2025/11/02
沖縄の大自然を活かした新テーマパーク「ジャングリア沖縄」は、これまでの“見せる”エンタメとはまったく違う、新しい体験が待っていました。
華やかな演出や派手なアトラクションに頼るのではなく、パークの奥へと一歩ずつ踏み込むたびに、じわじわと冒険の世界へ引き込まれていく――。
海のイメージが強い沖縄で、あえて森に入り、自然と一体になって遊ぶ。そんなユニークな体験ができる場所に、実際に足を運んでみました。
この記事の目次
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オープン当日の様子
ジャングリア沖縄は、2025年7月25日に圧倒的なスケールで誕生したテーマパークです。沖縄らしい、亜熱帯の森が広がる地域「やんばる」を舞台にした施設で、沖縄本島北部・今帰仁村(なきじんそん)と名護市にまたがるエリアに位置しています。
コンセプトは、「Power Vacance!!(パワーバカンス)」。大自然でしか体験できない興奮・贅沢・解放感を提供するという意味が込められており、恐竜あり、絶景ありの、国内最大規模のテーマパークとしてオープンしました。
「東京ディズニーランド(TDL)」51ヘクタール、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」54ヘクタールをしのぐ、60ヘクタールにも及ぶ広大な敷地には、大自然を活かしたアトラクションや地元食材を堪能できるレストラン、心身の疲れを癒やすスパなど、魅力的な施設が満載です。
ところが、この鳴り物入りのテーマパークは、開園当初から賛否が入り乱れる事態に。一体、実情はどうなっているのか? 実際に訪れて、感じたこと・見てきたことを紹介します。
ナビゲーターとハイタッチをする子どもたち
開業後、ゲストからの賛否が大きく分かれているジャングリア沖縄。
自然と戯れながらパーク内を巡る体験は、どれも新鮮で心躍るものでした。一方で、「自然」をテーマにしているだけに、屋根やベンチの数が限られており、「たしかに少し不便かも」と感じる場面も。加えて、視覚や聴覚に訴えて「行きたい!」という気持ちを刺激する、“旅シズル”全開のPR。その印象とのギャップを覚える瞬間もありました。
東京へ戻ってからもジャングリア沖縄のことが頭から離れず、ふと、あることに気づきました。ーーこれは、テーマパークの”次の形”なのではないか、と。
そもそもジャングリア沖縄が提供しているのは、従来のように多彩なアトラクションに乗って遊ぶという”現代的テーマパーク”の体験ではなく、あくまで「自然の風景や空気感を味わう」という原点回帰的なテーマパークの姿。そのため、屋根が少なく、雨風をしのげないこともあるのは、むしろ「自然と向き合う場」としての必然だったのだと思い至りました。また、アトラクションのキャパシティが小さく、「回転率が悪い」と感じたのも、私たちが“効率重視”のテーマパークに慣れすぎていた証かもしれません。
もちろん、テーマパークとして改善の余地はあるでしょう。
けれども、ジャングリア沖縄を本当に楽しむには、訪れる側の“価値観の転換”が求められているのだと感じます。それだけの新鮮さが、ジャングリア沖縄にはありました。
ジャングリアツリー
車を降りて入場ゲートへ向かうと、クロトンやミバショウなど、沖縄らしさを感じさせる植物たちが出迎えてくれます。少し進むと、ジャングリア沖縄のシンボル「ジャングリアツリー」が姿を現し、興奮を誘うBGMが自然と耳に届いてきます。
入場ゲート
入場ゲートをくぐると、ビレッジバザールが現れる
入場ゲートをくぐっても、すぐにパークの全貌が見えるわけではありません。ジャングリア沖縄は、あえて全体を隠す設計によって、これから始まる冒険への期待感がじわじわと胸の奥で膨らんでいく造りになっています。豊かな植物に囲まれ、木漏れ日が差し込むジャングルのような空間に、思わず足取りが勇ましくなるよう。気分はすっかり探検家です!
