体験レポート

2026/03/30
日常をひと休み。高知・須崎市「そうだ山温泉 和」で叶える癒やしのリトリート
忙しさに追われる毎日。慌ただしい日々を、ふと立ち止まりたくなることはありませんか? 穏やかな時間を求めて訪れたのは、高知県・桑田山のふもとに佇む「そうだ山温泉 和」。今回は、旅色編集部の重歳と中川が、自然に包まれた離れ宿で心も体もほどける癒やしのひとときを過ごしてきました。静けさの中にある、優しさと贅沢。その魅力をご紹介します。
この記事の目次
- 静けさに包まれた山の隠れ家へ
- 和の風情を感じる造り
- まわりを気にせずに過ごす、離れの安らぎ
- 土佐の恵みを味わう懐石で晩餐を
- 女性大浴場 “べっぴんの癒し湯”
- ツリーハウスで味わう、夜の静けさと晩酌
- 森の目覚めと湯のぬくもり
- 香ばしい干物に誘われる、朝の食卓
- 癒やしと再生のリトリートステイを
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静けさに包まれた山の隠れ家へ
「そうだ山温泉 和」がある須崎市は、高知県のほぼ中央に位置する海と山に囲まれた町。
カツオの一本釣り漁が盛んな地域として知られる港町でもあり、どこか懐かしい田舎の風景が広がっています。
そんな須崎市の中心部から山あいへと車を走らせると、景色は一層のどかに。
一本道の脇にはアジサイが咲いていて、旅の道中に彩りを添えていました。
私が訪れた時期はちょうど終わりかけで、花も少なめでしたが、見頃の季節なら道沿いがもっと鮮やかに彩られていたんだろうな、と想像が膨らみます。
道を進んでいくと、まるで自然の中に隠れるように佇む「そうだ山温泉 和」が姿を現しました。
黒い木目の落ち着いた外観で、周囲の緑と自然に溶け込むように佇んでいます。
入り口には石や木が配され、さりげなく和の趣が感じられるデザイン。花や木格子の細やかな装飾からも上質な雰囲気が漂っていました。
和の風情を感じる造り
チェックインする本館内は、外観と同様に黒を基調とした和モダンな空間で、飲料の販売や入浴券売機がありました。
券売機では、日帰り入浴券も購入できるので、宿泊以外でも気軽に利用できます。
温泉に浸かり、湯上りに冷えたドリンクを飲むという過ごし方も楽しめそうですね。
また、敷地内には、木々に包まれるようにして、本館と5つの離れ宿、男女別の大浴場が点在しています。
それぞれの建物は、不規則に間隔をあけて配置されており、どこを歩いていても静けさとゆとりが感じられる造りで、まるで小さな集落に入り込んだよう。
人の気配が遠く、鳥のさえずりや風の音がそっと耳に届く…そんな穏やかな雰囲気の中で、少しずつ日常から離れていくような感覚に包まれました。
まわりを気にせずに過ごす、離れの安らぎ

本館の客室と5つの離れ宿から客室を選べる「そうだ山温泉 和」。
私たちが今回宿泊したのは、離れの「木立の陽(こもれび)」。
本館から最も遠い敷地の奥にそっと佇んでおり、人の気配もいっそう遠く感じられます。
和室10畳のリビングと8畳の寝室が備わる広々とした間取りは、最大6名まで宿泊可能で、友人同士や家族での滞在にもぴったり。
しかし、今回は女子2人旅。ゆったり贅沢に過ごします。
宿の目の前の専用駐車場に車を停め、期待に胸を高鳴らせながら石畳の階段を数段上ると、大きな引き戸の玄関が。
中に入ると、木のぬくもりに包まれた落ち着いた雰囲気の空間が広がります。
和モダンをベースにしながらも、決してかしこまらず、どこか自然体でいられるデザインで、“ただ泊まる”だけじゃない、“寛ぐ”ことを目的にした空間になんだかホッとしました。
玄関を一直線に進んだ先にあるのは、御影石造りの半露天内風呂。
源泉掛け流しの湯に浸かりながら、大きな窓から緑豊かな自然が眺められる贅沢な造りになっており、思わず感嘆の声が漏れました。
リビングに入り、ウッドデッキに続く大きな窓を開けると、聞こえてくるのは小川の音。
ウッドデッキには木のテーブルと丸太イスが備わっており、開放的な景色が広がっています。
ウッドデッキから続くのはツリーハウス。
これは「木立の陽(こもれび)」にしかなく、子どもはもちろん、大人もワクワクする秘密基地のような特別感が感じられます。
私も冒険心がかきたてられ、さっそく上ってみました。
