【神戸・日帰り】おすすめ美術館14選!企画展情報も紹介

【神戸・日帰り】おすすめ美術館14選!企画展情報も紹介

美術館・博物館

2024/10/11更新

山と海に恵まれたおしゃれな港町神戸には、個性豊かな美術館が盛り沢山! 森林浴しながらのんびり野外アートを堪能できる定番スポットや、世界的な絵本コンクールに入賞した作品を展示している美術館など、美術館にあまり慣れていない人でも楽しめるスポットも数多くあります。
今回はその中から、特におすすめしたい神戸市内の美術館9件と、神戸から日帰りで行ける名所5件をご紹介。歴史・お寺好きの方にはたまらない宝物館や、陶器専門の美術館、18世紀の宮廷衣装が体験できるファッション専門の美術館など、神戸ならではの魅力あふれる美術館ばかりですよ。

【芦屋市】俵美術館

収蔵品

質の高い江戸時代の美術工芸品を展示

「俵美術館」は、芦屋川駅から徒歩約3分の場所にある、江戸時代の美術工芸に焦点を当てた美術館です。特に、古来の携帯用筆記具で、筆と墨壷をコンパクトに合わせた「矢立」を中心に展示を行っています。美術性・機能性・珍奇性の観点から質の高いものを約1,500点所蔵、常時150点のさまざまな矢立を見ることが可能です。日常で、旅の途中で、どんな場面で使われたのか想像しながら鑑賞するのもおすすめ。入り口で迎えてくれる大きな石像も印象的です。

【芦屋市】滴翠美術館

滴翠窯

関西のモダニズム建築20選に選出された建物も必見

閑静な住宅街の一角にある、古美術品を中心に展示している「滴翠美術館(てきすいびじゅつかん)」。陶磁・茶道具や、書画、かるたに羽子板など、約2500点におよぶコレクションが展示されています。建物は、大阪を中心に活躍した建築家・安井武雄氏による建築で、関西のモダニズム建築20選に選出されています。敷地内には陶芸教室・滴翠窯が併設されていて、事前に予約をすれば一日体験教室に参加可能。豊かな緑に囲まれた静かな空間で、手回しのろくろを使った陶芸体験を楽しめます。

【神戸市】白鶴美術館

本館正面

長廊下

階段室

開館当時の姿を残す昭和の名建築にも注目を

「白鶴(はくつる)美術館」は、1934(昭和9)年に白鶴酒造7代・嘉納治兵衛(かのうじへえ)が開設した私立の美術館です。国宝2件(75点)、重要文化財22件(39点)を含む約1,450点の作品を所蔵しています。本館の建物は、戦禍や災害を乗り越え開館当時の姿をそのまま残している昭和の名建築。国の登録有形文化財にも登録されています。また、本館では主に陶磁器や青銅器、絵画などを展示。新館では、中東の美しい絨毯を展示しています。日本の歴史と異国の雰囲気を同時に味わえるスポットです。

【神戸市】世良美術館 ※2025年(令和7年)3月31日閉館予定

明るく優しい雰囲気の中で美術鑑賞

静かな住宅地の中に佇む「世良美術館」は、女流画家・世良臣絵(せらとみえ)が開設した個人美術館です。遠くからも目を引く特徴的な塔の内部は、大きな螺旋階段になっていて、地下から地上2階までの展示室を巡ることができます。世良臣絵の作品はもちろん、彼女が師事した昭和を代表する洋画家・小磯良平(こいそりょうへい)のデッサンなども展示。採光をふんだんに取り入れていて、館内は明るく優しい雰囲気となっています。ゆったりとした時間を過ごせる美術館です。

【神戸市】神戸市立小磯記念美術館

回廊

アトリエ

作品が制作された部屋の雰囲気も味わえる

神戸出身で、神戸で制作を続けた日本を代表する洋画家・小磯良平(こいそりょうへい)。「神戸市立小磯記念美術館」では、油彩・素描・版画などさまざまな小磯作品が3,200点ほど収蔵・展示されています。中庭に再現された小磯良平のアトリエは、中に入って見学が可能。そこには実際に使用していた画材や、モチーフになった楽器や人形、家具などが展示されています。作品が制作された部屋の雰囲気を味わうことができる、貴重なスポットです。

