奄美大島・龍郷町で推し力士・大奄美の原点にふれる旅

鹿児島県

2025.08.13

LINEでシェア
はてなでシェア
pocketでシェア
奄美大島・龍郷町で推し力士・大奄美の原点にふれる旅

豊かな自然と美しい海に抱かれたスローライフの楽園・奄美大島は、「日本一土俵が多い相撲どころ」としても有名です。なかでも龍郷町(たつごうちょう)は、私の大好きな力士である大奄美(だいあまみ)の故郷。今回は旅色LIKESライター・相撲旅担当のさっちもが、大奄美ゆかりの地を100%巡るため、観光タクシーと島の方々の力を借りて旅をしてきました。大満喫の1泊2日オーダーメイドの相撲旅の様子をお届けします。

目次

閉じる

旅のはじまりは、奄美空港から

観光タクシーを利用して効率よく島めぐり

「龍郷町役場」で大奄美を誇る町の絆と、飾らない地元愛に感極まる

送料無料の配送サービスが嬉しい、「ビッグツー」でお土産を購入

海の彼方にある楽園、リゾートホテル「ティダムーン」に宿泊

おわりに

旅のはじまりは、奄美空港から

奄美空港の到着口に並べられている黒糖焼酎。奄美群島だけに製造が認められている。

奄美空港の到着口に並べられている黒糖焼酎。奄美群島だけに製造が認められている。

7月13日から始まった、大相撲名古屋場所のチケットは先行抽選で落選。一般販売も希望日は完売で夏の楽しみがぽっかりと消えてしまいました。そんな時、ふと心に浮かんだのが奄美大島でした。奄美大島は、私の大好きな追手風(おいてかぜ)部屋に所属している現役力士・大奄美の故郷。 「いつか大好きな大奄美の故郷を訪ねてみたい……」。静かに胸にしまっていた想いが突然目を覚まし、ほとんど下調べもせずにホテルと航空券を手配していました。

観光タクシーを利用して効率よく島めぐり

ドライバーの中江さん。晩酌は黒糖焼酎一択! 風邪をひいたら「焼酎で治す」と豪快に笑う。

ドライバーの中江さん。晩酌は黒糖焼酎一択! 風邪をひいたら「焼酎で治す」と豪快に笑う。

奄美大島には電車がなく、旅行者の主な移動手段はレンタカー、バス、タクシーです。車の運転ができない私は、バスやタクシーで気ままに島を巡ろうと考えていましたが、奄美大島は想像以上に広く、南北に伸びる島の端から端まで車で移動すると約2~3時間。バスの本数は少なく、流しのタクシーも簡単にはつかまりません。移動手段に悩んだ末、ネットで観光タクシーのHPを見つけました。事前にメールで観光プランを伝え、料金は4時間の行程で24,000円。予約日時に、宿泊しているホテルまで迎えに来てくれます。

我が家にある大島紬の着物が、ここで誕生したと思うと喜びもひとしお。

小学校の校庭にある土俵(右)。少年時代の大奄美を想像して、目頭が熱くなった。

穀物貯蔵用の高床式倉庫、「高倉(たかくら)」。登録有形文化財に指定されている。

龍郷町役場前の土俵。

加世間(かせけん)峠。東シナ海(左)と太平洋(右)を一望できる絶景スポットは必見。

奄美大島は大小約200の集落に、120以上の土俵が点在しています。祭や年中行事で各集落が相撲大会を開催し、地域に深く根付いた文化として親しまれています。学校のほとんどに土俵があり、子どもたちは幼い頃から相撲に触れる機会に恵まれ、「島の男子は一生に一度はまわしをつける」と言われるほどです。観光名所だけではなく、「大奄美の故郷・龍郷町と、相撲どころ奄美を満喫したい! 」という細かい要望を、島を知り尽くしたドライバーさんが叶えてくれます。車の運転に自信がない方や、効率よく観光地を巡りたい方、快適で自由な旅を楽しむなら観光タクシーがおすすめです。

