【祝・ユネスコ無形文化遺産】銘酒を生み出す新進気鋭の杜氏がいる浜松市の老舗蔵元へ

静岡県

2025.03.07

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【祝・ユネスコ無形文化遺産】銘酒を生み出す新進気鋭の杜氏がいる浜松市の老舗蔵元へ

静岡県在中の旅色LIKESライター・さっかです。今回は私の地元、浜松市にある「花の舞酒造」を訪れました。普段から近くを車で通っていた馴染みのある酒蔵。昨年12月には日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録決定されるなど、日本酒業界が賑わういま、酒蔵を訪れてみませんか。「花の舞」のお酒はこれからはじまる花見にもぴったりです。

目次

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ラッピング車両で最寄りの宮口駅へ

160年余りの歴史を持つ「花の舞酒造」

静岡県産米100%にこだわる酒造りの現場を見学

本店でしか入手できないお酒も試飲で堪能

花見酒とお気に入りのグッズを直営ショップで購入しよう!

おわりに

ラッピング車両で最寄りの宮口駅へ

全面がゆるキャン△のデザイン。

もちろんシートも『ゆるキャン△』。

車の方が慣れていますが、酒造見学での楽しみの一つは試飲タイム。今回は、電車で向かいます。最寄り駅は天竜浜名湖鉄道(通称:天浜線)の宮口駅。天浜線は運行本数が少ないので時刻表の確認が必要です。たまたま乗った電車がアニメ『ゆるキャン△SEASON3』とのコラボしていました。作品中に沿線の浜名湖佐久米駅が登場することから、2024(令和6)年6月より運行しています。ほかにも天竜二俣駅がモデルになったことから、『新世紀エヴァンゲリオン』などのラッピング電車の運行もあるそう。

1940(昭和15)年に建てられた駅本屋。

昔懐かしい雰囲気の本屋内待合スペース。

映画のワンシーンにありそうな下りホームの待合所。

天浜線の駅や鉄道関連施設の多くは、有形文化財に登録されているのも特徴です。宮口駅は、本屋と上りプラットホーム、待合所、下りプラットホームが登録されています。

160年余りの歴史を持つ「花の舞酒造」

花の舞酒造本店。

花の舞酒造本店。

花の舞酒造 本店は宮口駅から徒歩約5分の場所にあります。1864(文久4)年創業で、今年で161年目となる歴史ある酒造です。「オール静岡」にこだわり、米、水、日本酒の醸造工程をおこなう総責任者の杜氏(とうじ)まで、全て地元のものや人で酒造りをしています。

酒蔵見学の予約まで時間があったので、本店前に置かれた瓶をのぞいていると、「そこね、メダカがいるんですよ」と声を掛けられました。どこかで見たことあるお顔だなと考えていると、「ゆっくりしていってくださいね」颯爽と去っていってしまいました。HPでお見かけした土田杜氏だ! 酒蔵見学を案内してくださる方でした。これまで長く杜氏を務めてきた土田さんに変わり、現在は35歳の鎌江さんが杜氏を受け継ぎ(酒造り業界では異例の若さだそう)、全国新酒鑑評会で金賞を受賞する銘酒を生み出しています。

静岡県産米100%にこだわる酒造りの現場を見学

できたての日本酒。いい香りです。

仕込みタンク。

フォークリフトよりも遥かに高い大きな精米機。

地下から仕込み水である南アルプスの軟水を組み上げています。

「花の舞」は、静岡県産米の「山田錦」を自家精米して使用しています。精米機の大きさには、驚かされました。仕込み水は、南アルプスの軟水を組み上げています。試飲させてもらうと、優しい口当たりです。

酒蔵見学は、ビデオで酒造りの方法を学ぶところからスタート。精米からお酒ができるまでが事前知識がなくても分かるようにまとめられています。印象に残っているのは、全行程を人の手で行う大吟醸の製造です。米を選り分ける作業など、大変な手間がかかっていることを知りました。

ビデオを見た後は、酒蔵の中を土田杜氏に案内していただきます。できたての日本酒がある部屋に入ると、ふわっと日本酒の香りに包まれました。奥には今まさに発酵がおこなわれている仕込みタンクが、所狭しと並んでいます。緻密な温度管理など大切に保管され、おいしい日本酒になるときを静かに待っているのでしょう。

