山形県南の魅力凝縮! 個性ある駅と温泉・名物をめぐる旅
春のJRダイヤ改正が近くなると時刻表の発売が待ち遠しい。旅色LIKESライターの鉄道旅担当・なおです。今回、わたしは雪の積もる山形県の南部で個性ある駅をめぐる旅をしました。それぞれの駅の魅力と周辺の豊かな観光スポットの数々をご紹介します。
目次
山形鉄道の登録有形文化財の木造駅舎でノスタルジーを感じる
朝日山地をバックに走る山形鉄道。
今年は雪の多い山形県。旅の始めに訪れた長井市も田んぼも向こうに聳える山々も雪に覆われていました。そんな中、踏切が鳴り1両の列車が通り過ぎていきます。山形鉄道フラワー長井線。山形新幹線の赤湯駅と白鷹町の荒砥駅を結ぶローカル線は、1913(大正2)年に長井軽便線として開業し、その後国有化されました。1988(昭和63)年に第三セクターの山形鉄道に移管され今日に至っています。国鉄時代に建てられた駅舎がいくつか残っており、これらの駅が旅人の郷愁を誘っているのです。
最初にご紹介するのは羽前成田駅。1922(大正11)年に開業して以来100年以上の歴史をもつ駅です。駅舎は当時からのもので、保存の良さから国の登録有形文化財に指定されています。かつてはこのタイプの駅舎が沿線の随所に見られたのですが、老朽化が進んで新しく建て替えています。囲炉裏のようなテーブルやチッキ(小荷物輸送受託所)、切符売り場がそのまま残されており、まるで昭和のテーマパークのよう。「日本国有鉄道」の名が残る注意書きも敢えてそのまま残してあり、国鉄が全国を走り抜けた時代を思い起こさせてくれます。
列車に乗って次にやってきたのは西大塚駅。1914(大正3)年に長井軽便線として開業した当時からある駅で、開業当時は鉄道を一目見ようと多くの方がここに押し寄せたそうです。110年を経た今も修復はしているものの建て替えられることなく今日まで駅舎としての役割を果たし続けており、こちらも登録有形文化財に指定されています。古き良き時代を思い起こさせてくれるノスタルジックな駅のあるフラワー長井線にぜひ乗ってみてもらいたいです。
温泉もホテルも! ワインで一杯もできる「高畠駅」
山形県はすべての市町村に温泉の源泉がある”温泉県”であることを知っていましたか?山形新幹線も一部停車する高畠駅は駅舎の中に銭湯があって、山形県が温泉県であることを実感できます。駅直結のJR東日本ホテルズが運営する「ホテル フォルクローロ高畠」で駅に泊まり、温泉も楽しむことができるという非常に利便性の高い駅です。
山形県は全国のワイン生産トップ4の一角を占めるワイン生産地。特に県南部が盛んです。高畠駅から徒歩約15分のところにある高畠ワイナリーではブドウの栽培からワインの生産、販売まで行っており、多くの観光客がワインを楽しみに訪れます。かつて高畠町には山形交通高畠線がありましたが、1974(昭和49)年に廃止されました。旧高畠駅は地元で切り出された高畠石の重厚な建物が今も残されていて、この町にかつて別の鉄道が走っていたことを静かに伝えています。
◆高畠ワイナリー
住所:山形県東置賜郡高畠町大字糠野目2700-1
営業時間:4〜11月 平日10:00〜17:00、土日祝 9:00〜17:00、12~3月 10:00~16:30
アクセス:JR山形新幹線、山形線「高畠駅」より徒歩約15分
◆旧山形交通高畠駅
住所:山形県東置賜郡高畠町高畠
営業時間:見学自由
アクセス:JR山形新幹線、山形線「高畠駅」より車約10分
鉄道の難所、板谷峠にある秘境駅「峠駅」
最後にご紹介するのは、米沢駅から福島駅方面に向かう普通列車に乗り、福島県境近くにある、峠駅です。この区間は板谷峠を越える全国の鉄道の中でも難所にあたる区間で、かつて普通列車はスイッチバックを何度も繰り返してここを越えていきました。その後鉄道の性能も上がり、峠駅では山形新幹線が整備された1990(平成2)年にスイッチバックは廃止され本線上に今の駅ができていますが、その名残を今も見ることができます。そんな峠の山深い駅には、今では数少なくなった団子の売り子がいて、「峠の力餅」を売り歩いています。普通電車が止まるたび買い求める客が多くいて、知る人ぞ知る鉄道旅の名物となっています。
駅めぐりとあわせて周れる山形県南部の観光名所たち
今回ご紹介した山形県南部エリアは、上杉家が居城とした城下町米沢で上杉神社や、登録有形文化財の旧米沢女子高校の洋風の校舎、平安時代からの古湯で知られる赤湯温泉など観光名所が多くあります。全国的に有名な米沢牛を食べることができる店も米沢市内に数多くあり、食も楽しむことができます。ユニークな駅や、食、酒、温泉を楽しめる旅の醍醐味がぎゅっとつまった山形県南部にぜひ来ていただきたいと思います。
◆今回の記事で紹介した鉄道路線図











