- 1泊2日
- 1日目
福岡で人気の移住先「糸島」へ!現代から古代まで遡る歴史文学旅
糸島、福岡(福岡県)
予算:45,000円〜
・旅行する時期やタイミングにより変動します。あくまでも目安ですので旅行前にご自身でご確認ください。
・料金は1名あたりの参考価格で、宿泊施設は1泊2食付き週末料金を参考にしています。
・レンタカー料金(ガソリン代含む)は含まれていません。
更新日:2026/02/24
「いとの森の家」(東直子著)は、森の奥に暮らし“死刑囚の母”と呼ばれた白石ハルと作者自身の体験を元にした名作。地方局によってドラマ化もされた小説の舞台・糸島市を文学旅します。近年は移住先として人気を集め、古代の文献「魏志倭人伝」にも登場する糸島の歴史に触れてみましょう。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 本作の物語は、主人公のカナ(山田加奈子)ちゃん一家が福岡市内の団地から“田舎”の高台に建てた家に引っ越してくるところから始まります。小学4年生のカナちゃんは、轢かれた蛙の死骸を見て気分が悪くなったり、オケラを飼ったり、食べられる野草を教えてもらったり、戸惑いながら驚きながら、田舎生活を送っていきます
- ★ 作中当時の糸島は、まだ市政が敷かれておらず、郡部でした。なので福岡市内からは“田舎”に見られても仕方がありません。それまで知らなかった地域の神話や伝説、歴史に強い関心を持ったカナちゃんは、あるとき高祖山(染井神社)の鎧掛松(よろいかけまつ)を見に行きます。そうして土地の記憶や風土を吸収しながら、森の奥に住むおハルさんとの交流も深めていきます。やがておハルさんが死刑囚を見舞っている人であることを知り、人間の生と死を見つめていくようになり……
- ★ というわけで、おハルさんの住む森は、高祖山近辺だったと推測されます。ちょっと山を登ってみましょうか。ゆっくり歩いて1.5時間くらいなので、散策程度にとどめるのもよし。博多からここまでのドライブで固まってしまった体をほぐしましょう
糸島市立伊都国歴史博物館

糸島市立伊都国歴史博物館

目玉となる展示(国宝の内行花文鏡)
常設展示室(俯瞰)

イベント風景(勾玉づくり①)

イベント風景(勾玉づくり②)
約1800年前に築造された国指定史跡「平原遺跡(ひらばるいせき)」の出土品を中心に、「魏志倭人伝」に記述される伊都国の考古資料を収蔵展示する。日本最大の古代銅鏡「内行花文鏡(ないこうかもんきょう)」(国宝)をはじめ、青銅鏡40面、鉄刀、勾玉、瑪瑙管玉(めのうくだたま)、ピアスなどは必見。
※画像提供:糸島市立伊都国歴史博物館

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 糸島市は、新しく興された福岡市のベッドタウンとして語られることが多いですが、文学旅行的には本作のほかにも欠くことのできない文学(?)があります。それが「魏志倭人伝」。邪馬台国の詳細が記録された文献として重要視されている、アレですよ。そこには邪馬台国と並び、糸島が記述されているんです!
- ★ 魏志倭人伝に「伊都国(いとこく)」として登場する地域が、現在の糸島市に相当するのだそう。奈良時代の日本の文献には「怡土(いと)」と表記されており、漢字が伝来する以前から、この地域が「いと」と呼ばれていたことは確かなようです
- ★ 現在の糸島市は、明治29年に怡土郡と志摩郡が合併して「糸島郡」になったことがはじまりです。合併により両郡の漢字表記を変えているのは興味深いですね。そこにも理由があるんだろうなぁ
- ★ 倭人伝にある「中国からの使者が必ず立ち寄った重要な港」といった地理的記述を裏付けるように、糸島市内からは多量の鏡や国内外の土器、遠く地中海地域から伝わったガラス製品が出土しており、学説的にも伊都国=糸島は定説となっています。博物館の実物展示で古代へのロマンをぜひ体感してみませんか?

