
大阪府
2025/08/28
大阪・関西万博が開幕して約4カ月。 日々熱気を増す会場の中で、8月1日に累計来場者数が200万人を突破した人気パビリオンのひとつ「スペイン館 」に行ってきました! 「黒潮」をテーマにしたこのパビリオンの魅力を、1年間のスペイン留学経験を持つ私がたっぷりとお伝えします!
大阪・関西万博
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スペイン館に近づくと、まず目に飛び込んでくるのは圧倒的な存在感の建物。階段下に並ぶ「スペイン」「España」「Spain」と描かれたタイルは、なんと、海に放棄、もしくは投棄された漁網を再利用して作られているそう。その美しさに、思わずうっとりしてしまいました。
見上げれば、空へと伸びるような壮大な階段。グラデーションの色彩が美しいこの階段、実はサグラダ・ファミリアのタイルを手がける工房の陶器が一部に使われているというから驚きです。
階段を登り切ると、大スクリーンに美しい映像が。入場までのちょっとした時間も楽しめる工夫がなされているのが、とても印象的でした。

まだ館内に入る前からこの高揚感。「次は何が待っているのだろう?」と胸を躍らせながら、いよいよ入館します。
館内に一歩入ると、目の前に広がるのは“黒潮”をテーマにした青い海の世界。そして、深海のような音が響き渡り、まるで海の中にいるみたいな感覚に。黒潮の流れを映す地球儀や、日本とスペインの交流の歴史など、学びが満載です。日本風の漫画もありましたよ!

大人にも子どもにも分かりやすいように説明されていたり、館内の床がほんの少し傾いていて、人の流れを自然に導くという建築的工夫がこなされていたり、細やかな気配りにも感動しました。
「スペインといえば太陽や美食!」というイメージが強いですが、展示を通して、環境への意識の高さにも驚かされました。
なかでも印象的だったのが、スペインの名作文学『ドン・キホーテ』のオブジェとともに紹介される風力発電の取り組み。風車と戦うあの物語が、いまや再生可能エネルギーの象徴になるなんて、ちょっと意外で興味深いです。
実は、あるスペイン企業が秋田県沖で進められている洋上風力発電プロジェクトに関わっているそうで、日本との意外なつながりにも驚きました。
風力発電をホログラムで美しく表現した展示や、リアルな藻が揺れる水槽など、視覚的にも美しい空間が続きます。

さらに、子ども向けの撮影スポットも。そしてその背後には、クジラがゆったりと泳ぐ映像が映し出され、幻想的な雰囲気にうっとり。タイミングを狙って写真を撮ると、映えること間違いなしです。私も思わずスマホを構えてしまいました。

海の底から這い上がるような人々の映像がスクリーンに映し出される通路を進んでいくと、一面に広がるのは、赤やオレンジの鮮やかな世界。まさに“情熱の国・スペイン”を表現したような空間に、一気にテンションが上がります。
“ポストカード”から“SNSの投稿”へ。時代の移り変わりを感じる展示に、つい共感を覚えました。
壁にずらりと並ぶカードをよーく見てみると、美味しそうなスペイン料理やお祭りの写真がたくさんあって、見ているだけでスペインに行きたくなってしまいました。

展示エリアを抜けると、旅の締めくくりにぴったりなグッズコーナーへ。スペイン産オリーブオイルやワイン、生ハムに加え、青いボトルでおなじみの「SOLAN DE CABRAS」もあり、まるで現地のスーパーにいるような気分に。さらに、スペイン館限定グッズもずらり。
旅先でついマグカップを買ってしまいがちな私は、今回も記念にスペイン館のロゴ入りのマグカップを購入しました。

展示だけじゃなく、買い物タイムも思い出になるのがスペイン館の魅力です。

スペイン館のもうひとつの大きな魅力は、“味わえる”こと。ショップのすぐ隣にあるテラスカフェのメニューを見てみると、なんと出来たての「チュロスとチョコレートソース」があり、迷わずオーダー。サクサクのチュロスと、とろ~り濃厚なチョコレートの組み合わせは、やっぱり最高でした。
ドリンクには、定番のサングリアはもちろん、ちょっと珍しい「シードルサングリア」やノンアルコールタイプもあり、お酒が苦手な人にも嬉しいラインナップ。
そして、もうひとつのお楽しみが、毎日行列ができるほど話題のレストラン! 夕方は比較的列が短いと聞き、18時ごろに行ってみました。
スペインの17自治州と2自治都市の名物ピンチョス・タパスを少しずつ楽しめる贅沢なコースは、1日50食限定で、私が行ったときにはすでに完売・・・!
悔しいですが、3,850円の別コースを注文しました。
内容は、ピンチョスの突き出しに、前菜とメインをそれぞれ3種類から選べる構成。私はガスパチョと豚フィレ肉のウイスキー風味をセレクトしました。そして、デザートにバスクチーズケーキも追加注文。最後の一口まで、大満足のディナーでした。
万博価格としては、比較的お手頃なのも嬉しいポイント。次こそ限定コースをリベンジしたいです!
スペイン館で特に楽しみにしていたのが、フラメンコの生パフォーマンス。お昼はお目にかかれないみたいなので、夕方にもう一度訪れてみました。
すでに熱気あふれる観客でいっぱいで、ショーが始まると一瞬で空気が変わり、踊り手たちのパワフルな動きと、魂を揺さぶる音楽に圧倒されました。全身で感情を表現するフラメンコは、ただの踊りじゃなく、スペインの熱い心そのもの。

約30分間の濃密なパフォーマンスに、会場全体が引き込まれ、時間を忘れるほど夢中に。日本にいながら、本場のフラメンコをこんなに間近で味わえるなんて、本当に貴重な体験です。
公式SNSを見ると、フラメンコ以外にも週替わりでさまざまなイベントが開催されているようです。 また訪れたくなる理由がよく分かりました!

夜のスペイン館はまさに“光のアート”そのもの。階段やタイルが美しくライトアップされ、昼間とはまるで違う幻想的な雰囲気に包まれます。大屋根リングに登って全体を見下ろすと、活気ある昼間とは一変し、静かで洗練された雰囲気が漂っていました。
ライトアップされたスペイン館は、写真映えも抜群です。
昼だけでなく、夜にもぜひ訪れてみてください。

スペイン館を訪れたら、展示の最後にあるオレンジ色の部屋に、ぜひ注目してみてください! 実はこの部屋、ある不思議な現象が起きます。スタッフの水色の制服が、なぜか“緑”に見えるんです! 気づいた人だけが楽しめる、ちょっとした豆知識でした!
スペイン館を訪れた際には、ぜひスタッフの制服の色にも注目してみてください !

スペイン館は、ただの「展示」ではありませんでした。五感で感じる映像美、心を揺さぶる情熱の色彩、そして地球の未来を静かに問いかけるメッセージ――。まるで一冊の絵本をめくるように、スペインという国の過去・現在・未来を旅する時間でした。
スペインは遠くて、なかなか気軽に行ける場所ではありませんが、そんな国の空気を味わえるのが、万博の魅力です。
次に足を運ぶのは、旅行会社でもガイドブックでもなく、万博のスペイン館かもしれません。日本にいながらスペインを旅する。そんな特別な時間、ぜひ体験してみてください。
参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。
記事企画・監修: ありま
ライター:ありま