階段の真横にある木に実がなっているのを見つけたり、カマキリやチョウチョが出迎えてくれたりと、一歩進む度に自然と一体になっていくような気分に。
頂上からは、木々や小川、宿の景色が一望でき、深呼吸をすると新鮮な空気が胸いっぱいに広がります。
ハンモックにゆったりと寝転びながら、揺れに身を任せて空や木々を眺めていると、時間がゆっくりと流れていくのを感じられました。
土佐の恵みを味わう懐石で晩餐を
夕食は、本館に併設された趣ある食事処で、贅沢な懐石料理をいただきました。
食事処は客室ごとに完全な個室になっており、周囲を気にせず、落ち着いた空間で食事を堪能できます。
案内されたお部屋に入ると、テーブルの上にはすでに先付・前菜・鍋のセットが美しくセッティングされていて、一気に食事への期待が高まります。
席に着いて間もなく、お寿司とお刺身が運ばれてきて、スタッフの方が一品一品を丁寧に説明してくださいました。
中でも目を引いたのは、立派な伊勢エビのお刺身。透き通るような身の艶やかさに、思わず見とれてしまうほどです。高知名物の「鰹のたたき」をはじめ、地元の新鮮な魚介がずらりと並ぶ中で、その存在感は別格。
あまり知られていないかもしれませんが、須崎市は伊勢エビ漁が盛んな地域でもあり、ここならではの味わいを楽しめるのも魅力のひとつです。
身が引き締まった伊勢エビは、噛むたびに甘みと旨みが広がり、まさに絶品。
海鮮だけではなく、「四万十鶏」など、高知県産のブランド肉もふんだんに使用されており、どの料理も素材の良さが引きたっています。
さらに、天ぷら、茶碗蒸し、炊き込みご飯、お吸い物と続くのですが、どれも丁寧に作られていて、感動の連続。窓の外から聞こえてくるセミの声に夏の風情を感じながら、一品一品を味わっているうちに、気づけば2時間以上が経っていました。
土佐の豊かな恵みを五感で堪能した、まさに至福のひとときでした。
女性大浴場 “べっぴんの癒し湯”
夕食後は一度客室に戻り、浴衣に着替えて女性専用の大浴場「べっぴんの癒し湯」へ。
大浴場へ向かう道すがら、小川のせせらぎや虫の声が耳に届き、ライトアップされた木々の灯りが優しく夜道を照らします。
夏でしたが、山あいの涼やかな空気が心地良く感じられました。
「べっぴんの癒し湯」には、源泉掛け流しの檜風呂、露天風呂、そして内風呂の3種類の湯船が用意されています。利用できるのは夜22時まで。この日は平日だったこともあり、閉館間際の1時間ほど前に滑り込んだところ、ほぼ貸切状態という贅沢な状況に。
まずは内風呂から。石造りの湯船に体を沈めると、壁や天井に使われている木材からほのかに檜の香りが漂い、深呼吸するだけで体の緊張がふわっと解けていきます。湯に落ちる水の音が静かに響き、静寂のなかにも安らぎが感じられました。
体が芯から温まったところで、屋外にある2つの湯へ。
まずは手前の源泉掛け流し檜風呂へ向かいます。石段を数段上がり、少し深めの浴槽へと足を入れると、ややぬるめの湯が心地良く火照った体を包んでくれます。優しい湯温で、つい長湯してしまいそうでした。
続いて、いよいよ露天風呂へ。広々とした開放的な湯船の目の前には、山の木々がそびえ、眼下には小川が流れます。暖かなライトに照らされた木々と湯面が揺れ、自然の音に包まれる空間の中、今日の旅路をぽつぽつと語り合う時間・・・。まさに非日常の贅沢なひとときでした。
最後にもう一度内風呂に戻り、しっかり体を温めてから浴場をあとに。湯はとても柔らかく、湯上がりの肌もしっとり。手足の先までじんわりと潤っている感覚が心地良く残ります。
脱衣所も清潔で、化粧水や綿棒、ドライヤー、ブラシなど必要なものがひと通り揃っています。特にブラシは、使用前と使用済みでカゴがしっかり分けられており、すべて消毒済み。衛生面にも細やかな配慮がされていて、こうした心遣いがとても嬉しく感じました。
ツリーハウスで味わう、夜の静けさと晩酌
お風呂でほくほくになった私たちは、外の空気に誘われて、夜のツリーハウスへ。
昼間とはまた雰囲気が異なり、ライトに照らされたツリーハウスは、まるで物語の世界に迷い込んだかのような幻想的な佇まい。
中にはテーブルとソファ、冷蔵庫が備わり、森に浮かぶ“秘密基地”のような雰囲気が漂います。
大きな窓からは夜の森の景色が広がり、虫の声がBGMのように響いていました。