◆合資会社 大島タクシー
住所:鹿児島県奄美市名瀬久里町10-8
電話:0997-52-2233
営業時間:24時間
定休日:年中無休

「大島タクシー」公式HPはこちら

「龍郷町役場」で大奄美を誇る町の絆と、飾らない地元愛に感極まる

2025年2月に町制施行50周年を迎えた。

2025年2月に町制施行50周年を迎えた。

大奄美が育った赤尾木集落を巡った後、龍郷町役場に足を運びました。本場所※1初日から15日間、町役場前には大奄美を応援する色鮮やかな幟(のぼり)が立ちます。私は幟が立つ時期を勘違いしていて、7月初旬の町役場には、残念ながらまだ幟は立っていませんでした。ダメもとで町役場の企画観光課を訪ね、「役場前に立つ幟の写真があれば見せていただけませんか? 」とお願いしてみました。

※1 奇数月の第2日曜日から15日間開催される大相撲の興行。

埼玉県から移住した職員の竹内さん。「大奄美にお姫様だっこをしてもらいました! 移住の相談もお気軽にどうぞ! 」

大奄美を幼少期から知る、職員の田下さん。

夢のような時間。

幟の感触や香りを味わいながら、大切に畳んだ。

「ここに行ってみるといいっスよ」集落の地図を広げ、大奄美ゆかりのスポットを案内する田下さん。

「倉庫に幟があるので、実物を見ていきますか? 」
職員の田下(たした)さんと、竹内さんが会議室の机に幟を広げて見せてくれました。感謝と感動で胸がいっぱい! 幟は、職人が1文字ずつ丁寧に手書きし、色を染めて仕上げたもの。サイズは、高さが約5.4メートル、幅は約70~90センチメートルあります。幟の力士の名前は、「黒星」(負け)を避けるため黒文字を使わず、スポンサー名は「赤字」を避けるため、赤以外の色を使用します。制作費は1本約30,000円。日本相撲協会の許可を得た専門の染業者が制作します。興行に花を添える幟にも相撲界の伝統の重さを感じました。縁起物でもある幟は、1場所ごとに新しく作られ、使用後は贈り主(スポンサー)のもとに返却されます。

田下さんは、大奄美と同じ赤徳(せきとく)小学校の出身で、「巡業の時に、応援タオルを振っていたらニコッと会釈してくれて、優しくて素敵な方でした」と伝えると、「おぉ! そんな感じなんスね。元規、いいヤツだなぁ。良かった~(笑)」。風にはためく幟を見ることはできませんでしたが、大奄美を誇る町の絆と、飾らない地元愛に触れた瞬間は、想像を超える心の宝物となりました。

◆龍郷町役場
住所:鹿児島県大島郡龍郷町浦110番地
電話:0997-62-3111
開庁時間:8:30~17:15
閉庁日:土日祝日、年末年始

「龍郷町役場」公式HPはこちら

送料無料の配送サービスが嬉しい、「ビッグツー」でお土産を購入

龍郷町には、奄美大島北部最大の総合スーパー「ビッグツー」があります。特産品をはじめ、食料品、衣料品、生活雑貨、家電、レジャー用品など暮らしに必要な物が何でも揃う便利なお店です。

奄美の味を手軽に楽しめるフリーズドライの「鶏飯」はお土産に最適。

鮮魚コーナーでは見たことがない魚が並んでいた。刺身で食べてみたい。

ビッグツーオリジナルサンダルの「ギョサン」(1,980円)。サイズはMとLLがあり、足のサイズが25センチメートルの私はMサイズでちょうど良かった。

総菜コーナーは郷土料理の宝庫。

奄美の醤油の甘さを生かした魚の甘酢がけ(右下)、鶏の唐揚げ(中央)は箸も酒もすすむ。

「ビッグツーオリジナルTシャツ」(2,750円)は観光客に大人気。昨年、大奄美がビッグツーで購入したことを知り、私も同じTシャツを購入しました。また、特産品コーナーで5,500円以上商品を購入すると、送料無料になる配送サービスがあります(酒類、生鮮品、一部商品は対象外)。総菜コーナーも充実しており、ローカルの味や島の暮らしを少しだけ体験できるので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

