体験レポート

【静岡】赤ちゃん連れでも会席料理をゆったり。宿場町に佇む「割烹旅館 岡屋」で過ごす、家族のご褒美旅
さっか(綴りびと)さっか(綴りびと)

静岡県:静岡市

家族・子連れ / 30代 / 訪れた時期:8月

2026/09/17

【静岡】赤ちゃん連れでも会席料理をゆったり。宿場町に佇む「割烹旅館 岡屋」で過ごす、家族のご褒美旅

東海道五十三次17番目の宿場町・興津宿にある「割烹旅館 岡屋」。歴史ある旅館というと、赤ちゃん連れでは少し緊張しますが、半個室の食事処や家族で使える貸切風呂、畳の客室のおかげで、0歳の息子と一緒でもゆったり過ごせました。今回は2025年に客室として生まれ変わった「寒桜の間」に宿泊。子連れにもやさしい1泊2日を紹介します。

歴史を感じながら宿ならではのゆったりとした時間を楽しむ

緑に囲まれた玄関に赤いのれんが映える。

のれんの真ん中はひらがなで「おかや」。

割烹旅館岡屋のある興津宿(おきつじゅく)は東海道17番目の宿場町。当時、東からの旅人は東海道の難所である薩埵(さった)峠を越えて一息つける場所でした。駿河と甲斐国を結ぶ身延道と東西を結ぶ東海道が交差し、江戸時代の交通の要衝として栄えました。周囲には徳川家ゆかりの寺院がある歴史を感じる街です。
興津駅から徒歩約7分、東名高速道路清水ICから車で約9分、国道1号線沿いのアクセスも良い場所で車で向かいましたが迷わず到着できました。宿のすぐ前にある広々とした駐車場に車を停め、木々に囲まれた赤いのれんが印象的な玄関へ。どんな宿だろうとドキドキとワクワクが入り交じる気持ちで扉を開けました。

靴を脱いでゆっくりと過ごすことができる館内。

池庭を眺めながらくつろげる待合室。

紺の羽織が宿の雰囲気によく合います。

部屋用にと待合室で冷えたドリンクが購入できます。

紺のシックな雰囲気の羽織を着たスタッフの方に迎えられて靴を脱いで館内へ。疲れた足に畳が心地よいです。待合室に案内され、静岡県ではよく飲まれる冷たいうす茶糖(砂糖を入れた甘い抹茶)をいただきながらチェックインの案内を受けます。池庭を眺めることもでき、自分の心が外とは違うゆっくりとした宿の時間に移り変わっていくことを感じました。東海道五十三次に関する本なども置かれており、当時に思いを馳せながら読書するのも良さそうでした。

部屋のすぐ前から見える池庭が一番のお気に入り。鯉がゆったりと泳ぎます。

廊下の片隅に飾られた小さなサボテンがかわいらしいです。

池庭は滞在中特に私のお気に入りになりました。池庭を取り囲むように廊下があるため、様々な角度から眺めることができます。好きな角度を探すため、ついつい用もないのに廊下を歩きたくなります。見え隠れする鯉を眺めたり太陽に照らされた木々の緑に心を落ち着けたり。日常から切り離されて心地よい速さで時間が流れていきます。

親子で思わず笑顔になる心地よい館内

畳の上をハイハイできて息子も楽しそうです。

今回、「子どももぜひどうぞ」とのことで、0歳の息子を連れて滞在しました。歴史のある宿に子どもを連れて大丈夫だろうか、と緊張しましたが子どもも大人も過ごしやすいポイントがいくつもあったので紹介します。
まず館内がすべて畳や板張りであること。足触りがよくゆったりとくつろげましたし、子どもも自由に動き回ることができて嬉しそうで、笑顔であちこちハイハイしていました。

家族でゆったりと入ることができる貸切風呂「夕凪の湯」。

もう一つの貸切風呂「翠雨の湯」。貸切風呂は空きがあれば複数回の入浴ができます。

貸切風呂は家族みんなで入る、いつもとは違う体験ができました。4~5人は入れる広さで、小学生くらいの子どもが2~3人いても家族みんなで入ることができそうです。子どものためにベビーバスも用意していただき、大人は大きな湯船で足を伸ばしてゆったりと、息子は隣のベビーバスで水面をバシャバシャ叩いて楽しそうにしていました。

