道の駅から始まる地域体験|フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ宿泊レポ
道の駅好きの私にとって、以前からその存在は知っていた「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」。何度か目にしたこともありましたが、旅色LIKESライターの先輩・なおさんが宿泊されたお話を聞いてから、「一度泊まってみたいな……」と思っていました。今回、ラッキーなことに宿泊する機会に恵まれましたので、その体験レポートをお届けします。
目次
フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテルとは?
世界的ホテルグループ「マリオット・インターナショナル」のホテルブランドのひとつ。積水ハウスとパートナーを組み、「道の駅」に隣接するスタイルで全国に29か所展開しています。最大の特徴は、レストランや大浴場を備えず、宿泊機能に特化している点。食事や入浴は、道の駅や地元の飲食店・温泉施設などを利用するスタイルです(客室にはシャワーブースあり)。この仕組みにより、地域に人の流れを生み出し、地域ならではの魅力を旅人に知ってもらうことを目的としています。地域観光の活性化も、ブランドコンセプトの大きな柱となっています。
フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ
今回宿泊したのは、京都府最南端に位置する、京都で唯一の村・南山城村にある「フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ」。人気の「道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村」に隣接しており、宿泊と地域散策を組み合わせた旅にぴったりのロケーションです。ホテル内にはレストランやカフェ、大浴場といった施設はありませんが、目の前にはのどかな茶畑が広がり、心落ち着く風景を楽しめるのが魅力です。
隣接する人気の道の駅「お茶の京都 みなみやましろ村」
「道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村」には、これまでに何度か立ち寄ったことがありますが、訪れるたびに、村の規模からは想像できないほどの賑わいに驚かされます。なかでも印象的なのは、地元産のお茶をふんだんに使ったスイーツや食事。地元産のお茶も生産者さんの顔写真とともにずらりと並びます。“お茶”をテーマにした数々のオリジナル商品には、南山城村ならではの魅力が詰まっていました。
シンプルで温かみのある館内
温かみのある落ち着いた部屋
ホテルの客室をはじめ、館内のデザインは全国のフェアフィールドでほぼ統一されているのだそう。無駄のないシンプルな空間ながら、木のぬくもりを感じる落ち着いた部屋は、清潔感と温かみがあり、快適に過ごせます。
そしてなんといっても印象的なのはロビーです。開放的でゆったりとしたソファ席のほか、広いテーブルの置かれたワークスペースがあり、道の駅や近隣のお店で購入した食事を持ち込んで楽しむことができます。電子レンジや簡易キッチンも備えられており、買ってきた惣菜を温めて食べるのもOK。無料のコーヒーやお茶、みそ汁は常時いただけます。アルコール類はマーケットプレイス(売店)で購入可能。「ロビー」というより、“旅人のリビング”と呼びたくなるような心地よさです。 ひとり旅が多い私にとっても、他の宿泊者の方と自然に会話が生まれそうな雰囲気があり、ワクワクしました。
食事事情とおすすめ朝ごはん
ホテル内にレストランはなく、隣接する道の駅の営業時間は17時まで。 道の駅内の食堂は16時で閉店となるため、夕食をとる場合は注意が必要です。ホテル周辺には徒歩圏内に飲食店はなさそうですが、車やバイクなら、村内や隣接する三重県伊賀市の市街地(約20分)へアクセスできます。伊賀市内まで行けば、夜遅くても食事には困らないはず。
道の駅の食堂で作られた朝食ボックス
