【関西エリアの美術館】イベント情報2023年 おすすめの11選を紹介

【関西エリアの美術館】イベント情報2023年 おすすめの11選を紹介

アート

2023/07/27更新

関西エリアにある多くの美術館で、特別な企画展やイベントが開催されています。常設展示とは違った雰囲気の美術館を堪能できるため、美術館の楽しみ方の幅が広がります。そこで今回は、関西エリアの美術館で2023年前期に開催される企画展やイベントを紹介します。気になるイベントがありましたら、ぜひチェックしてみてください。

【美術館】企画展やイベントでいつもと違う芸術を堪能

「見たい展示品がある」「美術館という空間が好き」など、美術館を訪れる目的は人それぞれです。しかし、BIGLOBEによる「美術館を選ぶ基準」の調査結果では、約8割の人が「展示品が魅力的」なことを重視していることがわかりました。

美術館の企画展やイベントでは、そのときしか見られない特別な展示やアートを楽しめるので、より魅力的に感じる場合もありますよね。事前に企画展やイベントの情報をチェックしておけば、気になる展示やアートを見逃さずに済むかもしれません。早速、関西エリアの美術館の2023年前期イベント情報を確認していきましょう。

【大阪】国立国際美術館:ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展

2月4日~5月21日まで「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」が開催

ドイツはベルリンにある「国立ベルクグリューン美術館」のコレクション、97点が展示される同イベント。そのうち35点のピカソ作品が日本初公開とあって、注目度の高い特別展です。ピカソの作品以外にも、同時代に活躍した芸術家クレー・マティス・ジャコメッティが手掛けた芸術作品も展示されます。俳優の長谷川博己さんによる、音声ガイドの利用も可能ですので、美術品の知識があまりない方でも十分に楽しめるでしょう。

【大阪】絹谷幸二 天空美術館:特別展示「不二法門」

絹谷幸二「黒谷光明寺 降臨 文殊菩薩」2022年 画像提供:絹谷幸二 天空美術館

初公開の作品が複数あり、国際的な社会問題を反映した新作も

「絹谷幸二 天空美術館」の特別展示イベント「不二法門」は、2022年12月16日~2023年7月2日まで開催。今回の特別展の「不二法門」というテーマは、「相反する概念は別々のものではなく、ひとつのものの部分である」と説く、双眼の教え。「生と死、戦争と平和など、相反するものの見方を解体すれば本質をとらえることができる」という、同館の名誉館長である絹谷幸二氏のメッセージを、作品を通して体感できます。
同美術館では、180度ラウンドスクリーンでアート作品の中に飛び込む体験が出来る3D映像や、画家本人が館内や制作アトリエを案内するVR映像など体験型コンテンツも充実しており、まるでテーマパークのようにアートが楽しめるでしょう。

【京都】アサヒビール大山崎山荘美術館:没後40年 黒田辰秋展―山本爲三郎コレクションより

《貝象嵌色字筥》1928年頃 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵 画像提供:アサヒビール大山崎山荘美術館

木工芸の分野で初めて“重要無形文化財保持者”黒田辰秋氏

「アサヒビール大山崎山荘美術館」で開催の「没後40年 黒田辰秋展―山本爲三郎コレクションより」。会期は1月21日~5月7日までです。黒田辰秋氏の没後40年を記念した展示会である同イベント。黒田氏の初期作である欅拭漆のテーブルセットや、家具什器などが展示されます。黒田氏の創作の原点に触れられる特別展です。展示会会期中にはカフェ企画も同時に行われ、「リーガロイヤルホテル京都」が手掛けるオリジナルスイーツを堪能できます。

【京都】京都市京セラ美術館:マリー・ローランサンとモード

「京都市京セラ美術館」では4月16日~6月11日まで、「マリー・ローランサンとモード」が開催されます。

1920年代のパリで活躍したマリー・ローランサンの作品が集結。展覧会では、女性的な美しさを追求したローランサンの数々の絵画を見ることができます。また、ローランサンと同年に誕生したココ・シャネルをはじめ、同時代を駆け抜けた芸術家たちの作品も見どころです。国内外から厳選したコレクション約90点が集結する、貴重な展覧会をお見逃しなく。

【京都】宇治市源氏物語ミュージアム:企画展 錦絵にみる宇治の名所

「山城之国宇治之里茶園之風景」(宇治市歴史資料館蔵) 画像提供:宇治市源氏物語ミュージアム

「宇治市源氏物語ミュージアム」では、3月15日~5月14日に「企画展 錦絵にみる宇治の名所」を開催。

同展覧会では、江戸時代後期に技法が確立された“錦絵”によって、宇治の名所を見ることができます。錦絵とは多色刷りの浮世絵のことで、現代においても美術品として評価の高いものです。源氏物語や平家物語の舞台となった宇治を、鮮やかな色彩の錦絵で堪能しましょう。

【兵庫】兵庫県立美術館:2023年コレクション展I 「虚実のあわい」・「中国明清の書画篆刻―梅舒適コレクションの精華―」

西山美なコ「ハ~イ わたしエリカ♡」1992 年 令和 3 年度 大和卓司 氏遺贈記念収蔵 ©Minako Nishiyama 画像提供:兵庫県立美術館

「兵庫県立美術館」では「2023年コレクション展I」が開催されています。

特集は2つあり、1つ目は「虚実のあわい」です。会期は前期が1月21日~4月9日、後期が4月29日~7月23日です。前期と後期の間、4月10日~28日は閉室されます。同館のコレクションの中から「リアル」と「フィクション」の間に位置する作品を展示。多様な表現を一度に体感できる特別展です。

