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奈良の秋は、紅葉に彩られた歴史的な景観が魅力的です。古都の静けさの中で、色とりどりの葉が織り成す絶景は、多くの観光客を魅了し続けています。奈良公園を始め、数々の古寺や雄大な自然が紅葉に彩られる秋をお楽しみください。本記事では、奈良のおすすめ紅葉スポットから、18選を見頃時期と合わせてご紹介します。本記事を参考にして、歴史と自然が織り成す古都の美しさを堪能してみてくださいね。
この記事の目次
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奈良の紅葉は、一般的に10月下旬から12月上旬にかけてが見頃です。 高原地域や山間部では、10月中旬から紅葉が始まり、11月上旬から中旬にかけて見頃を迎えます。低地や市街地の紅葉は遅く、11月中旬から12月上旬にかけてが見頃のピークです。 紅葉の終わりは、地域や標高によって違いはありますが、多くのスポットで12月上旬から中旬頃までに落葉が進みます。
奈良公園は、奈良市街の東一帯に広がる、紅葉の名所として知られる公園です。公園内の主な紅葉スポットには、東大寺大仏殿周辺、興福寺五重塔、春日大社などがあります。紅葉は、例年11月下旬から12月上旬にかけて、イロハカエデが盛りを迎えます。サクラ、モミジ、イチョウなどが重なり合う紅葉を、心ゆくまで楽しめるスポットです。
奈良公園
春日大社(かすがたいしゃ)は、奈良公園に隣接する神山 御蓋山(みかさやま)の中腹にある世界遺産の神社です。名物である紅葉は、通称ドーム型モミジとも呼ばれています。センダンの幹を取り囲み、 樹形の裏側までドームの形で赤く色づく様子は、奈良を訪れたら一度は見ておきたい光景です。見頃は例年11月中旬からなので、歴史的建造物と紅葉が織り成す美しい景観を堪能してみてください。
春日大社
東大寺(とうだいじ)は、奈良時代に創建された歴史ある寺院です。紅葉スポットとして有名な大仏池周辺では、大仏殿を借景にイチョウやカエデなどが鮮やかに彩られている光景を楽しめます。見頃は例年10月下旬から12月上旬なので、東大寺境内にある東塔跡園地も、合わせて訪れてみましょう。創建当初にあった東塔の跡地で、大きなイチョウの木が辺り一面を黄色く染める光景は圧巻です。
東大寺
正暦寺(しょうりゃくじ)は、992(正暦3)年に創建された、奈良市東南の山間にある寺院です。緑の木々に黄色や赤の紅葉が加わり、山全体が錦のように華やかに彩られる様子から、「錦の里」と称されてきました。山内には、約3000本以上のカエデがあり、例年11月に入ると次々に紅葉し始めます。福寿院から見渡す庭の景色も、秋の絶景として親しまれています。
正暦寺
依水園(いすいえん)は、大仏殿で有名な東大寺と興福寺の間にありながら、周囲の喧騒から離れた静かな日本庭園です。敷地内には、前園と後園の二つの異なる庭園があります。江戸時代前期に作られた前園には、鮮やかに色づいたイロハモミジが迫るように佇んでおり、明治時代に築かれた後園では、美しく色づいたドウダンツツジやイロハモミジが池に映り込んでいます。例年の紅葉の見頃は、11月中旬から下旬です。
依水園
浮見堂(うきみどう)は、奈良公園の鷺池(さぎいけ)に浮かぶ檜皮葺き(ひわだぶき)の東屋です。六角堂の東屋が水面に写る姿が美しく、水辺の憩いの場になっています。周辺にはたくさんの紅葉が立ち並んでおり、池に映り込む色鮮やかな光景を堪能できます。紅葉の見頃は、例年10月下旬から12月上旬なので、鹿と池に映り込む浮見堂と紅葉のコラボレーションを、写真に収めてみてはいかがでしょうか。
橿原神宮(かしはらじんぐう)は、畝傍山(うねびやま)のふもとに、日本の初代天皇である神武天皇と、その皇后を祀っている神社です。紅葉が見頃になる11月上旬から12月上旬になると、境内にあるモミジが真っ赤に色づき、秋の風情を演出します。境内の深田池のほとりには、冬に咲く寒桜が咲くので、紅葉とサクラのコラボレーションも楽しめるでしょう。
橿原神宮
