伊豆・箱根で美術館巡りを楽しむ旅行プラン9選!自然やグルメ、温泉も

更新日:2025/09/30

伊豆・箱根で美術館巡りを楽しむ旅行プラン9選!自然やグルメ、温泉も

東京都心から小田急ロマンスカーで約1時間半と、アクセスしやすい観光地・箱根。箱根といえば温泉のイメージが強いですが、実は数多くの芸術に触れられるアートスポットでもあります。昔から保養地として栄え、多くの観光客が訪れるこの地は、美術館を建てるにはぴったりの場所。企業や財団が自身のコレクションを展示する場としても選びやすかったことから、多くの美術館が誕生しました。この記事では、箱根観光を楽しみながら素敵なアートに出合える8つの旅行プランをご紹介します。

箱根の美術館巡りはアート以上の魅力が満載!

箱根にある美術館の魅力は、なんといっても周囲の環境の良さにあります。自然豊かな土地柄、森の中や湖畔といったロケーションに恵まれ、美しい庭園を持つ施設も多数。アート鑑賞と自然散策の両方を楽しめるのは、箱根の美術館ならではの特権です。館内に絶景が広がるカフェが併設されていることも多いですよ。加えて、宿泊する場合は温泉宿を選択できるというのも嬉しいポイント。複数の美術館を回るとなると体力を消耗してしまいますが、良質な温泉で疲れを癒やせるのはたまりません。芸術の世界を味わうだけにとどまらない楽しみが、箱根には待っていますよ。

① 【箱根:ポーラ美術館・箱根ガラスの森美術館】展示作品だけじゃない。佇まいさえ美しい美術館

まずご紹介するのは、箱根を日帰りで楽しむプランから。化粧品メーカー「POLA」の2代目社長によって収集された美術品を展示する「ポーラ美術館」は、西洋美術を中心に鑑賞できる美術館。特に、印象派画家の絵画コレクション数は日本最大級です。モネやルノワール、ゴッホといった巨匠たちの作品を心ゆくまで堪能できます。西洋美術以外にも、草間彌生など近代作家の作品も多数収蔵。ここに来れば、国内外の名作を一度に楽しめますよ。また、美術館自体が美しいガラス張りのため周囲の森の中に溶け込み、建物自体もアートのよう。訪れた際には、ぜひ美術館が佇む姿にも注目してください。箱根登山電車の強羅駅から無料送迎バスが1日13便、約30分間隔で運行しているので、アクセスにはそちらを利用するのがおすすめ。

「箱根茶寮 深山」で手打ちそばの昼食を済ませたあとに向かうのは「箱根ガラスの森美術館」。こちらはヴェネチアン・グラス作品を専門に展示する美術館です。ヴェネチアン・グラスとは、イタリアのヴェネチアで生まれたガラス工芸品のこと。繊細で華やかな見た目から、15世紀から18世紀にかけて、多くのヨーロッパ貴族たちがその美しさの虜となりました。展示されている作品のなかには、中世から残る歴史的に貴重な作品のほか、現代作家による斬新なガラスアートも楽しめます。また、敷地内の庭園も見どころのひとつ。池のそばにある「光の回廊」には丁寧にカッティングされた約16万粒のクリスタルガラスが使用され、太陽の光を受けて虹色に光り輝き、来場者を魅了します。よく見ると、池のなかほどに佇む樹木も枝葉がガラス製になっていますよ。散策して、そのほかのガラスアートも探してみてくださいね。

② 【箱根:岡田美術館】迫力ある壁画に圧倒! アジアの芸術を愛でる美術館

続いては、温泉宿に泊まりつつ美術館巡りを楽しむプランをご紹介します。最初に訪れる「岡田美術館」は、平成25(2013)年にオープンした私立美術館。収蔵されているコレクションは、日本画および中国や韓国など東アジアの美術品が中心です。鑑賞できる作品は常時約400点以上。美術品の多さに圧倒されてしまいますが、それらを展示する美術館自体の広さにもきっと驚かされるはず。建物は5階まであり、作品は各フロアごとに時代や地域で分けて展示されています。ゆとりのある空間のなか、心ゆくまでじっくりと鑑賞できますよ。

ここでぜひ鑑賞してほしいのが、美術館正面の壁に描かれた大壁画「風・刻(かぜ・とき)」です。国宝の「風神雷神図屏風」を元に日本画家の福井江太郎(ふくいこうたろう)が創り上げた作品で、その迫力はガラス越しでもひしひしと伝わってきます。向かいには源泉掛け流しの足湯に浸かりながらドリンクを楽しめる足湯カフェを用意。温泉と飲み物に癒されつつ、巨大な壁画を眺めてみてください。また、敷地内には自然との調和を重視して設計された庭園もあります。季節によって見られる植物も変わり、庭園を散策するだけでも満足感がありますよ。「岡田美術館」を満喫したあとは、宿泊先の「箱根湯の花プリンスホテル」で温泉を満喫。2日目は「ポーラ美術館」を訪れ、2日間で和と洋、異なる美術の世界を堪能しましょう。

