体験レポート

【山形】田園に佇むグランピングドームへ。米沢牛とフリーフローを満喫する「ルーラグラン ソラシタ」夫婦ご機嫌旅
よこのぜきよし(綴りびと)よこのぜきよし(綴りびと)

山形県:米沢市

カップル・夫婦 / 50代 / 訪れた時期:7月

2026/08/10

【山形】田園に佇むグランピングドームへ。米沢牛とフリーフローを満喫する「ルーラグラン ソラシタ」夫婦ご機嫌旅

山形県米沢市にある田園に囲まれたグランピング施設「RURALGLAM SOLASITA (ルーラグラン ソラシタ)」を訪れました。ホテルのような快適さと、置賜のたおやかな風土、そして夜のフリーフロー(アルコールなどが飲み放題のサービス)を心ゆくまで満喫できる場所。「いきなり本格的なテント泊をするのは少し敷居が高いな……」というアウトドア初心者さんにも心地よく、初夏から秋にかけての外遊びに旅にも合う、夫婦ふたりの1泊2日をレポートします。

きらめく水田の先に、お目当ての白いドームを目指して歩んでいく

突然、砂利道の茂みの向こうに、お目当ての白いドームテントを発見

見渡す限り広がる瑞々しい緑の絨毯

週末の朝、上野駅から山形新幹線「つばさ」に乗り、車窓を流れる景色が少しずつビル群から青々とした山並みへと移り変わるのを眺め、2時間ほどで米沢駅に到着。そこからJR奥羽本線に乗り換えてわずか一駅。無人駅の置賜駅をあとにすると、遮るもののない大きな空と、見渡す限り広がる瑞々しい緑の水田が待っていました。都会の喧騒から一瞬で切り離された静けさの中、道はやがて素朴な砂利道へ。脇を流れる用水路のせせらぎを聞きながら、「本当にこの先にグランピング施設があるのかな?」と、不安になった頃、茂みに隠れるように佇むドームテントを発見!

かつて英国の女性旅行家イザベラ・バードが「東洋のアルカディア」と称賛した、置賜のたおやかな風土とまほろばな土地。公共交通機関を降りて一歩一歩歩くスピードだからこそ、砂利の素朴な感触や用水路のリアルな生活感がどこか懐かしさを誘います。この道中そのものが、日常のルーティンから私たちを解放し、特別な体験の始まりになりました。

快適な空間と没入体験への入口

アメニティはスキンケア用品から歯ブラシまでズラリと並ぶ

チェックイン時に渡されるコインケースには6枚のメダルが

フロント小屋でチェックインを済ませたら、自由にアメニティを袋につめて、自分時間の準備をはじめましょう。ここには無料で貸出してくれるモルックやボードゲームだけでなく、スピーカーや虫よけスプレーまで網羅されており、まさに至れり尽くせりです。なお、レンタサイクルや焚火体験、珈琲焙煎体験は無料で、レザークラフトおよびシーシャ体験は夏の有料アクティビティとして用意されています。敷地内には有料の貸切のバレルサウナもあり、サウナ好きにはたまらない環境が整っていました。お隣のテントからはレザークラフトを製作している音がトントンと楽しげに聞こえていましたっけ。チェックイン時に渡された6枚のメダルの使い道はのちほど。

テントの概念が変わる広々ベッドとハンモックで迎えるご機嫌な滞在

テントの横にはプライベートパーゴラが設置されグリルと蛇口、テーブルが完備

シックなファブリックで整えられた大型ベッド

のどかな景色を眺めているだけで心が安らぐ、開放感抜群の大きな窓

ウッドデッキに用意されたハンモックに包まれ、ついウトウトと……

ドームテント内は、テントであることを忘れてしまうほど、20畳以上はある広々とした大空間。スタイリッシュな家具がバランスよく配置されています。大人4人がゆったり眠れる大型ベッドや冷蔵庫、電子レンジ、もちろんWi-Fiも揃うホテルライクな快適さの一方で、大きな窓からは外の長閑な田園風景が優しく映り込む。ウッドデッキのハンモックにすっぽりと包み込まれてゆらゆらと揺られていると、頭の中でぐるぐる回っていた日常のあれこれが、いつの間にかどうでもよくなっていくから不思議です。ただ風の音を聞きながら、ここにこうして身を委ねているだけで満たされるような、なんともいえない安心感に包まれていきました。

