



圧倒的な冬のイメージに反して、
地元民が「本当に美しい」と口を揃えるのが、
青々とした山並みが広がる“グリーンシーズン”のニセコ町です。
今回はトゥクトゥクやグリーンバイクに乗り、
のんびりと風を感じながら巡る一泊二日の旅へ。
深呼吸したくなる空気、素朴で温かく、
飾らないニセコ町の質感に魅了された葵わかなさんとともに、
特別な夏の物語を紡ぎます。
撮影/山田大輔 スタイリング/岡本純子
ヘアメイク/竹下あゆみ 文/岡本のぞみ(verb)
ニセコ町の玄関口はJRニセコ駅。山小屋のような駅舎の中に観光案内所があります。まずはこちらでトゥクトゥクをレンタル。初めてでもレクチャーがあるので、安心して運転できます。上り坂をぐんぐん進んでいくと、鮮やかな黄色のニセコ大橋が。ここは町の絶景スポットでもあるため、手前の駐車場にトゥクトゥクを停めて、橋の欄干から駅舎や尻別川のある町並みを見下ろすのもおすすめです。トゥクトゥクでニセコ大橋を渡るとニセコアンヌプリが目の前に。周辺は標高が一段上がるため、山鳥の合唱が聞こえ、木々の緑の爽快な風景が楽しめます。「トゥクトゥクは遮るものがないので開放的。広い大自然がそのまま感じられました」と葵さんも大満足です。
JRニセコ駅観光案内所住所/北海道虻田郡ニセコ町中央通142-1
電話/0136-44-2468
営業時間/9:00~18:00(不在時あり)、無休
電動トゥクトゥク
開催期間/〜10月末予定
貸出時間/①10:00〜13:00 ②14:00〜17:00
料金/3時間5,000円
予約受付/0136-44-2468(ニセコリゾート観光協会)
※予約優先
※別途、任意保険加入料(1,000円もしくは2,500円)が必要です。
※普通自動車免許証の持参が必要です。
トゥクトゥク 約10分
牛が放牧されていることもあり、牧歌的な風景が広がる
最初の目的地は「ニセコ髙橋牧場」。羊蹄山を背負う広々とした敷地の中に、赤い屋根の3つの工房と2つのレストランが点在し、散策しながら楽しめます。葵さんはミルク工房でアイスクリーム作り体験に挑戦。敷地内の牧場から運ばれてきたフレッシュなミルクとイチゴなどの材料を冷やしながらかき混ぜたら完成です。「できたてのおいしさは格別でした」とにっこり。場内には牧草ロールやトラクターと撮影できるスポットもあり、いろんなポーズをとってはしゃぐのが定番。7月下旬から8月中旬には、飼料用のとうもろこしやひまわりが背を伸ばし、北海道らしい景色に。チーズやチョコレートなどのお土産が購入できるショップもあるので、お買い物も楽しめます。
ニセコ髙橋牧場住所/北海道虻田郡ニセコ町曽我888-1
電話/0136-44-3734
営業時間(ミルク工房)/9:30~18:00(冬季は10:00〜17:30)
アイスクリーム作り体験実施日/土日祝 10:00〜
申し込み可能人数/4〜130名
料金/一人1,300円(目安は3歳以上)
申し込み期限/3日前16時まで
トゥクトゥク 約10分
ランチはニセコの恵みをいただける「WHITE BIRCH CAFE」へ。白い木を基調に木の温もりが感じられる店内では、ヴィーガンカレーやタルタルチキンサンド、ハンバーガーなど10種類のランチが用意されています。ヴィーガンカレーにはジャガイモや人参、紫キャベツや揚げブロッコリーなど地元の野菜がふんだんに使用され、色鮮やか。ランチタイム以外にも自家製ケーキやカフェが楽しめます。「どの時間帯でもお好きなパンやケーキがきっとあるので、気軽に立ち寄ってください」と店主の得能大典さん。店内のほとんどのメニューがテイクアウトできるので、ニセコ町内でピクニックをする時にも利用できます。
WHITE BIRCH CAFE住所/北海道虻田郡ニセコ町字本通106-3
電話/0136-55-6507
営業時間/9:00〜16:00(ランチタイム11:00〜15:00)
定休日:日曜日(土曜日は不定休)
トゥクトゥク 約5分
徒歩すぐ
駅前に戻ってトゥクトゥクを返却し、徒歩すぐの「KIYOE GALLERY NISEKO」へ。ギャラリーでは、北海道のアーティストを中心に国内外の優れた作品が紹介されています。6月まで展示されていた「荒野洋子展・黒と白の世界」の荒野氏は北海道で活動する93歳の書家。-15℃から-5℃の寒い気温で描ける冬の墨を使った作品は、極寒期の北海道でしか生まれないもの。そうした北海道らしさ、ニセコ町らしさにこだわった展示が見られます。作品展示だけではなく、三味線や尺八のライブ演奏、人気芸人のスタンダップコメディなど、イベントが実施されることも。次回の展示は10月から始まる予定。雪国の風土が伝わるような絵画や書、写真などが鑑賞できます。