そうして進んだ先に突如として現れるのは、非日常の世界が一気に広がる“本当の入口”。その瞬間、ジャングリア沖縄での物語がいよいよ動き出します。
インフィニティテラスからの景色
ジャングリア沖縄の景色が一望できる「インフィニティテラス」に着くと、まず目に飛び込んでくるのは、森の中に突如現れた巨大な気球。その圧倒的な存在感に、思わず「わあっ」と声が漏れてしまいます。自然の風景に溶け込みながらも異彩を放つその姿は、まさに"冒険の始まり"を告げるシンボル。空に浮かぶ球体が、非日常へのワクワク感を一気にかき立ててくれます。
ブラキオサウルス
左のほうに目をやると、確かに"何か"がいる――。
生い茂る森の中から、すうっと長い首を伸ばしているのは、まぎれもなく恐竜でした。ああ、これがジャングリアなんだと、改めて実感する瞬間です。さて、ここからどんな冒険が待っているのやら。

JUNGLE EXTREMES
ジャングリア沖縄は、ただ見て楽しむだけのテーマパークではありません。訪れる人が"冒険の主人公"となり、体を動かしながら没入できるアクティビティが揃っています。
ここからは、実際に体験したアトラクションを中心にご紹介していきます。
パーク内の移動もワクワクさせてくれるタムタムドラム。車内には楽器が付いており、ジャングルナビゲーターのかけ声とともに好きな楽器を鳴らしながらパークを周遊します。
移動中、ナビゲーターの音頭に合わせてで「ジャングリア!」と声を張り上げますが、ここでは普段の自分を捨てましょう。恥ずかしさは最初だけ。声を出すことで、不思議と気持ちが解き放たれ、一体感も生まれてきます。
「ファインディングダイナソーズ」は、ジャングルの中で迷子になったパキリノサウルスの赤ちゃんを探すアトラクションです。ジャングルの中には、恐竜たちが自然に溶け込むようにたたずんでいます。探検隊の一員としてその中を進む体験は、どこか現実と夢の境界が曖昧になるような感覚を与えてくれます。途中、みんなで力を合わせてトロッコを漕ぐ場面もあり、自然と笑顔がこぼれることも。体を使い、仲間と協力しながら進むことで、冒険の楽しさがより深まっていきました。
最後に恐竜と記念写真が撮れます。

恐竜と写真撮影
店内に足を踏み入れると、目の前に広がるのは、息をのむほど雄大なジャングルと青空のパノラマ。エントランスビレッジに位置する「パノラマダイニング」は、パークの贅沢な景色を一望できるレストランです。沖縄県産の食材を贅沢に使用した美食を味わいながら、大自然の中で特別な時間を過ごせます。
ジャングリア沖縄の目玉アトラクション「ダイナソーサファリ」。巨大生物が施設を破壊し、脱走したとの報告を受け、大型オフロード車に乗り込んで事態制圧に向かいます。現場は緊迫感が漂い、これからなにが起こるかわからないというハラハラドキドキの状況。悪路を走るスリルや迫力ある恐竜たちとの遭遇に、興奮しっぱなしでした。
やんばるの森を舞台に、ヤンバルクイナの「ジャン」をはじめ、さまざまな動物たちが登場するアトラクション「やんばるフレンズ」。沖縄の守り神・シーサーをモチーフにしたキャラクター「シシ」の声は、なんと、お笑いコンビ・ガレッジセールのゴリさんが担当しています。アトラクションの中では、ジャンやシシがゲストと楽しくおしゃべりしながら、やんばるの森を紹介してくれます。
全長84mの長い吊り橋を一歩ずつ進む空中アトラクション「スカイエンドトレッキング」。参加者の中で、なぜか先頭を切ってチャレンジすることに。踏み板の隙間からジャングルの谷底が見えた瞬間に、吸い込まれそうになる感覚がありました。
序盤はそれほどでもなかったのですが、中盤あたりから踏み板の形もいびつになり、急に難易度がアップ。途中からは命綱を手に握りながら、なんとか勢いで進みました。「チバリヨ~!(がんばれ!)」と参加者同士で声をかけ合いながら、一歩ずつ進むこの体験。とにかくスリル満点です。
高さ約18メートル、4人乗りの巨大ブランコ「タイタンズ スウィング」。
安全ハーネスを装着して準備が整うと、ブランコは後方へと引かれ、みるみるうちに地上から遠ざかっていきます。すでに参加者から絶叫に近い悲鳴があがりますが、ナビゲーターは手を緩めることなく引き続けます。限界まで引き上げられたその瞬間、参加者のうちの一人がひもを引くと、ブランコは一気にスウィング! 沖縄の風を全身で感じながら、スリルと解放感が一気に押し寄せます。1スウィング目でしか見られない特別な景色も、どうぞお見逃しなく。
窓の外からのぞく、ジャングルの深い緑と澄み渡るような青空のコントラストが美しい「スパ ジャングリア」。インフィニティ風呂の広さがギネス記録に認定されたことでも話題になりました。屋外にはカルシウム風呂やサウナ、屋内には美肌効果が期待できる天然温泉など、バラエティ豊富なラインアップが揃っています。風の音や鳥のさえずりなど、自然を感じながらの入浴にきっと心もほぐれるはず。また、パウダールームには、厳選されたアメニティが数多く用意されており、アフターバスまで優雅なひと時を過ごせます。
食べ物やお土産、エンターテイメントが揃う「ビレッジバザール」。ここでしか食べられないフードや希少なグッズなどが500点以上が並び、小屋に一歩足を踏み入れるだけでワクワクします。
お菓子の相場はおよそ1,500円〜3,000円。退園時のお土産選びはもちろん、カチューシャやUVケアグッズなどもを揃えているため、入園時に立ち寄る価値も十分のスポットです。
夕日が沈む姿にうっとり
今回、ジャングリア沖縄を実際に訪れて感じたのは、「自然とエンタメの融合」という新しいテーマパークのあり方でした。都市型のテーマパークとは異なり、自然環境そのものを舞台にした体験には、不便さも含めて臨場感がありました。これからどう進化していくのか、今後も注目したい場所です。ぜひ皆さんも、一度足を運んでみてください。
ジャングリア沖縄
参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。
記事企画・監修:旅色編集部 なかしま
ライター:なかしま