お酒好きにはたまらん! BAR小屋を拠点にはじまる、最高のフリーフロー

ビールサーバー、冷蔵庫にはワイン、焼酎、地酒に割材とお酒好きにはたまらない

自販機コーナーにはコーラや各種ジュースにお茶、炭酸水がラインナップ

この滞在を最高に贅沢な時間へと誘うのが、木造の「BAR小屋」を拠点とした充実のフリーフローサービスです。生ビールサーバーをはじめ、ひんやりと冷えたワイン、地酒の日本酒、ウイスキーが用意されています。キンキンに冷えたサッポロ黒ラベルをジョッキに自分で注ぎ入れる瞬間は、それだけで喉が鳴るもの。さらに面白かったのがソフトドリンクのシステムです。チェックイン時に特製メダルを1人3枚(2名で計6枚)いただくことができ、小屋の横にある専用の自動販売機にメダルを入れて好きな飲み物と交換する。どれにしようか選んでいる時間は、まるで子供の頃におもちゃ箱を開けたときのようなワクワク感そのものでした。

物質的な豪華さではなく、知的好奇心を満たす学びや風景を見て、いい時間:体験を過ごすことを重視する。お会計や時間を気にすることなく、ただその土地の空気とお酒に身を委ねて、自分たちのペースで過ごす時間こそが、何よりの贅沢な体験価値なのだと実感させられました。ともかくお酒好きにはたまらんシステム!

米沢牛とつや姫の最強コンボとフリーフローで過ごす贅沢BBQ

BBQグリルの使用方法も丁寧な案内があるので初心者でも安心

素人ながらにグリルで網目をつけた米沢牛サーロインステーキ

解説書どおりに炊き上げたピカピカなつや姫

炭火の遠赤外線効果で旨味を閉じ込め、網の上でジジッと音を立てて焼き上がる極上肉

楽しみにしていたディナータイムこそ、この滞在のハイライトです。各ドームテントの横に併設されたプライベートパーゴラで楽しむ本格的なBBQスタイルで、運ばれてきた大きな木箱を開けると、美しいサシが入った極上の米沢牛、肉厚な米沢豚ロース、大ぶりのうずまきウインナーに骨付鶏、みずみずしい地元野菜が並び、その豪華さに圧倒されます。私たち夫婦はこの「プレミアム米沢牛BBQセット」で充分な量だったのですが、フロントでは米沢牛ビーフカレー、米沢牛の牛すじ煮込みや米沢牛牛丼の具、米沢牛串やご飯も販売しています。スタッフが常駐している19:00までに購入してくださいね。

香ばしい煙がふわりと立ち上りながら焼き上がった米沢牛のサーロインステーキは、レモン汁と塩を合わせるのが私のイチオシ。上質な肉の旨味がシンプルに際立つ。もちろん、わさび醤油との相性も抜群です。これらの必要なスパイス、たれなどは木製のBOXに一通り入っているのも嬉しいポイント。

そしてお肉と並ぶもう一つの主役が、用意された解説書を見ながらカセットコンロの上で自分たちで炊いてみる土鍋ご飯。もう、炊く前から「これは絶対美味いでしょう……!」と思わせる山形県が誇る「つや姫」です。蓋を開けた瞬間に立ち上る甘い湯気の後には、一粒一粒がピカピカに輝いて立っている純白の山形米がお目見え。噛むほどにもっちりとした甘みが際立ち、お肉との組み合わせは文句なしに抜群でした。お肉が美味しくて、私のBAR小屋往復も増えていく、そして夜もふけていく……。

地元の活気に触れる名物温泉と、満天の星の下で揺れる焚き火

中央のスペースに用意される焚き火の炎。夜の深まりをお洒落に演出してくれます

徒歩1分のところにある温泉施設「おいたま温泉 賜の湯」

施設内は夜であっても電気が灯っているので明るく安心安全

お腹を満たした後は、宿から徒歩1分の場所にある本格的な温泉施設「おいたま温泉 賜の湯」へ。ルーラグラン ソラシタの敷地内にはお風呂がなく予約制のシャワールームを利用する形ですが、宿泊者には人数分の入浴チケットが用意されています。この温泉、なんと朝の5:30から夜の22:00(最終受付は21:30)まで営業しているのですが、夜はもちろん朝の6時台であっても広々とした駐車場がほぼ埋まっているほどの凄まじい人気ぶり! 一歩足を踏み入れれば、地元の方々の楽しげな話し声が聞こえてくる、とても温かい活気に満ちています。

広々とした露天風呂に浸かりながら、夜の澄んだ空気に身を委ねる。名物の砂風呂は時間が合わず断念しましたが、地元のお客さんから「体の芯から汗が出て最高だよ」と教えてもらえるのも、その土地のリアルに触れる旅ならでは。ちなみに砂風呂は9:00から最終受付が16:30で、大人2,000円で体験できます。