あたたかみのある色でまとめられゆったりとくつろげるお部屋。

テーブルの置かれたスペースがついたてで仕切られているのも過ごしやすいポイント。子どもが寝たあとにも一息つけます。

広縁に出てまったりと過ごすひととき。

宿泊したのは「寒桜の間」。2025年2月に客室として生まれ変わった新しい部屋です。15畳の和室は大人用の布団を敷いても余裕のある空間。動き回る子どもがいても安心です。窓の外には塀で囲まれたこの部屋専用の庭があるのがなんとも贅沢。暑い日でしたが、あえて広縁に座り自分たちだけの庭を堪能します。

半個室の食事処で0歳児と一緒に豪華な会席料理

お食事棟へ向かう廊下から見える、松の立派な庭園。

半個室で気兼ねなくゆっくりと食事を楽しめる。

待ちに待った夕食です。松の立派な庭を見ながら廊下を奥に進むにつれて、期待感が高まりワクワクしてきます。食事処は半個室なので、長時間じっと座っていられない0歳児がいても、周りが気になりません。おかげで息子は私たちの足元で楽しそうに動き回り、私たちも息子にヒヤヒヤすることなく食事を楽しめました。

鮮やかな前菜はとうもろこし茶碗蒸し風(奥)、子宝海老(右)、生イカ松前漬け(左)、カツオのたたき(手前)。

マグロのトロ(右上)はこれまでで一番のお刺身でした。口に入れてビックリするほどのおいしさ。

見た目の美しい黒毛和牛のサーロインすき煮。

お酒の進んだタイミングにも優しく染み渡る海老しんじょ椀。

まずは見た目も鮮やかな前菜に心をつかまれます。串に刺さっていたのはエビと梨。塩味と甘さのコントラストが楽しい一品。感動したのはお造りのマグロのトロ。口に入れるとジュワーっととろけていき脂が口いっぱいに広がる幸せな時間です。黒毛和牛のサーロインすき煮も。日本酒がついついすすんでしまいます。海老しんじょ椀(海老のすり身に山芋や卵白を加えた練り物)は滑らかな舌ざわりで丁寧に作られたことを感じるような、体に染みわたるホッとする味です。0歳児を連れてこんなに豪華な会席料理を楽しめていることに感動です。

静岡らしさがたっぷり詰まった朝食

静岡らしくご飯にも合うメニューが並びます。

輝く桜えび。汁の中に落として出汁をとります。

黒はんぺんは焼き目をつけてこんがりと。静岡県民の私は普段から醤油をかけて食べるのがお気に入りです。

朝食はご飯に合う小鉢と静岡らしいメニューが並びます。「沖あがり」は桜えび漁師が仕事終わりに食した鍋料理。生桜えび、豆腐、ネギなどを出汁醤油で炊いたものです。キラキラと輝く生桜えびは見た目も美しく、出汁としてもしっかりと仕事をして海老らしい良い味を出します。静岡ではんぺんといえば黒はんぺん。さば、あじ、いわしなどの骨や皮を、丸ごと練りこんで作られ独特の苦味がクセになります。自分で焼いてこんがり焼き目をつけていただきます。サラダにはピリッと辛い静岡わさびドレッシング。ご飯に合うおかずばかりで、次の一口は何をご飯と合わせようかと楽しい迷いです。気づけばご飯を3杯も食べてしまいました。

おわりに

おいしい料理でおなかも心も満たされた今回の滞在。歴史ある宿でありながら子どもとも過ごしやすい宿でした。動き回る0歳児にドキドキすることなく心からくつろぐことができてよかったです。子どももここ最近で一番の笑顔を見せていました。帰る頃には「友達に自慢したいね」と夫婦で言い合っていました。家族でゆったりとちょっといい休日を過ごしたい方におすすめです。

  • さっか(綴りびと)

    さっか(綴りびと)

    好奇心旺盛なので、新たなことをたくさん知りたい! 旅先での発見や学びを発信していきます。特に興味があるのは、工場見学や酒蔵見学、博物館やジオパーク。絶景やおいしいお酒にも出会えたら最高です。

    ※旅色綴り(旧旅色LIKES)のコミュニティメンバーです。

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 旅色編集部

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