KIYOE GALLERY NISEKO住所/北海道虻田郡ニセコ町中央通89
開館時間/13:00〜17:00
定休日/夏季:火・水・木曜日、冬季:火・水曜日、展示替え期間中は休館

車 約15分
車に乗り換え次のスポットへ。冬はスキー場となるニセコアンヌプリですが、夏はゴンドラで標高1000m地点の風景を満喫できます。6人乗りのゴンドラは、片道10分の空中散歩。標高が上がっていくにつれ、町がどんどん小さくなり、森林の緑が覆い尽くしていく様子がゴンドラから眺められます。ゴンドラの山頂駅舎には展望広場があり、そこには北海道屈指の絶景が。東に羊蹄山、眼下には洞爺湖、有珠山、噴火湾が広がります。付近を歩いてみると、町では見かけない夏の高山植物が花を咲かせているでしょう。大自然のなかではエゾリスやキタキツネが顔をのぞかせることもあるかもしれません。
ニセコアンヌプリ国際スキー場サマーゴンドラ住所/北海道虻田郡ニセコ町字ニセコ485
電話番号/0136-58-2080
営業時間/9:00〜16:30(上り最終16:00/下り最終16:30)
営業日/夏季のみ営業、運行日は公式HPを確認
通常料金/往復 大人1,700円、子ども(小学生)850円
車 約5分
2021年に開設された「ニセコ蒸溜所」では、羊蹄山の清らかな伏流水を使ってジンやウイスキーが蒸留されています。敷地がある場所は標高400mの森の中。静かな環境で「ohoro GIN」が製造販売され、貯蔵庫でウイスキーが熟成されています。葵さんは見学ツアーに参加。総支配人・林知己さんの案内でウイスキー所蔵庫とジンの蒸留過程を見学しました。貯蔵庫には900樽ものウイスキーが眠り、販売まであと数年かかるそうです。お酒好きの葵さんからは「楽しみです」との声が。案内の後、葵さんはバーでウイスキーの原酒とジンソーダを試飲。「ウィスキーもジンも土地と一緒に造っていくものだと聞きました。そういうストーリーが美味しさを育んでいるんですね」。
ニセコ蒸溜所
住所/北海道虻田郡ニセコ町ニセコ478-15
電話番号/0136-55-7477
営業時間/10:00〜17:00(12月〜3月は18:00まで)
定休日/なし
見学ツアー
開始時間/4月〜11月10:00〜・11:30〜・15:00〜、12月〜3月10:00〜・15:00〜
所要時間/60分
料金/4月〜11月1,500円、12月〜3月2,000円・要予約
車 約15分
ディナーは日替りのフレンチコースがいただける「ジェラパタット」へ。コースにはニセコ町の「NIWA FARM」「LaLaLa Farm」などの有機野菜がふんだんに使われ、素材を活かした味わいが堪能できます。「北海道産ホタテ貝のサラダ仕立て」は発酵調味料の塩レモンでホタテの旨みがギュッと凝縮され、オリーブやビーツの彩りのきれいな一皿。その美味しさは葵さんの笑顔が物語っていました。メインは北海道産の牛肉や豚肉などがいただけます。夏になると、花ズッキーニやパプリカなど色鮮やかな野菜が登場するそうです。店名はフランス語の慣用句で「私は元気を持っている」という意味。まさに1日の最後を美味しさで元気にさせてくれる一軒でした。
ジェラパタット住所/北海道虻田郡ニセコ町有島62-2
電話番号/0136-55-6088
営業時間/11:30〜15:00、18:00〜22:00
定休日/水曜日、不定休
昼間にゴンドラで訪れたニセコアンヌプリ国際スキー場では、夏の夜限定で「ニセコアンヌプリ星空ピクニック」が開催されます。こちらは例年実施され、大好評のプログラム。星空を見るために特別運行されるナイトゴンドラを使って、ニセコアンヌプリの標高1000m地点の夜の展望広場を訪れることができます。当日はニセコ町の星空案内人の解説を聞きながら、贅沢な星空観察が叶います。ニセコ町は条例により、リゾート開発による照明が上空を照らさないように制限されているため、美しい星空がすぐそばに降ってくるよう。澄んだ夏の夜空に浮かぶ満点のきらめきは、忘れられない体験となるでしょう。
ニセコアンヌプリ星空ピクニック開催場所/北海道虻田郡ニセコ町字ニセコ485
電話番号/0136-44-2468
開催日/2026年8月7日、8日、9日、11日、12日、14日、15日、16日
参加料金/大人(中学生以上)4,500円、子ども(小学生以上)3,000円、未就学児(4歳以上)無料
![[月刊旅色]2026年8月号](https://tabiiro.brimgs.com/book/monthly/202608/images/common/cover.jpg)