吉野山(よしのやま)は、金峯山寺(きんぷせんじ)や吉水神社(よしみずじんじゃ)などの歴史的な寺社が点在している修験道の霊場です。秋の吉野山は燃えるような赤、黄、橙色に染まり、山全体が美しい紅葉に覆われます。特に、ロープウェイから見るライトアップは絶景です。紅葉の見頃は、例年11月下旬から12月上旬となっています。
吉野山
大台ヶ原(おおだいがはら)は、日出ヶ岳(ひでがたけ)を最高峰に仰ぎ見る台地上の山地で、雄大な渓谷美を楽しめるスポットです。展望台からは周囲が360度見渡せ、10月中旬から下旬の紅葉の時期には、あかね色に染まったシロヤシオの群生が正木峠方向に見えます。特に大蛇嵓(だいじゃぐら)からの眺めは素晴らしく、大峰山脈の深い緑と紅葉のコントラストが見事です。
大台ヶ原山
みたらい渓谷は、吉野郡天川村に位置する美しい渓谷で、豊かな自然景観が魅力です。滝を上から眺められる吊り橋があり、ダイナミックな渓谷美が見どころです。11月上旬から中旬の頃には、山頂から錦秋に染まる全山紅葉を楽しめます。種類は、イロハモミジ、イタヤカエデ、オオモミジなどで、紅葉期間中はもみじまつりも開催されます。
みたらい渓谷
奈良県桜井市の長谷寺(はせでら)は、真言宗豊山派の総本山として知られています。この寺院は、花の御寺(はなのみてら)としても有名で、年間を通じて多くの花が咲き乱れます。特に、春のしだれ桜や、11月中旬から12月上旬にかけての秋の紅葉が見どころです。境内から眺めるモミジやカエデなどの紅葉は色とりどりで、見るものを圧倒します。飛鳥時代から続く長谷寺の紅葉を楽しんでみてください。
長谷寺
談山神社(たんざんじんじゃ)は、藤原鎌足を弔うために建立された神社で、十三重塔などの重要文化財が数多く点在しています。境内にはサクラとカエデが多く、春はサクラ、秋には紅葉と、季節ごとに移り変わる景色を堪能できるのが特徴です。特に、秋は建造物と紅葉のコントラストが美しいので、深い歴史を山々の自然とともに味わってみましょう。約3000本のカエデやモミジが赤や黄、オレンジに染まる紅葉は絶景です。モミジの見頃は、例年11月中旬から12月上旬です。
談山神社
室生寺(むろうじ)は、真言宗室生寺派の大本山です。多くの寺院が女性の立ち入りを許さなかった時代にも、女性を受け入れてきたことから「女人高野」として広く親しまれてきました。11月中旬から12月上旬になると、太鼓橋から本堂までの参道が色鮮やかなモミジに彩られます。また、例年11月の土日祝日に壮大なライトアップイベントが行われます。幻想的な夜の紅葉を体験できる貴重なスポットです。
室生寺
県立竜田公園(たつたこうえん)は、斑鳩町(いかるがちょう)の南西部に位置し、竜田川沿いに約2kmにも及ぶ都市公園です。かつて、在原業平(ありわらのなりひら)が和歌にも詠ったほどのモミジの名所として有名で、見頃は11月中旬から12月上旬です。竜田川の両岸は、モミジとサクラを中心に植栽されており、春には三室山のサクラ、初夏には新緑、秋には紅葉と、四季を通じて自然を楽しめます。
県立竜田公園
壷寺阪(つぼさかでら)は、奈良盆地を見渡せる壷阪の山に位置する寺院です。秋になると境内のモミジや周囲の山々が色づき、鮮やかな風景が広がります。見頃は、例年11月中旬から12月上旬です。また、この時期の壷寺阪では例年壮大なライトアップが開催されます。紅葉に包まれた大石仏が、夜空に照らし出される光景を楽しんでみてはいかがでしょうか。
奥香落渓(おくこおちだに)は、曽爾村(そにむら)の落合から長野までの間の青蓮寺川(しょうれんじがわ)沿いの渓谷の総称です。川の両側に連なる奇岩が特徴で、なかでも幅約700メートル、高さ約200メートルの絶壁を誇る小太郎岩は圧巻です。11月上旬から下旬の紅葉の季節になると、モミジが小太郎岩を覆い尽くし、美しい渓谷美が誕生します。自然のパワーを実感したい方にぴったりのスポットです。
奥香落渓