【神戸市】神戸ゆかりの美術館

ワークショップやギャラリートークに参加してよりアートを身近に感じよう

六甲アイランド(神戸ファッション美術館内)に2007(平成19)年、開館した「神戸ゆかりの美術館」。その名の通り、神戸ゆかりの芸術家たちの作品を中心に展示する美術館で、神戸市が所蔵する美術品を鑑賞できます。展覧会に合わせたワークショップや、学芸員によるギャラリートークを開催するなど、神戸の地で育まれたさまざまなアートを身近に感じられる美術館です。

【神戸市】BBプラザ美術館

日本画からフランスの絵画、彫刻までさまざまな作品を所蔵

「暮らしの中にアートを」をテーマにしている「BBプラザ美術館」。レストランやショップなどある商業施設「BBプラザ」の2階にあり、駅からも近く立ち寄りやすい立地です。所蔵しているのは、日本画壇を代表する画家・東山魁夷(ひがしやま かいい)髙山辰雄らの作品や、フランスの巨匠であるルノワールやシャガールの絵画、ロダンの彫刻作品などさまざま。また前衛美術グループ「具体美術協会」の作品も所蔵し、コレクション展や企画展を開催しています。

【神戸市】横尾忠則現代美術館

キュミラズム

目玉廊下

ミュージアム

家族連れにもおすすめの美術館

兵庫出身の美術家・横尾忠則の世界を存分に楽しめる美術館。コレクションを軸に、横尾作品に関連するテーマ展を開催しています。入り口すぐのオープンスタジオでは、ワークショップや公開制作、ピアノやヴァイオリンのコンサートなど、子どもから大人まで幅広く楽しめるイベントを展開。併設の「ぱんだかふぇ」では、横尾氏デザインの食器でランチやドリンクを提供しています。気に入った食器はミュージアムショップで購入することも可能です。

【神戸市】兵庫県立美術館王子分館 原田の森ギャラリー

展覧会

大規模の巡回展から地域の作品展まで開催

県立のギャラリーとしては最大規模の展示面積を誇る「原田の森ギャラリー」。建物は日本を代表する建築家・村野藤吾(むらのとうご)が手掛けていて、以前は「兵庫県立近代美術館」として使われていたものなのだとか。全国規模の巡回展から、子どもの書道などの作品展まで、さまざまな展覧会が開かれているので、気になるテーマの展示がないかチェックしてみてください。「横尾忠則現代美術館」と同じ敷地にあるので、一緒に回るのがおすすめです。

【神戸市】兵庫県立美術館 -「芸術の館」-

安藤氏による設計の建物も観賞を楽しみたい

2002(平成14)年「HAT神戸」に開館した美術館。日本を代表する建築家・安藤忠雄氏による設計で、建物そのものも作品として鑑賞の対象となるように作られています。
洋画や日本画、彫刻、版画を中心に約10000点の作品が収蔵されており、見応え充分。ギャラリー棟にはミュージアムホールがあり、定期的に映画の上映会も行っています。

月に数回行われる体験型イベントも人気

定期的に子ども向けの体験イベントも開催している兵庫県立美術館。ダイナミックに絵を書く「アクションペインティング」や、ミッション形式で美術館内を散策するイベントなど、ここでしかできない体験が目白押しです。
大人を対象とした解説会も行われているので、美術館初心者の方にもおすすめ。

【神戸市】神戸ファッション美術館

ファッションの歴史を学ぶならこちら

日本で初めてファッションをテーマにした美術館。さまざまなアートを紹介する特別展と、テーマに合わせ収蔵品から厳選された衣装を展示するコレクション展を随時開催しています。3階にあるライブラリーでは、最新のマガジンだけでなく、20世紀初頭からのファッション雑誌のバックナンバーが閲覧可能。ファッションの今と昔を多角的に学べる美術館となっています。