③ 【箱根:彫刻の森美術館・箱根美術館】彫刻&陶磁器の世界へ誘う美術館を訪問

令和6(2024)年にオープンした温泉付きコンドミニアムに泊まるプランからご紹介するのは、2カ所の美術館。昭和44(1969)年に開館した「彫刻の森美術館」は、日本初の彫刻のための野外美術館です。所蔵数は約2,000点で、野外彫刻は約7万平米ある広大な敷地内に約120点が点在しています。野外彫刻の魅力は、作品そのものだけでなく周りの風景も含めて芸術になっている点。季節や時間によって背景は移り変わっていくので、常に新鮮な気持ちで鑑賞できます。ステンドグラスが美しい「幸せをよぶシンフォニー彫刻」は、SNSでも人気の作品。螺旋階段を上まで登りながら、太陽の光に輝くステンドグラスのきらめきを楽しんでください。

2日目に訪れる「箱根美術館」は、昭和27(1952)年に開館した箱根で最も歴史の長い美術館。縄文土器から瀬戸・常滑(とこなめ)・越前・丹波・備前・信楽(しがらき)の六古窯まで、日本の陶磁器をメインに展示しています。江戸時代の茶道具なども展示され、日本の陶芸文化とともに茶の湯文化にも触れられるのが魅力です。敷地内には国の名勝に指定された約700坪の庭園「神仙郷(しんせんきょう)」があり、約130種類の苔と200本以上の紅葉によって造られる幽玄美が見事。秋の紅葉シーズンは特に美しい光景が楽しめます。この苔庭を眺めながら抹茶とお菓子を味わえる、茶室「真和亭」でのお茶もおすすめです。

④ 【箱根:成川美術館】未来の重要美術品を鑑賞できる美術館

続いては、1泊2日で芦ノ湖畔周辺をメインに旅するプランをご紹介。1日目は早々に宿泊ホテルへ到着。カフェやスパで優雅な時間を過ごします。2日目は昭和63(1988)年に開館した「成川美術館」へ。戦後以降の現代日本画が約4,000点収蔵されている美術館で、コレクションはすべて創設者の成川實(なるかわみのる)氏が個人で集めたものです。まだまだ歴史の浅い現代日本画の発展とその魅力を伝えるために建てられたこの美術館は、今は無名でも将来有望な作家の作品も積極的に収集しています。展示されている作品のなかには、この先の未来で重要美術品になるものがあるかもしれません。今のうちに鑑賞しておくのも良いかもしれませんね。

展示作品は年3回展示替え行われ、作品が入れ替わります。そのため、一度来たことがある人も新鮮な気持ちで鑑賞することができますよ。「日本画はあまり馴染みがなくて……」という人も、たくさんの展示作のなかからきっとお気に入りが見つかるはず。牡丹の花を見つめる猫の姿を描いた加山又造の「猫」は、開館当初から人気の作品。ぜひ鑑賞してみてください。疲れたときはティーラウンジ「季節風」でひと休み。貴重な美術工芸品の器でお茶を楽しみながら、芦ノ湖の絶景をゆっくりと堪能できます。

⑤ 【湯河原:町立湯河原美術館】迷宮のような美術館で芸術鑑賞してみない?

神奈川県で温泉といえば箱根というイメージがありますが、箱根の南に隣接する湯河原も神奈川県屈指の温泉地です。そんな湯河原を母娘でのんびり旅するプランからは「町立湯河原美術館」をご紹介します。平成10(1998)年に、明治創業の老舗旅館を改装して誕生したこの美術館は、平成18(2006)年のリニューアルで今の名称に改名されました。竹内栖鳳(たけうちせいほう)や安井曾太郎(やすいそうたろう)など、湯河原町に縁のある作家の作品を中心に展示していて、土地の歴史や文化も感じながら鑑賞できます。館内には段差や階段が多く、ちょっとした迷路のよう。これは、増改築を繰り返したためで、そういった元旅館の名残が見られるのも、この美術館ならではの魅力です。

併設の「平松礼二館」では、同美術館の名誉館長を務める現代日本画家・平松礼二の作品を間近で鑑賞できます。彼のアトリエや資料室も公開されていて、制作途中の作品を垣間見ることも可能。美術鑑賞のあとは美しい日本庭園を散策したり、足湯付きのオープンカフェでひと休みしたりするのも良いですね。緑に囲まれた癒やしの空間で、心ゆくまで芸術の世界に浸ってみてはいかがでしょうか?