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 本作物語の時代背景となる昭和後期、糸島は前述のようにまだ郡部でした。福岡市のベッドタウンとして交通網が整備されていく頃で、都市圏へのアクセスが便利でありながら、近隣には山や森・海があり多様な自然環境のある地域として注目され始めた初期でした
- ★ そんな糸島市は、今や憧れの移住先として人気を集めています。コロナ禍に見舞われて以降──リモート、ノマド、2拠点生活、デュアルライフ──変化する働き方に呼応するように、糸島市の歴史と自然が織りなす地域特性は、引退後の移住先あるいは第2拠点候補として、多くの人々を惹きつけるようです
- ★ 近年は、多様な自然環境だけでなく、国立九州大学が開校してメインキャンパスへの移行が進むなど学術都市の色彩も帯びるようになり、地域の魅力は増すばかり。なかでも人気の住宅地が南風台エリアなんです。←このあたりのことは楽しい現地取材があるので文学旅行noteへぜひ→ https://note.com/airplane_deer/n/ne55e3f140c6e

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 続いて糸島を象徴する美しい山を鑑賞しましょう。ルート効率を考え、このプランでは丸田池からの眺望をおすすめします
- ★ 可也山は、今でも「少し掘れば何かしら遺物が出る」という“都市伝説”があるほど。冗談のようですが、伊都国という古代史における重要な舞台のひとつですから、石器、古墳群などが周辺で確認されています。「いやいや、さすがにもう掘り尽くしただろう」とあなどってはいけません。地元の伝承や物語は、一抹の真実を語っているのかも……
- ★ というのも、山麓には中世の社や寺院もあったとされ、それらは過去の土砂崩れで流されてしまったといいます。そのためか、今ではちょっと怖~い都市伝説もあるとかないとか……。そんな怪談めいた話の真偽は置くとして、楽しくて確実な事実を話すなら、麓に植えられた約8,000本の「小富士梅林」が2月の見頃に花見客で大にぎわいになるってことかな(笑)

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 白い砂浜と青い海を背景に、南国リゾートのような体験が楽しめます。海に面しているので、遠くまで漕ぎ出すと、けっこうスリルがありますよ。糸島半島の東に位置するため、SNS映えを狙うタイミングとしては朝日の昇る頃がベスト。宿泊翌日の早朝に再訪するのもよいかと思います
- ★ ところで、こちらのブランコ、よく糸島の映えスポットとして紹介されていますが、実は「糸島市」にはありません。それはたとえば、東京の新宿高島屋が新宿区にないことや、JR品川駅が品川区にないことと一緒ですかぬ……(虚無)
- ★ それはそうと、ブランコってどこか哀愁が漂いませんか? 子ども時代を思い出すノスタルジーを味わうのも楽しいですが、乗る人が誰もおらず、ポツンとしているブランコもまたいいんですよね……って「森の家」旅だったのに、いつの間にか海へ来てしまいました。これが糸島の魅力です(キリッ)
- ★ ブランコ自体は無料の屋外スポットです。問い合わせや周辺施設の予約は上記概要の電話番号へ♡ ところで、ブランコを扱った小説といえば直木賞受賞作「空中ブランコ」(奥田英朗著)が好きだなぁ〜
糸島茶房

糸島茶房

外観

パンケーキ

「和」を取り入れた盛り付け

テラス席から海!
絶景のオーシャンビューと糸島産の食材を活かした料理が人気のカフェレストラン。福岡市の人気店「白金茶房」の姉妹店で、名物・特製クラシックパンケーキをはじめ、抹茶やつぶあんを用いた“和テイスト”スイーツが豊富。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ このあたりで昼食としましょう。木の温かみを感じる外観、シックで落ち着いた雰囲気の店内、大きな窓から差し込む自然光が心地よいカフェめしを選びました。このあとの宿泊先でいただく夕食のボリュームを考慮し、満腹度合いをコントロールできますからね
- ★ こちらのカフェなら、和モダンなパンケーキがよりどりみどり。ダブルを頼んでしまおうかしら。それとも少し欲張ってパスタにしようかなぁ。いやいや、せっかくだからメインで満腹といきますかっ! どうしよう……。う〜ん、これから行く先で牡蛎も食べたいし、量の調整に悩むー(笑)
- ★ 海風を感じられるテラス席からは、遮るもののない青い海が一望できます。一人旅なら、旅の間のちょっとした読書にもぴったりの雰囲気を持つカフェレストランです

