「“美”について知る・食べる・使う・動く」とビューティケアが施設内で全て完結できるので、観光スポットとして訪れるだけではもったいないなと感じるほど魅力的な施設でした。
2年前まで横浜に住んでいた私としては、ここが横浜に住んでいる・働いている人たちの生活の一部となって、気軽に立ち寄れる施設として、世の中に認知されればいいなと思います。
子どもから大人まですべての人が楽しめるので、ぜひみなさんも足を運んでみてください!
2023/11/09
今回は、以前から気になっていた横浜(みなとみらい)にある資生堂グローバルイノベーションセンター「S/PARK(エスパーク)」に行ってきました。
こちらの施設は、資生堂の最先端の研究を行っている場所で、1Fと2Fは“美のひらめきと出会う場所”をテーマとし、食事の「S/PARK Cafe」、コスメの「S/PARK Beauty Bar」、歴史の「S/PARK Museum」、運動の「S/PARK Studio」の4つのブースで構成されています。
ここでは、その中で特に印象に残ったポイントを紹介していきますので、訪れた際にはぜひチェックしてみてください!
この記事の目次
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「S/PARK」はみなとみらい線「新高島」駅 の2番出口を出てすぐの場所にあるので、アクセスが良いところも魅力のひとつ。資生堂の研究員さんたちが働いている「資生堂グローバルイノベーションセンター」の1、2階部分が一般解放されていて、誰でも気軽に入館できます。
来館者と研究員が交流するイメージは、「付箋」をモチーフに表現されています。「こんなところにも!?」というような場所にも紙のデザインが取り入れられていて、遊び心を感じました。
来場の際にはぜひ探してみてください。
「S/PARK」では、来館者と研究員さんが気軽にコミュニケーションをとることで“美のひらめき”を感じ、またそのひらめきが未来の新しい製品づくりにつながっていくことを目指しています。気になるところや興味があるブースでは、積極的に会話をしてみるといいかもです。
1階のエントランスから入ってすぐのところにあるのがカフェ「S/PARK Cafe(エスパーク カフェ)」です。
メニュー開発は資生堂パーラーで経験を積んだシェフが手がけています。一つひとつの食材や調理方法、盛り付け方などにこだわりを感じました。資生堂パーラーで食べるランチやケーキより、リーズナブルな値段で味わうことができるので、普段使いできるところもポイントが高かったです。
季節に合わせて食事もケーキも種類が入れ替わるため、気分や体調に合わせていろいろと試すことができる点もよいなと思いました。
ケーキの色が外の景色とよく合います。今回は季節限定のムースをいただきました。酸味と甘味のバランスが丁度よく上品なお味でした。大きな窓からやさしい自然光が入ってきて、優雅な時間を過ごせる空間です。
「S/PARK Cafe」では“野菜中心の”という意味の“ベジセントリック”をコンセプトにされています。今回は、種類豊富なデリから3種類選べるヘルシーなランチセットと季節限定のムースをいただきました。嗅覚と味覚をはたらかせ、食材のおいしさをじっくりと感じながら味わうことができ、大満足でした!
9〜11時くらいは人が少なめです。朝の出勤前にコーヒーを買いに寄ったり、テレワークの方などが仕事したりするには、気分転換になってよい空間だなと思いました。
お近くの方はぜひ一度試してみてください。
正直、施設を訪れる前は一番興味がないゾーンかなと思いましたが、実際行ってみたらハマってしまい、気がついたら結構な時間、遊んでしまいました。
2階のフロアが「S/PARK Museum(エスパーク ミュージアム)」になっていて、「SCIENCE × ART」「LIFE OF BEAUTY」「INNOVATIONS IN BEAUTY 」「FUTURE」と4つのゾーンからで構成されています。
よくある資料館とは違い、資生堂の歴史をただ文字や映像で見せられるのではなく、「美」にまつわるさまざまな問いを投げかけられます。その答えを探すように1一つ1ひとつブースを回っていくので、飽きることなく最後まで回ることができました。
また、このミュージアムで最も感動したのは、来館者が五感を使って体験できるブースがたくさんあるところです。自分で体感しながら化粧品の知識が身についていく感覚は斬新で、久しぶりに知的好奇心が刺激されました。
科学は何となく難しいイメージが先行して縁遠くなっていましたが、いつも使っている化粧品と密接に関わっている分野なんだということを改めて知ることができ、とても有意義な時間を過ごせました。
以下で特に気に入ったブースを紹介します!
