広島平和記念碑(原爆ドーム)
惨禍を、後世に
広島平和記念碑(原爆ドーム)は、恒久平和への願いの象徴として世界遺産に認定されました。
そんな原爆ドームの存在意義について、ポイントを絞って紹介します。
世界遺産に認定されるまでの歩み
~当時の写真とともに歴史を辿りましょう~
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1915〜1944年
原爆投下前
被爆前の広島県産業奨励館
1915年に「広島県物産陳列館」として完成。その後1921年に「広島県商品陳列所」、1933年には「広島県産業奨励館」と改称。やがて1944年からは官公庁などの事務所として使用されました。
提供:広島平和記念資料館(ヒロシマヘイワキネンシリョウカン)
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1945年
第二次世界大戦終結
原爆投下後の広島県産業奨励館
8月6日午前8時15分。広島市への原子爆弾投下により、建物は大破。爆心地から約160メートルの至近距離に位置していました。
撮影:米国戦略爆撃調査団(ベイコクセンリャクバクゲキチョウサダン)、所蔵:米国国立公文書館(ベイコクコクリツコウブンショカン)
原爆投下後の広島市中心部
原爆投下後の広島中心部は爆風と熱線で壊滅し、建物の大半が全壊、多数の市民が死傷しました。街は焼け野原となり、医療・行政機能も麻痺しました。
撮影:米軍(ベイグン)、提供:広島平和記念資料館(ヒロシマヘイワキネンシリョウカン)
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1992年
意見書の提出
9月に広島市議会が「原爆ドームを世界遺産リストに登録することを求める意見書」を採択。広島市も国へ要望書を提出しました。
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1996年
世界遺産登録決定
原爆ドーム(全景)
12月5日にメキシコのメリダで開催された第20回世界遺産委員会で原爆ドームの世界遺産登録が決定(登録基準ⅵ)。12月7日にはユネスコの世界遺産一覧表に正式に登録されました。
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2025年
現在の役割
現在の広島平和記念公園の様子
原爆ドームは、平和記念公園の一部として戦争と原爆の悲惨さを後世に伝え、核兵器廃絶と世界の恒久平和の実現を願う象徴としての役割を果たしています。