篠座神社

福井県/大野市

篠座神社

シノクラジンジャ

水・山・太陽が交差する癒やしの霊場

福井県大野市の中心部に立つ天空の城「越前大野城」の城下町にひっそりと鎮座する古社。白山を開山したことで知られる泰澄大師が、717年（養老元年）に創建したと伝わる。神社の神域一帯は、古くから守られてきた湧水地。境内に湧く御霊泉は、「神様が目の病気に効く霊水を与えた」といわれ“篠座目薬”と称されている。眼病平癒の御利益は広く知られ、“癒やしの御神水”と篤い信仰を集める。また、社殿後方にそびえる飯降山（いふりやま）は、沈む太陽が山頂でひときわ輝く「ダイヤモンド飯降」の絶景でも有名。

「座（くら）」という文字は、神座（かみくら）、磐座（いわくら）など、古くから神様が降臨する場所を指して使われている。
平安時代に記された「延喜式」にも名前が載るほどの歴史を持ち、かつて県社に列せられた大野市を代表する古社。
大野藩主松平直政が社地10石を寄進。直基、成政らの安堵状も残り、歴代藩主の崇敬の篤さがうかがえる。

宮司が語る！

宮司

いのしま猪島たけおき丈意

伝統祭礼を守りながら境内で交流行事も開催。SNSで環境保全の紙芝居や里神楽のアニメやダンスの動画を発信し、伝統をわかりやすく次世代へ伝えている。

御霊泉の御神水を求めて全国から人々が訪れる

境内に湧く御霊泉は、常に清らかな水を汲むことができるよう整備しており、お持ち帰りになる方のために「御神水ボトル」も販売しております。天照大神は左目、月読命は右目からお生まれになりました。目を清めることは身についたけがれを祓う行いとなります。
御神水や神符も授与される「眼病平癒特別祈祷」

大己貴大神（おおなむちのおおかみ）と少彦名命（すくなひこなのみこと）の御神前に御神水をお供えし、眼病平癒の特別祈祷をお取次ぎしております。祈祷後は御神水のお授けと眼病平癒祈祷札・眼御守・絵馬を授与。ご家族やお連れ様の参列も可能です。要予約。
お彼岸の期間に現れる絶景「ダイヤモンド飯降」

春と秋のお彼岸には「ダイヤモンド飯降（いふり）」が見られます。参道の延長線上で社殿・山頂・太陽が一直線になり、沈む太陽が山頂でダイヤモンドのように輝く様子を、近年写真に収める方が増えています。この期間は「ひがん特別朱印」を頒布しております。

旅路に刻まれる和の印影

御霊泉をイメージした波紋の印を添えた御朱印に、春と秋のお彼岸1週間のみの「ひがん特別御朱印」や、恐竜王国福井県を象徴する「御竜印」としてアンモナイトとかけあわせた「シノクラナイト」を頒布。

七五三
お宮参り
縁結び
縁切り
金運
商売繁盛
厄除け
無病息災
安産祈願
合格祈願
交通安全
子宝
芸能
恋愛成就
五穀豊穣
家内安全
学業成就
病気平穏

開催月	行事	時間
1月1日	歳旦祭
3月	祈年祭春分の日
4月20日	宵宮祭
4月21日	春季例大祭
6月30日	夏越大祓・茅の輪くぐり
8月21日	夏季例祭
9月のみ	ひがん祭
11月21日	秋季例大祭
12月31日	除夜祭

過去の物語を辿る

由来、由緒

湧水地に鎮まる奥越前の古社

篠座（しのくら）神社は717年（養老元年）創建と伝わる古社。泰澄大師が白山登拝を思い立ち、この地に到着した時に清水が湧く所（篠座）で10日ばかり過ごされた。登拝後に再び篠座に戻られた時、大己貴命（おおなむちのみこと）の御声を聞き、影降の尊容を刻んで安置したのが始まりとされる。社名にある“座（くら）”とは、神様が降臨された場所を指す古い言葉で、平安時代の法制書「延喜式」にも社名が記載されている式内社となる。江戸時代には大野藩歴代藩主から篤い尊崇を受け、地域の産土神として大いに親しまれた。1875年（明治8年）県社に列格。境内に湧く御霊泉は「神様が目の病気に効く霊水を与えた」との伝説が残り、眼病平癒の逸話も多く“癒やしの御神水”と信仰され、“篠座目薬”と称されている。境内社に磐座神社と、旧官祭が行われた大野招魂社が鎮まる。

社殿

飯降山を拝するように鎮座する社殿

本殿は1866年（慶応2年）に改築された一間社流造。正面に千鳥破風、向拝に唐破風を備えている。改築当初の屋根は桟瓦葺き、のちに銅板葺きとなった。拝殿は1935年（昭和10年）に造営されており、唐破風付きの入母屋造、向拝には獅子・龍・鶴の彫刻が施され、渦紋や若葉を隠すほど水紋が発達した水引虹梁の絵様とともに特徴的である。1987年（昭和62年）には御鎮座1270年を記念し、本殿と拝殿の銅板葺きの屋根を葺き替えた。拝殿の社号額「篠座宮」は、大本山永平寺管主の揮毫（きごう）。2017年（平成29年）、幣殿を増改築し合祀殿を設け、秋生神社・若生子神社・西谷神社・温見白山神社・小沢白山神社を合祀した。

特徴的な授与品

「眼御守」「旅御守」「刻道守」が人気

御霊泉の御神徳にあやかった「眼御守」をはじめ、古くから身体健全・治癒の御霊験あらたかなことから「健康御守」「安産御守」「病気平癒御守」も揃う。また、泰澄大師が白山登拝の前に立ち寄り、無事白山登拝を終えて再びこの地に戻り神社を創建したという伝承から、旅の安全を祈念する「旅御守」「交通安全御守（無事カエル）」も人気。さらに、革のベルトに自分で刻印をして巡拝する「御刻印守（ごこくいんまもり）」も、オリジナルの旅のお守りになるとバイク乗りを中心に話題を集めている。加えて恐竜博物館や発掘体験ができる恐竜王国福井県ならではの御竜印（ごりゅういん）が頒布されており、篠座神社はアンモナイトをモチーフにした「シノクラナイト」がデザインされているので、ぜひいただこう。篠座神社で目を清めたら、大野市化石発掘体験センターで化石が発見できるかもしれない。