「Q:色にはどんな意味があるの?」という問いかけから始まり、赤、白、黒、金、銀の5種類に商品を色分けしています。赤なら情熱やエネルギー、白なら清潔感や美白、銀なら洗練さやテクノロジーなど、化粧品のもつ効能から最適な色を選んで容器は作られています。こうしたところに、資生堂のブランドイメージが常に保持できている秘けつがあるのだなと思いました。
実際に手を動かして効果を知ることのできるスペース。
写真は香りを調合する体験ブースです。香料を組み合わせていつも使っている化粧水の香りを作り出そうとするのですが、知識がないとどの種類をどのくらい混ぜたらいいのかまったくわからず……。
細かい調整を繰り返して、ベストな香りを作っている研究員さんたちの努力を改めて感じました。
洗顔/スキンケア/サンケア/ファンデーション/メイクアップ/香りの6つのカテゴリーを通して、一般的な理科の原理原則と、それらが化粧品にどう応用されているかを実験や映像を交えて体感できます。毎回同じ結果にならないブースもあり、何度も訪れたくなるような仕掛けがされているのは、さすが資生堂だなと実感。また、化粧品に興味のない子どもたちでも体験自体を楽しめるように設計されているので、自由研究の参考にしたり、子連れで遊びに来たりするのもアリだなと思いました。
「キレイはカラダでつくられる」をコンセプトにしたこのフロアでは、資生堂の研究員さんが独自に開発したエクササイズやランニングプログラムを受けることができます。1プログラム2,500円で、ロッカーやシャワーも使えます。シューズ、タオル、ウェアのレンタルも可能(別途料金)なので、手ぶらで気軽に行けるところも良いなと思いました。
資生堂のオリジナルエクササイズメニューで使用するゴムバンドを紹介していただきました。姿勢を正したりカラダの歪みを直したりするときに使用するそうです。実際に使ってみたら、腰がきれいに立って気持ちが良かったです。
靴は、「On」というスイスの人気ブランドのランニングシューズが借りられます。試しに借りて、トレーニングしてみてから購入を検討できるところも嬉しいサービスです。
更衣室に入ると、とても心地よいアロマの香りに包まれます。 更衣室専用に香料研究をしている研究員さんが調香したオリジナルの香りだそうです。ここにも資生堂のこだわりポイントを感じました。
ほかのジムとの最大の差別化は、資生堂ブランドのアメニティが使い放題なところ!
高価でなかなか手が出せない美容液や新商品などを試すことができるので、ジムでカラダを整え、更衣室でお肌を整えて帰れるのも資生堂ならではのスタジオだといえます。
ロッカーやシャワールームも見学させてもらいました。
全体的に、コンパクトではありますが清潔感があり使い勝手が良さそうでした。一つひとつのロッカーの中にコンセントが付いているのが現代人にとってはありがたいです。
特別に男性の更衣室にも入らせていただきました。設置しているアメニティも、男女で適したものが選定されていて、管理が徹底しているなと思いました。
「お客さまと一緒に“私にぴったりのきれい”を科学し、カタチにしていく場」をコンセプトとしている「S/PARK Beauty Bar(エスパーク ビューティーバー)」。実際に化粧品を開発している研究員さんがお客さんの肌質を解析して、その人に合ったオリジナルのコスメをつくってくれるというサービスです。
料金:¥13,200(税込)
※肌の解析やカウンセリングと化粧水170mL、乳液130mL、美容箋、お試し用コットン8枚、送料を含む
所要時間:約120分
実施日:平日14:30-~16:30 (土・日曜日・祝日除く)
今回は予約が取れなかったので実際につくってもらうことができませんでしたが、近いうちにタイミングを見つけて行ってみるつもりです。
認可を受けた、資生堂の中では世界で一番小さい工場。ここでマイコスメを製造します。
自分の好きな香りやテクスチャーを選べる他、ラベルデザインも定番柄から季節限定デザインなど、たくさんあって選ぶだけでも楽しそう。
この特別サービスのほかにも、資生堂の商品を無料で自由に試すことができます。
資生堂のなかでもドラックストアなどでよく見かける商品から、デパートでしか見ない貴重なハイブランドシリーズまで、さまざまなコスメが並んでいました。男性用のコスメもしっかりラインナップされていました。
今回は、美容部員さんにお肌の悩みを相談しながら、おすすめのスキンケアを選んでいただきました。こちらでは、商品を購入することはできません。なので、こんなにいろいろ聞いてもらったり使わせてもらったりしたから購入しないと悪いかな……など、ショップでよくある罪悪感を持つことなくどんどん試して自分好みのものを探していけるのは嬉しいポイントでした。
普段から資生堂さんのコスメをよく使ってはいましたが、今回、いろいろなコンセプトに触れ、実際にブースを体験したことで、資生堂さんの歴史や商品に込める思いをより深く知ることができました。
知識が増えると、今までとはまた違う角度からコスメが好きになります。
「“美”について知る・食べる・使う・動く」とビューティケアが施設内で全て完結できるので、観光スポットとして訪れるだけではもったいないなと感じるほど魅力的な施設でした。
2年前まで横浜に住んでいた私としては、ここが横浜に住んでいる・働いている人たちの生活の一部となって、気軽に立ち寄れる施設として、世の中に認知されればいいなと思います。
子どもから大人まですべての人が楽しめるので、ぜひみなさんも足を運んでみてください!
資生堂グローバルイノベーションセンター(S/PARK)