【千葉・君津】秋バラのシーズン到来! 移住者夫婦が営むバラと猫の癒しの森「ドリプレローズガーデン」

千葉県

2024.10.21

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【千葉・君津】秋バラのシーズン到来! 移住者夫婦が営むバラと猫の癒しの森「ドリプレローズガーデン」

地元千葉県の魅力を広めたい! 旅色LIKESライターのマユです。今回訪れたのは、君津市にある「ドリプレローズガーデン」。10月後半から秋バラが見頃を迎えます。木漏れ日の中で甘く優美な香りのローズティーを飲んでいると、足元には柔らかな毛並みの猫がすり寄ってきました。猫に導かれるように森の中を進んでいくと、目の前には秘密の花園が広がっています。風が通り抜け、葉がそよぎ、野鳥の囀り、秋虫とカエルの鳴き声が心地よく響く……そんなゆったりとした時が流れる癒しのガーデンを作り上げた清水幸三さん・せつさん夫妻にインタビューしてきました。

目次

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あなたと一緒に夢を見る場所を作りたい

苦節3年、完全無農薬栽培へ

ガーデンを守るのは9匹の猫たち

人も猫も幸せになれる場所

あなたと一緒に夢を見る場所を作りたい

バラの開花は清水さん夫妻の夢がかなった瞬間。

自宅兼ガーデンの入り口。カフェ、ショップも併設しています。

メインガーデン。

森を抜けるとシークレットガーデン(秘密のガーデン)が広がります。

約5,000坪の広大な敷地を持つ「ドリプレローズガーデン」には、香りの強いバラや四季折々の花など500品種3,000本以上の花が咲きます。「ドリプレ」とは、Dreaming Place(ドリーミングプレイス)の略です。夫妻といつの間にか住みついた猫たち、そして訪れる人が一緒に夢を見る場所という意味が込められています。

清水幸三さん、せつさん夫妻

清水幸三さん、せつさん夫妻

オーナーの清水さん夫妻は約20年前に神奈川県川崎市から移住してきました。きっかけは、せつさんが米国の絵本作家兼ガーデナーのターシャ・テューダーに憧れたこと。ターシャのようにバラが咲くナチュラルガーデンを作りたい、と理想の土地を求めて2年の歳月をかけて各地を見て回り、32番目に訪れた君津の山上の地に一目ぼれ。即決だったそうです。

ガーデンはバリアフリー仕様。随所にベンチが置かれ、休みながら散策を楽しむことができます。

池には睡蓮も。

秋はコスモス、ダリア、サルビアが見頃を迎えます。

土地を決めてからというもの、平日はお互いに都内の広告制作会社で勤務し、週末に広大な山の土地を開墾していくという生活が始まりました。家はなく、雨の日も風の日もテント暮らしという過酷な生活……。次第に「謎のホームレスがいる」と村で噂になり、近所の人が食べ物や農機具を貸してくれこともあったのだとか。

緩やかな曲線でその先に広がる景色に胸が高鳴ります。

煉瓦の小窓から何が見えるかな。

せつさんが設計したのは、自然の高低差を考慮し多彩な品種がリズミカルに配置されたイングリッシュガーデンです。約4年の年月をかけて現在のガーデンが完成しました。

カフェにあるシンボルツリーの大きな榎(えのき)との出会いが、自然本来の地形を活かしたガーデンを作ろうと決意した瞬間でもありました。榎を中心に日向にはバラ、日陰にはクリスマスローズといった宿根草を植えています。

苦節3年、完全無農薬栽培へ

バラ本体の生命力の強さを感じます。

一度は姿を消した野鳥や生きものたちが戻ってきました。

幸三さんを夢中にさせたのは無農薬栽培でした。ガーデンに咲く植物のすべてが無農薬で育てられています。バラの栽培は難しく、害虫や病気との闘いの連続です。

一般開放するようになると来訪者からは、バラの美しさを求められるようになりました。そこで農薬を使うようになり、バラは美しく咲き誇りました。しかし引き換えに幸三さんの体に異変が現れます。サッカーコート2面程の広大な土地に撒く農薬の量は約1トン。半日かけて農薬を撒き終えると頭痛がし、体調を崩すことが増えました。訪れてくれる子どもたちが、裸足で芝生の上を遊んでいる様子を見た幸三さんは、安全なガーデンにしたいと思い、無農薬栽培に挑戦することを決意。園芸業界では「異端」と揶揄され、厳しい声をもらうことも……、しかし負けず嫌いの性分の幸三さんは、納豆菌や酵母菌などあらゆる害虫駆除の方法を試してみました。どれもさっぱりうまくいかず「もう駄目だ」と心が折れかけたところに、「素晴らしいガーデンだ。3年続けてみなさい」と言ってくれた救世主が現れます。この男性は国内最大手種苗メーカー「サカタのタネ」のOBで、定年後にハワイの10,000坪の土地で無農薬・無肥料の植物園を作ったという幸三さんが神様と仰ぐ方です。神様の言う通り3年頑張り続けてみたところ、バラから薬が抜けて森に生態系が戻り、今の自然と共生するガーデンができあがりました。