ここでしか味わえない非日常体験を堪能

ファッション専門の美術館ならではの見どころが、館内に展示されている衣装を擬似的に体験できるバーチャル試着コーナー。国内美術館初となる「着せかえサイネージシステム」を使用し、18世紀の宮廷衣装や各国の民族衣装約10着を楽しむことができます。
体験画像をポストカードにして持ち帰ることが可能なのも嬉しいポイント。

※常設展示ではありません。設置の際は公式HPでお知らせされるので、事前にチェックしておきましょう

神戸駅から日帰りで行けるおすすめ美術館

【西宮市】西宮市大谷記念美術館

緩やかな時間の中まったり美術品が堪能できる

神戸駅から車で約30分の場所に位置する「西宮市大谷記念美術館」。閑静な住宅街の中に佇む落ち着いた美術館で、クールベや梅原龍三郎といった名だたる画家の作品が数多く収蔵されています。国際絵本原画展仏教絵画などの企画も幅広く行われており、行くたびに新たな発見や出会いが期待できますよ。

国際的な絵本コンクールの入賞作品が集結

西宮市大谷記念美術館最大級の目玉が、1978年から開催されている「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」。世界で唯一の子どもの本専門の国際見本市「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」で入賞した作品を紹介する展示会で、肩肘張らずに鑑賞できるため小さな子どもや初めての美術館という方にもピッタリ。
展示会に関連したワークショップも開催されているので、合わせて参加してみてはいかがでしょうか。

2024年のイタリア・ボローニャ国際絵本原画展 開催期間:2024年8月17日(土)〜10月14日(月・祝)

【丹波篠山市】丹波篠山市立歴史美術館

当時の面影を残す裁判所で芸術鑑賞

続いてご紹介する神戸市から日帰りで行けるおすすめ美術館は、丹波篠山市にある丹波篠山市立歴史美術館。神戸駅から車で約75分の場所にある元裁判所の美術館で、江戸時代末期に誕生した王地山(おうじやま)焼きの名品などが展示されています。
また、木造建築の裁判所としては国内最古クラスの上、外観や旧法廷は従来のまま残されているのも魅力。館内には裁判員の衣装も置いてあり、より非日常感が味わえますよ。

かつて実際に使われていた法廷や外観にも注目

長い歴史を超え受け継がれてきた美術作品の数々と、それらの魅力を最も引き出す展示が計算され尽くしている丹波篠山市立歴史美術館。展示物の素晴らしさを堪能した後は、美術館自体の探索も楽しみましょう。前述した旧法廷には滅多に目にできない裁判員の衣装も置いてあり、より特別な時間を体験できます。法定の中を自由に歩き回るという非日常感も合わせてお楽しみください。

  • 篠山市立歴史美術館

    兵庫県|丹波篠山市

    1891年に建てられた、木造では日本最古の裁判所を活用した美術館。城下町に伝わる武具や漆芸、焼き物の名品、地域の文化を伝える埋蔵文化財などを展示している。

    住所:兵庫県丹波篠山市呉服町53

    アクセス:JR篠山口駅より神姫バス約15分

    営業時間:9:00~17:00

【丹波篠山市】陶芸美術館

陶器に囲まれた空間で心安らぐ時間を

陶磁器を通して人々の交流を深めることを目的とした、陶器専門の美術館。901点の作品が収蔵されており、内657点が兵庫県指定重要有形文化財に指定されています。常設展示に加え、企画展やイベント、ワークショップ、お茶会も定期的に開催されており、大人から子どもまで幅広い世代が楽しめる場になっていますよ。
毎月第2日曜日には話しながら美術品を観覧できる日も設定されているので、子連れやデート観光にいかがでしょうか。

おわりに

駅の近くや住宅地の中など、さまざまな立地に点在している神戸のおすすめ美術館をご紹介しました。どれも個性豊かな美術館ばかりなので、新しい発見や心の栄養を蓄えるのにぴったりです。ぜひ観光の目的地の近くにある美術館に立ち寄ってみたり、近隣の美術館をはしごしてみたり、旅の予定に加えてみてはいかがでしょうか。

旅色編集部 なかやま

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記事企画・監修:旅色編集部 なかやま

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