屏風岩公苑(びょうぶいわこうえん)は、曽爾村(そにむら)にある国指定天然記念物の観光スポットです。高さ約200mの柱状節理の岩壁が約2kmにわたって続く壮大な景観が特徴で、四季折々の美しさを楽しめます。紅葉シーズンの11月上旬から中旬は、岩壁と紅葉のコントラストが圧巻です。入場は無料で24時間利用可能ですが、春と秋のシーズンは駐車場が有料となります。自然の造形美と季節の彩りが織り成す絶景スポットを堪能してみてください。
屏風岩公苑
岡寺(おかでら)は、西国三十三所巡礼の第七番札所である日本最初の厄除け霊場です。正式には「龍蓋寺(りゅうがいじ)」と称されますが、地名からくる岡寺の呼び名で親しまれています。秋の岡寺の見どころは、三重宝塔の周辺や本堂の奥、奥の院から境内をぐるりと一周できる岡寺参道です。例年11月下旬になると、一斉に紅葉したモミジがトンネルの様になり、訪れる人を楽しませます。
岡寺
本記事では、奈良のおすすめ紅葉スポットから、18選を見頃時期と合わせてご紹介しました。奈良は有名な東大寺や春日大社から、隠れた穴場スポットまで、美しい紅葉の名所が数多く点在しています。長い伝統を誇る神社仏閣や、営々と続いてきた大自然には、その歴史と同じだけの季節があります。本記事を参考に、歴史と自然が織り成す秋の風景を、奈良観光で体験してみてくださいね。
参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。
記事企画・監修:旅色編集部 おおもり
ライター:鴇田道夫(ロゴスキ)
奈良公園
近鉄奈良線近鉄奈良駅から徒歩5分
春日大社
[電車]近鉄奈良駅より徒歩約25分 [バス]春日大社本殿バス停より徒歩すぐ、春日大社表参道バス停より徒歩約10分
東大寺
[電車]近鉄奈良駅より徒歩約20分 [バス]東大寺大仏殿・春日大社前バス停より徒歩約5分、大仏殿前駐車場バス停より徒歩すぐ
正暦寺
正暦寺は奈良市南東部の山間にあり、バスや電車など公共機関の便の多少悪いところにございます。 普段はお車もしくはタクシーでのご来山をお勧めいたします。 ※秋の紅葉シーズン(11月中旬~12月初旬)は、JR近鉄奈良駅から正暦寺行臨時バスが出ます。
依水園
近鉄奈良駅から徒歩約15分
浮見堂
JR奈良駅 近鉄奈良駅 市内循環バス「春日大社表参道」下車 徒歩5分
橿原神宮
橿原神宮前駅より徒歩約10分
吉野山
近鉄吉野線吉野駅から吉野山ロープウェイで3分、吉野山駅下車すぐ
大台ヶ原山
近鉄吉野線大和上市駅から奈良交通大台ヶ原行きバスで1時間45分、終点下車すぐ
みたらい渓谷
近鉄吉野線下市口駅から奈良交通洞川温泉行きまたは中庵住行きバスで1時間、天川川合下車、徒歩45分
長谷寺
[車]大阪方面から:西名阪自動車道を天理インターで降り、国道169号線を桜井方面へ桜井市内で国道165号線へ左折(東進)初瀬西の信号を左折し門前町へ 名古屋方面から:名阪国道を針インターで下り、国道369号線を榛原・桜井方面へ榛原で国道165号線を右折(西進)初瀬西の信号を右折し門前町へ [電車]近鉄大阪線長谷寺駅より徒歩約15分 [バス]長谷寺参道口バス停より徒歩約10分
談山神社
[車] 談山神社までそれぞれ ・南阪奈道路葛城ICから約20㎞ ・西名阪自動車道郡山ICから約25㎞ ・西名阪自動車道天理ICから約29㎞ ・名阪国道針IC から約26㎞ [電車] 近鉄/JR 桜井駅 奈良交通(バス) 桜井駅(南口)~聖林寺~談山神社 (所要時間 約25分) 終点下車から徒歩で約3分 ※交通渋滞等により「多武峯」止めになる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
室生寺
奈良交通バス「室生口大野駅」~「室生寺前」 室生寺前バス停下車 徒歩約5分 所要時間 約14分
県立竜田公園
[バス]竜田大橋バス停より徒歩すぐ [車]西名阪自動車道法隆寺インターチェンジより車約10分
壷阪寺
奥香落渓
近鉄大阪線名張駅から三重交通山粕西行きバスで30分、小太郎岩下車すぐ
屏風岩公苑
[車]大阪方面からお越しの場合:名阪国道を経て「針インター」より国道369号経由で車約2時間 名古屋からお越しの場合:「上野インター」より国道368号経由で車約2時間40分
岡寺
近鉄 橿原神宮前駅 東口より奈良交通バス「岡寺前」下車、徒歩約10分