2つ目は、「中国明清の書画篆刻―梅舒適コレクションの精華―」。第1期と2期があり、すでに1期は終了、2期は2月28日から4月9日までです。戦後の日本を代表する書画・篆刻家の梅舒適氏が収集した作品を、初めて大規模に公開。3月18日に、学芸員による解説会も開催されますので、より深く作品に触れたい方は、ぜひご利用ください。

【兵庫】神戸市立小磯記念美術館:【コレクション企画展示】石阪春生と新制作の神戸

石阪春生「長い羽根と白い椅子(女のいる風景)」1992年 油彩・キャンバス 神戸市立小磯記念美術館蔵 画像提供:神戸市立小磯記念美術館

石阪春生氏が手掛けた油彩画35点と、素描5点が展示

「神戸市立小磯記念美術館」では、1月4日~4月16日まで「【コレクション企画展示】石阪春生と新制作の神戸」を開催中。石阪春生氏は1929年、神戸で生まれ。石阪氏の代表作といえば、モノクロームな色調が特徴の「女のいる風景」シリーズ。幻想的な世界観を、絵を通じて感じられる作品です。また、同展覧会では石阪氏と交流していた神戸の画家たちの作品も展示されます。作品を通して神戸にゆかりのある画家たちの活動を振り返ることができるイベントです。

【兵庫】兵庫陶芸美術館:丹波の茶道具 茶の湯を彩る兵庫のやきもの

丹波 「灰釉手桶形水指」(かいゆうておけがたみずさし) 江戸時代前期 兵庫陶芸美術館 画像提供:兵庫陶芸美術館

「丹波の茶道具 茶の湯を彩る兵庫のやきもの」は、会期が3月18日~5月28日まで。

同展覧会では、茶人が愛した茶道具にピントを合わせて、丹波焼の歴史を見ることができます。茶道具とともに、道具を収めておく仕覆(しふく)や、箱なども展示されています。茶道具に焦点をおくことで、当時の流行や茶人それぞれの好みが垣間見られるのが面白いポイントです。「濃茶の席」「薄茶の席」「懐石の席」のそれぞれの茶室空間を再現した展示方法にも注目してみましょう。

【和歌山】和歌山県立近代美術館:とびたつとき 池田満寿夫とデモクラートの作家

池田満寿夫「女・動物たち」1960 年   ドライポイント、アクアチント 広島市現代美術館蔵 画像提供:和歌山県立近代美術館

会期は2月4日~4月9日まで。池田満寿夫氏とデモクラート美術家協会の作品を鑑賞できる

「和歌山県立近代美術館」では、展示会「とびたつとき 池田満寿夫とデモクラートの作家 」を開催中。広島市現代美術館協力のもと、版画家・池田満寿夫氏の作品が展示されます。さらに、1951年に大阪にて自由なアートを求める者たちによって結成された 「デモクラート美術家協会」の作家が手掛けた作品も見ることができます。1950年代~1966年頃までの池田氏の作品とともに、交流のあった作家たちの作品と世界観を楽しみましょう。

【滋賀】佐川美術館:生誕100年 山下清展 -百年目の大回想

「ソニコンロケット」 貼絵 1959(昭和34)年頃 株式会社増田屋コーポレーション蔵 © Kiyoshi Yamashita / STEPeast 2023 画像提供:佐川美術館

4月8日~6月11日までの会期で、「生誕100年 山下清展 -百年目の大回想」を開催

「放浪の天才画家」と呼ばれた山下清氏の作品、約190点が展示されます。貼絵や油絵、ペン画に水彩画など、多様なスタイルの芸術を見られる貴重な展覧会です。中には幼少期(8~10歳頃)に描かれた鉛筆画や、初公開される作品も含まれています。期間中は貼絵の体験のワークショップや、コンサートも開催されます。
※入場にはWEB事前予約が必要です。詳細は公式サイトをご確認ください。

【滋賀】MIHO MUSEUM:美の祈り Universal Symphony

水晶五輪塔 平安時代後期 12 世紀 画像提供:MIHO MUSEUM

3月18日~6月11日まで、春の特別展示会「美の祈り Universal Symphony」を開催。

南館に古代美術品を展示し、北館には日本美術を特別展にて展示しているのが特徴です。東西の祈りが共鳴していることを、館内全体で表現しています。同展示会では、初公開の作品を8点加えて、保管している館蔵品の中から祈りを宿した東西の美しい作品を厳選して展示。古代美術品と現代的な美術品のシンフォニーを堪能できる展示会です。

関西の美術館は魅力的なイベント盛りだくさん

関西エリアに数ある美術館。特色や展示品、館内の雰囲気などがまったく異なり、それぞれの良さや歴史があります。今回紹介したように、それぞれの美術館で行われる特別展示は、またその美術館の特色とは違うアートを味わえるチャンスとも言えます。ぜひ今後も、各美術館のイベント情報や特別展示の開催情報にも注目してみてください。

旅色編集部 なかやま

参考になりましたか? 旅行・おでかけの際に活用してみてください。

記事企画・監修:旅色編集部 なかやま

掲載情報の一部の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright MAPPLE, Inc.