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 「夫婦岩」は、大小2つの岩がしめ縄で結ばれている景観を指す名称で、縁結びや夫婦円満のシンボルとされています。海岸から約150m沖合に並ぶ夫婦岩の高さは、それぞれ約11.8m(男岩)と11.2m(女岩)。二つの岩を結ぶしめ縄は、長さ約30m、重さ約1トンの大きさがあります。しめ縄は、毎年春に氏子たちによって新調されるそうです
- ★ パームビーチのカフェで休憩後、ヤシの木と青い海を背景に夫婦岩を眺めれば、南国リゾートのような開放感に癒やされること間違いなしです。夏至(6月下旬)に夕日が沈むタイミングで訪れることができれば、写真のように岩の間に陽が沈む奇跡の一瞬を体験することも! 心が洗われるような絶景ですよ
- ★ 日本の海岸線には、同様の景観・名称を持つ岩が多く存在します。ですが、“二見”と称するのは糸島と伊勢(神宮)のみ。糸島の名称は、本家・伊勢の影響を受けたものだそう。伊勢が「朝日の二見浦」と呼ばれるのに対して、糸島は「夕日の二見ヶ浦」といわれています。伊勢と糸島は、二度見してしまう夫婦岩界隈の、いわば双璧なんです(笑)
糸島の牡蛎小屋群(志摩岐志:しまきし)

糸島の牡蛎小屋群(志摩岐志:しまきし)

岐志漁港の牡蠣小屋
岐志の牡蛎筏(かきいかだ)

糸島の牡蠣は真牡蛎なので、ミルクのような濃厚なお味が特徴
ぷりっぷりっ!
今や福岡県民にとって牡蛎は「冬の風物詩」。岐志漁港には10軒以上(多い時期で13軒)もの牡蛎小屋が軒を連ね、糸島半島のなかでも最大のエリアとなっている。セルフバーベキュー方式が基本のシステム。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 近年の名物です。糸島半島の漁港では、冬季になると漁師が直営する「牡蛎小屋」がずらっと並ぶんです。糸島では80年代後半に、ここ志摩岐志で牡蛎の養殖が始まりました。当初は浜辺で焼き牡蛎を提供する簡易なものでしたが、90年代後半から2000年代初めにかけて現在のスタイル──ビニールハウス型の小屋で飲料の持ち込みOKなどの形──が確立され、各地域に広まっていったとされます。つまり、ここ20年ほどの比較的新しい文化なんですね
- ★ このプランでは牡蛎養殖発祥の地・志摩岐志地区の牡蛎小屋群をプロットしましたが、ほかに福吉、深江、加布里(かふり)、船越、の各漁港エリアで漁師による牡蛎小屋が集積するんですっ
- ★ 上記5エリアの牡蛎小屋は、おおよそ10月から翌年4月頃まで営業するのが一般的。通の旅人(文学旅行者)は、海岸線沿いに点在する牡蛎小屋をハシゴしながら、二見ヶ浦や寺山海岸、姉子(あねご)の浜(鳴き砂)などの観光スポットをめぐるドライブを楽しんでいます。そりゃー移住したくもなるわ!
- ★ 糸島の牡蛎は、上品でクリアな味わいを特徴とする東北地方の産とは違って、いわゆる「ミルクのような」と表現される濃厚な味覚を楽しめます。ちなみに小生は濃厚派です(顔が……じゃないよ)

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 今回の宿泊先です。上記の施設概要では食事の案内になっていますが、いわゆる泊まれるレストラン“オーベルジュ”なので宿泊もできるんです。さすがに一泊料金は少々お高め(泣)……ですが、地元の新鮮な食材による四季折々の懐石料理は絶品。1日2組限定という希少性も相まって、プライベート感を満喫してしまいましょう
- ★ 糸島市は、背振(せふり)山系の山々が連なり豊かな森林や田園風景が広がる内陸部と、玄界灘に面して海に囲まれた半島部と、両方の地形を併せ持っています。つまり、山と海の両方の食材を楽しむことができる、なんとも贅沢な地域なんです
- ★ 豪華な夕食を穏やかな波音とともに……。森の家を訪ねるはずの旅が海の音を聴きながら終わるという、ね。これぞ文学旅の醍醐味なんですよ(笑)。カナちゃんが「生と死」について思索したように、あなたも人生を楽しむことや「生」を謳歌し慈しむということはどういうことか、この文学旅で感じることができたのではないでしょうか? そんな旅の最後を締めくくるのにぴったりな環境なんです、こちらの和食オーベルジュは(キリッ)
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画像提供:(一社)糸島市観光協会
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※掲載情報は取材時のものであり、変更が生じている場合がございます。詳細は各施設にご確認下さい。
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