HP
長崎街道物語公園 関連HP

砂糖文化で生まれた「小城羊羹」の魅力に浸る

長崎街道の真ん中に位置する佐賀県小城(おぎ)市。かつては牛津(うしづ)宿という、有明海から牛津川を利用した水運でにぎわった宿場町がありました。また、「九州の小京都」と呼ばれるほど歴史的建造物が集まっていたり、砂糖文化が発展したりした地域でもあります。

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どの羊羹屋も趣のある佇まい

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町中には200年以上も前に創業した小柳酒造も

小城市に根付いた砂糖文化で生まれたのが「小城羊羹」です。名水百選にも選ばれた清水(きよみず)川の水と、当時、小城郡にあった佐賀市富士町一帯で作られていた羊羹の原料である小豆いんげん豆が重なり誕生したもの。外がシャリシャリの砂糖でコーティングされた、昔ながらの製法で作られた羊羹です。市内にある20軒以上の羊羹屋では、伝統を守りながら作られたものから独自にアレンジされたものまで、多くの種類が並びます。市内に点在する情緒ある羊羹屋を巡り、それぞれの個性を食べ比べてみるのもおすすめ。

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村岡総本舗は老舗中の老舗。

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ようかんアイスキャンデー(216円)

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村岡荘本舗の近くにある須賀神社。階段のインパクトがすごい。

私のおすすめは羊羹屋の老舗「村岡総本舗」。有田焼のタイルが外壁に使用されている、風格のある店構えが特徴のお店です。店内には伝統製法の切り羊羹(外側がシャリシャリの羊羹)や密封式の羊羹(外側がしっとりの羊羹)、水羊羹など、数えきれないほどの羊羹が並んでいます。大きさも一口サイズから、贈答用の大型羊羹などさまざま。あまりのラインナップに目移りしながらも、定番の切り羊羹と、コーヒーや焼酎と相性抜群といわれるカシューナッツ羊羹を手に取りました。さらに誘惑に負けてようかんアイスキャンディーも購入。ほかのお店で購入した羊羹もあり、気づくと両手いっぱいにお土産袋が(笑)。ちなみに、賞味期限は密封式の羊羹が半年から一年なのに比べ、切羊羹は20日前後(季節によって変動)なので購入前に確認をお忘れなく。

◆村岡総本舗
住所:小城市小城町861
電話:0952-72-2131
営業時間:9:00~18:00 ※元旦のみ時間変更あり
定休日:無休

村岡総本舗 公式HP
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村岡総本舗本店と羊羹資料館

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資料館には当時使用していた羊羹を入れる木箱などが展示されている

本店の横には「村岡総本舗 羊羹資料館」が。もとは砂糖蔵だった建物を改装したもので、現在は国の有形文化財にも指定されています。本店の日本家屋的のような雰囲気とは違い、レンガ造りの洋風な佇まい。1階では羊羹の歴史や原材料の資料を映像で見ることができ、2階は羊羹の道具やラベル、使用されている原料などを展示。砂糖文化の歴史がぎゅっと詰まっています。

◆村岡総本舗 羊羹資料館
住所:小城市小城町861
電話:0952-72-2131
営業時間:9:00~17:00 ※元旦のみ時間変更あり
休館日:無休
入館料:無料 

村岡総本舗 羊羹資料館 公式HP

砂糖文化と陶磁器文化が支えた「塩田津」

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旧下村家は中が資料館にもなっている「くど造り」の町屋。

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建物は厚く白い壁で重厚感がある。かつては汽車も通っており道幅が広いのも塩田津の特徴。

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昭和の終わりに作られた記憶図にはお菓子屋の名前も。

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屋根が短めなのも居蔵造りの特徴。

佐賀県嬉野市にある塩田津(しおたつ)。長崎街道にあった宿場町・塩田宿の面影が残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定もされています。かつては大小いくつもの町屋が軒を連ね、塩田郷の中心地として賑わいを見せていました。なかには砂糖座(組合)や砂糖を使用した菓子屋・餅屋・飴屋などのお店もあり、その中の一つ・菓子屋善七は現在、伝統的建造物「西家」として残っています。繁栄を重ねていく塩田津でしたが、江戸時代には大火や台風などの災害にみまわれ多くの町屋が失われることに。これらの経験から江戸末期からは火災や風水害に強い漆喰造りの居蔵造り町屋が建てられ、現在にも残る白い漆喰の壁が印象的な重厚感のある町並みとなりました。

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荷上げするクレーンの土台がそのまま残っている

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陶石を砕く水車を再現したもの

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陶磁器は伊万里からはヨーロッパ向け、北九州からはアジア向けに流通していった

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当時の風景がわかる写真が残っているのは珍しいらしい

塩田津は有明海の潮の満ち引きを利用した川港としても栄えた場所で、川沿いには船から荷上げするクレーンの土台が今も残っています。主に陸上げされていたのは陶磁器を焼くのに最適な燃えやすい薪や、天草から運んできた陶石などでした。陶石は塩田津の水域を利用し水車の力で砕き、波佐見や有田、伊万里へ運ばれ工房で陶磁器となり国内外へ流通していきました。

◆塩田津
住所:嬉野市塩田町大字馬場下甲694

塩田津 関連HP

さいごに

シュガーロードは甘い砂糖が運ばれただけではなく、外国からの異文化や人の往来でいくつもの文化が開花した道でもありました。想像以上に奥深かった宿場町の歴史。そして今でも大切に受け継がれているお菓子の文化。佐賀県には羊羹以外にも逸口香(いっこうこう)や丸ぼうろなど伝統菓子がいくつも存在します。アンテナショップもない佐賀県だからこそ、現地でしか出会えないお菓子と歴史の魅力を探しに訪れてみてください。

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#佐賀県 #体験レポート

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ゆるり文化旅 じゅん

ゆるり文化旅ゆるり文化旅

じゅん

東京郊外在住の会社員。美味しいものを食べながら、伝統・自然などに触れる旅が好き。新しい発見を求めて文化×探求心でマイペースに楽しんでいます。写真からも旅の楽しさを伝えたいを目標にカメラも勉強中です。たまにドローンを片手に出かけることも。

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