ハロウィンって何?日本ではいつから?起源や由来を徹底解説!

ハロウィンって何?日本ではいつから?起源や由来を徹底解説!

行事・お祭り

2024/09/20更新

今年ももうすぐハロウィンの季節です。毎年10月になると、街はオレンジ色に染まり、31日には、仮装した子どもたちが「トリック・オア・トリート!」とにぎやかに街中を回ります。そんな、秋を代表するイベントとして今では日本でも定着したハロウィンですが、本来は一体どんな行事なのでしょうか?なぜ仮装をするのか?子どもにお菓子を配る意味とは?
今回は、ハロウィンの起源や由来、そして日本でどのように広まったのかについて、詳しく解説していきます!

ハロウィンとは何?

ハロウィン イメージ①

Photo by PIXTA

ハロウィンは、毎年10月31日に行われる、古代ケルト人(アイルランドやスコットランドを中心にヨーロッパの広い地域で居住していた民族)が起源の行事です。秋の収穫を祝い、悪霊を追い払う意味合いを持っています。
ハロウィンの夜には、あの世とこの世の境目が曖昧になると信じられていました。そのため、あの世から悪霊がやってきて、人々に災いをもたらすと恐れられていたのです。そこで人々は、悪霊を追い払うために、仮面を被ったり、魔除けの焚き火をしたり、さらには悪霊に似せた仮装をすることで、悪霊から身を守ろうとしたのです。

なぜハロウィンでお菓子をもらうの?

ハロウィン イメージ②

Photo by PIXTA

現代のハロウィンでは、子どもたちが仮装をして「トリック・オア・トリート!」と言いながら家々を回り、お菓子を集める風習が有名です。「トリック・オア・トリート」は、「お菓子をくれないといたずらするぞ!」という意味で、悪霊を追い払うための儀式の名残といわれています。お菓子をあげることで、悪霊を鎮め、災いを避けると考えられていたのです。
ハロウィンでお菓子をもらう風習には、いくつかの説があり、はっきりとしたことは分かっていません。下記にいくつかの説をご紹介します。

悪霊へのお供え物

古代ケルトでは、悪霊を鎮めるために、食べ物をお供えしていました。ハロウィンでお菓子を配る風習は、この名残であるという説があり、「お菓子をあげるから帰ってください」とお願いする目的があるようです。

ソウリング

中世ヨーロッパでは、11月1日の「万聖節」(諸聖人の日)11月2日の「万霊節」(死者の日)に、貧しい人々が家々を回り食べ物と引き換えに、亡くなった人のために祈りを捧げる「ソウリング」と呼ばれる風習がありました。ハロウィンでお菓子をもらう風習は、このソウリングが影響しているともいわれています。

昔の厄払いが由来

ケルト族が10月31日に死者のお祭りを行う理由のひとつに、悪霊が家の中に入らないよう外に作物を供え、「子どもをさらったりする悪事を防ぐ」というものがあります。現代のハロウィンで、お化けや魔女に仮装した子どもたちが「トリック・オア・トリート」と言いながらお菓子をもらうために家を回るのは、昔の厄払いが由来しているようです。

いずれにしても、ハロウィンでお菓子をもらう風習は、古代から続く悪霊払いの儀式と深く関わっていると考えられています。

ハロウィンはいつから始まった?

ハロウィンを楽しむ女性

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古代ケルトのお祭りが起源

ハロウィンの起源は、約2000年前の古代ケルト人が行っていたお祭り「サウィン祭」だとされています。
人々は、悪霊から身を守るために、仮面を被ったり、動物の毛皮を身にまとったりして、悪霊を追い払う儀式を行っていました。また、悪霊を鎮めるために、収穫した作物や家畜を生け贄として捧げていたという説もあります。

