本場所が無い時期もおすすめ! 相撲の聖地・両国の北エリアをゆっくり歩く【東京】

東京都

2026.01.28

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本場所が無い時期もおすすめ! 相撲の聖地・両国の北エリアをゆっくり歩く【東京】

東京都墨田区にある「両国」は、大相撲の本場所が開催される両国国技館や、複数の相撲部屋があることから¨相撲の街¨として知られています。両国は意外と広く、エリアによって雰囲気が異なるため、今回は両国国技館がある北エリアを紹介します。国技館周辺には相撲の歴史や文化を感じられる施設が点在し、相撲をテーマにしたグルメや、力士ゆかりの神社、さらには江戸情緒を残す商業施設まで、歩いて回れる範囲に多様な魅力が凝縮されています。また、近くには浮世絵の巨匠・葛飾北斎の足跡をたどれる美術館もあるため、相撲の力強さと江戸芸術の繊細さが交錯する奥深いエリアです。

目次

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両国駅から始まる相撲の世界

相撲に詳しくなくても詳しくなっちゃう⁉ 企画展が魅力の「相撲博物館」

大相撲の伝統と限定グッズに出会える「国技館常設売店」

名物はちゃんこ鍋だけじゃない! 両国の隠れ家「横綱バーガー」で至福のランチタイム

相撲の神様「野見宿禰(のみのすくね)神社」を参拝

「すみだ北斎美術館」で葛飾北斎が描く相撲の世界を覗いてみよう

「両国江戸NOREN」で両国北エリア探訪を締めくくる

おわりに

両国駅から始まる相撲の世界

相撲の街・両国を散策するなら、起点はJR総武線・両国駅の西口改札が便利です。駅や国技館周辺の住所は「墨田区横網(よこあみ)」。相撲の街だけに「横綱(よこづな)」と間違えられがちですが、地名の由来は、江戸時代にこの地域には海苔干場があり、海苔採り網を干す風景からきているといわれています。

昔の優勝額は、力士の写真をモノクロで現像したものに油絵具で着色していた。

本場所中は、電車で通う力士の後について国技館へ行くのも楽しみのひとつ。

ちょんまげに着物姿で自転車に乗る力士。両国ならではの、ほっこりする日常の1コマ。

改札口には、歴代横綱の手形や、優勝額が飾られ、床には実物大の土俵が描かれています。土俵の直径は約4.5メートル。力士が取組を開始する“立ち合い”の衝撃は1トン以上ともいわれ、至近距離から大きな体がぶつかり合い、衝撃に耐えながら戦う力士たちを想像すると、4.5メートルが意外と小さく感じます。人通りが少なくなったら、ぜひ目の前に力士がいると思って土俵の中に入ってみてください。

相撲に詳しくなくても詳しくなっちゃう⁉ 企画展が魅力の「相撲博物館」

最初に訪れたのは、両国駅西口から徒歩約2分の両国国技館1階にある「相撲博物館」です。初代館長の酒井忠正(政治家・好角家)が収集した相撲資料を基に、相撲の歴史と文化の伝承、保存、展示を目的として、1954(昭和29)年に設立しました。両国国技館での本場所開催時(1、5、9月)は相撲観戦チケットが必要ですが、普段は無料で入館できます。

両国国技館の南門。館内には、力士だけではなく一般診療もしている整形外科がある。

入り口手前にある日本相撲協会公認キャラクター「ハッキヨイ! せきトリくん」のマンホール。

大階段は、力士を夢見て訪れる相撲部員たちの集合写真撮影スポット。

相撲博物館へは、両国駅から一番近い南門(力士、職員専用入口)から入ります。大階段前を抜けると博物館入口の案内が出ているので、そのまま入場します。

現在の相撲博物館は、1985(昭和60)年に両国国技館の開館に伴い蔵前国技館から移転した。

午前中は比較的空いているので、ゆっくり見学できる。

2025年に引退した横綱・照ノ富士ゆかりの品を展示。

照ノ富士が締めていた綱。横綱昇進時と東京場所前(年3回)に作る。

締込(しめこみ=まわし)と、さがり(締込に挟み前を隠す紐)。さがりは締込と同じ絹糸を束ねて、ふのりで固めて作る。

博物館は展示室が1室のため、常設展示ではなく年3回の企画展が開催されます。江戸時代から現代に至るまでの力士が実際に使用していた化粧まわしや、賜杯、力士愛用品、写真など、さまざまな資料がテーマごとに展示され、見どころ満載。相撲に詳しくない方でも、少しずつ相撲の文化や知識を深めることができます。

