箱根の玄関口といわれる温泉地。箱根最大の温泉街があり、老舗の旅館や土産店が並び、大勢の観光客でいつもにぎわっています。
箱根湯本温泉は、738年に加賀白山の開創者泰澄の弟子・浄定坊が、当時蔓延していた疱瘡の平癒を祈願して開いたと伝わっています。江戸時代には、箱根温泉郷のうち古くから開発された「箱根七湯」のなかで唯一東海道沿いにあったため、その玄関口として栄え、明治以降、交通網の整備に伴い温泉観光地として発展しました。
東京からなら約1時間半というアクセスのよさと、箱根登山鉄道箱根湯本駅からすぐというロケーションで、箱根観光の拠点として人気。源泉数、宿泊施設数ともに箱根のなかでは最も多く、早川沿いに広がる旅館街や湯本橋付近は、湯の町情緒がいっぱいです。日帰り入浴施設も多いので、プチトリップも楽しめます。
シチュエーション別
総合評価
5.0
5.0
ここを箱根観光の拠点として、大涌谷や芦ノ湖、仙石原などへ足を延ばしましょう。
5.0
老舗旅館で贅沢な時を過ごし、情緒ある早川沿いの温泉街をそぞろ歩くのもおすすめです。
5.0
人力車で早川沿いから温泉街へと抜けてみたり、玉簾の滝まで足を延ばせば二人の時間が楽しめます。
5.0
箱根湯本から畑宿までの箱根旧街道を散策し、畑宿で箱根寄木細工の工房を見て回るコースは、おひとり様の穴場です。
5.0
レンタル着物で箱根湯本を散歩して、駅前商店街で箱根グルメやお土産探しを満喫すれば、充実した旅になるはず。
3.5
ペット用宿泊施設併設の宿は1件。ペット同伴可のカフェなどは元箱根や仙石原にありますので、車での日帰り旅がよさそうです。
こんこんと温泉が自然湧出する湯坂山の麓に広がる箱根湯本温泉。豊富な湯量を誇る温泉は、無色透明・無味無臭で肌に優しく、入浴しやすいお湯として親しまれており、冷え性・肩こり・腰痛・慢性皮膚病・慢性婦人病などに効能があります。
温泉水1kg中の溶存成分(ガス成分を除く)が1,000mg未満で、湧出時の泉温が25℃以上のものが単純温泉。やわらかな肌触りで、肌への刺激が少ないのが特徴です。このうちpH8.5以上が「アルカリ性単純温泉」で、湯上りに肌がすべすべとした感触になるため、“美肌の湯”と呼ばれています。ほぼ全国各地にありますが、代表的な温泉地には岐阜県の下呂温泉、愛媛県の道後温泉などがあります。
温泉水1kg中に溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000mg以上あり、陰イオンの主成分が塩化物イオンの泉質が塩化物泉。海水成分に似た食塩を含む無色透明の湯で、皮膚に塩分が付着して汗の蒸発を防ぐことから湯冷めしにくく、“熱の湯”や“温まりの湯”と呼ばれています。塩分の殺菌効果が、切り傷ややけど、皮膚病などに効能を発揮します。単純温泉の次に多い泉質で、静岡県の熱海温泉や兵庫県の城崎温泉などがあります。
温泉水1kg中に溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000mg以上あり、陰イオンの主成分が硫酸イオンのものが硫酸塩泉。含有成分により、「カルシウム硫酸塩泉」「ナトリウム硫酸塩泉」「マグネシウム硫酸塩泉」に分かれ、それぞれに少しずつ効能が違うのが特徴です。硫酸イオンは血管を広げ、血液の流れを良くする働きがあり、余分な皮脂を落とすので美肌効果も期待。温泉地は、群馬県の伊香保温泉や島根県の玉造温泉があります。
〒377-0102神奈川県足柄下郡箱根町湯本
箱根登山鉄道箱根湯本駅下車
小田原西ICから車で約10分
箱根湯本温泉で味わうのなら、まずは箱根の名水が育んだ蕎麦や豆腐がおすすめ。自然薯蕎麦も名物です。駅前商店街を歩けば、「元祖箱根温泉まんじゅう」や「カステラ焼 箱根まんじゅう」、「たまねぎ棒」、「塩辛コロッケ」など食べ歩きグルメが堪能できます。
箱根観光の起点として人気の箱根湯本温泉ですが、周辺にも、北条早雲の菩提寺である「早雲寺」や「玉簾の滝」、「箱根旧街道石畳」など、見どころはたくさんあります。お土産としておすすめの伝統工芸品「箱根寄木細工」は、発祥の地である畑宿で買い求めましょう。
早川沿いの散策や、箱根湯本周辺の観光もおすすめです。お土産は駅前商店街でよりどりみどり。
日帰り入浴施設も数多く、露天風呂やエステ、食事とさまざまな選択肢があるので、リピート必至です。
箱根温泉郷のなかでも宿数が一番多く、魅力的な宿ばかりなので、いろいろな宿に泊まってみたいものです。
駅前商店街での食べ歩きはメニューが充実。ここならではの箱根湯本グルメはランチで楽しみましょう。
箱根の広域観光の拠点としての滞在でも、温泉街周辺での日帰りプランでも、満足いく時間が過ごせます。