◆ビッグツー
住所:鹿児島県大島郡龍郷町中勝字奥間前580番地
電話:0997-55-4100
営業時間:10:00~20:00
定休日:不定休

「ビッグツー」公式HPはこちら

海の彼方にある楽園、リゾートホテル「ティダムーン」に宿泊

奄美空港から車で約10分の場所にあるリゾートホテル、「ティダムーン」に宿泊しました。移動手段に不安を感じる方にも嬉しい無料送迎付きで、アクセスは抜群です。

開放感のあるラウンジ。晴れていると水平線の奥に喜界島が見える。

ウエルカムドリンクは、ハッカの爽やかさを感じるグリーンティー。

部屋は東側に面しているので、朝日が目覚まし時計代わりになる。

部屋からの眺望。2023年5月にリニューアルしたプールは、ゴールデンウイークから9月末まで楽しめる。

歴史的なものから現代的なものまで、ここでしか見られない「大島紬」が展示されている。

客室は、目の前に広がる太平洋を一望できるツインルーム。バンブーベッドが南国の雰囲気を一層引き立てます。元々は、大島紬の織元(製造元のこと)でした。 2階に貴重な大島紬や、50歳で東京から奄美に移住した日本画家・田中一村(いっそん)※2の絵画を展示する「大島紬美術館」があり、館内の随所で大島紬の伝統や文化を感じられます。ホテルに滞在するだけでも1日中楽しめる魅力が詰まっています。

※2 奄美の自然を愛し、亜熱帯の植物や鳥を描いた作品が多い。

夜はサマーベッドに寝転び、満天の星を堪能。さざ波の音を聴きながら、奄美の黒糖焼酎を片手に静かな夜を満喫しました。

田芋を出汁で練った「ドゥルワカシー(泥沸かし)」。思わずレシピをネットで検索した逸品。

赤魚の松笠焼き。奄美の甘い味噌のソース、香ばしい皮、ふっくらとした身が織りなすハーモニー。

素朴な郷土料理「鶏飯(けいはん)」が、洗練されたアレンジで贅沢な1杯に!

具だくさんの豚汁が絶品の和朝食。そのおいしさに感動し、使われている味噌をお土産に購入した。

地元野菜が彩る洋朝食。ミキ入りの角食パン(左上)

1階にある、島食材をふんだんに使った創作料理が自慢のビストロ「奄味」では、大島紬の織子さんが毎日手作りしている「発酵長寿朝食」が人気です。和食と洋食の2種類から選択できるので、連泊の際は両方をぜひ味わってみてください。どちらも共通して、米とサツマイモで作られた伝統的な発酵飲料「ミキ」から食事が始まります。とろとろとした口当たりと独特の風味を感じました。栄養価が高く乳酸菌が豊富であることから、地元民からは「風邪をひいてもミキを飲めば治る」といわれ親しまれています。卵焼きの隠し味のほか、洋食を選択するとミキを使用したパンをいただけました。ほのかな甘みともっちり感が絶妙で、おかわり必至の逸品です。

◆THIDA MOON
住所:鹿児島県奄美市笠利町平1260
電話:0997-63-0006

「THIDA MOON」公式HPはこちら

おわりに

観光タクシーを利用した、心の聖地を訪ねるオーダーメイドの旅。行く先々で「旅の目的は? 」と聞かれ、「大奄美が育った龍郷町を知りたくて来ました」と答えると、「え! そのためだけに? 」と驚かれましたが、「そのためだけ」が私にとって何より贅沢な旅でした。町の方々の優しさに触れ、このエピソードで笑いも生まれ、ひとつの場所に留まることで、濃密な時間を味わうことができました。キバレ(頑張れ)! 大奄美!