御守や御札の授与所。

野見宿禰神社は、勝負運、健康長寿、学業成就、厄除けのご利益がある。

御朱印と「力士おみくじ」。相撲ファンならずとも心惹かれるレアな授与品。

博物館の奥には、野見宿禰神社(のみのすくねじんじゃ)の御守や御札をいただく授与所が設けられています。両国国技館から徒歩約10分のところにあるのですが、社務所がないため、御守や御札は博物館でお受けください。注目は、本場所期間中限定の御朱印と「力士おみくじ」です。本場所を観戦する際にはぜひ相撲博物館を訪ねて貴重な授与品をいただいてください。

◆相撲博物館
住所:東京都墨田区横網1-3-28
電話:03-3622-0366
開館時間:10:00〜16:30(最終入館16:00)
休館日:土日祝日、年末年始 ※本場所中は大相撲観戦者のみ見学可
※相撲博物館開館スケジュールは変更になる場合があるので、詳しくは公式HPをご確認ください。

「相撲博物館」公式HPはこちら

大相撲の伝統と限定グッズに出会える「国技館常設売店」

相撲博物館を出て右へ進むと、国技館常設売店があります。本場所が開催されていない時期に営業しており、力士の応援タオルやしこ名入りTシャツなどのグッズはもちろん、相撲をモチーフにしたかわいいお菓子、湯吞みなどの食器類、手形色紙など、ここでしか手に入らないお土産が豊富に揃っています。

充実したレトルト食品のラインナップ。

相撲甚句が流れる売店入口。

観戦時に1枚は持っておきたい「応援タオル」(750円)、かわいい力士のイラスト付き「スープ皿」(1,200円)。

幕内全力士の応援タオルは、行司が書いた相撲字と力士のイメージカラーでプリントされている。

人気商品は、レトルトの「国技館カレー」(500円)です。国技館の地下にある職員食堂の名物カレーを再現したもので、現役力士や親方も一度は必ず食べている伝統の味。「アパ社長カレー」からヒントを得て、親方主導で商品化された「国技館カレー」は、豚肉がたっぷり入った家庭的なカレーです。はちみつやチャツネ、リンゴの甘みが加わったコク深い味わいが特徴。子どもや辛い物が苦手な方向けに「甘口国技館カレー」(500円)も販売しているので、食べ比べをしてみるのも楽しいですよ。

◆国技館常設売店
住所:東京都墨田区横網1-3-28
電話:03-3625-2111
営業時間:10:00〜15:00
定休日:年末年始、本場所開催期間の前月中旬から翌月中旬まで(HP営業カレンダーをご確認ください)

「国技館常設売店」営業カレンダーはこちら
「国技館常設売店 相撲銘品館」公式オンラインショップはこちら

名物はちゃんこ鍋だけじゃない! 両国の隠れ家「横綱バーガー」で至福のランチタイム

香ばしい肉の香りに誘われて。

ライブ感がたまらない。

カウンター席の後ろには裏千家茶道教室がある。

両国国技館から北へ5分ほど歩くと、「横綱バーガー」に到着しました。地元出身のオーナーがこだわりの素材を使用し、相撲の街にちなんだハンバーガーをリーズナブルな価格で提供しています。店内はカウンター5席のみのコンパクトな空間。調理風景を間近で見られ、パティを焼く音や香りがダイレクトに伝わってきます。

「横綱バーガー」(600円)、セットの「フライドポテト」(200円)。

さつま芋は甘みが強く、外はカリッと、中はしっとりした食感が特長。

パティの枚数で、横綱(1枚)、親方(2枚)、理事長(3枚)と名付けられているのが相撲の街らしい。

ハンバーガーのバンズはさっくりとして軽やかな食感で、パティは厚みがあり、しっかりとした噛みごたえがあります。口の中に広がる肉の旨みを感じながら丁寧に味わいました。コンパクトな店内だからこそ素材の味に集中しやすく、深い満足感を得られます。パティがなくなり次第営業終了するので、確実に食べたい場合は昼ごろに行くのがおすすめです。

◆横綱バーガー
住所:東京都墨田区横網2-14-8
電話:03-3623-8646
営業時間:10:00〜18:30
定休日:水曜日
※店内飲食時は平日100円、土日祝は200円の席料がかかります。

相撲の神様「野見宿禰(のみのすくね)神社」を参拝

野見宿禰神社は、初代高砂(たかさご)親方をはじめ相撲関係者の尽力により1884(明治17)年に創建されました。「野見宿禰」とは、日本書紀に登場する相撲の始祖で、勝利の神様として知られています。現在も、東京本場所前に相撲関係者が集まり、興行の安全と成功を祈願する例祭が行われます。