店舗に戻る途中でご近所さんとすれ違いながら、土田杜氏が声をかけます。「どこまで歩いてきたの? 」「あぁ、ちょっと駅のほうまで」。浜松ってこういう街だよなぁと思いました。気軽なコミュニケーションができるところ。やっぱりいい街です。

本店でしか入手できないお酒も試飲で堪能

試飲できる日本酒の数々。

梅酒や焼酎、微発泡酒の変わり種も試飲できる。

試飲スペースに行くと、「ご自由に試飲をどうぞ。梅酒もありますけど最後にしたほうがいいですよ。味が強くて他が分からなくなりますから」と声をかけられました。日本酒や梅酒、焼酎、微発泡酒と20種類ほどがずらり。こんなに多くの種類を自由に試飲できるなんて、驚きです。せっかくなので、いろいろと試飲させていただきます。

春限定の「純米吟醸 原酒 春のしずく」。

蔵元限定「蔵一番」シリーズの「蔵一番 純米大吟醸」。

「純米吟醸 原酒 春のしずく」は、フルーティーな香りを感じ、スルスルと飲めるスッキリしたお酒。名前からも、これからの花見の季節にぴったりなのではないでしょうか。女性でも好みの方が多いのではないかと思います。本店でしか手に入らないお酒も。「蔵一番」シリーズは、発酵を終えたばかりの酒をタンクから送り、ろ過して酒粕と分離して出てきた搾りたてのお酒。

試飲スペースはもともと住居スペースでした。

階段には観光情報誌や案内マップがならび、酒蔵見学後の旅の参考にしてみてください。

花の舞酒造の前身の「引佐酒造株式会社」の看板。

本店の建物も古民家といった雰囲気。とてもきれいに管理されているので、本当に160年以上も同じ建物を使用しているのか気になりましたが、修繕をしながらも、基本的には創業当時のままだそうです。かつては住居スペースと使用していた場所を試飲スペースとして活用。当時の階段がそのまま残っていたり、前身の「引佐酒造株式会社」の看板があったり。看板の色合いから月日の経過を感じます。

●酒蔵見学
電話:0120-117-322
FAX:053-582-2226
見学時間:10:00~18:00
所要時間:約30~60分
料金:無料
定休日:1/1~1/2
※電話、お申込みフォーム、FAXよりご予約を
※最大10名までは予約なしでも案内可能なときもあり

「酒蔵見学」の詳細はこちら

花見酒とお気に入りのグッズを直営ショップで購入しよう!

たくさんのお酒が並び、試飲して選ぶこともできる。

本店でしか買えないお酒。こちらも試飲できます。

藍色に花の舞ロゴがかっこいい巾着。

併設の「花の舞直営ショップ」では、期間限定で扱っていない時期のものを除く全ての種類のお酒のほか、酒粕やオリジナル手ぬぐいなどのグッズも購入可能です。私は春限定の「純米吟醸 原酒 春のしずく」と蔵元限定の「蔵一番 純米大吟醸」、花の舞のロゴが入った巾着を購入。巾着は、しっかりした生地なので少し重いものを入れても大丈夫そう。職場に持参するランチを入れて使おうと思います。酒蔵見学を振り返りながら、ショップで購入したお酒を飲むのも楽しみです。

おわりに

地元にありながら、初めて訪問した「花の舞酒造 本店」。地元のもの、人にこだわった酒造りと浜松ってこういう街だよなぁと感じる杜氏さんとの出会いで、身近なところに「古くて良いもの」もあることが、嬉しいと感じる1日でした。

だんだんと暖かくなってきて、桜の花見もそろそろできるようになってくるはず。花見酒には名前も春らしい、花の舞がおすすめです。ぜひ酒蔵見学も訪れてみてください。

◆花の舞 本店
住所:静岡県浜松市浜名区宮口632
電話:053-568-7300
営業時間:10:00~18:00
休館日:1/1~1/2

「花の舞酒造株式会社」公式HPはこちら

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#静岡県 #浜松 #体験レポート #酒蔵

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