Related Tag

#奄美大島 #観光タクシー #体験レポート #島旅 #癒し旅

Author

相撲旅 さっちも

相撲旅相撲旅

さっちも

本場所は前相撲から結びまで、すべての取組を追いかける「スー女」です。旅のモットーは「相撲があり、力士がいる場所へ」。滞在先の魅力を、相撲エピソードを織り交ぜながら、お伝えしていきます。記事を通して、相撲をもっと身近に感じていただけると嬉しいです。

Articles

相撲旅 さっちも

桜の本番はこれから! 都心のお花見スポットを早めにめぐった予習旅【東京】

相撲旅 さっちも

本場所が無い時期もおすすめ! 相撲の聖地・両国の北エリアをゆっくり歩く【東京】

相撲旅 さっちも

東北で紅葉を見るなら石川町へ! 知られざる福島の郷で見つけた豊かな時間

New articles

- 新着記事 -

【宿泊レポート】夫婦旅におすすめ! 「水のみち 風のみち 湯ヶ島たつた」で見つけた“整い時間”とは
  • NEW

静岡県

2026.04.13

【宿泊レポート】夫婦旅におすすめ! 「水のみち 風のみち 湯ヶ島たつた」で見つけた“整い時間”とは

旅色LIKES メンバー

メンバー

旅色LIKES

【千葉県】成田は空港だけじゃない! 「大本山成田山新勝寺」参拝から門前町散歩まで。レトロな雰囲気を楽しむ日帰り旅のススメ

千葉県

2026.04.06

【千葉県】成田は空港だけじゃない! 「大本山成田山新勝寺」参拝から門前町散歩まで。レトロな雰囲気を楽しむ日帰り旅のススメ

千葉旅 マユ

マユ

千葉旅

金沢の女子旅をディープにする。ローカルガイドと巡る旅へ

石川県

2026.03.31

金沢の女子旅をディープにする。ローカルガイドと巡る旅へ

出逢い旅 ふみこ

ふみこ

出逢い旅

沖縄唯一の鉄道・ゆいレールで行く那覇観光|駅から歩ける名所を徹底紹介

沖縄県

2026.03.30

沖縄唯一の鉄道・ゆいレールで行く那覇観光|駅から歩ける名所を徹底紹介

鉄道旅 なお

なお

鉄道旅

昔も今もこれからも“ファミリー”が夢中になれる場所。リゾナーレ八ヶ岳の広報1年目が学んだ強みとは ——鈴木ファミリーへのインタビュー

山梨県

2026.03.26

昔も今もこれからも“ファミリー”が夢中になれる場所。リゾナーレ八ヶ岳の広報1年目が学んだ強みとは ——鈴木ファミリーへのインタビュー

tabiiro 旅色編集部

旅色編集部

tabiiro

桜の本番はこれから! 都心のお花見スポットを早めにめぐった予習旅【東京】

東京都

2026.03.26

桜の本番はこれから! 都心のお花見スポットを早めにめぐった予習旅【東京】

相撲旅 さっちも

さっちも

相撲旅

More

Authors

自分だけの旅のテーマや、専門的な知識をもとに、新しい旅スタイルを提案します。

旅色LIKES メンバー

旅色LIKES旅色LIKES

メンバー

千葉旅 マユ

千葉旅千葉旅

マユ

出逢い旅 ふみこ

出逢い旅出逢い旅

ふみこ

鉄道旅 なお

鉄道旅鉄道旅

なお

tabiiro 旅色編集部

tabiiro

旅色編集部

相撲旅 さっちも

相撲旅相撲旅

さっちも

編集部 イシカワ

編集部

イシカワ

女子旅 ほしこ

女子旅女子旅

ほしこ