歴代横綱の石碑。左は初代から46代、中央は47代から75代までのしこ名が刻まれている。

金字は物故者。

新横綱の奉納土俵入りが行われる。

帰りがけに気づいた参拝の作法。

鳥居をくぐって左側には、初代から最新の第75代横綱までの名前が刻まれた大きな石碑が2基あります。昨年は、約4年ぶりに2人の横綱が誕生し、豊昇龍(ほうしょうりゅう)と大の里(おおのさと)の名前が石碑に加わりました。横綱に昇進すると、初めて迎える東京場所前に、神前で奉納土俵入りを披露します。明治神宮や伊勢神宮などでは毎年行われますが、野見宿禰神社では新横綱になった時の一度限りです。今年も横綱が誕生することを祈願して、野見宿禰神社をあとにしました。

◆野見宿禰神社
住所:東京都墨田区亀沢2-8-10

「すみだ北斎美術館」で葛飾北斎が描く相撲の世界を覗いてみよう

生涯の殆どを墨田区で過ごした浮世絵師・葛飾北斎。すみだ北斎美術館は、北斎を区民の誇りとして顕彰し、新たな文化創造の拠点として2016(平成28)年11月に開館しました。

「錦絵」とは、木版画浮世絵のこと。多版多色刷りで、錦(高級な織物)のように美しいことから錦絵といわれるようになった。

神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)。

北斎晩年の肉筆画。

北斎が描く江戸時代の相撲。

北斎の暮らしがわかる模型。わずかに動くので、30秒ほど立ち止まって見てほしい。

北斎といえば、大きな波の奥に富士山が描かれた『冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏』や、日本各地の滝を題材にした『諸国滝廻り』が有名ですが、私が見てみたかったのは北斎が描く“相撲”の姿。『北斎漫画』3編に収められた『相撲四十八手』には、さまざまな決まり手が生き生きと描かれ、今にも飛び出してきそうな雰囲気を感じました。『北斎漫画』は、『冨嶽三十六景』の力強く壮大な表現とは対照的に、自由で軽やかな筆致で日常の人物をユーモラスに捉えています。北斎の才能の幅広さに、天才ってすごいな……と、ただただ感嘆するばかりでした。

◆すみだ北斎美術館
住所:東京都墨田区亀沢2-7-2
電話:03-6658-8936
開館時間:9:30~17:30(最終入館17:00)
休館日:月曜日 ※祝日の場合は翌平日、12月29日~1月3日
入館料:一般 400円、高校生・大学生 300円、65歳以上 300円、中学生以下 無料
※企画展開催時は展覧会ごとに料金が異なるので詳しくは公式HPでご確認ください。

「すみだ北斎美術館」公式HPはこちら

「両国江戸NOREN」で両国北エリア探訪を締めくくる

両国駅西口直結の「両国江戸NOREN」は、“美味しさと文化の今を江戸空間でつなぐ”をコンセプトに、両国駅の旧駅舎を改装した複合施設です。江戸の町屋をイメージした吹き抜けの空間には、ちゃんこ鍋店をはじめ、蕎麦、寿司、うなぎなど“江戸の粋”を感じさせる飲食店が軒を連ねます。施設の中心には原寸大の土俵があり、両国散策後のディナーにぴったりなスポットです。

墨田区で生まれた伝統工芸品や、墨田区名物のお菓子がならぶ店内。

本場所観戦のおとも「国技館やきとり」(850円)が購入できる。

数量限定販売の「言問だんご」や「長命寺桜もち」などの生菓子、「国技館やきとり」は、お取り置きサービスが便利。

墨田区ならではのお土産を取り揃えている「コネクトすみだのれん」では、人気相撲グルメの「国技館やきとり」を販売しています。特殊製法で冷めてもおいしい「国技館やきとり」をぜひ一度ご賞味ください。

◆両国江戸NOREN
住所:東京都墨田区横網1-3-20
電話:03-5637-7551(観光案内所)
営業時間:10:00~23:00、コネクトすみだのれん 10:00~19:00 ※店舗により営業時間が異なります。
定休日:1月1日・2日、施設点検日(不定)

「両国江戸NOREN」公式HPはこちら

おわりに

本場所がなくても相撲の街らしい力強い空気と、江戸の風情が随所に残る北エリアを満喫しました。相撲にあまり馴染みのない方でも、江戸文化の奥深さを感じていただける、心和むスポットがたくさんあります。今回は北エリアに絞りましたが、近いうちに南エリアの魅力もお届け予定です。お楽しみに。

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本場所は前相撲から結びまで、すべての取組を追いかける「スー女」です。旅のモットーは「相撲があり、力士がいる場所へ」。滞在先の魅力を、相撲エピソードを織り交ぜながら、お伝えしていきます。記事を通して、相撲をもっと身近に感じていただけると嬉しいです。

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