森のキノコのパスタ。食器やカトラリーはすべて英国アンティークで統一しています。

カフェのテーブル上を彩るのは、ガーデンの花。

ショップではローズティー、ローズウォーターなど、バラにちなんだ商品が販売されています。

夫妻が買い付けた英国のアンティークグッズも販売。

「神様の思し召し」という程、スタッフにも恵まれました。英国にガーデニングの留学経験があるガーデンスタッフやお料理が上手で“スーパー主婦”とせつさんが太鼓判を押す頼もしいスタッフに囲まれています。カフェのメニューはハーブティーをはじめ、手作りのスコーンやアフタヌーンティー、幸三さんの得意料理であるカレーなどが提供されています。

ガーデンを守るのは9匹の猫たち

駐車場にて。シカちゃんがお出迎え。

門をくぐるとコマリちゃんがお出迎え。短いしっぽで体をすりすりと寄せてくれます。

青い目のアイドル猫マリーちゃんは、座り方が艶っぽい。

シークレットガーデン(秘密の花園)へのガイドはマリーちゃんの娘ベルちゃん。

納屋小屋にて。猫ちゃん専用のお布団。冬はお布団の中で眠るそう。

猫目線だとどんな風に見えるのかな……。

ガーデンパトロール隊として活躍しているのは、9匹の猫たち。猫たちはすべて保護猫です。保護した当初は物陰に隠れるような性格だった子も、猫好きの夫妻やゲストたちと触れ合い2~3ヵ月経つとすっかり人懐っこくなりました。今では散策をしているとすり寄ってきたり、カフェでお客さんにおねだりをしたり、丸まって寝ていたり……どの子に遭遇できるかは、その日次第。

また守っているのはガーデンだけではありません。土地探しから始めて約20年、幾度も困難な場に遭遇した清水さん夫妻の心を支えたのも猫たちでした。2019年の房総台風では塀が倒れ、温室のガラスが割れ電気や水も止まり陸の孤島状態に。カフェも枝の山で壊滅状態になりました。肩を落として途方に暮れていた清水さん夫婦の目に入ったのは、木の枝に無邪気にぶら下がる猫たちの姿。どんな環境下でも自由気ままに過ごす猫たちを見て、気力を取り戻していったそうです。翌日からはSNSを見た学生時代の友人やお客さんたちがボランティアで手伝いに来てくれ、被災から2週間程でガーデンは再生。ますます輝きを放つようになりました。

人も猫も幸せになれる場所

チョビひげが特徴のチョビちゃんがお見送りしてくれました。また来るね。

チョビひげが特徴のチョビちゃんがお見送りしてくれました。また来るね。

10月後半からはいよいよ秋バラが見頃のシーズンを迎えます。清水さん夫妻とスタッフの方たちが丹精込めて育てたバラや猫たちに会いに、「ドリプレローズガーデン」に行ってみてはいかがでしょうか。

◆ドリプレローズガーデン
住所:千葉県君津市大野台815-85
TEL:0439-37-3767
営業時間:10:00~17:00
定休日:水曜日、 春と秋バラのハイシーズンは無休、12月25日~2月末は冬季休園
料金:600円~(時期によって異なる)学生半額、未就学児・80歳以上・障害者手帳をお持ちの方無料
駐車場:無料 (約80台)
アクセス:JR君津駅からタクシー約30分(約7,000円)、君津バスターミナルからタクシー約20分(約4,000円)

「ドリプレローズガーデン」公式HPはこちら

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#千葉県 #インタビュー #君津市 #猫に会える

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コロナ禍で再発見した“落花生だけじゃない”地元・千葉の魅力をカメラ片手に探求し、遠くへ行かなくても心を動かす風景は身近にあるのだと実感中。人と地域をつなぐ旅のストーリーテラーを目指し、明日誰かに話したくなるような記事をお届けしていきます。

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