「“ひつじの町”が愛した、幻の羊肉」にまつわるストーリー

全国

2023.01.16

LINEでシェア
はてなでシェア
pocketでシェア
「“ひつじの町”が愛した、幻の羊肉」にまつわるストーリー

長野県信州新町。冬には、雪がしんしんと積もるこの地域、実は北海道よりも歴史が古いとも言われるジンギスカンの聖地であり、昭和5年から羊を育て続ける“ひつじの町”です。今もヒツジを愛し続けるこの町でしか味わえない、幻と言われる羊”サフォーク”の羊肉のブランドがあると聞き、噂の「信州不動温泉 さぎり荘」へ向かいました。

目次

閉じる

ジンギスカンの聖地は、めん羊で栄えた羊愛から始まった

国産の羊肉は、わずか1%! 希少なサフォークをおいしくいただくためのこだわりとは

受け継がれたタレと、さっぱりとした塩で味わう

羊愛で街へ貢献していく

ジンギスカンの聖地は、めん羊で栄えた羊愛から始まった

今回ご紹介するお宿「信州不動温泉 さぎり荘」がある信州新町は、昭和5年からめん羊の飼育を開始。当時は、コリデール種とメリノー種と言われる、羊毛の生産を目的としたヒツジの種で、一般的な白いヒツジを飼育していたそうです。

信州新町の乾燥した気候もぴったりだったヒツジは、盛んだった養蚕の廃棄物と豆殻などを食べてすくすくと育ち、昭和20年には約4000頭ものヒツジがこの地域で飼育されるようになったそうです。
さらに、刈り取った毛だけでなく、お肉もおいしいということで、昭和11年の料理講習会でジンギスカン料理が定着。その後、信州新町への来客をもてなしたのが評判になり、広がっていったといわれています。

化学繊維の普及が進むと、めん羊飼育は激減。信州新町でもほとんど飼育されなくなっていきます。ヒツジを愛するこの地の人々が、なんとかヒツジを残し、ジンギスカンを残そうと育て始めたのが、今回ご紹介する“サフォーク”と言われるヒツジの品種です。
黒い顔に、白いモコモコの毛がとってもキュートなサフォーク種は、イギリスのイースト・オブ・イングランド地方に位置するサフォークという地域から名付けられた、羊唯一の肉専用種です。臭みやクセが少なく、脂の甘味が味わえる最高級品と言われています。

国産の羊肉は、わずか1%! 希少なサフォークをおいしくいただくためのこだわりとは

お話を聞いたのは、信州不動温泉 さぎり荘の小山さん。この地域で羊肉を愛するひとりです。

国産の羊肉は非常に貴重で、流通しているのは全体の1%未満。ほとんどが海外からの輸入に頼っています。信州不動温泉 さぎり荘では、信州新町で育った「信州プレミアムサフォーク」の他に、厳選したオーストラリア産も提供。
どうしても感じてしまうクセの強さを抑えるために、下処理はしっかり行っているそうです。例えば、ショルダーと言われる肩の部分、足の部分のレッグは、臭みの原因を極限まで落とすため、半分ほどは削ってしまうんだとか。

一方で信州新町産のサフォーク種は、与えられるエサやこだわりの肥育方法によってクセや臭みが少ないのですが、羊肉本来の味わいや香りを楽しんでほしいという想いから、あえて“ラム”は使わないそうです。

「羊肉は、ヒツジの年齢によって名称が変わります。食べやすくクセが少ないのは、生後1年未満のラム。2年以上になると味や香りは濃厚ですが、ちょっとクセが強いマトンになります。さぎり荘で扱っているサフォークは、あえてその間ぐらい。ホゲットと言われるものをお出ししています。食べやすいラムと味の濃いマトンの間だから味わえる、羊肉のうま味を楽しんでほしいんです」と小山さんは言います。

受け継がれたタレと、さっぱりとした塩で味わう

「約50年ほどの歴史があるさぎり荘では、タレも受け継がれていて、信州産のりんごをはじめ、しょうが、たまねぎなど約14種類を特別配合したものです。羊肉に合わせて作っているんですよ」とのこと。
受け継がれてきたタレは、優しい甘みが特徴的で、お肉にもぴったり。塩分濃度が2%ほどに抑えていて、塩分が気になる方にもおすすめです。

柔らかなショルダーをタレでいただいていると、「下処理をしっかりしているので、塩やレモンでさっぱりと食べられるんですよ! チャックロールやラムチョップは、こっちでぜひ試してみてください」と小山さん。

レモンでいただくと、噛めば噛むほどお肉本来のうま味がじわりと広がります。牛肉とも豚肉とも違うお肉の弾力と風味に、編集部はもう虜! ご自宅にあるレモン汁や岩塩で、脂の甘味をダイレクトに感じてみてください。

