穗髙神社
長野県/安曇野市
穗髙神社
穗髙見命を祀る日本アルプスの総鎮守
JR穂高駅から徒歩約7分の場所にある穗髙神社。本宮のほか、奥宮は穂高連峰のふもと上高地にある明神池畔に鎮座し、さらに嶺宮が北アルプス最高峰奥穂高岳の頂上に祀られていることから、日本アルプスの総鎮守と崇められる。御祭神・穗髙見命(ほたかのみこと)は海陸交通守護の神と信仰され、金運・商売繁盛・健康・交通安全など多彩な御利益がある。また境内にはステンレスで作られた健康長寿道祖神が祀られているので参拝の折には併せてお参りしたい。パワースポットとして知られる樹齢500年以上の孝養杉も見事。

- 安曇郡に定着した安曇氏によって海神が祀られたことが始まりとされる。一帯に古墳群が残り、権力者が居住していたと考えられている。
- 中世から続く御船祭は安曇比羅夫を追悼する祭りとされ、船型の山車が出るなど、海に親しんだ安曇氏の文化が色濃く反映されている。
- 穗髙神社は平安時代から中世にかけて、地域を治めた武士・安曇氏の氏神として崇敬され、彼らの繁栄を願う場所として重要であった。

宮司
保尊 勉
1988年(昭和63年)に奉職し、2024年(令和6年)7月より宮司として日々実直に神明奉仕に勤しんでいる。参拝者が気持ち良くお参りできるように取り組む。
旅路に刻まれる和の印影
穗髙神社本宮では「御朱印」「道祖神 御朱印」のほか、季節の風物をあしらった「月詣御朱印」、例祭などの「限定御朱印」が授与される。また奥宮には「奥宮御朱印」、嶺宮には「嶺宮御朱印」がある。
七五三
お宮参り
縁結び
縁切り
金運
商売繁盛
厄除け
無病息災
安産祈願
合格祈願
交通安全
子宝
芸能
恋愛成就
五穀豊穣
家内安全
学業成就
病気平穏
開催月 | 行事 | 時間 |
---|---|---|
毎月1日 | おついたち参り・月旦祭 | |
毎月27日 | 月次祭 | |
1月のみ |
厄除・八方除特別祈祷祭
成人式の日の3連休 |
|
1月1日 | 新春一番祈祷・歳旦祭、聖寿万歳、氏子・崇敬者安全祈願 | |
1月1日〜1月8日 | 聖寿万歳・天下泰平祈願祭・新春祈願交通安全祈願大祭 | |
2月3日 | 節分祭・竈神祭 | |
3月のみ |
勧学祭
最終日曜日 |
|
3月17日 | 祈年祭・奉射祭(特別神事)(農・工・商、産業振興祈願) | |
4月17日 | 厳島社例祭・宵祭 | |
4月18日 | 厳島社例祭・本祭・道祖神祭 | |
4月19日 | 穂高霊社例祭・宵祭 | |
4月20日 | 穂高霊社例祭・本祭(平和祈願祭) | |
4月27日 | 上高地開山祭 | |
5月2日 | わさび御料圃祭(靖国神社神職奉仕) | |
6月30日 | 大祓式(悪事災難除け祈願) | |
8月2日 | 祖霊祭(神道家の慰霊祭)(先祖の偉業をたたえ、子孫繁栄祈願) | |
8月15日 | 穂高霊社みたままつり(三ヶ日手筒花火奉納) | |
9月26日 | 本宮例祭宵祭 | |
9月27日 | 本宮例祭本祭(御船祭)※県無形民俗文化財指定 | |
9月28日 | 翌日祭 | |
10月7日 | 山岳遭難者慰霊祭 | |
10月8日 | 奥宮例祭(龍頭鷁首の御船神事)・日本アルプス遭難者慰霊祭 | |
11月15日 | 七五三祝祭 | |
11月19日 | 国幣小社例格記念祭・新嘗祭(農・工・商、産業発展感謝) | |
12月31日 | 大祓式・除夜祭(無事息災を感謝して新年を迎える) |
過去の物語を辿る
由来、由緒
海神を思い人々の心が集う凛とした静寂
長野県安曇野市穂高の本宮のほか、松本市の上高地に奥宮、北アルプスの主峰・奥穂高岳山頂に嶺宮があり、主祭神は穗髙見命(ほたかみのみこと)・綿津見命(わたつみのみこと)・瓊瓊杵命(ににぎのみこと)。昔から諏訪大社・生島足島神社とともに信濃における大社として、朝廷の奉幣に預かっていた。穗髙見命は海神(わたつみ)族の祖神で、その子孫である安曇(阿曇)族は主に海運をつかさどり、早くから大陸方面とも交渉を持つなど、文化の高い氏族であったとされる。穗髙神社がいつ創建されたかということは、はっきりした記録がないものの、927年(延長5年)、醍醐天皇が選定された延喜式において、名神大7座と小41座のなかに神名が載せられていた。また、朝廷において臨時祭のぬさを奉る名神大社として、全国285座のなかに列せられている。