⑥ 【箱根:箱根ラリック美術館】めくるめくラリックの耽美な世界を堪能

とにかくたくさんの美術館を巡りたい人は、このプランがおすすめ。「箱根ラリック美術館」と、先述した「箱根ガラスの森美術館」や「ポーラ美術館」の3館を訪れるボリュームたっぷりのプランです。最初に訪れる「箱根ラリック美術館」は、平成17(2005)年に開館。19世紀から20世紀にかけて活躍した、宝飾・ガラス工芸家のルネ・ラリックの作品を展示しています。所蔵しているコレクションは約1,500点あり、そのうちの約230点を鑑賞することができますよ。宝飾職人からガラス工芸家に転身するきっかけとなった香水瓶をはじめ、展示されているジュエリーやガラス作品は、どれもうっとりしてしまうほど美しいものばかり。思わず欲しくなってしまいます。また、エントランスや天井など室内装飾にもラリックの作品が使用され、優美なアール・デコの世界に浸りながら鑑賞できるのもポイント

美術館のエントランス付近では、ガラスの展示室に飾られた赤いクラシックカーが来場者を出迎えてくれます。ボンネットには、ラリックがデザインしたガラス製のカーマスコットが取り付けられているので注目です。また、彼が装飾を手がけたオリエント急行の車両が特別展示されているのでお見逃しなく! これは、実際にパリと南フランスをつなぐ「コート・ダジュール急行」として使用されていた本物の車両。現在では、単なる展示だけでなくサロンカーとして活用され、車内でティータイムを楽しめます。華麗に装飾された車内で、お茶とスイーツを味わう至福のひと時をぜひ体験してみてください。

⑦ 【西伊豆:黄金崎クリスタルパーク】ペットと一緒に鑑賞OK。輝くガラスの世界を満喫

温泉といえば伊豆も有名ですよね。次にご紹介するのは、ペットと一緒に静岡県の西伊豆・中伊豆をめぐる旅行プラン。夜は愛犬と一緒に泊まれる温泉宿「愛犬と楽しむ本格会席と源泉の湯 伊豆修善寺 絆+」で、源泉掛け流しの温泉を楽しめます。チェックインの時間までは観光を堪能。「黄金崎クリスタルパーク」は、ペット同伴で入場できるめずらしいガラスミュージアムです。国内外の現代ガラス作家による、約40点の作品を鑑賞することができます。人気の「ミラクルクリスタルワールド」では、さまざまな模様を映し出す万華鏡の世界を体験。光とガラスが作り出す、きらびやかな光景に魅了されます。

時間に余裕があれば、体験工房で自分だけのオリジナルガラス作品を作ってみてはいかが? 万華鏡やブレスレットなど、体験メニューが豊富ですよ。特に人気のメニューはサンドブラスト。ガラスに砂を吹きつけて模様を描いていく加工手法のことで、約7割の人がこの体験を選択するのだそう。最後はショップでショッピングをどうぞ。地元で活動するガラス作家の作品や特産品の「かも風鈴」などが購入できます。西伊豆は、ガラスの原料となる珪石(けいせき)の産地として知られる場所。ずらりと並ぶガラス作品たちは、まさに“ここならでは”のお土産です。自宅に置いておけば、いつでも旅の思い出を蘇らせてくれますよ。

⑧ 【熱海:MOA 美術館】歌川広重に葛飾北斎も。誰もが知っている有名作品を鑑賞

最後はバリアフリーのスポットを中心に巡る旅行プランからご紹介。訪れる温泉地は、保養地として昔から人気の高い熱海です。熱海市の高台に佇む「MOA美術館」は、日本やアジアの東洋美術を中心としたコレクションを収蔵している美術館。尾形光琳による国宝の「紅白梅図屏風」など、重要文化財や重要美術品も数多く展示されています。コレクションのなかには、歌川広重の「東海道五十三次 庄野(保永堂版)」や葛飾北斎の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」といった、歴史の教科書で見るような有名作品も! 貴重な作品を目の前で鑑賞できる贅沢な時間に酔いしれましょう。

美術館は昭和57(1982)年に開館。展示作品を収集し、開館の基礎を築いた岡田茂吉は「箱根美術館」の創立者でもあります。「MOA美術館」のMOAとは、彼の名前「Mokiti Okada Association」の頭文字をとったもの。優れた美術品は健全な社会を形作ると考え、作品の海外流出を防ぐことも兼ねて美術品収集に尽力されました。建屋は2017年にリニューアルされ、より作品を際立たせる空間に変身。色とりどりのステンドグラスが天井にはめ込まれた円形ホールは、美しい光のシャワーが降り注ぐ幻想的な空間です。鑑賞のあとは、相模湾を一望する「The café」で、世界で5%しか流通していない厳選豆を使ったスペシャルティコーヒーを味わいながらひと休みするのもおすすめです。

芸術鑑賞と温泉の両方を満喫する贅沢な旅へ出かけよう

良質なお湯が湧く温泉地は多くの人が訪れ、来場者を見込めることから美術館を開館しやすい場所。関東屈指の温泉地として有名な箱根だけでも20館以上の美術館が存在しています。昼はアート鑑賞で感性を磨き、夜は温泉で美肌を磨く、そんな贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

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旅色編集部 みつい

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記事企画・監修:旅色編集部 みつい

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