朝食は、道の駅内の食堂で作られた朝食ボックスをいただきました(「朝食ボックス付きプラン」の予約が必要)。村抹茶の蕎麦寿司、ひじきと千切り大根のおかず稲荷、焼き魚と伊賀卵の出汁巻きなど、地元食材を活かした、彩りも美しいお弁当に朝から気分が上がります。
朝ごはんセットのひとつ「茶がゆ御膳」(1,000円)
また、道の駅の食堂は朝早くから営業しており、各種「朝ごはんセット」も提供されているので、そちらで食べるのもおすすめです。
味わい深い旅の夜をロビーで
旅先では、夜にふらっと地元の飲み屋さんをのぞくのが、私の楽しみのひとつ。ただ、前述の通り、このホテル周辺には夜遅くまで営業しているお店もコンビニも見当たりません。そんななか、フロント近くには地酒や地ビールをはじめ、ちょっとしたおつまみが販売されているコーナーがあるので、ロビーで一杯飲みながら静かな夜を過ごすのもまた一興です。 偶然居合わせた方々と自然に会話が生まれることもありそうで、そんな出会いが、旅の夜をより印象深いものにしてくれるかもしれません。
バスで訪れる木津川沿い散歩
相楽東部広域バスはJR加茂駅からJR月ケ瀬口駅間を1日4往復している
いつもなら道の駅へは自家用車で向かうのですが、今回は電車で訪れた私。せっかくなので、道の駅から出ているバスに乗って、後醍醐天皇ゆかりの恋志谷神社(こいしだにじんじゃ)まで足を延ばしてみることにしました。乗車定員9名のバスには、乗客は私ともう一人だけ。運転手さんや、たまたま乗り合わせた地元の方とおしゃべりを楽しむ、和やかな時間が流れていきます。
静かな空気の中で恋志谷神社をお参りしたあとは、恋路橋(こいじばし)や南山城村農林産物直売所に立ち寄りながら、帰りのバスの時間までの約1時間、木津川沿いをのんびり散策しました。直売所では、たこの代わりに味付けされたしいたけが入った「しいたま焼」というユニークなたこ焼きを発見。おいしくいただいたあと、村役場前のバス停へ向かいました。相楽東部広域バスは1日4往復のみの運行で、運転手さんがひとりで担当されているため、行きも帰りも同じ方です。帰りのバスに乗った際、「おかえり〜」と声をかけてくださり、思わず笑顔になりました。帰りのバスでは乗客が私ひとりだったこともあり、話し相手になってくれて地元のあれこれを聞かせてくれる運転手さん。なかでも、「先週、村で熊が出たんですよ」という一言には、思わずドキっと。夜はひとりで出歩くのは、やめておこう……と思ったのでした。
スタンプラリーで広がる旅の楽しみ「Fairfield Quest」
「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅プロジェクト」では、昨年から、国内各地にある全29ホテルを巡るスタンプラリー企画「Fairfield Quest」を実施しています。フロントで販売されているオリジナルのスタンプ手帖は、スタンプラリー専用のものと無地の手帖の2冊セット。紙質にもこだわっていて、手に取るとその上質さが伝わってきます。
私もスタンプ手帖を購入しました! スタンプラリーが好きというのもありますが、何よりフェアフィールド・バイ・マリオットが提案する旅のスタイルが、最近の私の旅のかたちととても親和性が高く、「他の地域にも行ってみたい! 」という気持ちが湧いてきたからです。 それは、こんな旅のスタイルです。
1.有名観光地ではない地域で、その土地の空気・食・体験を楽しむ旅
2.人との出会いやふれあいを大切にする旅
3.宿にこもらず、宿泊自体を目的としない旅
4.自家用車やレンタカーを使ったドライブ旅
5.道の駅めぐり
このスタンプ手帖が、まだ知らない地域へと足を運ぶきっかけになってくれそうです。
地域とゆるやかにつながる旅へ
「フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ」での滞在は、有名な観光地を巡る旅とはひと味違う、地域とゆるやかにつながる旅の魅力を教えてくれました。土地の風景や人とのふれあい、素朴な日常に接することこそ価値がある——そんな旅のきっかけをくれるホテルだと感じました。次はどんな地域と出会えるのか、スタンプ手帖を片手に旅に出かけたくなります。旅の楽しみが、またひとつ増えました。














