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発信日:2026年03月06日
2026年04月27日(月)
入場料:[大人]2,500円~
5組のアーティストおよび作品と、境界を越える「刑務所アート」の参画・展示が決定
2026年4月27日に「奈良監獄ミュージアム by 星野リゾート」を開館します。
ミュージアムのコンセプト「美しき監獄からの問いかけ」を具現化する核心部の一つである、展示エリア「C棟」の情報を初公開します。
かつての医務所を改装した空間で、5組のアーティストと、刑務所の内と外をつなぐプロジェクトチームが放つ、唯一無二のアート体験を提供します。
~ミュージアムコンセプト「美しき監獄からの問いかけ」~
当ミュージアムは、単なる歴史展示にとどまらず、来館者が自ら思考を深める契機を提供する場です。
明治の近代化を象徴する美しい建築を手がかりに、監獄の歴史を紐解き、現代の刑務所を題材として、「規律」と「人間性」の均衡をいかに保っているかを描き出します。
展示を通して立ち上がる問いは、来館者一人ひとりを、自らの生き方や価値観といった日常の奥にある内面との出会いへと導き、印象深い体験をもたらします。
<保存エリア>
放射状に伸びる五つの舎房のうち、唯一、活用を伴う改修を行わず、遺構として残されている「第三寮」。その貴重な建物を見学できるのが、保存エリアです。天窓から自然光が降り注ぐ内部空間や、ヴォールト天井が美しい独居房など、当時の面影をとどめた姿が、今に伝えられます。
<展示エリア>
3つの棟で構成され、それぞれに独自のテーマを設定しています。来館者は各棟を巡りながら、多角的な視点で自身の「問い」を深めていく特別な体験ができます。
A棟イメージ
A棟「歴史と建築」
奈良監獄の成り立ちや建築的特徴を紐解きながら、日本の行刑の歴史と変遷を体系的に紹介するエリアです。来館者は赤レンガに刻まれた記憶に思いを馳せ、近代化を目指した当時の時代背景への理解を深めることができます。
B棟イメージ
B棟「規律とくらし」
規律、食事、衛生など、様々な視点から、受刑者の暮らし、そして、刑務所という一つの社会を紹介します。規律に縛られた刑務所の生活を知り、想像し、客観的に見つめることで、自分自身の生き方に通じる「問い」に迫るエリアです。
~ C棟「監獄とアート」~
旧奈良監獄の医務所であったC棟は、当時の質感を活かしつつ、洗練された現代のギャラリーへと改装されます。ここでは、5組のアーティストが刑務所の現実に向き合って制作した作品と、刑務所の内と外をつなぐアート・プロジェクトから生まれた作品を、2つの柱として展示します。
空間を満たすのは「罪と罰」「時間と記憶」「孤独と言葉」といった普遍的なテーマです。作品の数々は、社会が抱える課題を私たちがどう引き受けるのかを静かに問いかけ、来館者の世界の見方をアップデートするきっかけを提供します。
<アーティストによる作品群>
西尾 美也(NISHIO Yoshinari)<声を縫う>
現代美術家。奈良県生まれ。作者はこれまで、衣服や装いにまつわる営みやコミュニケーションを題材に、人や社会のかかわりを作品にしてきました。今回は、奈良少年刑務所にいた若年受刑者たちが書いた詩を、200人を超える人びとと共に刺繍をして紡ぎ出した作品を展示します。
キュンチョメ(KYUN-CHOME)<海の中に祈りを溶かす>
ホンマエリとナブチによる二人組のアートユニット。都会から離れた自然環境に身を置きながら、普段人間の目にとまらない様々な生命に焦点を当てた作品を発表してきた二人が、奈良監獄の建物の中に、時や場所を超えた祈りの空間をつくり出します。
三田村 光土里(MITAMURA Midori)<過ぎてゆく部屋>
現代美術家。まるで「役者不在のセット」のように、足を踏み入れたらだれもが主人公になる作品を制作してきた作家。今回は奈良監獄に保管された古い写真を調査し、自身の記憶と重ね合わせるように、匿名的で普遍的なノスタルジーを喚起するインスタレーションを制作します。
風間 サチコ(KAZAMA Sachiko)<秩序とNEW僕等と>
現代美術家。巨大な木版画で近代文明や人間社会にひそむ不条理を描いてきた作者が、奈良監獄から奈良少年刑務所までの歴史を、日本の近代化と少年の更生という二つの物語に重ね合わせました。なかなか目に触れることのできない版木も特別に展示されます。
花輪 和一(HANAWA Kazuichi)<刑務所の中><刑務所の前>
マンガ家。日本中世の伝承やお伽話を題材に、怪奇幻想世界をリアルに、ときにユーモラスに描く作者が、自身の受刑体験を元にした『刑務所の中』と、その後に描いた『刑務所の前』の原画を紹介します。
~刑務所の内と外をつなぐアート・プロジェクト~
Prison Arts Connections (プリズン・アーツ・コネクションズ 略称:PAC)
PACは、刑務所とかかわる人たちによる芸術表現活動を媒介し、刑務所の内と外、被害と加害を越えた対話と回復、創造の契機を生み出し続けることを目的に、2023年に設立されたアート・プロジェクトのNPOです。その活動の中から抽出された、刑務所という環境で生み出された芸術表現の数々を展示します。
~ホッと一息つき、余韻に浸るカフェ&ショップ~
カフェでは、明治時代の洋食文化を反映したオリジナルのカレーパンやチーズケーキ、ご当地ソーダ等を提供。ショップでは、オリジナルグッズをはじめ、全国の刑務所で作られた刑務所作業製品のギャラリーを併設し、販売します。
参考:重要文化財「旧奈良監獄」について
旧奈良監獄は、不平等条約解消と司法の近代化を目指し、国の一大プロジェクトとして1908年(明治41年)に建設されました。設計者は、数多くの裁判所や監獄の建設に関与した山下啓次郎(けいじろう)氏です。
明治政府が国の威信をかけて取り組んだ監獄の近代化によって建てられた、秀麗なレンガ建築には、明治政府の不平等条約解消への悲願と建築技術が集結されています。
ハヴィランド・システムと呼ばれた建築が取り入れられた施設棟は、看守所を全体の中心に複数の棟が放射状に伸びており、今⽇に至る⽇本の「近代監獄」を象徴する建物です。
1946年(昭和21年)には「奈良少年刑務所」と改名し、社会復帰と更生教育を重視する矯正施設として貢献しました。100年以上に渡りその役割を全うした旧奈良監獄は、歴史的価値が高く意匠的にも優れた近代建築であるとして、2017年(平成29年)に重要文化財に指定されています。
「奈良監獄ミュージアム by 星野リゾート」オープン
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