羊愛で街へ貢献していく

信州新町でも、地元のサフォーク種を食べられるのは、信州不動温泉 さぎり荘しかないそうです。
「信州プレミアムサフォークを目当てに泊まりに来てくださる方もいます。こんなタイミングだからこそ、みなさんに羊肉を楽しんで欲しいなって思っていて。そして、生産者さんや街へ貢献出来たらと思って通販を始めたんですよ」と小山さんは言います。

希少な部位をスライサーなどは使わず、部位の形に合わせて職人が包丁で丁寧に削いで生み出すこのクオリティ。地域の人々への想い、泊りに来てくれる方への想いが形になったからこそできるものでした。

関連施設の詳細を見る

Related Tag

#お取り寄せ #グルメ #ご当地グルメ #お取り寄せグルメ #ジンギスカン #ラム #サーフォク

Author

tabiiro 旅色編集部

tabiiro

旅色編集部

編集部おすすめの記事や、注目のインタビュー、旅色に関するニュースなどを発信しています。メンバー限定で参加できるファンコミュニティ(likes.tabiiro.jp)の活動報告や、イベント情報も! ▽注目のコンテンツ ・読めばきっと旅気分「月刊旅色」 ・ローカルにフォーカスする「旅色FOCAL」 ・おいしいが見つかる「旅色おとりよせグルメ」

Articles

tabiiro 旅色編集部

昔も今もこれからも“ファミリー”が夢中になれる場所。リゾナーレ八ヶ岳の広報1年目が学んだ強みとは ——鈴木ファミリーへのインタビュー

tabiiro 旅色編集部

グーグーと鈴木家。“故郷”リゾナーレ八ヶ岳に20年通う家族の物語

tabiiro 旅色編集部

春はパッとひらひら、夏はスーッとサー。内田理央さんと巡る「秦野」再発見の旅

New articles

- 新着記事 -

【イベントレポート】桜の名所をつなぐ京阪京津線。大津から京都へ春色の途中下車旅
  • NEW

全国

2026.04.30

【イベントレポート】桜の名所をつなぐ京阪京津線。大津から京都へ春色の途中下車旅

鉄道旅 なお

なお

鉄道旅

自分をごきげんにする初夏の京都へ。期間限定パッケージのカルネと白亜の学舎、梅小路から島原へ、時代をわたるさんぽのすすめ
  • NEW

京都府

2026.04.28

自分をごきげんにする初夏の京都へ。期間限定パッケージのカルネと白亜の学舎、梅小路から島原へ、時代をわたるさんぽのすすめ

京都おさんぽ旅 ちあき

ちあき

京都おさんぽ旅

「ここ、どこだっけ?」蓮佛美沙子さんと見つけた近場のリフレッシュ旅『月刊旅色』2026年5月号
  • NEW

全国

2026.04.27

「ここ、どこだっけ?」蓮佛美沙子さんと見つけた近場のリフレッシュ旅『月刊旅色』2026年5月号

編集部 ホソブチ

ホソブチ

編集部

かわいいが止まらない! 春のハウステンボスで、ミッフィーエリアを満喫する1日モデルプラン【長崎県】

長崎県

2026.04.15

かわいいが止まらない! 春のハウステンボスで、ミッフィーエリアを満喫する1日モデルプラン【長崎県】

トレンド旅 おんり

おんり

トレンド旅

【宿泊レポート】夫婦旅におすすめ! 「水のみち 風のみち 湯ヶ島たつた」で見つけた“整い時間”とは

静岡県

2026.04.13

【宿泊レポート】夫婦旅におすすめ! 「水のみち 風のみち 湯ヶ島たつた」で見つけた“整い時間”とは

旅色LIKES メンバー

メンバー

旅色LIKES

【千葉県】成田は空港だけじゃない! 「大本山成田山新勝寺」参拝から門前町散歩まで。レトロな雰囲気を楽しむ日帰り旅のススメ

千葉県

2026.04.06

【千葉県】成田は空港だけじゃない! 「大本山成田山新勝寺」参拝から門前町散歩まで。レトロな雰囲気を楽しむ日帰り旅のススメ

千葉旅 マユ

マユ

千葉旅

More

Authors

自分だけの旅のテーマや、専門的な知識をもとに、新しい旅スタイルを提案します。

鉄道旅 なお

鉄道旅鉄道旅

なお

京都おさんぽ旅 ちあき

京都おさんぽ旅京都おさんぽ旅

ちあき

編集部 ホソブチ

編集部

ホソブチ

トレンド旅 おんり

トレンド旅トレンド旅

おんり

旅色LIKES メンバー

旅色LIKES旅色LIKES

メンバー

千葉旅 マユ

千葉旅千葉旅

マユ

出逢い旅 ふみこ

出逢い旅出逢い旅

ふみこ

tabiiro 旅色編集部

tabiiro

旅色編集部