穗髙神社の歴史(1)
古くから名神大社として格式高く、社宝「三宮穂高社御造宮定日記」によって、祭祀や遷宮の記録を知ることができる。1483年(文明15年)の記述が最古の遷宮造営とされており、実際はそれよりもかなり古くから行われていたと考察される。郷村は、旧南安曇郡、北安曇郡の池田・大町市常盤以南の諸町村、(旧東筑摩郡)松本市島内にまで及んでいた。

穗髙神社の歴史(2)
やがて安曇郡は松本城主の所領とされ、1582年(天正10年)に城主となった小笠原貞慶が神領として土地を寄進。小笠原秀政からは松本藩主累代に受け継ぎ、式年の遷宮、祭祀の厳修に努めた。1872年(明治5年)には近代社格制度によって郷社となり、県社、国幣小社と昇格したが、その後制度は廃止され、現在は神社本庁の別表神社として崇敬される。
社殿
本殿・別宮
本殿は、同じ形式の右殿・中殿・左殿が並び立つ三殿方式。穗髙見命(ほたかのみこと)を祀る中殿、綿津見命(わたつみのみこと)を祀る左殿、瓊瓊杵命(ににぎのみこと)を祀る右殿が並び、この三殿の南側には別宮として天照大御命(あまてらすおおみみこと)が祀られている。本殿の用材は、古くより無垢を使用する習わしになっており、また屋根は曲線形に長く伸びてひさしになった一間社流造(いっけんしゃながれづくり)となっている。中殿は、2本の「堅魚木」が「千木」に立てかけられるという、穗髙神社だけに伝わる独特な造りになっており、これは海神を祀る社であることから、釣り竿や船の帆柱などを現わしているといわれ、“穂高造り”と呼ばれている。

拝殿
2009年(平成21年)に行われた式年大遷宮祭の記念事業として、拝殿が改築された。拝殿の建て替えは127年ぶりで、透かし彫りの彫刻など貴重な部材が再利用され、旧拝殿の特徴を継承。さらにガラス窓を多用することで、森に鎮まる神々と人が一体となれる佇まいとなった。靴を履いたまま椅子に座ってご祈祷が受けられ、バリアフリーとなっている。

健康長寿道祖神
道祖神は村境で悪霊や悪い病が村へ入るのを防ぐ、旅人の安全、五穀豊穣、家内安全、子孫繁栄などの守り神として知られ、境内には日本唯一の、ステンレスで作られた道祖神が祀られている。“ステンレスの変わらぬ輝きのように健康長寿でありますよう”との願いが込められているので、“手撫で詣り”を行い、健康長寿、夫婦円満、縁結びの御利益を授かろう。
穗髙神社奥宮
荘厳なムード漂う明神池に鎮まる奥宮
穗髙神社の奥宮は明神池の入り口に鎮座し、荘厳なムードに包まれた明神池は穗髙神社の神域と崇められている。伏流水や湧水を集めた明神池は氷結しないことで知られており、四季折々の風景が水面に映し出されて見るものを魅了する。「穗髙嶽御造営奉加帳」が記された1770年(明和7年)に「雨乞三齋日記」も書かれており、奥宮で盛んに雨乞いが行われていたことが読み取れる。また明神池は古くは“鏡池”とも称され神秘的な池として信仰を集めており、現在でも多くの人々が参拝に訪れている。毎年10月8日には奥宮例祭(龍頭鷁首の御船神事)が執り行われる。