そんな中、2人で静かにグラスを傾けながら語らうひとときは、この旅ならではの思い出。
心穏やかな夜の締めくくりとなりました。
森の目覚めと湯のぬくもり

客室のベッドで、小窓から差し込むやわらかな光に包まれて目覚めた心地良い朝。
ゆっくり身支度を整え、客室内の半露天風呂へ向かいます。
木の香りが漂う浴室には湯気が立ちのぼり、澄んだ朝の空気と温かな湯のぬくもりが優しく体を包み込みます。
浴室のすぐ横を小川が流れ、窓はすべて開けられるため、露天風呂のような開放感も味わえました。
湯に浸かりながら、小川のせせらぎに耳を傾けると、セミの「ジリジリ」「ミンミン」という声も次第に響き渡ってきます。鳥たちも「ホーホケキョ」「ピピピピピ」と澄んだ空気の中で生き生きとさえずり、森がゆっくりと目を覚ましていく様子を感じさせてくれました。
大浴場ももちろん素晴らしかったですが、客室で源泉掛け流しの温泉が楽しめるのは特別なポイントです。
自分だけの空間で、自然の音や香りに包まれながら湯浴みを楽しめる、まさにリトリート体験。
心も体もすっきりと整い、気持ちよく一日をスタートすることができました。
香ばしい干物に誘われる、朝の食卓
身支度を整えて、昨晩と同じ食事処へと向かいます。
朝の食卓には、彩り豊かな和食が用意されていました。
メインとなるのは、卓上のガスコンロで炙っていただく干物。
深海魚の「めひかり」や「ふぐのみりん干し」、「えび」や「かんぱち」などの海の幸に加えて、「ベーコン」や「じゃこ天」も並んでおり、朝から贅沢なラインナップです。ジューッと焼ける音と香ばしい匂いに、自然と食欲がかきたてられます。
そのほかにも、シャキッとしたサラダにふわふわの卵焼き、優しい味わいのおひたしや煮物、香の物、湯気の立つ味噌汁、そしてつやつやのごはんが入ったおひつなど、どこか懐かしさを感じる和の献立が揃います。
スタッフの方が、冷たい豆腐に醤油とほんの少し柚子ドレッシングをかけていただく食べ方がおすすめだと教えてくださいました。口に運ぶと、柚子の香りがふわっと広がり、朝の澄んだ空気によく合っていました。
飲み物は、果汁100%のみかんジュース。自然な甘さが、目覚めたばかりの体に優しく染み渡ります。
デザートには、さっぱりとしたオレンジとパイナップルが添えられており、最後の一口まで満ち足りた朝食時間となりました。
癒やしと再生のリトリートステイを
日常の喧騒を離れ、癒やしを求めて訪れたこの宿。
高知の豊かな自然に抱かれた離れ宿は、誰にも気兼ねせず過ごせるプライベート空間で、想像以上に心と体をゆるめてくれました。
五感で自然を感じながら、ゆったりと温泉に浸かり、旬の味わいを堪能する・・・。
そんな贅沢なひとときのなかで、ふと心に余白が生まれ、明日への活力がゆっくりと湧いてくるのを感じました。
私たちのような女子旅にもぴったりですが、大人数でも泊まれるので、家族旅行にもおすすめです。
広い玄関や手すりのある造り、畳のリビングなど、足腰に不安のあるご年配の方も安心して寛げる配慮がなされていました。
敷地内には虫や木の実、小さな自然の発見もあって、子どもたちにとってもわくわくする時間に。
家族みんながそれぞれの楽しみ方で寛げる、そんな温かさがありました。
旅のスタイルや世代を問わず、すべての人に寄り添ってくれる「そうだ山温泉 和」。
日々の疲れやストレスをふわりと忘れさせてくれる、まさに心と体を整えるリトリートスポットです。
静けさの中に身を置き、自然とつながるような時間を、ぜひ体験してみてください。
千年の美湯 そうだ山温泉 和 YAWARAGI
- 住所
- 高知県須崎市桑田山乙1122
- アクセス
- 電車:JR土讃線 吾桑駅から車で約6分、徒歩約31分※無料送迎あり
車:高知自動車道 須崎東ICから約7分 - 公式HP
- https://sondayama.co.jp/
- TEL
- 0889-45-0055
- FAX
- 0889-45-0056
参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。
記事企画・監修: 旅色編集部
ライター:しげとし・なかがわ
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