【東京発】会津若松観光へ!東武鉄道・SL大樹で歴史と絶品グルメを満喫する1泊2日体験記
こうのこうの

福島県

2026/07/22

【東京発】会津若松観光へ!東武鉄道・SL大樹で歴史と絶品グルメを満喫する1泊2日体験記

「いつもより少しだけ特別感のある、歴史と文化に触れる大人な鉄道旅がしたい!」
そんな方にぜひおすすめしたいのが、東京から東武鉄道で向かう福島県・会津若松への旅です。

今回、ご縁あって2026年6月27日(土)~28日(日)に開催された、「会津ごころと出会う旅」というモニターツアーに参加してきました。ツアーの目玉は、下今市駅〜会津若松駅まで特別運行するSL大樹(たいじゅ)「土津(はにつ)」の乗車体験です。

会津若松までは新幹線でスピーディに向かうことが多いですが、ローカル線でのんびりと向かうルートには、移り行く車窓の風景や沿線の風情ある駅舎など、新しい発見が連続していました。ディーゼル機関車がけん引して日光から会津を走るSLへの乗車をはじめ、絶品のご当地グルメ、地元の方々の温かさに直接触れる、ディープで特別な1泊2日の見どころをたっぷりとお届けします!

東京から会津へ。憧れの「SL」で始まる非日常のスタート

4社の想いが繋ぐ!52年ぶりのSL特別運行ルート

旅のスタートは北千住駅。ここから東武鉄道の特急に乗り込み、まずは下今市駅へと降り立ちます。
今回のツアーのメインイベントは、下今市駅から特別運行のSL大樹「土津(はにつ)」に乗車すること。会津田島駅を経由し、目的地の会津若松駅へ向かう列車旅です。実はこの区間をSLが走るのは、なんと52年ぶりのことだそう。しかも、東武鉄道から始まり、野岩(やがん)鉄道、会津鉄道、そしてJR東日本へと路線を繋ぎ、4
社が協力し合って実現したという、鉄道ファンならずとも胸が熱くなる奇跡のルートなのです。

下今市駅

会津の歴史が息づくSL大樹「土津(はにつ)」

実を言うと、私自身SLを間近で見るのも乗るのも今回が初めて。
ホームに力強い汽笛が響き渡り、真っ黒な車体が白い蒸気を上げて下今市駅に入線してきた瞬間の胸の高鳴りは、今でも鮮明に覚えています。

乗車したSL大樹「土津」は、福島県猪苗代町に鎮座する「土津神社」に由来しています。この名称は、会津藩初代藩主である保科正之(ほしなまさゆき)公の神号と、五行思想における万物の根本「土」、そして会津藩主を意味する「津」を組み合わせたもの。
この観光列車に、会津の歴史的・文化的背景と先人たちの思いが深く込められていることを知り、記念にいただいた乗車証明書は、ちょっと人に自慢したくなる大切な宝物になりました。

ディーゼル機関車

蒸気機関車(SL)

乗車証明書

ディーゼル機関車

蒸気機関車(SL)

乗車証明書

思い立ったらすぐ行ける!東京から会津若松へのアクセス

【会津若松観光へのアクセス・メモ】今回のSLはモニターツアーでの特別な運行でしたが、通常の旅行でも東武鉄道の特急「リバティ会津」を利用すれば、東京からスムーズにアクセス可能です。または、鬼怒川温泉で1泊してから「東武AIZUマウントエクスプレス1号」に乗り継ぐルートも、風情があっておすすめですよ。

車窓からの景色

車内のおもてなしと、会津若松駅での熱烈な歓迎

車窓の絶景とご当地食材を味わう「会津の風」弁当

9時33分にSLが出発すると、力強い黒煙を上げながら緑深い景色の中を力強く走っていきます。沿道の方々がカメラを片手に笑顔で手を振ってくれるという、とても温かい光景が広がっていました。

車内では、会津のクラフトビールや地酒が振る舞われるという最高のおもてなしが。
お昼にいただいたのは、地元食材をふんだんに使った豪華なお弁当「会津の風」です。
こちらは沼尻高原ロッジの料理長・根本真氏がメニューを開発し、山際食彩工房が制作されたこだわりの逸品。なかでも印象に残っているのは「常磐しらすと山椒の炊き込みご飯」で、ピリッとした実山椒のアクセントが効いたご飯が、冷えたクラフトビールに抜群に合いました。

途中、新藤原駅から野岩鉄道へ入り、12時過ぎに会津田島駅で一旦下車。2時間ほどの停車時間でマルシェのにぎわいを楽しんだあと、再乗車します。
そして美しい緑の景色や塔のへつり、湯野上温泉などを通り過ぎ、16時53分に列車はいよいよ会津若松駅に到着です。