キリスト教の行事と結びついて広まる

その後、キリスト教が広まると、サウィン祭はキリスト教の諸聖人の祝日である「万聖節」(11月1日)の前夜祭と結びつけられ、「ハロウィン」と呼ばれるようになりました。「ハロウィン」という言葉は、「All Hallows' Eve」(万聖節の前夜)が短縮されたものです。
8世紀頃に、当時のローマ教皇グレゴリウス4世が、11月1日を「諸聖人の日」と定め、キリスト教の殉教者を追悼する日としたことがきっかけです。
11月1日が「諸聖人の日」(All Saints' Day または All Hallows' Day)となり、その前夜である10月31日は「All Hallows' Eve」と呼ばれるようになり、やがて「Halloween」へと変化していきました。

アメリカで現在の形に

ハロウィンは、19世紀にアイルランドやスコットランドからの移民によってアメリカへ持ち込まれ、当初は移民たちの間で行われていましたが、徐々にアメリカ社会全体に広まっていきました。19世紀後半には、ハロウィンパーティーが盛んになり、20世紀に入ると、企業がハロウィン関連の商品を販売するようになるなど、商業イベントとしての側面も強くなっていきました。
そして、20世紀後半には、映画やテレビなどの影響もあり、ハロウィンは世界的なイベントへと発展しました。

ハロウィンが日本で広まったきっかけ

日本でハロウィンが広く楽しまれるようになった背景には、いくつかの要因が考えられます。

ハロウィン 女性 イメージ

Photo by PIXTA

1. 東京ディズニーランドが仕掛けたファミリー層への浸透

日本におけるハロウィンの広がりに大きく貢献したのが、東京ディズニーランドの存在です。1997年から始まった「ハッピーハロウィーン・パンプキンパレード」は、家族連れをターゲットにしたイベントとして人気を博し、日本のハロウィン文化の定着に大きく貢献しました。特に、東京ディズニーランドが持つファミリー層への影響力は大きく、ハロウィンを地域に根付かせる牽引役となったといえるでしょう。

2. 渋谷のハロウィンパーティー

2000年代後半に入ると、渋谷のスクランブル交差点付近に、仮装した若者が集結する現象が見られるようになりました。この自然発生的なハロウィンイベントは、メディアで頻繁に取り上げられるようになり、若者文化の象徴として、日本のハロウィンのイメージを決定づけました。

※渋谷区では2023年、ハロウィン期間の渋谷駅周辺への来街自粛を呼びかけています。本年度も同様の呼びかけが行われることが予想されますので、ハロウィン目的での来街は控えましょう。

3. ハロウィン市場の拡大と商業化

スーパーやコンビニエンスストアなど、さまざまな場所でハロウィン関連商品を見かけるようになったことも、ハロウィンの一般化に拍車をかけました。特に、お菓子業界によるハロウィンキャンペーンは、消費者にとってハロウィンを身近なイベントとして印象づけることに成功しました。

これらの要因が複合的に作用することで、日本においてハロウィンは、子どもから大人まで楽しめる一大イベントとして定着していったと考えられます。

ハロウィンイベントを楽しもう!

ハロウィンは、大人も子どもも楽しめるイベントです。仮装して街を歩いたり、パーティーに参加したりなど、楽しみ方はさまざまです。
近年では、各地でハロウィンイベントが開催され、多くの人でにぎわっています。特に、池袋で開催される大規模なコスプレフェスや、有名ホテルでのアフタヌーンティーなどが人気を集めています。下記記事では、今年のハロウィンを満喫できる関東のイベントをご紹介していますので、東京近郊でハロウィンイベントをお探しの方はぜひチェックしてみてください

まとめ

ハロウィンの発祥は、古代ケルトのお祭り「サウィン祭」が起源といわれています。その後、キリスト教の行事と結びつき、アメリカで現在の形へと発展しました。
日本では、近年になってハロウィンが広く知られるようになり、秋の風物詩として定着しつつあります。そして、今年のハロウィンもおでかけにぴったりなイベントが各地で多数開催されます。この秋は、素敵な思い出をつくりにハロウィンイベントへおでかけしてみてはいかがでしょうか。

旅色編集部 なかやま

参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。

記事企画・監修:旅色編集部 なかやま

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