宿に戻る頃には、周囲の田園地帯は一気に美しい闇の中へ。中央の広場スペースには赤々と燃える暖かな焚き火が用意され、炎を眺めながら他のお客さんたちがゆるやかに語らう姿がありました。ふと空を見上げると、そこには夜空にくっきりと輝く美しい月と満天の星空。

朝晩は想像以上に冷え込むので、肌寒い季節はフロントで毛布を借りておくと安心です。静寂の中に身を浸す時間は、日常では作れない「最高の贅沢」でした。 ちなみに、お手洗いはフロント小屋周辺にあるためドームテントからの移動が必要ですが、部屋には懐中電灯があり、道々にもライトが点灯しているので暗闇の怖さはまったくありません。そんな安心感に包まれながら、さらにBAR小屋への往復はまだまだ続く……。

サクサクのホットサンドと豆から挽く珈琲で迎える朝

珈琲好きな夫婦なのでセレクトできるのが嬉しい

自分で焼き上げたサクサクのホットサンドに、新鮮なサラダと温かいスープ

外の明るさで目を覚ましたら、朝のまばゆい光が差し込むパーゴラのテーブルで朝食タイム。BAR小屋においてある豆3種を選定・ブレンドし、手回しミルで豆を挽くところからスタート。お湯を静かに注ぎ入れると、ふわりと香ばしい豊かな香りが立ち上ります。朝食は食材がクラフトボックスに入って冷蔵庫に設置されているセルフクッキングスタイルで、ホットサンドメーカーを使い、自分たちでパンを挟んでジジッと焼き上げます。具材は、ハムとチーズ、そしてバターとジャムを合わせた甘じょっぱい美味しさの組み合わせ。サクサクに香ばしく焼けたトーストに、とろけるチーズのコクとジャムの甘みが絶妙にマッチします。さらに嬉しいのが、スープジャーにお湯を注ぐだけで出来立て熱々になるコンソメスープの演出。みずみずしい新鮮なサラダと一緒に味わう朝食は、体に心地よいエネルギーを満たしてくれました。

それぞれの過ごし方が見つかる場所

ルーラグラン ソラシタの帰りは、フロントカウンターに用意された専用のカゴの中に、ルームキーとメダルが入っていたコインケースをポンッと返却すればOK。スタッフの方と非接触でスマートに手続きが完結するのも、気軽なポイントです。

時間に余裕があるなら、置賜駅の1駅隣にある高畠駅で途中下車し、徒歩15分ほどの場所にある「高畠ワイナリー」へ立ち寄るのもおすすめです。広大な敷地に広がる美しい緑のブドウ畑を眺め、ショップ限定のワインなど豊かな土地の恵みが育んだ一杯を試飲する時間は、山形旅の余韻をさらに深く、贅沢なものに仕上げてくれますよ。

滞在中、敷地内を見渡すと、こだわりの食材を持ち込んでいるリピーターらしき人や楽しそうにモルックに興じるカップル、芝生でバドミントンをする家族連れ、犬と一緒に過ごすゲストなど、実に多様な人々が思い思いの時間を過ごしていました。その開かれた、しかしそれぞれがプライベートな今を満喫している心地よい雰囲気をそっと眺めるのもまた、この場所に流れる優しい時間の一部だと感じます。

大人にとっては日常から少し離れて少年少女のような冒険心を取り戻せる「秘密基地のようなドキドキ感」、子どもにとっては五感を使って自然と遊ぶ「おもちゃ箱を開けたときのようなワクワク感」が、この開かれたソラシタには確かに息づいていました。
アウトドアのワイルドさよりも、快適な環境の中で土地の空気に触れたい人に向いていると思います。水田を渡る風、豆を挽く手触り、朝露の湿度。小さな感覚が積み重なって、置賜で過ごした一晩を濃くしてくれました。「次はもっと別の季節に、この心地よい「東洋のアルカディア」を味わいに来たい」と思わせてくれる。次の週末は、あなただけの過ごし方を見つけに、置賜の空の下へ出かけてみませんか。

  • よこのぜきよし(綴りびと)

    よこのぜきよし(綴りびと)

    国内外問わず旅は胃袋で楽しむ派。 東北出身なので国内は西日本多め。海外は東アジアをとても好み、中国、台湾、韓国多め。計画を立てるのも好きですが、初めての場所はロケハン感覚で、感じたことをもとに再訪の旅を練るのがスタイルです。

    ※旅色綴り(旧旅色LIKES)のコミュニティメンバーです。

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 旅色編集部

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記事企画・監修: 旅色編集部

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