お弁当 会津の風

お弁当 会津の風

お弁当 会津の風

土津のヘッドマーク

車内でのおもてなし

途中、芦ノ牧温泉も立ち寄り。ねこ駅長にはお会いできませんでした(涙)

お弁当 会津の風

お弁当 会津の風

お弁当 会津の風

土津のヘッドマーク

車内でのおもてなし

途中、芦ノ牧温泉も立ち寄り。ねこ駅長にはお会いできませんでした(涙)

会津若松駅に到着!迫力の「会津彼岸獅子」がお出迎え

会津彼岸獅子

改札を出ると、テントの中に特設のお茶席が。会津茶楽会・宮﨑宗伊(みやざきそうい)先生による抹茶のおもてなしが用意されていました。

巨大茶碗に爆笑!?千家茶道の歴史を受け継ぐカジュアル抹茶体験

千利休の死後、領主であった蒲生氏郷(がもううじさと)が千家をかくまい、千家茶道の伝統を繋いだのがほかでもない、ここ会津の地です。
そんな茶道の命脈を守り抜いた歴史をもつ会津で、茶道を現代風に楽しむ「カジュアル抹茶体験」。お茶体験というと作法を気にして緊張しがちな私ですが、宮﨑先生のユーモアあふれるパフォーマンスのおかげで、その場は爆笑の渦に包まれ、リラックスして取り組むことができました。
驚いたのは、先生が取り出した超Bigサイズの茶器!

Bigサイズの茶碗と茶筅!!

「どうぞいただいてください」というお声に促され、両腕がプルプル震えるほど巨大な茶碗でいただいたお抹茶は、一生忘れられない楽しい思い出になりました。

築250年の歴史空間「田季野」で絶品ねぎそばと日本酒に酔いしれる

伝統の「会津木綿」と重厚な歴史空間にうっとり

夜は、築250年という重厚な歴史を持つ建物で郷土料理がいただける「田季野」での夕食懇親会です。

お店の素晴らしい空間もさることながら、私が一瞬で心奪われたのは、女将の馬場由紀子さんがお召しになっていた、目の覚めるようなブルーの着物でした。(一緒に写真を撮っていただかなかったことを後悔しています……)
これは、夏は涼しく冬は暖かいとされる伝統の「会津木綿」。普段から日本の質の高い手仕事(ジャパンクオリティ)に敬意を払っている私は、その丈夫さと着心地の良さそうな佇まいに、「私も1着仕立てたい」と本気で思ってしまったほどです。

名物!長ネギ一本で食べる驚きの「ねぎそば」

会津グルメのなかで今回一番の驚きだったのが、初めて口にした「ねぎそば」です。 寒暖差の激しい会津高原で育ったコシの強いおそばを、なんとお箸代わりの長ネギ一本ですくって食べるという大内宿の名物です。

ねぎそば

田季野の美味しい料理

ねぎそば

田季野の美味しい料理

ネギはそのまま薬味としてかじりながらいただくのですが、想像していたよりも辛みが少なく、あっさりと美味しく完食できました。

会津観光の夜を彩る!金賞連覇を誇る日本酒の飲み比べ

そして、会津観光の夜を彩る主役といえば、やはり日本酒です。
福島県は、国内トップクラスの酒処。独立行政法人酒類総合研究所が主催する「全国新酒鑑評会」において、都道府県別の金賞受賞数で“通算9回の連続日本一”という圧倒的な実績を誇ります。豊かな水源と良質な米、そして雪という地の利を生かした酒造りが行われており、その多くが会津地方の蔵元によって支えられているのです。
それを裏付けるかのように、2024年には、南会津の4つの蔵の日本酒が国税庁から「GI南会津(地理的表示)」の指定を受けました。GIに認定されるということは、そのお酒が「正真正銘、地域の風土が育てたブランド酒である」という証。今までもこれからも、地域の食文化に寄り添う伝統的なお酒を作り出し、地域ブランドの価値を高め続けています。

玄宰

ずらりと並ぶ銘酒たち

玄宰

ずらりと並ぶ銘酒たち

目の前にずらりと並ぶ銘酒の数々に圧倒されながらも、欲張りな私は少しずつ飲み比べを楽しみました。
普段はなかなかお目にかかれない高級なお酒ばかり。どれも郷土料理にぴったりの味わいでしたが、なかでも会津の老舗酒造・末廣(すえひろ)酒造の「玄宰(げんさい)」は、ふくよかな香りと澄み切った味わいで、最高に幸せな気分にさせてくれました。