明神池の至る所にあるパワースポット
奥宮の明神池には一之池と二之池があり、かつては奥に三之池もあった。イチョウバイガモというめずらしい水草が育ちイワナやマガモの姿も見られ、いつ訪れても美しい自然が広がることからパワーの源と呼ばれる。強い霊気が漂う明神池は至る所にパワースポットがあるとされるので、自分なりのパワースポットを決めて写真に取り込み、強い運気をいただこう。

奥宮例祭・慰霊祭
毎年10月8日に奥宮例祭が行われる。妖気を祓い吉祥を招く龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)が付けられた船による御船神事を終えたのち、「日本アルプス山岳遭難者慰霊祭」を斎行。遭難者の遺族とともに日本アルプスで尊い命を亡くされた御霊を招き、御霊の心を和め、安らかなる鎮まりと、残された遺族の安泰と山の安全を祈り執り行われている。
嶺宮
奥穂高岳山頂にある穗髙神社嶺宮
穗髙神社嶺宮は、日本アルプスの主峰・奥穂高岳の山頂に鎮座する。標高3,190mの奥穂高岳は日本で3番目に高い山であり、御祭神の穗髙見命が降臨された山であると伝えられ、古くより霊山として崇められていた。また穂高の山々に降った雨は安曇野へ下り、人々の暮らしを潤し、神とともに生きる土地として歴史を刻んでいる。山頂にはもとより木の祠が祀られていたが、山頂の強い風、雪、雷などの自然災害により朽ち果てるなか、1984年(昭和59年)7月2日、石造嶺宮祠並びに社号標を建立した。登山者増加とともに崇敬を集めている穗髙神社嶺宮でありながら、頂から少し離れたところに建立されていたことから、涸沢ヒュッテ、穂高岳山荘、山の関係者の絶大なる理解を得て、本来の奥穂高岳山頂に、2013年(平成25年)7月に新しく嶺宮を建立するに至った。
御船祭
北アルプスのふもとを船が進む御船祭
毎年9月26日、27日に斎行される御船祭は、穂高人形を飾った船型の山車5隻を氏子衆が町内より神社へ引き入れ、激しくぶつけ合う勇壮な祭典で、長野県無形民俗文化財に指定されている。勢揃いした御船のきらびやかな姿は、まるで歴史絵巻を見ているかのよう。一説によると御船祭は、7世紀中ごろに活躍した安曇族の武将・安曇比羅夫(あずみのひらふ)を追悼する祭りとして始まったといわれている。確認できる最も古い記録として、江戸時代中ごろの古文書に「往古より(大昔から)船を2艘出していた」という記述があることから、穗髙神社での御船祭の始まりは、江戸時代中頃よりも前であることは確実とされる。
寺社の境内に広がる四季折々の美しい風景と、自然の移ろいをご紹介します。


清涼の風、
穂高で祈りをささげる


紅葉に包まれる、
美しい穂高


雪舞い、
輝く穂高


- 住所
- 長野県安曇野市穂高6079
- アクセス
- [車]長野自動車道安雲野ICより約12分 [電車]JR大糸線穂高駅より徒歩約7分
- 公式HP
- https://www.hotakajinja.com/
- TEL
- 0263-82-2003旅色を見たとお伝えいただくとスムーズです。
- SNS
- FAX
- 0263-82-8770
- 営業時間
- 本宮:8:30~17:00
- 定休日
- 無休
- 料金
- 参拝無料
- 駐車場
- 200台

テーマやシチュエーション別に、スポット周辺のモデルコースを紹介。
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