万葉集にも詠われ、江戸後期の温泉番付では「東の小結」に選ばれた古湯。数々の文人墨客に愛されてきたことでも知られています。
「万葉集」にも詠われた関東一の古湯、湯河原温泉。湯治場としてにぎわい、江戸後期の温泉番付では「東の小結」に選ばれました。夏目漱石、与謝野晶子、島崎藤村、芥川龍之介など名だたる文豪に愛されてきたことでも知られています。千歳川沿いに歴史ある温泉旅館が並ぶ温泉街は、昔懐かしい雰囲気が漂います。
都心から特急電車で1時間半ほどで、湯河原温泉の玄関口であるJR湯河原駅に着くアクセスのよさも大きな魅力のひとつです。杉板の大屋根が目をひく「湯河原駅前広場」は建築家・隈研吾氏が設計。温泉を利用した無料の「手湯」が話題となっています。海にも山にも近い立地で、レジャーや美食にも事欠きません。
シチュエーション別
総合評価
5.0
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夏は「湯河原海浜公園」の相模灘を望むプールで思い切り楽しめ、秋から冬には、みかん狩りが人気です。
5.0
湯河原温泉には、陶芸体験ができる工房がいくつもあります。夫婦でお揃いの器を作ってみるのも素敵な時間です。
5.0
湯河原ゆかりの作品を集める「町立湯河原美術館」。テラスや足湯を併設したカフェで庭園を眺めながら二人の時間を。
5.0
万葉公園にある「湯河原惣湯」で温泉に浸かったあと、テラスでコーヒーとサンドイッチとともに読書三昧の時間を。
5.0
猫が多いスポットとして、猫好きに人気の「泉公園」。猫たちがごろごろと寛ぐ姿を眺めながらのんびり過ごせます。
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ペットフレンドリーな宿が多い湯河原温泉。吉浜海岸にある「湯河原海辺公園ドッグラン」で思いっきり遊べます。
江戸後期の温泉番付で「東の小結」に選ばれた湯河原温泉は、古くから名湯として知られてきました。特に「傷の湯」としての評判が高く、人気の湯治場でした。肌ざわりがよく、刺激が少ない弱アルカリ性で、神経痛や腰痛、婦人病にも大きな効能があります。
温泉水1kg中の溶存成分(ガス成分を除く)が1,000mg未満で、湧出時の泉温が25℃以上のものが単純温泉。やわらかな肌触りで、肌への刺激が少ないのが特徴です。このうちpH8.5以上が「アルカリ性単純温泉」で、湯上りに肌がすべすべとした感触になるため、“美肌の湯”と呼ばれています。ほぼ全国各地にありますが、代表的な温泉地には岐阜県の下呂温泉、愛媛県の道後温泉などがあります。
温泉水1kg中に溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000mg以上あり、陰イオンの主成分が塩化物イオンの泉質が塩化物泉。海水成分に似た食塩を含む無色透明の湯で、皮膚に塩分が付着して汗の蒸発を防ぐことから湯冷めしにくく、“熱の湯”や“温まりの湯”と呼ばれています。塩分の殺菌効果が、切り傷ややけど、皮膚病などに効能を発揮します。単純温泉の次に多い泉質で、静岡県の熱海温泉や兵庫県の城崎温泉などがあります。
温泉水1kg中に溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000mg以上あり、陰イオンの主成分が硫酸イオンのものが硫酸塩泉。含有成分により、「カルシウム硫酸塩泉」「ナトリウム硫酸塩泉」「マグネシウム硫酸塩泉」に分かれ、それぞれに少しずつ効能が違うのが特徴です。硫酸イオンは血管を広げ、血液の流れを良くする働きがあり、余分な皮脂を落とすので美肌効果も期待。温泉地は、群馬県の伊香保温泉や島根県の玉造温泉があります。
〒377-0601神奈川県足柄下郡湯河原町宮上
JR湯河原駅からバス約10分
石橋ICから車で約20分
福浦漁港で揚がるとれたての地魚のほか、ぜひ味わってほしいのは「湯河原みかん」。温州みかんのほか、多彩な種類の柑橘類があります。そしてお土産にもぴったりな「きび餅」。⽯橋⼭の合戦に⼤敗した源頼朝が、差し入れられたきび餅で飢えをしのいだといわれています。
近代日本画の巨匠・竹内栖鳳や洋画家・安井曾太郎など湯河原ゆかりの作品を集める「町立湯河原美術館」はカフェや足湯もあり、ゆっくり過ごせます。また幕山の自然が美しい「幕山公園」も訪れたいスポット。約4000本の梅が咲きほこる「梅の宴」は湯河原の風物詩です。