翌日は会津のものづくりに触れ、江戸時代にタイムスリップできる大内宿へ

「ヒューマンハブ天寧寺倉庫」で学ぶ会津漆と日本刀の秘密

ヒューマンハブ天寧寺倉庫 外観

ヒューマンハブ天寧寺倉庫 外観

ヒューマンハブ天寧寺倉庫 外観

ヒューマンハブ天寧寺倉庫 外観

2日目は、会津のものづくり文化にまつわるモノやコトが集まる複合施設「ヒューマンハブ天寧寺倉庫」を訪れ、オーナーの関さんから漆の歴史や侍にまつわる興味深いお話を伺いました。

会津若松は、街全体が戊辰戦争における最大の激戦『会津戦争』の舞台であり、白虎隊を始めとする会津藩にまつわる歴史的背景を持った土地です。
関さんによると、会津には「精神を養う心の文化」と、「命を繋ぐ暮らしの文化」があるとのこと。その命を繋ぐ暮らしの文化の中に、ものづくりの代表格である「会津漆」が存在しています。

非常に興味深かったのが、武士の命を預かる「日本刀」の鞘(さや)にも漆が使われており、その理由の一つが「夜戦での刀身隠蔽(とうしんいんぺい)」だったというお話です。夜、刀が月明かりなどで光ってしまうと敵に居場所がバレてしまうため、あえて漆を塗って艶をなくす工夫をしていたのだそうです。

職人技に感動!本漆の螺鈿(らでん)お箸磨きと「ひし茶」体験

そんな歴史を持つ漆を使ったものづくりを、今回は実際に体験させていただきました。
体験の内容は、本漆で製作した螺鈿(らでん)のお箸を磨き上げるというもの。職人さんがやっていると簡単そうに見えるのですが、実際にやってみるとなかなか難しく、磨けど磨けど美しい螺鈿の模様が出てきません……。
腕が疲れてきた頃、ようやくキラリと螺鈿が見えてきた瞬間の感動はひとしおでした! この根気のいる作業をいとも簡単に、そして美しく仕上げていく職人さんの姿を間近で見て、熟練の技術の凄さを肌で感じました。

本漆で製作した螺鈿(らでん)のお箸を磨き上げ体験①

磨いたお箸(完成)

本漆で製作した螺鈿(らでん)のお箸を磨き上げ体験②

本漆で製作した螺鈿(らでん)のお箸を磨き上げ体験①

磨いたお箸(完成)

本漆で製作した螺鈿(らでん)のお箸を磨き上げ体験②

漆を乾かしている間には、スパイシーで美味しいカレーとともに、猪苗代湖で採れる水草「菱(ひし)」の種を焙煎した「ひし茶」をいただきました。菱の実は、かつて忍者が逃げるときに撒いた武器“マキビシ”の原型といわれています。外側の皮にはポリフェノールが豊富に含まれており、ノンカフェインで飲みやすくとても美味しいお茶でした。つい、自分用のお土産に購入してしまったほどです。

スパイスカレーとひし茶

お土産に購入したひし茶

スパイスカレーとひし茶

お土産に購入したひし茶

江戸時代へタイムスリップ!日本の原風景「大内宿」の絶景

午後は、茅葺き屋根の街並みが残る「大内宿」へ向かいます。

見晴台からの大内宿

見晴らし台から集落を見下ろすと、街道の左右に茅葺き屋根がずらりと並ぶ、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような絶景が広がります。
ここは国指定の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されており、現在も村の人々が互いに支え合い、地道な保存活動を行うことでこの美しい景観が維持されているそうです。

今回は特別に、茅葺き屋根の茅(かや)を切ったり整えたりする体験をさせていただきました。実際にやってみると結構な体力を要する力仕事で、この景色を後世に残していくのは、並大抵の苦労ではないのだと深く実感しました。
観光庁のデータ等でも、日本の伝統的な景観を残す地方への旅行ニーズは、国内外問わず年々高まっています。大内宿の風景は、まさに日本の原風景の筆頭といえるでしょう。

大内宿町並み展示館 問屋本陣

体験用の茅(かや)

大内宿町並み展示館 問屋本陣

体験用の茅(かや)

「会津の三泣き」を実感する旅へ

会津には、会津人の性格を表す「会津の三泣き」という有名な言葉があります。

よそ者が会津に来ると、最初は雪の深さや人の排他性に泣き、
馴染んでくると、会津の人々の温かさに触れて泣き、
最後は会津を去る時に離れがたくて泣く、というものです。

沿道でのおもてなし、地元の人の思いやり、ツアー関係者の方たちなど、今回の旅の終わり、私自身もまさにその「三泣き」の最後を体験したように、地元の方々との別れが名残惜しくて、思わずグッときてしまいました。
そして「会津の歴史や文化をもっと深く知りたい……」そんな心地よい余韻を胸に抱きながら、帰路に着きました。

旅色編集部 こうの

参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。

記事企画・監修:旅色編集部 こうの

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